キャンピングカーでラクラク! 長崎・移住先探しの旅 その4: 波佐見で感じた“もの力”と“ひと力” 陶芸家 長瀬 渉さん

家族との移住を本気で考えて、日本全国あちこちを旅するフォトグラファーのテツカ。
そんなテツカがキャンピングカーで平戸市・波佐見町・雲仙市を4歳の娘と巡ってきました。
長崎って移住先としてどうだろう? という彼女なりの目線をお楽しみください。

【その1:キャンピングカーを借りてみる】はこちら

【その2:平戸市のレムコーさんに聞く人づき合いのヒント】はこちら

【その3:移住者は“タンポポ”!? 波佐見町・岡田浩典さんの移住体験話を聞く】はこちら

【その4:波佐見で感じた“もの力”と“ひと力” 陶芸家 長瀬 渉さん】

【その5:奥津家の3拠点生活】はこちら

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前回に引きつづき、波佐見町よりお届けします。
「あ! これがあのキャンピングカーですか!」などと声をかけられながら、
車はさらに走り続けます。
細いあぜ道もなんのその。さらに奥へ奥へと進みます。
今回訪ねたのは、山形県から移住した陶芸家の長瀬 渉さん。
そして、とっておきのたまごを販売している〈峠自然塾〉です。

ここでまず、波佐見について【Q&A】
波佐見町役場の朝長哲也さんに質問です!

Q 波佐見の人って、どんな人柄ですか?

A 面倒見がよくて世話焼き! そしてノリがいいです。

Q 賃貸で家を借りる場合、相場はどれくらいですか?

A 家族向けであれば5万円前後、ひとり暮らしであれば3万円前後です。
仕事場としては、〈空き工房バンク〉に登録されている物件があるので、
低価格で借りることもできます。
http://hasami-akikobo.com/

Q 病院はありますか?

A 波佐見町にも14か所の病院がありますし、車で15分の佐賀県の嬉野市には、
救急総合病院もあります。

Q 長崎で唯一海がない市町村ですが、おいしいお魚は食べられますか?

A 大丈夫です!
海に面してはいませんが、近場の海まで車で20分ほどですし、
〈シルクロード〉という居酒屋でもおいしい魚が食べられます。
ご主人が毎日仕入れにいっているので、とびきり新鮮です!

Q 波佐見のオススメポイントは?

A 結(ゆい)の文化です。
波佐見の人たちは、常日頃から互いを支え合って暮らしています。
「隣保班(りんぽはん)」という波佐見らしい制度もあるのですが、
これは、自治会に加入したご近所同士でグループをつくり、
冠婚葬祭のときなどに助け合うものです。
都会にはない安心感が、この波佐見にはあると思います。

カフェで感じる有馬温泉の文化。 芸妓がいるカフェ・バー〈一糸〉

気軽に有馬温泉の文化に触れられる場所

日本最古の温泉と言われ、関西の奥座敷として長い歴史を刻んできた有馬温泉。
6世紀頃にはすでに天皇が行幸する湯として歴史の表舞台に登場、
以後現在まで、歴史上の人物からまちの人まで、多くの人たちに愛されてきました。

山深きこの温泉地で旅人を迎えたのは、湯だけではありません。
芸妓衆も、有馬温泉には欠かせない存在でした。
遙か昔、有馬温泉には入浴時の世話や酒宴の席で客を楽しませる
“湯女”という人たちがいたそうです。それがやがて有馬の芸妓となり、
いつしか有馬温泉では芸妓とのお座敷遊びが楽しみ、とまで言われるようになったとか。

しかし現在。芸妓と遊ぶ人は少なくなりましたし、
そもそも日中に日帰りで有馬温泉を訪れる場合、出会う機会も……。
と思いがちですが、実は昼間でも、芸妓さんに会える場所があるんです。

〈金の湯〉横の石段を上ると、路地の先に〈一糸(いと)〉の提灯が見えてきます。ロゴには15個の千成ひょうたん。芸妓さんが所属する“置屋”が有馬温泉にはかつて15軒あり、ひょうたんの数はそれを表しています。

2015年にオープンしたカフェ・バー〈一糸(いと)〉では、
現役の芸妓さんが常駐し、コーヒーを出してくれます。
この建物には“有馬検番”という芸妓たちのスケジュール管理をする事務所があり、
上は芸妓さんの稽古場、お店はその1階にあります。

