秩父の森の恵みに出会える 〈MAPLE BASE〉営業中! ちちぶメープルプロジェクト最終回

理想のパンケーキを追い求めて

4月27日、無事に秩父に〈MAPLE BASE(メープルベース)〉がオープンしました。
オープン直後に、そのままゴールデンウィークに突入したため、
目まぐるしい日々を過ごしていました。オープンから2か月くらい経ちますが、
はるか昔のような気がしてしまうほど、オープン前後は密度の濃い時間でした。
結局、前日まで大工さんをはじめ、外溝工事、ボランティアによる掃除など、
たくさんの人たちの力が結集し、作業が続けられました。

オープン2週間前の様子。まだウッドデッキだけでなく、窓やドアもついていませんでした……。

いまになってさまざまな人から、
「絶対間に合わないだろうと思っていた」という言葉を聞くと、
工事の進捗状況がどれだけ崖っぷちに立たされていたかがよくわかります。
MAPLE BASEをプランしている立場として、
精神的にも肉体的にも追い込まれている状況で、
頭の中にずっと残っていたキーワードがあります。

「クラフトサムラ(Kraftsamla)」

これは、私が社会人時代に働いていた会社で知ったスウェーデン語で
「力を集中させること」という意味。
ひとりの力でできなくても、みんなの力が合わさることによって、
どんな大きい目標も達成できるということ。
Uターンしてから、比較的1対1で仕事をすることが多くて、
つい忘れがちになっていたこの言葉を思い出したのでした。

実はプランのなかで最後まで決まらずにいたのが、
カフェで提供される看板メニュー「パンケーキ」のレシピでした。
私の中のベストパンケーキは、やはりカナダのシュガーハウスで食べた
メープルシロップがたっぷり染み込んだシンプルなパンケーキ。

カナダで食べた理想のパンケーキ、どシンプルな見た目ですが、生地とメープルシロップがベストマッチ!!!

あの味がずっと忘れられなくて、シンプルにメープルシロップを楽しめる、
MAPLE BASEオリジナルのパンケーキをつくりたいと考えたのでした。
パンケーキ店の食べ歩きやレシピ研究はずっと行っていたのですが、
最後の最後で問題発生。
工事の遅れにより、なかなか厨房設備もまともに使えないなか、
この窮地を救ってくれたのが、秩父で週1回ドーナツや焼き菓子を販売している
〈ナガタミホノミセ〉の永田美穂さん。

MAPLE BASEの救世主とも言える永田さん。

ぷっくりした見た目がかわいいドーナツが大人気!

永田さんのつくるスイーツのファンは多く、開店まもなく
あっという間に売り切れてしまうことから、幻のお店と言われることも多いそう。
たまたま、家具づくりのワークショップでお手伝いをしてくれた
中学生のお母さんからの紹介で知り合った永田さん。
その時点で、オープンは2週間後に迫っていました。
出会った当日に状況を話したところ、なんと全面協力を引き受けてくださったのです。
そこから、本当に何回もの試作と原料の選定の見直しをし、
理想とするパンケーキにたどり着きました。

スタッフのみんなとともに試作中。

パンケーキは材料がシンプルな分、それぞれの原料のちょっとした差が
味や焼き上がりに大きく影響します。なかでも一番違いを感じたのは、卵!
永田さんからの紹介で出会った、秩父の地卵を知ってしまったら、
もうほかの卵は使えません。
生地に、さまざまな工夫をこらしたMAPLE BASEのパンケーキ。

MAPLE BASEオリジナルパンケーキ(700円)は、シンプルながらメープルシロップのおいしさを存分に味わえます!

ぜひ、MAPLE BASEにお越しの際はご賞味ください!

〈舟弁クルーズ〉 遊覧船に乗って、 淡路の食材のお弁当を食べよう

淡路島の南端、南あわじ市の福良港。
普段は“鳴門のうずしお”を目の前で体験できる、
淡路島の人気観光メニュー〈うずしおクルーズ〉が人気ですが、
この港からグルメ・クルージングプラン〈舟弁クルーズ〉が登場!

大型の遊覧船に乗って、淡路島の食材を使った
お弁当を食べる限定プランです。

〈舟弁クルーズ〉で味わえるのは、淡路島の旬の海の幸を使って、
地元の名店〈清中〉がこしらえた〈淡路島海鮮チラシ弁当〉。

淡路福良産の
サクラマス、ちりめん、太刀魚、鰆、トツカアジ、ハモ、鳴門わかめなど、
地元の海鮮たちがふんだんに使われる予定。
(※水揚げなどによりメニューが変わる場合があります)

クルーズのお値段は、中学生以上が2000円、小学生が1000円。
いずれも乗船料、舟弁代込みのお値段です。

富士山の裾野から各地へ。 文化財の茅葺屋根を支える 御殿場産の茅

富士山の裾野で育つ、良質な茅

世界文化遺産として知られる、飛騨高山の白川郷。
ここに建つ古民家の茅葺屋根に使われている茅が、
静岡県の御殿場産だということを知っている人がどれだけいるだろうか。
富士山の裾野に広がる広大な原野から
茅葺き屋根の材料である茅が、各地に出荷されている。

茅を刈るのは、御殿場市の板妻地区に長く暮らす人々。
その刈り手のひとりである長田友和(おさだともかず)さんが代表を務める
〈富士勇和産業〉がその茅を取りまとめて出荷している。
白川郷のほか、関東近県や京都などにある文化財の茅葺屋根にも使われているそうだ。
また、富士勇和産業では、関東近県にある茅葺屋根の葺き替えもしている。

御殿場産の茅を刈る、若手のふたり。長田友和さん(左)と宮田裕一さん。

御殿場生まれ・御殿場育ちの長田さんは、千葉県にある大学を卒業後、
市内にある半導体関連の会社に就職するため帰郷。
茅刈りを家業とする実家に暮らしながら、会社へ通っていた。
「会社員だった親父が定年になったら親父が継ぐ。
同じように、自分が定年になった頃、まだ茅刈りが
仕事として成り立っていたら継ごうかなと思ってたんです」

社会人になって数年経った頃、ずっと茅刈りを続けていた祖父が80歳を超え、
体力的にしんどそうに見えた。
「だからちょっと手伝ってみようと思って、会社勤めをしながら茅刈りを始めたんです」
週末だけの茅刈りだったが、回を重ねるごとに気持ちが固まって、
家業を継ぐことを決意。26歳のときに会社を辞めて、それから13年経つそうだ。

「会社を辞めたばっかりの頃は、体がもっと細かったんです。
体ができてないから、ほかの人より仕事が遅い。刈り手は近所のおじいさんばかり。
『どけぇ、案山子か!』なんて、結構怒鳴られました(苦笑)。
みんな近所だから、自分がそれこそ赤ん坊だった頃から知ってるわけじゃないですか。
それにうちのじいさんがボスだったから
もっと丁寧に扱ってくれるのかと思っていましたけど、
そんなことはまったくなく(笑)。悪気がないのはわかっていても、
最初は、仕事だからこそ分け隔てなく接してくれているのを理解できなくて、
イライラすることもありました」
それでも辞めなかったのは、自分が跡を継がなかったら
茅刈りを生業とする地元の人が困る、材料がないと茅葺きの職人さんたちが困る、
そんな気持ちが強かったからだ。

富士勇和産業の敷地に一歩入ると真っ先に目に飛び込んでくるのが、巨大な倉庫。この中には、刈り取ったあと乾燥させ、出荷を待つ茅がぎっしりと積まれている。

乾燥させた茅はトラックに乗せて倉庫へ運び込む。

「家は、木でもなんでも、その土地のものを使って建てるのが
気候風土に合っていて一番いい。茅がとれる御殿場にも、
かつて、茅葺の家がたくさんあったんですよ」と長田さんは言う。

ひと束の重さはおよそ5キロ。一軒の屋根を噴くのに必要な茅はおよそ3000束だそう。

「御殿場の茅刈りは、江戸時代から続いていると言われている生業。
1980年代頃、ゴルフ場が買ってくれるからと芝の栽培に転向する農家が多いなか、
僕の祖父が『地元から茅はなくならない』『昔からやってることだから』と
茅刈りを続けていました。でも、茅葺の家は減っていく一方。
これでは衰退していってしまうと考えて、販路を探してあちこち歩いたんです」

