写真提供:三重県観光連盟
伊勢うどんが世界平和につながる…?
11月上旬、東京・日本橋の某所。
「都会のギスギスをなおすのは、伊勢うどんしかないと思っているんです。
世界平和のためには伊勢うどんが必要!」と熱弁をふるう、ひとりの男性。
そんな彼の話に熱心に耳を傾けているのは、年齢も雰囲気もバラバラな約20名の男女。
この集まりはいったい……?

実はこれ、伊勢うどんを深く愛する人たちによる会合……ではなく
三重県南部地域活性化局が、県内でウェブマガジンを運営している
〈OTONAMIE(オトナミエ)〉と連携して開催した、
東京に暮らす三重県出身者を対象とした交流イベント。
南北に長い三重県の南部地域は、ほかの地域に比べて
進学や就職時に地域外に転出してしまう若者が多い地域。
でも都市部で生活しているからこそ気づく三重県の魅力もあるだろうし、
きっと都市部に暮らしながらも地元のために何か貢献をしたいと考えている
三重県出身者も多いはず……という想いから誕生したのが、
〈OTONAMIE × TOKYO〉と〈OTONAMIE × OSAKA〉。
東京・大阪在住の三重県出身者と、三重に興味がある人が交流を図りながら、
SNSなどを通して三重県南部地域などの魅力を継続して発信することを目指す
プロジェクトです。そんな〈OTONAMIE × TOKYO〉の発足を記念して、
この日の交流イベントは開催されたのでした。

「三重に暮らす・旅するWEBマガジン」をコンセプトに、三重県各地のディープな情報を発信しているローカルメディア〈OTONAMIE〉。記事を書いているのはプロのライターではなく三重を愛する地元の有志記者で、いまやその数は約130名(!)に。
さて、記事冒頭で伊勢うどんについて熱く語っていた気になる人物。
この方はイベントのメインゲストであるコラムニスト・石原壮一郎さん。
『大人養成講座』『大人力検定』などの著書で、
大人が大人として生きるために欠かせない“大人力”を広めてきた石原さんですが、
出身は三重県松阪市。
また故郷の名物である伊勢うどんを応援する〈伊勢うどん友の会〉を立ち上げ、
2013年には「伊勢うどん大使」(伊勢市麺類飲食業組合&三重県製麺協同組合公認)
に就任し、国内のみならず世界に向けて伊勢うどんの魅力を広め続けているのです。

“大人力”シリーズの著作で知られる 石原壮一郎さん。ご自身のサイト『 大人マガジン 』でも、伊勢うどん情報を発信中。
3部構成となったイベントの第1部として行われたのが
『三重大人力講座』をテーマとした、石原さんのトークライブ。
「近畿地方なのか、東海地方なのか、関西なのか、中部なのかと、
よく言われる三重県の武器は、どっちつかずな“なぁなぁ”なところ」と、語る石原さん。
「白黒つけるということは、もう片方を否定するということ。
でもそういう無益な争いに与しないで、両方の味方をする、
両方の良さを認めるというところが、三重県の人のすばらしいところだと思うんです」

三重といえば伊勢神宮。内宮への入り口にある五十鈴川にかかる宇治橋は、神聖な世界へ入っていく、人と神を結ぶ架け橋。(写真提供:伊勢志摩観光コンベンション機構)

江戸時代よりお伊勢参りの名物だった「伊勢うどん」。太くてやわらかな麺にかけられた、真っ黒な甘辛いタレ。体を温めてくれる、腹持ちのいいうどんには、伊勢のおもてなしの心がつまっています。(写真提供:三重県観光連盟)
そんな県民性と伊勢うどんの共通点について、持論を展開し
「伊勢うどんのことを調べれば調べるほど『“大人力”とは、
結局伊勢うどんのことを言っていたのではないだろうか?』と感じるようになった」
と話す石原さん。コシがなく、太くてやわらかいことが特徴の伊勢うどんですが
「その想像を超えたやわからさが、“うどんはコシが大事”という思い込みが
いかにアテにならないかということを感じさせてくれるんです」

イベント参加者に配られた、伊勢うどん友の会制作の『伊勢うどん手帖』。裏面には「伊勢うどんで味わえる五つの幸せ」の教えが。
「いままでとは違う価値観を導入することによって
『違う考え方、文化、宗教があっても良いのではないか?』ということを訴えかけ、
ありもしない正解にとらわれて悩むことなんてないと教えてくれるのが伊勢うどん。
その魅力を周りに伝えるということで世界の平和や、
ひとりひとりの自分にとって幸せな生き方を伝えることができるんです」と、
三重と伊勢うどんへの愛を深くからめながら、三重県民にとっての“大人力”と
伊勢うどんについてユニークなトークを繰り広げる石原さんでした。

トークイベントのなかでは三重県版「大人力検定」も行われ、高得点を獲得した参加者には特製クリアファイルがプレゼントされました。

























































































