京都府北部地域では、2016年より福知山市、舞鶴市、綾部市、宮津市、
京丹後市、伊根町、与謝野町の7市町が広域連携する移住・定住促進プロジェクト
「たんたんターン」を展開。移住・定住促進に力を入れて取り組んでいます。
京都市からも車や電車で1時間半から2時間程度で行き来できるこの地域には、
どんな魅力や暮らしのスタイル、働き方があるのか。
移住者はどんな暮らしを営んでいるのか。
最近移住に興味を持ち始めた、兵庫県西宮市在住のアイシングクッキー作家
佐藤枝里さんと、アウトドアメーカーで商品開発に携わる夫の光将さん、
2歳になる息子一晴くんが、この地域で暮らす移住の先輩たちのもとを訪ねます。
移住したらどんな暮らしや仕事が可能?
アイシングクッキー作家として活動する佐藤枝里といいます。
結婚を機に、生まれ育った東京から兵庫県西宮へ。
現在は2歳の息子を育てながら、オーダーメイドの
アイシングクッキーの制作や販売をしています。
大のアウトドア好きで、週末になると自然豊かな暮らしを求め、
近畿各地へキャンプに出かけている私たち。
都市部と田舎を行き来する暮らしを続けるうちに、
「都会の暮らしはなにかと便利だけれど、365日自然と寄り添う暮らしにも憧れるなぁ。
息子も田舎のほうが伸び伸びできそうだし、
自然を肌で感じることによって学べることも多いのかも……」と、
“地方への移住”についてほんのりと興味を持つようになりました。
今回、縁あって京都府北部の4つの地域を訪ねることに。
先輩移住者の方たちのお話をもとに、それぞれの地域の暮らしや仕事と起業、
子育てについてシミュレーションしてみたいと思います。
福知山市
古民家宿で“グローカル”な活動!?
〈ふるま家〉の沢田さんご一家

最初に訪ねたのは、福知山市で古民家を改装した
ゲストハウス〈ふるま家〉を営む沢田さやかさん。
アメリカの大学を卒業後、横浜の外資系出版社に勤めていた沢田さんが
ふるま家を営むことになったのは、仲間たちとの旅行がきっかけだったそう。
「脱サラ後、たまたまアメリカ人や日本人の友人を連れて
アレックス・カー氏が手がける徳島県東祖谷(ひがしいや)の茅葺きの古民家
〈篪庵(ちいおり)〉へ行く機会があったんです。
そこは囲炉裏を囲みながら食事ができたり寝泊まりしたりできる、
非常に素朴な施設なのですが、『日本の暮らしを体験できた』と友人たちにも好評で」
もともと外国人とのつきあいも多く、自宅でホームパーティや
社交グループをつくってイベントを開催していたこともあり、
「英語能力が生かせるし文化交流もできて自分も楽しめる。
私がやりたいことってこれかも! とひらめきました」

思い立ったら即実行派の沢田さんは、翌日から(!)物件探しを開始。
自身の出身地でもある京都府内で、篪庵の雰囲気に似た
改修可能な茅葺き屋根の古民家を重点的にリサーチ。
そして「家の佇まいも景観も理想的」な物件と出会い、
導かれるように福知山への移住を決めたそう。
「改修は家族の力を借りながら、2年ほどかけて行いました。
オープン後はまずカフェとしてランチやお茶を提供。
同時にWEBの立ち上げや、ブッキングサイトに登録して、
少しずつ宿泊客を増やしていきました」

築210年以上の古民家をセルフリノベーションした〈ふるま家〉。田畑つきの農家民宿として2012年にオープンしました。
現在は宿の運営のほか、月に1度、子連れ家族向けの英語教室「英語カフェ」や
不定期でイベントを開催。ふるま家で知り合い、
結婚したフランス人のご主人ニコラさんとの間に、一昨年、長男のテオ君も誕生。
福知山への移住を機に、人生がガラリと変わったように感じます。
横浜で会社勤めをしていた頃は
「そりゃあもう、バリバリ働いていました」と笑う沢田さん。
「都会で忙しく暮らしているといつの間にか日が昇って、
いつの間にか沈んでいるでしょう? 福知山では自然に寄り添った生活を送っていて、
人間らしい暮らしができているなあって。当たり前のことがしみじみとうれしいんです」
と話してくださったのが印象的でした。


田舎のおばあちゃんの家に遊びに来たように、ほっと寛げる和の空間。宿泊客の約8割は外国客ですが、この1、2年で日本人旅行者の数もかなり増えてきたそう。






















































