御殿場に限らず、茅葺の建物がある場所はもともと茅がとれていた場所だ。
長田さんの祖父が販路を探し始めた頃は、地場産の茅を使うのが当たり前だった時代。
だから、なかなか買ってもらえず苦労したようだ。

「茅が生える場所を“茅場”と呼びます。
茅場には毎年火を入れてメンテナンスしないと雑木が生えてくる。
10年くらい経てば木はそこそこ大きくなって、
気づいたら茅を刈るのが難しい状態になっている。
こうして、茅場がどんどん衰退していったんです」
そういう理由で、徐々に注文が入るようになった。
現在では、東京や神奈川、新潟や群馬など東日本のほか、
京都などにある国の重要文化財にも、御殿場産の茅が使われているそうだ。

2〜3月の風がなく晴れの日の土日を選んで、野焼きを行う。

山を焼いて出る灰は肥料になるし、一緒に蛾の幼虫やダニなどの害虫を焼き払うので、
刈った茅に害虫の卵がついていることがない。
だから、屋根材として、安心して使うことができるのだ。

野焼きの日、風向きによっては、御殿場の民家にも黒い灰が舞い落ちることも。

黒く燃えていないところは、周辺の植林地や道路への延焼を防ぐための防火帯として、
幅20メートルほど、草刈りをしてある。富士山の太郎坊から板妻方面まで、
およそ24〜25キロほどの距離の草刈りを長田さんが秋のうちに実施する。
東富士入会組合原里支部作業班の班長を務める長田さんにとって、
これも大事な仕事のひとつだ。

かおり舞う舞うよなよなエール 〈軽井沢高原ビール星空 ビアテラス〉オープン!

7月16日(土)〜8月21日(日)、軽井沢町星野エリアに
〈軽井沢高原ビール星空ビアテラス〉がオープンします。

今年で3回目を迎えるこのビアテラスでは、
星空の下で醸造所直送のクラフトビールを楽しめます。

主催は〈よなよなエール〉など、個性的なエールビールを
製造しているヤッホーブルーイングさん。
先日は空飛ぶ舞妓さんの姿によってよなよなエールの
「香り」を表現したショートムービー
〈かおり舞う舞うよなよなエール〉でも話題になりました。

ビアテラスには、ヤッホーブルーイングの醸造所から
造りたてのクラフトビールを直送。
ビール本来の新鮮な味わいが楽しめます。

ラインナップは〈軽井沢高原ビールワイルドフォレスト〉
〈軽井沢高原ビールベルジャンホワイト〉
〈よなよなリアルエール〉などぜんぶで8種類。
数量限定で、ここでしか飲めない特別醸造ビール
〈軽井沢高原ビール夏季限定2016〉
〈軽井沢高原ビール長期熟成2014〉
も登場します。

料理メニューは、野沢菜のタルタルソースと一緒にいただく
〈信州サーモンのフィッシュアンドチップス〉、
信州の郷土料理「山賊焼き」をアレンジした〈味噌山賊焼き〉などなど!

富士山の麓、 星空のもとで映画を見る 〈湖畔の映画祭〉

富士山の麓、大自然を感じながら、星空のもとで映画を見る。
そんな、映画とアウトドアの両方を楽しめるイベント
〈湖畔の映画祭〉が、2016年8月5日(金)〜7日(日)の3日間、
山梨県富士五湖・本栖湖キャンプ場にて開催されます。

〈湖畔の映画祭〉で上映されるのは、
個性的な日本のインディペンデント映画30本以上。
映画監督&出演者たちが登場するトークイベントも行われます。

またバーベキューなどができるのはもちろん、
屋台の出店や、DJが出演する音楽イベントも開催。
ほかにも会場の近隣の温泉を訪ねたり、
さまざまな楽しみ方ができるイベントです。

上映作品はこちら!

『恋人たち』(監督:橋口 亮輔)

『Anniversary アニバーサリー』(監督:本広 克行ほか)

『下衆の愛』(監督:内田 英治)

『黒い暴動』(監督:宇賀那 健一)

『ケンとカズ』(監督:小路 紘史)

『INNOCENT15』(監督:甲斐 博和)

ほか30作品以上

熊本地震直後、みんなが集まった まちのコインランドリー。 ASTER vol.6

ASTER vol.6

みなさんお久しぶりです。ASTERの中川です。
少し間が空いてしまいましたが、
僕の連載もいよいよvol.6となりました。
みなさんご存知の通り、熊本は震災が起きました。
このたびの熊本地震で被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
現在、震災から約2か月半が経ちました。
リノベのススメのなかでどうかとも考えましたが、
今、熊本に住む僕がこの震災で経験したコト、感じたコト、想ったコト、
そしてこれからのコトをお伝えしたいと思います。

突然のできごと

2016年4月14日。
その日、仕事を終えた僕は外出していた娘たちと妻を待つため、
6歳になる息子と母親と実家にいました。
隣のキッチンでは父親がテレビを観ていました。
時間は夜9時半ごろ。
何の前触れもなく、突然「ドン!」という激しい音とともに、
壁にかけてあった祖母の習字や賞状の額がバタバタと床に落ち始めました。
「キャッ! 地震!!」
母親が叫びながらとっさに息子に覆い被さりました。
聞いたこともない地鳴りのような音と、建物がきしむものすごい揺れ。
「ワッ! ワッ! ヤバい!」
僕も母親と息子の上に覆い被さり頭を押えました。

気がつくと家の中は一瞬でメチャクチャに。
1度目の前震と言われる震度7の地震でした。

我に返り、すぐ妻と娘たちに電話するにもつながらず。
割れた食器や倒れた家具で部屋は一瞬で足の踏み場もない状態に。

僕が現状を確かめようと外に出ようとすると、
息子が「パパ行かんで! ここにおって!」と、
怯えた表情で僕の手をつかんできました。
僕は息子を抱きしばらくその場に座り込んでいました。
外出中で無事だった妻と娘と合流し、
その日は近くの駐車場に車を停め夜が明けるのを待ちました。
SNSで友人や会社のスタッフみんなの安否を確認し、
翌日のテレビやインターネットでコトの重大さを知りました。

ASTERの事務所や運営するお店〈9GS〉も無惨な光景に。

最初の地震後、粉々に落ちていたASTERの事務所のファサードのガラス。

9GSの店内。

僕は何をどうしていいかもわからず、取り急ぎお客さんの家やお店の確認に動き回りました。
工事中だった現場の状況を確認するため、震源地の益城町へも行きました。
メディアでも報道されていましたが、実際に見る益城町は想像を絶する光景でした。
建物は倒壊し、道路は地割れ、電信柱も折れて信号も止まっている。
空は無数のヘリが爆音を響かせ飛び回っている。

ただただ初めて目にする光景に困惑しました。

訪れたときの益城町。

そんななか、奇しくも4月15日は妻の誕生日でした。
ケーキもプレゼントも、食器すらないなか、
紙皿に残った食材を盛り、家族でささやかに祝いました。

2度目の本震

4月16日。前震から緊張と疲れでほとんど寝ていない状態でしたが、
滅茶苦茶になった自宅マンションへ戻り、片付けもほどほどに、
その日はグッタリとベッドに横になっていました。
とんでもない経験をしたと過去のコトとして振り返りながら。

そして深夜1時半頃。
突然、まさかの携帯の地震速報。
同時に、「ドンッ!」と身体を突き上げる突然の衝撃。
そしてものすごい横揺れ、停電。
「おい、おい! 大丈夫か!」
徐々に激しさを増す揺れのなか、真っ暗な廊下の左右の壁に叩きつけられながら、
「大丈夫! 大丈夫だけんね!」と叫びながら
子どもたちに覆い被さるのが精一杯。
実際はどれくらいの時間かわからないけどとても長く感じた恐怖。
一昨日の地震よりもはるかに大きな地震に、
初めて死が頭を過ぎりました。

すぐに同じマンションに住む友だち家族が
「逃げるよ!」と叫びながら玄関ドアを叩き呼びにきました。
警報が鳴り響くなか、非常階段を降り駐車場に避難した僕らは、
ただ空を見上げ呆然とその場に立ち尽くすだけ。
本震と呼ばれる2度目の地震でした。

