ISHINOMAKI2.0 vol.2
こんにちは。
石巻2.0の勝です。
石巻からお届けするリノベのススメ、
第2回は石巻の中心市街地の夜の交流拠点である〈復興バー〉
そして本を通じた交流拠点〈石巻まちの本棚〉を紹介します。
わずか5坪の空間に生まれた、復興バー
港町気質が残る石巻は夜の飲食業も非常に活発です。
日用品を販売する商店街の路地を挟んで、
飲食店やスナックが建ち並ぶ繁華街が位置し、
人口当たりのスナック数が日本一なのではないかと言われるくらい、
小さな飲み屋さんが集積しています。
とはいえ最盛期ほど繁華街の元気もなく、
その範囲も年々小さくなっているのですが、
そんな繁華街の一番外側のエリアに位置するのが復興バーです。

4階建てビルの1階にある復興バー。
もともとこの場所にはダイニングバーがありました。
被災してしまったその空間を、〈石巻工房〉の協力のもと改装して、
ボランティアで外から集う人も地元の人も、
まだまだ大変ななか、集い情報交換ができるような場所をつくろうと、
スタートしたプロジェクトでした。
石巻工房の代表でもあり建築家の芦沢啓治さんが、
東京から石巻への道中の電車で仕上げたスケッチをもとに地元の有志や
遠方から集うデザイナーたちが自らインパクトドライバーやペンキを用いて仕上げました。

建築家・芦沢啓治さんの手書きの現場指示図。

外観を塗装しているところ。
そして当時、使えるものはすべて使うという姿勢のもと、
流れついた道路標識のビスさえも使うという徹底ぶり。工期はわずか3日ほど。
2011年7月から、復興バーとしてスタートしました。
そんなこんなで見切り発車でスタートした復興バーの初代マスターは
石巻2.0の代表でもある松村豪太。
もともとバーテンの経験もある豪太さんは震災時は市内のNPO職員でしたが、
その後、石巻2.0の活動の主要な役割を担うようになります。
復興バーのわずか5坪ほどの店内は10名も入ると満席になります。
狭い店内では自然とコミュニケーションも密になり、
誰もが垣根なくフラットに会話が弾むのが不思議です。

復興バーの店内。
たくさんの人が集い、語り合う場へ
まだまだ夜には明かりが灯ることも少なかった石巻のまちなかで、
ぽつんと独り明かりを灯してスタートした復興バーは、
復興事業で訪れる多くの人やボランティア、
地元のおもしろい人など多種多様な人が出会い、語り合う場所になり、
店内は、いつも熱気に包まれていました。
復興事業に対するタテマエもホンネも、
地元の人と外から移り住んで来た人たちとの思い込みのような隔たりも、
お酒のグラスを一緒に傾けると包み隠さず会話がすすみ、
また明日から頑張ろうという、前向きな気持ちへ向かっていくことが実感できます。
復興バーが軌道にのると同時に、まちづくりプラットフォームである石巻2.0の活動も
多岐にわたるものになっていきました。
前述の豪太さんも、昼間はいろいろな打ち合わせ、
毎夜には遅くまで飲み食いする人をカウンター越しに迎えること1年、
さすがに毎日の営業の継続が難しくなり、導入したのが日替わりマスター制度です。

日替わりマスター。
まちで活躍する人がバーカウンターに立ち、1日限りのマスターを務めます。
これまで地元の水産会社の社長や地元の料理人、音楽家、
スポーツ同好会や医療系の仕事に従事する人など、多様な人たちがカウンターに立ちました。
それぞれが特別なドリンクやフードメニューでもてなすことが特徴です。
例えば、水産会社の社長にとっては、自社の製品を実際のお客さんに提供し、
消費者の声をダイレクトに受けられることが何よりの魅力でしょう。
そしてその復興バーのシステムを東京に輸出して、
毎年夏は「復興バー銀座店」を期間限定で開店しています。

銀座復興バーの様子。
日本の中心といえば銀座なのではないかという、復興バー初代マスターであり、
石巻2.0の代表でもある松村豪太さんによるわかりやすい直感と、
熱心に銀座での交渉を続けてくれた協力者の方々の尽力のうえに実現したのが
〈銀座復興バー〉です。改装前の居抜きの空き物件を期限付きで活用することで、
日本で一番賃料が高い銀座での出店を実現させました。
銀座復興バーはそのコンセプトどおり、
東北との縁が深い個人やチームが日替わりでマスターを務め、
1か月ほどの期間中は連日満席になるほどの人気企画です。
石巻だけではなく青森県から岩手県、宮城県、福島県に至るまで
三陸の沿岸で活動する人たちが集まり、日本の真ん中銀座で出会い、
石巻そして東北の未来のことを語り合います。2016年の開催も現在準備を進めていて、
また銀座復興バーの看板を掲げることを目指しています。
垣根なく、誰もがつながる復興バーは、一時はお休みも多かったですが、
現在ではお手伝いスタッフも増え、
週の半分ほどはオープンし、石巻の夜をにぎやかにしています。





















































