「お店で気軽に芸妓とお話ししていただくことで、
有馬の文化をちょっぴり覗いてみてほしい」と言うのは、芸妓歴17年の一菜さん。
検番にお店があるため、日中の早い時間なら上階でのお稽古の声が聞こえてくる、
という楽しみも教えてくれました。
長唄に太鼓、踊りまで、芸妓さんたちが熱心に稽古に励む音が
BGMとして聞こえるなら、それはそれは、風流ではありませんか。
現在有馬温泉には15名ほどの芸妓さんがいますが、
そのうちふたりが、毎日日替わりでお店にいてくれますよ。

ちなみに予約すれば、酒宴でなくカフェで、芸妓さんの唄や踊りを見ることもできるそう(予約は10名くらいから。1名3000円)。時間が許せばお座敷遊びなども少しだけ披露してもらえるかもしれないので、有馬の湯に浸かりに行くなら、セットで考えておきたいですね。

和菓子つきのお抹茶は1000円。これも芸妓さんが点ててくれるんですよ。

information

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一糸

住所:兵庫県神戸市北区有馬町821

TEL:078-904-0197

営業時間:11:00~15:00、20:00~24:00
(当日15時までに予約の人のみ、お座敷がある場合は夜の営業はなし)

定休日:木曜、行事の際に臨時休業あり

ご当地餃子は神戸にも! 味噌ダレでいただく 〈ひょうたん〉の神戸餃子

クセになる味、神戸のソウルフード

日本各地にご当地餃子があり、B級グルメとして人気ですが、
実は神戸にも、地元の人が日常的に食べる“神戸餃子”があるのをご存じですか?
日本三大中華街の南京町があるので、やっぱり本格的な中華餃子かな? と思いますが、
なんと、肉味噌をつけていただくもの。

実は戦後すぐから、神戸では「餃子は味噌ダレで食べる」が常識だったようです。
ちなみに味噌ダレには赤味噌派、白味噌派の店があるそう。
取材でお邪魔した、御三家と呼ばれるお店のひとつ〈ひょうたん〉は赤味噌。
たっぷりの水で蒸し焼きにした餃子を、まずは赤味噌ベースの肉味噌でいただきます。

JR三ノ宮駅西側の高架下にある〈ひょうたん〉三宮店。餃子は1人前7個370円。持ち帰りは2人前から、偶数人数で注文できるそうです。

餃子がひたひたになるくらいまで水を入れ、そのままじっくり蒸し焼きにするのが〈ひょうたん〉流。だから皮はもっちもち、中はジューシーな餃子ができあがります。

1人前は7個なので、3個ほどそのままいただきましょうか。
その次に、卓上にあるニンニク醤油を赤味噌ダレに2回しほど入れ、よく混ぜて食べる。
するとまた違った味わいで、もっと食べたくなって「おかわり!」と言う人も多数。
小さい子どもからおじいちゃん、おばあちゃんまで、
お店では3世代、4世代の地元の人が、神戸餃子をハフハフと頬張っています。
これが神戸の日常、餃子のある暮らし、です。

1日平均3000個近く出るという〈ひょうたん〉三宮店の餃子。神戸餃子はまぎれもない神戸のソウルフード。

そんなことを考えながら神戸のまちを歩いていると、
結構あるもんですね、餃子の専門店。
三宮から元町までのエリアだけでも、10軒以上あります。
そのうちのひとつ、〈ひょうたん〉三宮店は、JR三ノ宮駅西側の高架下。
三宮センター街で買い物を済ませた人たちが、夕方近くになると
ちょっと立ち寄って食べて帰ったり、晩ごはんのおかずに持ち帰ったりしています。
こちらは餃子以外、飲み物しかメニューにありませんから、
本当に餃子目当てで、皆さんお店を訪れていることがわかります。

最近では、遠方からの注文も多いとか。
神戸に観光で来たときに食べ、その味が忘れられずに注文してしまう、
ということのようです。確かにクセになる味です、神戸餃子。

information

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ひょうたん 三宮店

住所:兵庫県神戸市中央区北長狭通1-31-37

TEL:078-331-1354

営業時間:11:30~24:00(LO 22:30)、日曜 ~23:00(LO 22:30)

TOYOOCOME! 豊岡に来て、暮らして。 その3:都市との“違い”こそが 豊岡市が持つ個性

これからの豊岡を一緒につくってくれるひと、集まれ!