『セカイノオワセ』 ミュージックビデオのような 地元コンセプトムービー


三重県尾鷲市(おわせし)は、人口約2万人の小さな港町。
眼前に太平洋をのぞみ、背後に吉野熊野国立公園大台ヶ原をひかえる、
紀州絶景の地でもあります。
この尾鷲を舞台にしたコンセプトムービー
『世界の尾鷲(せかいのおわせ)』がYouTube上で公開されました。
動画の試聴はこちら

YouTube『世界の尾鷲(せかいのおわせ)』

制作主は、尾鷲湾での自営養殖などを行なう
地元の水産加工流通業社、〈尾鷲物産株式会社〉。
映像制作はドローイングアンドマニュアルが手がけています。

主人公は、三重県尾鷲市で生まれ育った幼なじみの男女4人組。
いまはバンドを組んで、練習に明け暮れていますが、
高校三年生の彼らには進路という悩みが...。

このムービーを作った狙いは、
「尾鷲の魅力を発信し、“世界の尾鷲”を宣言することで、
地元に住む人々に、改めてこのすばらしい地域への誇りを持ってもらいたい」
ということだそう。動画の試聴はこちらから。

information

世界の尾鷲

Movie:YouTube

ベンチャー企業が秋田を救う? 鹿角・湯沢で 〈ドチャベン・アクセラレーター〉

秋田発の事業創出プログラム、通称〈ドチャベン・アクセラレーター〉
昨年発足し、五城目市と横手市にて、林業・フルーツ・教育など多分野の
秋田発ベンチャーを誕生させた本プログラム。
今年は鹿角市・湯沢市に舞台を移し、7月からスタートします。

秋田の人口減少がスゴイ…

ドチャベンは、世界トップクラスで人口減少が進む
秋田県で起業する挑戦者を、全力応援するプログラム。
7月〜9月の〈セミナー・現地プログラム〉、
10月、11月の〈ビジネスプランコンテスト〉、
そして12月〜2017年2月までの、
選抜チームが参加する〈起業家育成プログラム〉
という3部構成です。

鹿角市役所 移住コンシェルジュの木村芳兼さん

この第1弾として、東京での〈ローカルビジネススクール〉が
2016年7月8日(金)に東京・丸の内の〈TIP*S〉にて開催されます。
プログラムの説明や鹿角市・湯沢市からのプレゼンテーション、
昨年ビジネスプランコンテストで金賞を受賞した参加者のスピーチも。
〈ドチャベン〉が気になる方は是非行ってみてはいかがでしょうか。
イベントのお申し込みはこちら

昨年のビジネスプランコンテストで受賞したチームたちは、
様々なメンターの支援を受けながら、
秋田県への移住・起業を始めているのだとか。

組木にIoT!? 飛騨の森で行われている “Fab”な試み

木の常識をアップデートしていく

森に囲まれ、水路がいたるところにあり、吸い込む空気も気持ちよく感じる。
古い建物が残る情緒ある小さなまち、飛騨古川。
2015年、ここを拠点にした〈飛騨の森でクマは踊る〉という会社が、
ロフトワークトビムシ、そして飛騨市の2社1自治体によって設立された。
代表に就任した林 千晶さんは、ロフトワークの代表取締役でもある。

「ロフトワークがやっていることは、“常識のアップデート”だと思っています。
いま、当たり前だと思っていることでも、
更新したほうがいいコトや場所がたくさんあるんです。
そのなかで、森をアップデートすることに特化したのが
“ヒダクマ”(飛騨の森でクマは踊る)です」

水や空気をつくり出している森。
その森を更新していくというのはどういうことか。

「森の価値を更新するには、まず木材の価値や使い方、
買い方などを再発見する必要があります。
例えば、家具を出来上がったものとして買うのではなく、
自分で木を選ぶところから始めてみる。
すると、樹種によって触ったときの風合いや木目が
大きく異なることに気づきます。
『木』という一般名詞が、ブナ、ナラ、クルミ、桜といった
固有の存在に変わる。そんな風に木の活用法を変えることによって、
森と人間の関係も更新していけるのではないかと思っています。
日本には豊かな森がある。
そろそろ本気で、その恵みを享受し活用することに取り組んでもいいのではないでしょうか。
そんな挑戦こそ、クリエイティブなものだと感じています」

〈FabCafé Hida〉はこんな外観。

世界から学生が集結する飛騨の学びの場

こうした活動を展開するのに、飛騨はうってつけだ。岐阜は言わずとしれた森林率の高い県。
なかでも飛騨地域は、かつてより京都や奈良などの木造建築技術を支えてきた土地。
まちには組木職人が暮らし、美しい木造建築が軒を連ね、
豊かな木工文化が息づいている。

今年の6月、〈SMART CRAFT STUDIO in Hida 2016〉が行われた。
木工技術とIoT(Internet of Things)をテーマに、
アメリカのParsons School of Design、カナダのトロント大学、台湾の国立交通大学、
日本からは東京藝術大学、慶應義塾大学SFC、情報科学芸術大学院大学(IAMAS)
などの学生たちが3週間、寝食を共にし、組木などの木工技術やプログラミングを学び、
最終的にはグループごとに実際の制作に取り組んだ。

各グループは同じ大学の学生同士でまとまるのではなく、シャッフルされた。
異国の地で、育ってきた文化の違う学生たちがどんな化学反応を起こすのか。

その最終日、集大成として成果のプレゼンテーションが、〈FabCafe Hida〉で行われた。
外からみると端正な木造建築の日本家屋。しかし一歩足を踏み入れると、無国籍状態だった。
各国の学生たちが、アチコチせわしなく動き回り、発表の最終調整に入っていた。
ここが新幹線も通っていなければ、空港もない飛騨古川だとは思えない。

水路上に置いた水力発電でLEDを灯すことのできるベンチ。
キツツキを模して、森のなかで動きを感知して音を出すもの。
スマートフォンでまちの情報を手に入れられるベンチ。
ほおずき型ランタンは電気を点けるとその場所がクラウドの地図上でマッピングされる。
組木と生け花をダイレクトに取り入れたオブジェなど、
すべて木工とIoTを組み合わせたプロダクトだ。
完成度の高いもの、アイデアにあふれるもの、将来性を感じるもの。
いろいろな未来の方向性を感じた。

デモンストレーションしながらプレゼンテーションする学生。

随所に組木が取り入れられていた。

学生にとって、そして先生たちにとっても有意義な学びがあったようだ。
「『こんな経験はいままでしたことがない』とある学生が言うんです」と、
林さんは振り返ってくれた。

「『最初は毎日楽しかったけど、中盤を過ぎると、
あと数日で帰らなければならないと思って寂しくなってきた』と。
『いつか移住したい』と言い出す学生までいました。
これを聞いて、短期的にはプロトタイプの開発が目的だったけれど、
長期的に考えてみると、彼らが将来プロダクトデザイナーや建築家になったときに、
このキャンプが原体験となり、木材や組木に注目したり、
日本とのつながりを考えるようになってくれるのではないかなと。
数値にはできない、そのような期待も感じました」

このように発表の内容は、ほぼすべて、地域性が取り入れられていた。
当初は、「木工×IoT」だけがテーマであったはずだ。
しかしフタを開けてみれば、飛騨のまちの文化や資源とリンクしたものばかり。

学生たちは、まちを歩く。すると地域のことが見えてくる。
まちの人にやさしくしてもらい、交流を深めていく。
そのなかで自然と、「ここでやるべきこと」というイメージが芽生えたようだ。

このイベントの発起人である〈Loftwork Taiwan〉代表のTim Wongさんは、
東京や大阪ではなく、地方と海外を直接つなげたかったという。
なかでも飛騨は、Timさんの目におもしろく映った。

「飛騨は文化が保存されています。
歴史的な遺産には直接、触れられませんが、文化というものは現在進行形で、
触れて変化を加えることができます。
そこに自分が持っているものをミックスして、
インタラクション(相互作用)することができます。
つまり組木や木工は入り口に過ぎません」

〈Loftwork Taiwan〉代表のTim Wongさん。

Parsons School of DesignのKan Yang Kyle Li教授も、飛騨独特の文化に触れた。

「キャンプ期間中に、木製家具メーカーの飛騨産業でワークショップをしました。
職人の方たちから、木の特徴を活かすことや、
美観のための木目などディテールを整える視点・ノウハウを学びました。
しかもそれが、実際の飛騨のまちで体現されている。そのことに感動しました」

国立交通大学のJune-Hau Hou教授も、
テクノロジーと地域が融合したイベントの成果を感じている。

「これまで台湾で行われていたワークショップでは、
デザインとテクノロジーの繰り返しばかり。
しかしそれでは新しいアイデアは生まれません。
今回は、伝統的な技術を持つ職人がいたりして、環境が特別でした。
こうして地域で行われることで、
地域性を生かしたコミュニティや産業が生まれる可能性を感じました」

国立交通大学のJune-Hau Hou教授。

最終プレゼンテーションの席では、あるおばあさんが参加していた。
そしてほおずきをアイデアの元にしたプロダクトにいたく感動していた。
そのおばあさんと学生が、何やら話している。
まったく言葉は通じていないのだが、
不思議とプロダクトを通じて何かわかりあえているように見えた。
このキャンプのひとつの本質を表している光景だった。

今回のイベントでは「スマートクラフト」という言葉が使われている。
特別、一般名詞化している言葉ではないが、これから使われていきそうな言葉でもある。
その定義づけを考えるイベントになったという側面も感じた。

「『スマートクラフト』は可能性のある言葉です。
何をやりたいか、どういうことを社会に伝えていきたいかと、
自分次第でスマートという言葉の使い方も変わってくると思います。
みんな、どんな結果が生まれるか想像していなかったけど、今終わってみて
改めてその可能性に興奮しています」
と言うのは、Kan Yang Kyle Li教授。

Parsons School of Design のKan Yang Kyle Li教授。

IAMASの小林 茂教授は、IoTを教える授業に講師として参加した。

「スマートというと、産業界ではすでに効率化のために取り入れられています。
では私たちのライフスタイルにおいて、どう関わってくるのか。
ビジネスシーンだけでなく学生の回りにも、
それらを考えていけるような環境が整いつつあります。
たとえ今回は難しかったとしても、
こうした木工技術や考え方があるということを持ち帰ってまた取り組んでみてほしい。
これはゴールではなくスタートです。
今回のキャンプで、そこにはたどり着いたのではないでしょうか」

情報科学芸術大学院大学(IAMAS)の小林 茂教授。

すべて英語によるプレゼンテーション。英語がわからない地元のお客さんには、隣にスタッフがついて通訳していた。

〈ご当地カレーグランプリ〉開催。 ピーマンに蕎麦! 市町村オリジナルで勝負

東京・浅草の、地方の魅力を体験できるビル〈まるごとにっぽん〉にて、
全国11市町村がそれぞれの名物や特産品を使って
開発したオリジナルのご当地カレーを競うイベント
〈まるごとにっぽん ふるさとカレーグランプリ〉が開催されます!

期間は、予選が2016年8月1日(月)から3日(水)、
決勝が8月6日(土)、7日(日)の計5日間。
現地から持ち寄った、想いの詰まった食材を
豪華にアレンジしたカレーが味わえます!

本グランプリは、事前に各ブロックに分けたトーナメント制で開催。
ワンプレートで4市町村の特色あふれるカレーを
楽しめるカレーセットをご賞味いただき、お気に入りのカレーに投票。
最も投票数の多いご当地カレーがグランプリとして選ばれ、
館内3階の〈Café M/N〉で期間限定メニューとして販売されるということです。

上の緑のカレーは、大分県豊後大野市の〈まるごとピーマンカレー〉。
ピーマンをペーストにした緑色のルーが特徴!

ピーマン生産量が、市町村単位では日本で2位、
西日本では1位を誇る豊後大野市。
トッピングには、豊後大野市特産のしいたけやピーマンを盛りつけ。
ルーには、うまみとコクのある“豊のしゃも”を使用し、
苦味の少ない種類のピーマンを使うことで、
ピーマン嫌いの子どもでも食べやすいカレーになっているのだそう。

〈あなたのそばに、そばカレー〉

そしてこちらは、山形県村山市の〈そばカレー〉。
カレーそばではなくそばカレー。
特産品のそばの実を、具材としてふんだんに使用しました。
しょうゆベースのカレーに、茹でたそばの実と、
あいかもの肉とぶつ切りのねぎを加えています。
和風の香ばしい香りが特徴のカレーです。

〈足利マール牛カレー〉

栃木県足利市の〈ココファーム・ワイナリー〉から出るぶどうの搾りかす、
“マール”を食べて育った“マール牛”を贅沢に使った〈足利マール牛カレー〉。
“麦の里”と言われるほど大麦の生産量が多い足利市。
地元で採れる中力粉を使って、食物繊維が豊富な、
とろりとしたルーに仕上げました。
また、野菜ブランド〈足利美人〉のアスパラガスと、
福神漬けではなく足利産の生姜をトッピングしています。

九十九里の 〈HAPPY NUTS DAY〉が ピーナッツバターの食べ方BOOK 『ピーナッツバターの本』を発売!

コロカルでもご紹介してきた、
千葉県九十九里発、スタイルのあるピーナッツブランド
〈HAPPY NUTS DAY〉(ハッピーナッツデイ)が
初めての本、その名も『ピーナッツバターの本』を発売します!

発売日は2016年7月6日(水)。
日本初、「ピーナッツバターの食べ方」BOOKです。

〈HAPPY NUTS DAY〉は、2013年夏に設立。
千葉の海沿いの畑で育てたピーナッツを使った、オリジナル商品を手がけるブランドです。
「高齢化と過疎化の進む、地元・九十九里を盛り上げたい」
という想いを持った、地元出身の村井駿介さんら3人の若者が作りました。

スケートボードやBMXを通じて知りあった彼らは、
地元の農家や腕ききの焙煎職人の手を借りながら、
2年近くの思考錯誤を経てオリジナルのピーナッツバターを完成。

そのピーナッツバターがフードディレクター野村友里さんの
目に止まったことを皮切りに、食ツウたちの注目を浴び、
現在、取り扱い店舗は全国に90店舗近くにまで拡大しています。
コロカルの記事はこちら

この本では、「ピーナッツバターってどんなもの?」
「食べ方がわからない」「買っても全部使い切れない」
という方のために、ピーナッツバターの魅力と、
とっておきの食べ方をご紹介します。

阿蘇と南阿蘇の おいしいものをセットに! 〈阿蘇復興支援セット〉 〈南阿蘇応援BOX〉

熊本県、大分県に甚大な被害をもたらした熊本地震。
いまだに多くの方が避難所生活を余儀なくされている一方で
復旧・復興にむけた整備も急ピッチで進められています。

熊本県を代表する観光地である阿蘇市や南阿蘇村は、
熊本市内からの主要道路や鉄道が土砂崩れやトンネル崩壊によって寸断され
観光客が激減し、深刻な問題を抱えています。

そのなかで、地元のおいしいものを全国に発信することで、地元の復興につなげたい。
そんな想いが込められたギフトセットが阿蘇、南阿蘇の両地域で販売されています。

熊本地震後、いちはやく復興に向けて動き出したこのふたつのプロジェクトは
さまざまなメディアに取り上げられ、「買って、被災地を支援する」という
全国の善意に支えられて注文が多く寄せられているといいます。

阿蘇地域の逸品を集めてセットにした〈阿蘇復興支援セット〉。
阿蘇の大自然から生み出されたいいものを組み合わせ、
現在では、12のオリジナルセットがつくられています。

〈阿蘇復興支援セット〉の発起人でもある〈阿部牧場〉。国内外から高い評価を得ている〈ASO MILK〉。

阿蘇の湧水の恵みがつまった〈ひばり工房〉のベーコンやハム。

このほかにも、阿蘇のたかな漬けや、阿蘇の人気洋菓子店のお菓子、
パラグライダーや乗馬体験をセットにしたものなど
阿蘇の魅力を感じられる商品が盛りだくさんです。

宿題も、映画も、結婚式もここで。 ガレージをリノベーションした、 まちの憩いの場所とは。 ISHINOMAKI2.0 vol.1

ISHINOMAKI2.0 vol.1

みなさま。はじめまして。
ISHINOMAKI2.0(以下石巻2.0)の勝です。
今月から宮城県石巻市で行われている
さまざまなリノベーションプロジェクトを紹介していきます。