豊岡市では、さまざまな移住推進の政策を打ち出しているが、
特徴的なのは、窓口が「大交流課」に一本化されていること。
特に2016年4月からは、住居、職、暮らしのことなど移住に関する
すべての情報が集約されるので、
気になるあれこれに応えてくれて、移住後のフォロー体制も万全だ。

豊岡市役所。手前のヨーロッパ風の建物は〈豊岡稽古堂〉という名で、市議会議場や市民交流センターがあり、市民に親しまれている。

豊岡市大交流課の宮垣均さん。

豊岡市大交流課。

移住にあたって気になるのは、やはり住まいのことだろう。
空き家バンクには、賃貸・売買を含め40軒以上の登録があり、
2015年からは問い合わせ件数も増加しつつある。
大交流課に相談すれば、ニーズにあわせた物件の紹介や、
リノベーションに関する相談、
耐震強度の検査の手続き方法など、細やかなフォローをしてくれる。

豊岡市内にある空き家の一例。写真提供:豊岡市

また、いなか暮らしを1日から気軽に体験できる「豊岡暮らし体験施設」も整備。
ここでは、日常生活に必要なものは揃えられていて、
担当者によると「身ひとつで来てもらえる」住居だ。
家族でも宿泊できる広さは、十分にあるので、一度トライしてみるといいかもしれない。

そして、移住の根幹となるのが仕事のこと。
豊岡市では、〈ジョブナビ豊岡〉という情報サイトを運営し、
最新の求人情報を調べられるほか、企業ガイドブックも発行し、
移住希望者と地元企業とのマッチングもしっかり行っている。

また、就農を希望している人におすすめなのが、〈豊岡農業スクール〉だ。
市が委託する米農家や野菜農家、畜産農家等で1年間本格的に“修行”し、
農業技術や経営のノウハウを学ぶことができる。
年間3名と競争率は高いが、市から月額10万円の給付金が支給されるほか、
4月からは、市外からのスクール生には家賃補助も行われる。

豊岡農業スクールの様子。写真提供:豊岡市

豊岡のまちづくりに“共感”するひとたちを待っている

移住者を迎え、地域で働き、暮らし、子育てをしてもらう。
全国の自治体で移住への取り組みが展開されているが、
豊岡市は多くの政策の中でも、移住を特に重要と考え、
総合戦略でも
「暮らすなら豊岡と考え、定住する若者が増えている」
という言葉を掲げている。
どういう思いで取り組んでいるのかを中貝宗治市長に聞いた。

第26話・ モロゾフ、ゴンチャロフ誕生の地。 神戸のスイーツ

第26話
モロゾフ、ゴンチャロフ誕生の地。
神戸のスイーツ

お久しぶりのグレアムさん。
今回のグレアムさんは渾身のフルカラー!
神戸といえばスイーツ、なかでもチョコレートは。
誰もが知るブランド、〈モロゾフ〉と〈ゴンチャロフ〉創業の地。
グレアムさんがそのストーリーを語ってくれます。
そして新世代の〈L'Avenue〉もご紹介。

女子だって家の改装はできる! 暮らしを変えるDIYの力

美流渡に移住したインテリアデザイナー、吉崎さんとの出会い

コロカルでの連載を始めたことによって広がった出会いがある。
エコビレッジをつくるために山の土地を探していると記事に書いたところ、
「美流渡(みると)に興味はありませんか?」と声をかけてくれたのが、
岩見沢の地域おこし推進員(協力隊)である吉崎祐季さんだった。
メールをもらってすぐに連絡をとり、美流渡周辺を案内してもらったのが
昨年夏のことになる。

以降、わたしがこの地に空き家を借りる決断をするまでのあいだ、
その経過を彼女はずっと見守ってくれていた。
吉崎さんは、昨年7月から地域おこし推進員となり、移住して8か月となる。
これからわたしが、美流渡で空き家を借りて
リノベーションを始めようとしていることから、
この地の暮らしが実際にどんなものであるのかを彼女に教えてもらいたいと思い、
自宅を訪ねることにした。