石巻は宮城県のなかでも仙台に次ぐ人口を有する県下第二の都市。
平成の大合併でその市域を拡大した石巻は、
山も海も広大な田園風景も有する豊かなまちです。
東日本大震災によりその市域は広域的に被災し、
多大なダメージを負ったまちでもあります。

私も活動に加わる石巻2.0はそんななかから生まれた活動です。
震災後のまちを元に戻すのではなくもっとよいまちにしていきたい。
そして、ここから疲弊した全国のまちづくりのロールモデルをつくりだそうと
さまざまなプロフェッショナルや地元商店主が集まったオープンエンドな活動です。

石巻2.0の立ち上げから関わる、
横浜の建築設計事務所〈オンデザイン〉のスタッフだった私は、
2012年から活動に加わりました。
そこから横浜と石巻の2拠点で生活を始めて5年目を迎えました。
横浜と石巻を往復するなかで見えてきたものがあります。
それは建築とまちとの距離の近さ、そして退屈だと思っていたまちも自分が動けば、
かなりおもしろい人がたくさんいるということ。

建築の専門家として実際に場をつくるところからその後の運営まで、
建築の上流からその先に広がっていくまちへの影響まで、
実感して関われる石巻はとても貴重なフィールドだと思いました。

そんな石巻に可能性を感じた5年間を過ごし、
そして2016年に石巻を拠点のひとつにして、自身の建築事務所を開設。
これから全6回の連載でそんな石巻のおもしろさを皆さんに伝えていきます。

初回の今回は石巻2.0の活動の原点でもあり私自身も設計と
その運営に関わるオープンシェアオフィス〈IRORI石巻〉を紹介したいと思います。

石巻の様子。

かつてはにぎわいの中心だった石巻のまちなかの商店街は、
2000年に入ったころからからシャッター商店街と揶揄されるように、
高齢化や担い手不足で寂しい状態でした。
そこに追い打ちをかけるように震災が大きなダメージを与えました。
街路に面した商店は閉じ、閑散とした風景が広がっていましたが、
実は一見使われていないように見えても、建物のオーナーたちは上階に住んでいる場合も多く、
シャッターが閉まったお店も交渉次第では貴重なまちなかの資源になります。

2011年の暮れ、まちづくりのためあらゆる人が集う拠点を探していた石巻2.0は、
震災による津波で被災しガレージになっていた場所を、
駐車場2台分の手頃な賃料で借りることになりました。

被災した直後の泥かきの様子。かつてはコンビニだったこともある場所でした。

とはいえ津波が突き抜けたこの場所は壁も扉も窓も何もない状態。
そして復興事業で大忙しの地元工務店には修復を依頼できるわけもなく、
手づくりで場所をつくることから始めました。
今や世界にも進出する家具工房である〈石巻工房〉と、
世界的な家具メーカー〈ハーマンミラー社〉のボランティアとともに
わずか2週間でつくり上げたのが初代IRORIの始まりです。

〈冒険の森 in のせ〉オープン 過疎地を救う! 日本の林業技師がつくる アウトドアパーク

大阪のてっぺんと呼ばれる、
京都府と兵庫県に隣接する大阪府能勢町。

2016年7月23日(土)、この森に、
アウトドアパーク〈冒険の森 in のせ〉がオープン! 
国内最大級規模の、58個ものアクティビティを擁する
広大なアウトドアパークです。

ツリートップアドベンチャー

能勢町は、人口減少によって
存続が危ぶまれる“消滅可能性都市”の全国24位。
観光資源が点在化していること、
そして観光客に楽しんでもらえるプログラムが不足していたことから、
集客が十分にできず、事業化が上手くいかないという悩みがありました。

〈冒険の森 in のせ〉は、それらを解消するべく、
人を集め、地域に人が循環し、地域経済の活性化を
促進するために作られた施設なんです。

ツリートップアドベンチャー

この施設が画期的なのは、
設計から建設、運営を純国産化することで、
低価格での施設開発、提供が可能になったこと。

従来の日本国内にある「ハイ ロープス コース」
(高所にロープを張り、建設されたアスレチック施設の総称)は、
アメリカやヨーロッパの技術によってつくられてきたのですが、
〈冒険の森 in のせ〉では、運営会社の〈冒険の森〉設計のもと、
日本の林業技師が中心となってコースを建築。
これにより、1次産業ではなく3次産業としての林業が生まれました。
日本の林業における、新しい可能性を感じます。

フォレストセグウェイツアー

有馬温泉× ボードゲーム〈枯山水〉で、 温泉地での新たな楽しみ方を知る

温泉地での楽しみといったら、お湯に浸かって、宿でまったり。
天気に恵まれたらまちを歩いて…という感じでしょうか。

2016年6月24日(金)、
兵庫県神戸市の有馬温泉にある老舗宿〈陶泉 御所坊〉にて、
そんな常識を打ち破るイベント、〈雨の枯山水〉が開催されます!

〈雨の枯山水〉イメージ

これは、温泉地での新たな楽しみ方を提案するイベント。
旅館〈陶泉 御所坊〉と、その中庭を臨むことができる
クラシカルなカフェ〈カフェ ド ボウ〉を会場に、
ボードゲーム〈枯山水〉をプレイするというもの。

ボードゲーム〈枯山水〉

ボードゲームの〈枯山水〉は、
水を使わずに自然山水の美を表現した、
日本庭園の様式のひとつを意味する「枯山水」に由来するゲーム。

その名のとおり、プレイヤーが禅僧となり、
ボード上により砂や苔が描かれたタイルと、
さまざまなかたちをした石を用いて庭園を造り、
全員の枯山水が完成したらルールに従い出来映えを点数化して遊びます。

第1回東京ドイツゲーム賞大賞を受賞作品でもあり、
プレイした人の口コミなどから、評判が広がり品薄状態が続くなど、
熱狂的なブームを巻き起こした話題作です。
本イベントは、この〈枯山水〉を開発した山田空太さんとの共同企画。
温泉地での新しい過ごし方を提案します。

チームラボが世界遺産 「糺の森」参道をライトアップ 〈下鴨神社 糺の森の光の祭〉

2016年8月17日(水)から8月31日(水)の期間、
ウルトラテクノロジスト集団〈チームラボ〉が、
京都市の〈下鴨神社(賀茂御祖神社)〉にて行われる、
〈下鴨神社 糺の森(ただすのもり)の光の祭〉に参加。
『呼応する木々、下鴨神社 糺の森』と、
『呼応する球体 - 下鴨神社』を展示します。
参道沿いの木々と楼門の中の空間を
ライトアップする、訪れて楽しめる作品です。

呼応する木々 – 下鴨神社 糺の森 / Resonating Trees – Forest of Tadasu at Shimogamo Shrine teamLab, 2016, Interactive Digitized Nature, Endless, Sound: Hideaki Takahashi

『呼応する木々』は、
世界遺産である下鴨神社の糺の森の中の参道沿いの木々をライトアップ。
木々の光がゆっくりと呼吸するかのように、
強く輝いたり消えたりする...というもの。
鑑賞者や動物が近くを通ると、
木の光の色が変化し、音色を響かせ、
次々と伝播していくのだそう。

古民家活用でわかったこと。 リノベの未来、この国の未来。 一般社団法人ノオト vol.12

一般社団法人ノオト vol.12

皆さん、こんにちは。ノオト代表の金野(きんの)です。

ついにこの連載も第12回、最終回となりましたので、
古民家リノベの意義と日本社会に果たす役割について整理しておきたいと思います。
いま、なぜ、リノベのススメなのか?