インテリアデザイナーとして仕事をしつつ、美流渡で地域おこし推進員として働く吉崎祐季さん。Facebook〈ミルトのここち〉では地域の情報を発信している。

彼女の住まいは勤務先になっている美流渡サービスセンターのすぐ近くにある。
この地域によくあるモルタルの平屋でこれといった特徴はないが、
中に入ってみてとにかく驚いた。
玄関の壁には黒板塗料が塗られ、リースと乾燥させたリンゴが飾りつけられていた。
またリビングにあるドアには木を組み合わせて模様がつけられているなど、
随所に工夫が凝らされていたのだった。

美流渡のある東部丘陵地域はリンゴづくりがさかん。乾燥させたリンゴをインテリアにするという発想が新鮮。

リビングの様子。木肌を生かした棚や机替わりの木製ドラムが、温かみのある空間をつくり出している。

木の板を短冊状に切って模様をつけたドア。手間を惜しまない吉崎さんの姿勢が伝わる。

ドアノブは古くなったメッキのようなイメージで。ブロンズスプレーの上につや消しの黒いスプレーを吹きつけ、ヤスリがけをして味わいを出した。

実は吉崎さんは、地域おこし推進員としての活動と並行して、
インテリアデザイナーとしてさまざまな取り組みを行っている。
現在、DIYが可能な賃貸物件を扱うポータルサイト〈DIYP〉の
北海道エリアでの活動〈BASE project〉の運営にも携わり、
家の改装方法を学ぶワークショップの企画も行っている。

このほか、〈earth garden〉というサイトでは、
自宅の改装についての連載を続け、DIYの楽しさを発信している。
吉崎さんは、こうした改装のテクニックを、すべて独学で身につけたという。
DIYはDo It Yourselfの略称であり、まさにこの言葉を実践しているのだった。

神戸の懐の深さを感じる、 中華料理店の名物。 元町〈香美園〉のカレー

インドカレーとは違う、中華食堂の味

JR元町駅と花隈駅の間、その南側のエリアにはかつて、
中華食堂がいくつもあったそうです。
中華食堂というのは中華料理あり、オムライスあり、ラーメンあり、
つまり限りなく“食堂”に近い中華料理店のこと。
それらのお店ではもちろんカレーもありました。
といっても、本格的なカレーではなく、あくまで食堂のカレー。
中華鍋で具を炒めてカレー粉で味つけ、片栗粉でとろみをつけた、
学校給食で出てきそうなカレーです。

しかし時代の流れとともに、中華食堂は姿を消していきました。
いま残っているのは南京町の有名中華料理店〈民生〉の支店〈香美園〉を含め、数軒。
カレーを出しているのは、唯一〈香美園〉だけです。

店構えはごく普通の中華料理店。店内に漂うカレーの香りをのぞけば……。

昭和42年に誕生したこちらの店、オープン翌年にはもうメニューにカレーがありました。
「もともと民生にもカレーがあって、それをこっちでも出したのが始まりのようです。
それがお客さんに好評でね、いつしかうちの看板メニューになっていました」
と言うのは、2代目の藤原良明さん。
中華料理を食べるつもりで訪れて、しかしカレー粉のスパイシーな香りに誘われ、
ついついカレーをオーダー。そんなお客さんが多かったそうです。
「ま、うちは中華料理店なので、そっちも食べてほしいんですけどね(笑)」
いまではお客さんの6割近くがカレーをオーダーするのだとか。

料理している姿は、中華料理を作っているときと同じ。でも完成したものは、カレーなんです。

そんなカレー派に人気のもうひとつのメニューがカレーそば。
〈民生〉と同じ手打ちの麺、鶏ガラスープの上からカレー。
ご飯と一緒に食べるカレーよりもあっさりしていて、最初は鶏ガラが強く、
食べ進むほどに、カレーの味わいが強くなっていく。
つるっと細麺が、なんとも小気味よい喉ごしです。

国産の豚肉と淡路島の玉ねぎを中華鍋で炒め、カレー粉で味つけする黄色いカレー。歯応えのいい細麺とカレーのマッチングにうなるカレー麺(そば)670円、大930円。カレーは650円、大880円。