失われゆく歴史的建築物

まず、文化財建造物とその活用について。
文化財建造物には、文化財保護法で指定された国宝や重要文化財、
都道府県や市町村の条例で指定された指定文化財などがあります。
文化財建造物には神社仏閣が多いのですが、
ここでは民家や庄屋など市井の建築物の話をします。
「◎◎家住宅」とか呼ばれるものです。

〈古民家の宿 大屋大杉〉のメイン棟となっている正垣家。養蚕農家として建てられた築約130年の古民家(→http://ooyaoosugi.jp)。

文化財建造物は国民の財産ですから、その改修には、基本的に公費が投入されます。

そして、「文化財を活用」するというとき、
それは「復元保存した文化財建造物を活用」することを想定していて、
一般に、施設の「公開」や「イベント利用」などに限定されています。
※これを「保存⇒活用」と表現しておきましょう。

文化財指定の考え方。

文化財建造物は「類型の典型を指定する」ことになっています。

ある地域の、ある時代の、例えば農家という「類型」を設定すると、
該当する建物が多数あって、そのなかから、
類型を代表する「典型」的な建物が文化財として指定されるのです。
その物件を民族学的な標本として保存します。

現在の日本社会の価値観は、
・古き良きものを代表する物件を「標本」として「保存⇒活用」する。
・代表になれなかったその他の物件は捨ててもよろしい。

というものです。
この国の制度(文化財保護法や建築基準法)がそのようになっています。

これに対して、
私たちは、歴史的建築物(文化財指定の有無を問わない広義の文化財建造物)を、
宿泊施設やレストラン、カフェ、工房、オフィス、住宅などとして
「活用することで保存する」活動を行っています。
※こちらは「活用・保存」と表現しておきます。

地域再生のために古民家を活用するプレイヤーの立場から言えば、
文化財建造物もその他の歴史的建築物も区別はありません。
これらを一体的に捉えており、どちらも同じように大切です。
文化財建造物が「活用・保存」されることがあってもよいし、
グレード(文化財的価値)が低い歴史的建築物であっても、
それに見合った「活用・保存」の方法が見つかるものです。
地域やまち並みに分布するその多様な建築物群の総体が重要です。

これからの歴史的建築物の考え方。

ちなみに、この「保存⇒活用」と「活用・保存」の境界をわかりにくくしているのが、
「伝統的建造物群保存地区」の特定物件と「登録有形文化財」の存在です。

どちらも文化財建造物でありながら、
内部改装は自由にできるので「活用・保存」タイプとすることが可能なのです。
古民家リノベを志す人は、このあたりの事情を理解しておくとよいでしょう。

古民家リノベの意義

何れにしても、一個の有機体である地域やまち並みから
文化財建造物だけを取り出して取り扱うことの限界というものがあります。
当たり前のことですが、
文化財はその周辺の環境や社会とともに成立しているのですから。

これはたとえ話ではなく、地方の現実の姿なのですが、
一部の社寺や住宅を文化財として立派に保存しながら、
そのまちや村が衰退して生活の息吹が失われるのであれば、
文化財の維持も適わなくなるし、そもそも文化財指定の意味がないでしょう。

私たちは、地域再生やまち並み再生には、
文化財指定されていない歴史的建築物の活用が大切だと考えています。

「保存⇒活用」ではなく「活用・保存」とすることで、
地域に移住者や事業者を呼び込み、新しい生業や雇用を生み出すことができます。
しかも「類型の典型」として指定される文化財建造物の背後には、
その数百倍の歴史的建築物があって、その多くが空き家となっているのです。
改修費も文化財建造物の保存工事に比べると驚くほど安価です。

私たちには失くしたくないものがある。

建て直したほうが安い?

実際に古民家再生の費用は新築工事より相当に安価です。
しかし、修復の技術を持ち合わせていない設計士や工務店は、
施主に「建て直したほうが安い」と言って、解体工事、新築工事に誘導します。
そのほうが工期も読みやすいし、実際には「建て直したほうが高い」ので稼げます。

結局、施主は諦めて、古い家を壊し、新しい家を建てることになります。

「建て直したほうが安い」という言説が意味するもっと重要な点は、
職人たちによって伝統工法で建てられ、長い時間を湛えてきた空間と、
大量生産の工業製品を、「お金で比較できる」としている考え方、価値観にあります。

この時空は、壊してしまえば二度と取り戻せない、
と、設計士も工務店も、そして施主も考えないのです。

何もかもをお金で測るようになって、
現代を生きる私たちは、すっかり視程が浅くなってしまいました。

誰もが、今日の生活のことを、今月の売り上げのことを考えて生きています。
人生設計くらいはあるでしょうが、自分の人生の時間スケールを超えることはありません。
自分が住む家は自分の世代が住むのであって、その先の世代を考えることはありません。
自分の子どもや孫のために裏山に木を植えようと考える人はもういません。
子どもたちには別の人生があり、家を住み継ぐという考えはありません。
私たちは現世的な生を生きていると言ってよいでしょう。

豊かさとは何か

いわゆる「限界集落」は、いっそ廃村にして、
残った住民をまちなかに移住させたほうが経済合理的であるとの主張があります。
このことは学問の世界ではずいぶん前から論じられてきましたし、
現在は国の政策となりつつあります。
脳(都市)にばかり血液を送っていたら、指先(僻地)が壊死を始めたので、
どの指から切り落とせばいいだろうと考えているわけです。
私には、それが健康な国土だとは思えません。

野生生物について、絶滅危惧種や貴重種を守り育てることの必要性と重要性は、
この国の社会にも認知されているように思います。
このことは経済原理を超えていて、
現世的になることも、お金で価値判断することもありません。

それでは、その土地の気候風土に適った建築様式はどうでしょう。
そして、その土地の人々の暮らし、工芸や祭。
長い年月をかけて創意工夫を重ねた建築様式や暮らしの技術を、
安易に捨て去ってよいものでしょうか。

今も続く伝統的なムラのまつり(篠山市福住)。

みかんぐみ、アカオニの メンバーたちが 〈とんがりビル〉をオープン!

山形県・七日町(なのかまち)に株式会社〈マルアール〉による
〈とんがりビル〉という名のビルができました。
こちらは、築40年の建物をリノベーションした施設。
2015年冬に完成後、店舗やオフィスとして入居者を募り、
近頃、どんどんにぎわい始めています。

食堂〈nitaki〉。家具は4階に入居している家具屋さん〈TIMBER COURT〉によるもの

〈TIMBER COURT〉

とんがりビルは、山形駅から徒歩15分ほど歩いた
まちなかの「シネマ通り」にあります。
近くには大正初期に建てられた煉瓦づくりの建物〈文翔館〉や
歴史あるデパートなども。ちょっとレトロな雰囲気も残っています。
でも、かつて映画館が立ち並んでいた通りに映画館の姿はなく、
近隣には老朽化した建物や、空き室も存在します。

そこで立ち上がったのが、山形R不動産の水戸靖宏さん、
みかんぐみの竹内昌義さん、
OpenA/東京R不動産の馬場正尊さん、
アカオニの小板橋基希さん。

山形/東北のまちを活性化していこうと、
建物リノべーション・デザイン設計を
まちづくりの視点から進めていく会社、マルアールを設立しました。
モットーは「建物を直してまちを楽しくする」こと。

とんがりビルは、この会社の理念をかたちにする
フラッグシップとして始まったプロジェクト。
中心メンバーが建築やデザインの
プロフェッショナルとあって、洗練されています。

プランニング・リノベーションはマルアール、
サイン・グラフィックは小板橋さん(アカオニ)、
内装デザイン・家具は相田広源さん(TIMBER COURT)が手がけました。

入居者は、山伏の坂本大三郎さんや
デザイン会社〈アカオニ〉、食堂〈nitaki〉、
ギャラリー、家具屋さん、写真スタジオなど、
ユニークでクリエイティブな面々。
ここは普通のテナントビルではなく、クリエイターや
まちの人たちが集うコミュニティスペースであり、文化発信拠点なんです。

1階の入ってすぐのスペースにあるのは、
坂本大三郎さんによる本と雑貨の店〈十三時〉。

さまざまな人からの選書やはちみつ、ジャム、
手ぬぐい、山仕事に使うかご、草履、野良着、蓑、熊の毛皮、
熊の手を使った鞄など、自然の暮らしのなかで使われていた品々や
食品などが並んでいます。
店に行くと、ひょっこりカウンターに座っている坂本さんに会えるのもうれしい。

おとなりは、地のものの旬を味わえる食堂〈nitaki〉。
ランチやコーヒー、スイーツはもちろん、お酒も楽しめます。
合い言葉は「食べられないものを食べられるものに」。
時にはめずらしい食材も食べさせてくれます。

写真:志鎌康平

1階の奥には、ギャラリースペース〈KUGURU〉があります。
〈みちのおくの芸術祭 山形ビエンナーレ〉のプログラムディレクター、宮本武典さんや
坂本さんなどが関わり、展示やイベントなどを開催しています。

グラフィック・デザイナー、吉田勝信さんの展示〈技術、その他〉。(2016年5月31日〜6月15日開催)

〈技術、その他〉での開催されたアーティストトークの様子。聞き手は宮本武典さん。

〈MAGASINN KYOTO〉創館。 五感を使って体験できる、 雑誌のような宿泊施設!?

古い歴史と、新しいカルチャーが混ざり合う街、京都。
そこに新感覚の宿泊施設〈MAGASINN KYOTO〉(マガザン・キョウト)が誕生しました。

この施設は、クラウドファンディングサイト・CAMPFIREを利用し、
多くの人の共感と協賛を得て、2016年5月8日オープンに至りました。

築年数100年を越える京町家一棟をリノベーション。2Fは貸切で宿泊が可能なプレミアムホステルに。

空間型の雑誌? 雑誌的な空間?

〈MAGASINN KYOTO〉は、雑誌の持つ魅力や
編集のおもしろさを体感できる、
新しいコンセプトの宿泊施設であり、空間メディア。
雑誌の◯◯特集のように、
期間毎にさまざまな特集が組まれていき、
宿泊する/しないに関わらず、楽しめるコンテンツが展開されていきます。

創刊特集として銘打たれたのは〈本特集:本を体験する〉。
現在、東京・駒沢にある書店〈スノウショベリングブックス〉との
コラボレーション企画が行われています(こちらは9月までの予定)。

例えば、〈タイムトラベルブックシェルフ〉と題した、
時代を写す本をずらっと時系列に並べた本棚の設置。
本とお酒を楽しむ、知的なアルコホール体験〈ブックテンダー〉。
宿泊予約時のヒアリングをもとに、
〈スノウショベリング〉店主の中村秀一さんが
あなたのためだけに選んだ1冊をプレゼントするという
贅沢なブックディレクション企画も。

さらに、施設内の空間だけなく、地元書店〈YUY BOOKS〉店主が考えた、
〈本を体験するための京都スペシャルツアー〉など、街にも目を向けた企画も。

本というひとつのキーワードを軸に、
雑誌の編集的なアイデアをもってして、
ユーモア溢れる仕掛けが多数生まれました。

では、どんな思いのもとこの場所がつくられたのでしょうか?

神山町の空き家再生建築が、 ヴェネチア・ビエンナーレへ。 快挙の建築が生まれるまで。 坂東幸輔建築事務所 vol.2

坂東幸輔建築事務所 vol.2

ボンジョルノ〜! 建築家の坂東幸輔です。

第15回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展が5月28日から始まりました。
ビエンナーレの日本館の展示に私が主宰する建築ユニット〈BUS〉が出展しています。
〈BUS〉は現在、私と須磨一清、伊藤暁(2011年加入)の、
3人で構成されている建築ユニットです。
東京にそれぞれの設計事務所を持っていますが、神山町ではBUSの名義で活動しています。

先月、準備やレセプション出席のため、ヴェネチアを訪れていました。

今年のビエンナーレ全体のテーマは
「REPORTING FROM THE FRONT(前線からの報告)」、
日本館は「en[縁]:アート・オブ・ネクサス」というテーマで展示をしています。

第15回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館の展示風景。12組の若手建築家が出展。

新しい世代の12組の日本人建築家の作品を展示することで、
現代の日本の社会問題を建築の力で解決した事例を紹介しています。
日本館の展示は大成功、
国別参加部門で約60か国の中で第2席となる審査員特別表彰を受けました。

前回の第14回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展の総合ディレクターであり、世界的に有名なオランダ人建築家レム・コールハース氏(右から3番目)とBUSのメンバー。BUSの展示の前で。

シンガポール大統領に神山町プロジェクトについて説明しました。過疎地域に高速ブロードバンド網のインフラが整備されていることに驚き、えんがわオフィスを気に入って下さいました。

私たちのBUSは神山町プロジェクトの代表作、
〈えんがわオフィス〉〈KOYA〉〈WEEK神山〉の映像作品を展示しています。
3つのプロジェクターを使って、3面の壁に
神山の豊かな自然の中にあるそれぞれの建物の映像を投影することで、
まるで神山町にいるかのような臨場感を体験できる展示になっています。
映像制作は菱川勢一さん率いる〈DRAWING AND MANUAL〉が担当、
彼らも神山町にサテライトオフィスを構えており、
神山町のご縁が生んだチームでの展示になりました。

展示は11月27日まで行われていますので、
ぜひこの機会にヴェネチア・ビエンナーレを訪れてみてください。

BUSの展示。

神山町の空き家再生の始まりは

さて、展示されている神山町のプロジェクトはどのように始まったのか。
vol.1ではハーバード大学からリーマンショックを経て、
無職になった私と神山町との出会いについて書きました。
今回は小さな空き家の改修から始まった神山町プロジェクトが、
どうしてヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展に出展するまでに成長したのか、
そのきっかけについて紹介したいと思います。
キーワードは「人の縁」です。

2008年10月に無職の私が神山町と出会ってから約1年半後、
2010年4月に東京藝術大学の教育研究助手に着任したことを
〈NPO法人グリーンバレー〉の大南信也さんに報告したことから
神山町での空き家改修のプロジェクトが始まります。
最初のプロジェクトは、クリエイターが神山に滞在して
作品制作するための拠点〈ブルーベアオフィス神山〉です。

「学生たちを神山に連れてきて、空き家を再生してくれませんか」

そう、大南さんからメールをもらい、
さっそく空き家改修のプロジェクトチームを結成しました。
東京藝大の学生たちを集めると同時に、
ニューヨーク時代に出会った建築家の須磨一清さんに声をかけました。
BUS(元・バスアーキテクツ)結成の瞬間です。

〈ブルーベアオフィス神山〉について大南さんにプレゼンしている様子。写真左が須磨一清さん。

〈Next Commons Lab〉 国内初!遠野市で起業家に 「ベーシック・インカム」 支給のプロジェクト

ヨーロッパで導入が検討されるなど、
いま話題の〈ベーシック・インカム〉が、日本でも!

このたび、岩手県遠野市と、市内の株式会社〈Next Commons〉が、
研究所〈Next Commons Lab〉を設立。
ただいま第一弾のプロジェクトとして、遠野で起業する起業家を公募中。
選ばれた起業家は遠野市に拠点を移すことで、
3年間の条件付きベーシック・インカム(月額約14万円の最低生活保障)が導入されます。

遠野市は柳田国男の『遠野物語』で知られる、人口3万人弱のちいさなまち。
ここで、土地の資源を活用しながら、10の領域/テーマで事業を立ち上げ、
新たな社会システムの具現化を試みるのが、
〈Next Commons Lab〉の最初のプロジェクトです。

ベーシック・インカムを受ける条件は、
「遠野市に住民票を移すこと」、「地元の資源を活かして起業すること」。
設定された10の起業のテーマは、
ローカルブルワリー・発酵・テクノロジー・限界集落・産前産後ケア・
超低コスト住宅開発・里山経済システム・グローバルスクール・デザイン・食。

これらのテーマは遠野の資源や人材などからはじまり、
プロジェクト化していく中で、
いくつかの新たなテーマへと派生していくように設定されています。
それぞれのテーマには、起業家をサポートする
プロジェクトパートナーがいるのでご安心を。

この〈Next Commons Lab〉は、
異分野で活躍するクリエイターや起業家、
最先端の技術と知見をもった企業、
地域の資源や人材とをつなぎ合わせ、
産業を生み、新しい働き方や暮らし方を実践するための組織。
各地の共通課題を解決するツールの開発や、
既存の観念にとらわれない社会システムの具現化などを行っていくそう。

民間企業のパートナーとして、
ロート製薬株式会社、キリン株式会社、Google イノベーション東北がサポートし、
地域資源と企業が持つ知見の掛けあわせ、個別事業のスケールアウトを目指します。

〈Next Commons Lab〉のパートナー企業

起業家の募集は、2016年6月26日(日)まで。
各プロジェクトの詳細は、〈Next Commons Lab〉Webサイトにて。

information

Next Commons Lab

リノベーションホテルがオープン! 廃業ホテルを譲り受けた理由とは。 HOTEL NUPKA vol.1

HOTEL NUPKA vol.1

みなさん、はじめまして。〈HOTEL NUPKA〉(ホテルヌプカ)の坂口琴美です。
十勝の中心都市、帯広市に私たちはこの春、
〈ホテルヌプカ〉というリノベーションホテルをオープンしました。

私たちが生まれ育った北海道十勝地方。
広大な北海道は、14の振興局に分けられているので、
十勝地方はそのなかで、十勝振興局と呼ばれ、
食料自給率が1000%を超えるほど、農業や畜産がさかんなエリア。
大学から東京に出てしまった私にとって
帯広空港に降りる飛行機の窓側席から見える
雄大な日高山脈に囲まれたモザイク調の美しい模様を織り成す畑は、
帰るたびにため息の出るほど美しい風景でした。

山々の恩恵を受けて、私たちは大地の恵みをたくさんいただき、
日高山脈と果てしなく広がる美しい畑に包まれて日々を過ごしています。
そして、十勝は北海道の中でも「おいしい」にたくさん出会える場所。

生きることは食べること。

食べもののある安心感。
十勝で出会う人たちが自由な考え方のできる人たちが多いと感じるのは、
そんな素朴でおいしい食べものに囲まれる安心に由来するのかな、と私は思います。

この魅力ある土地を舞台とした
小さなリノベーションホテルの取り組みと
私たちの大きな夢についてお話しますね。

十勝と世界をつなげる

ホテルヌプカは、2016年3月、北海道十勝地方の中心都市・帯広市で開業しました。
昭和48年から平成24年まで営業していた、
〈ホテルみのや〉の風合いある5階建ての建物をフルリノベーション。
2〜5階には客室やランドリールームが、
1階にはカフェ&バーがあり、ここは、
ホテルのゲストだけでなく、地元の人も気軽に入ることできます。

また、宿泊できるだけでなく、イベントなども随時開催予定。
全国、全世界から十勝を訪れるゲストと地元の人との交流が生まれることで、
十勝と世界をつなげる役割を果たしたいと願っています。

ホテルヌプカのスタッフ。

NUPKAの外観。

ホテルオープンのきっかけは映画づくり?

私がこの新しいホテルづくりに関わるきっかけとなったのは、
東京で暮らす十勝出身者が中心となった短編映画づくりのプロジェクトでした。

大学入学と同時に上京し、歳を増すごとに都会の良さや
日本のさまざまな地域の知識が増える一方、
地元のすばらしさに気づかされるようになっていきました。
都会では味わえない、また日本とは思えない
広い空と大地を感じてほしいと思うようになっていきました。
何よりも野菜の味がまったく違うんです。

月に一度、十勝の素材を使うレストランで夜な夜な集まっていた私たち。
いつも話題にのぼったのは故郷十勝の魅力をもっと発信できないかということ。
そこで、国内だけでなく世界にも向けた発信を考えたときに、
思いついたのが、十勝を舞台にしたストーリーと映像を発信するということでした。
「十勝」を「TOKACHI」として、グローバルなブランドとして育っていくよう、
なにか役立ちたいという思いから始まった取り組みです。

映画のタイトルは『マイ・リトル・ガイドブック』。
台湾の旅行会社で働く女性主人公が、
まだ広く知られていない北海道の観光資源を見つけるために十勝に派遣され、
地元の人との出会いの中でドラマが生まれるお話です。

監督を引き受けてくれたのは、十勝出身の後輩、逢坂芳郎さん。主演は台湾の人気タレントの吳心緹(ウー・シンティ)さん。クラウドファンディングで多くの方から制作資金の支援を受けることができました。映画は、2015年4月に完成し、Youtubeで無料配信されています。

この映画づくりを取り組んだ仲間のひとりが、十勝出身の柏尾哲哉さん。
柏尾さんは、東京で弁護士として働く一方で、
生まれ育った帯広の中心市街地の空洞化が進んで、
人通りが減り、かつてのにぎわいを失ったまちなかに、
映画を通じて十勝を訪れる新しい人の流れをつくり出したいと考えていました。

そんなとき、帯広駅から徒歩3分の飲食街の一画で
昭和48年から営業を続けていた〈ホテルみのや〉が
平成24年で営業を終了していることを柏尾さんは知りました。

旧ホテルみのや(昭和48年築)。

小浜市の徹底した 「義務食育」体制とは!? YouTube動画も公開中

福井県小浜市では、〈食のまちづくり条例〉を制定し、
伝統ある食に着目した食のまちづくりを推進しています。

中でも重要な取り組みとして位置づけられているのが〈食育〉。
“生涯食育” という概念を提唱し、
その土地で生産されるものを食べることが最も体に良いという
“身土不二(しんどふじ)” の理念にもとづく地産地消とともに、
食文化館、教育機関、公民館、健康管理センターなどにおいて、
ライフステージに合わせた食育事業を数多く実施中。
特に子ども達へのアプローチは徹底していて、市内の就学前の園児、
小学生、中学生全員が一定の食育体験学習が
できるように“義務食育”体制をとっています。

そんな小浜市の取り組みを紹介する動画が公開されています。
こちらは〈校区内型地場産学校給食〉。
小浜市では、地域の生産者団体との協力により、
できるかぎり各小学校の校区内でとれた­食材を使った学校給食を実施しています。
給食時には校内放送で「本日の食材の若狭カン­ランは○○おじさんの畑で
収穫されたものです。」といったアナウンスが流れ、
生産者の­顔が見える学校給食が実現しているんです。

そしてこちらは、
もうひとつの取り組み〈キッズ・キッチン〉。
これは、4歳から7歳までの幼児の料理教室で、
“料理“だけを教えるのではなく、
“料理”を通じて子ども達の様々な能力を伸ばす教育プログラムです。
特に、地元で採れた鮮魚をさばくなど、
命に触れる体験を積極的にとり入れ、
「いただきます」「ごちそうさま」の言葉に込められた、
感謝して食に向き合う心を育てます。

日本一くさいアンテナショップ!? 〈新島・式根 938(くさや) フェア〉開催中

伊豆諸島・小笠原諸島の
アンテナショップ〈東京愛らんど〉~TOKYO ISLANDS CAFE~にて、
ただいま〈新島・式根 938(くさや)フェア〉が開催中!

くさやは強烈な匂いと良い風味を合わせもつ、伊豆諸島の特産品。
この約2年ほど、店内飲食スペースでは厨房でくさやを調理することを
遠慮してきましたが、PRのために意を決して解禁! 
新島をはじめとする諸島のくさや販売に加え、
くさやを使ったフードも提供されます。

会場で提供されるのは、くさや初心者にもおすすめな、
オニオンスライスとトマトのフレッシュ感、
くさやの熟成された風味のハーモニーが味わえる
〈くさやとオニオンスライスのサンド〉400円(税込)や、
炙ったくさやを新島産一味唐辛子とマヨネーズでいただく
〈炙りくさや〉300円(税込)などなど。

くさやとオニオンスライスのサンド

炙りくさや

江戸時代に生産が始まったとされているくさや。
当時は生活に欠かせない貴重な塩を年貢として幕府に納めており、
その為に魚の塩漬けは塩水を繰り返して使っていました。
その塩水に魚の成分が蓄積して発酵し、
独特の風味が加わったのが“くさや液”。
これにムロアジやトビウオなどを漬け込んだ後、
天日干ししたものが、くさやです。

現在でも伊豆諸島で盛んに造られており、
独特の塩のうま味が酒の肴やご飯のお供にぴったりな逸品です。
(参考:農林水産省『農山漁村の郷土料理百選』)

式根島揚げ 500円(税込)

新島ソフト 400円(税込)

ほか会場では、包丁でたたいたトビウオやカジキのミンチに
味をつけて揚げた、式根島の郷土料理〈式根島揚〉や、
純粋はちみつ使用の新島産ブルーベリーのコンフィチュール、
新島特産あめりか芋チップスを飾った〈新島ソフト〉も。
お口なおし?にどうぞ!