なかなか甲乙つけがたし、なこの2品ですが、
神戸の中華料理店の懐の深さを知る料理として、ぜひ一度、食べてみてください。

information

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香美園

住所:兵庫県神戸市中央区元町通3-16-2

TEL:078-391-4015

営業時間:11:00~15:00、17:00~20:00(LO)

定休日:月曜(祝日の場合は翌日)

キャンピングカーでラクラク! 長崎・移住先探しの旅 その3: 移住者は“タンポポ”!? 波佐見町・岡田浩典さんの 移住体験話を聞く

家族との移住を本気で考えて、日本全国あちこちを旅するフォトグラファーのテツカ。
そんなテツカがキャンピングカーで平戸市・波佐見町・雲仙市を4歳の娘と巡ってきました。
長崎って移住先としてどうだろう? という彼女なりの目線をお楽しみください。
長崎滞在2日目。波佐見町に到着。
そこで出会った〈モンネ・ルギ・ムック〉の岡田浩典さんも移住者。
波佐見町のことを「おもしろいまちだな〜って」と話すその理由とは?

【その1:キャンピングカーを借りてみる】はこちら

【その2:平戸市のレムコーさんに聞く人づき合いのヒント】はこちら

【その3:移住者は“タンポポ”!? 波佐見町・岡田浩典さんの移住体験話を聞く】

【その4:波佐見で感じた“もの力”と“ひと力” 陶芸家 長瀬 渉さん】はこちら

【その5:奥津家の3拠点生活】はこちら

移住したその先のことを考えてみる。
新たな暮らしや生き方への期待がふくらみ、
今の生活から早くスライドしたいと気持ちがはやる。
その一方で、ふと湧いてくる不安。本当にうまくやっていけるのか。
不安の中身は大きく分けるとふたつ。
まず、仕事が軌道に乗って収入を得られるかどうか。
そして、地域の人とうまくやっていけるのかということ。
おそらく、後者がうまくいかないと、前者もうまく回らないのだと思う。
だとすると、どうしたら地元の方とうまくおつき合いできるのだろうか。

先日平戸市でお会いしたレムコーさんは、
こんなことを話してくれた。

・人を判断しないこと

・すぐにシャットアウトしないこと

・自分だけ突っ走らないこと

そして、長崎旅・2日目の波佐見町でも、
移住者の方からたくさんのヒントをいただくことができた。
お話をうかがったのは、地元の方と移住者との
潤滑油のような存在と言うべきおふたり。
陶芸家の長瀬 渉さんと、
〈モンネ・ルギ・ムック〉というカフェを営む岡田浩典さん。
移住してからこれまで、おふたりは何を感じ、
どんなことを心がけてきたのだろうか。

今回は、400年の伝統が息づく焼き物のまち、東彼杵郡波佐見町を
キャンピングカーで巡ります。

鴻ノ巣展望所から見下ろした波佐見盆地。写真提供:波佐見町

まずは、波佐見町役場のワンストップ窓口(各市町村の移住相談専用窓口)を訪ねた。
私の移住相談を担当してくださったのは、企画財政課の朝長哲也さん。
はじめに、波佐見町についてお話をうかがった。

波佐見は焼き物のまちで、
町内の就業人口の約3割が、窯業に関係した仕事についているのだそう。
「波佐見以外でも、佐世保市まで出ればほかにも仕事はあります。
佐世保までは車で30分ほどなので、
ベットタウンとして波佐見に移住してくる方も多いですよ」

仕事が見つけやすいというのは、とても心強い。
「移住して飲食業を始める方が増えているのですが、
陶器市での集客がやはり大きいようですね。
毎年ゴールデンウィークに開催される波佐見陶器まつりには、
30万人が訪れるんですよ」
ということは、ゲストハウスをやりたい我が家にとっても、好条件ではないか。

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波佐見は長崎県で唯一、海に面していないまち。
西に佐世保市、北には有田焼で有名な有田町。
そして、東側は温泉地として名高い佐賀県の武雄市と嬉野市に隣接している。
海に行きたければ西へちょいと走り、温泉につかりたければ東へ向かう。
そんな暮らし、いいに決まっている。

さらに、高速道路を使えば長崎空港まで1時間弱、
福岡空港にも1時間半で行けるというのも魅力のひとつ。
東京との二拠点生活を考えている人にとっても、
アクセスしやすい場所と言えそうだ。

鬼木棚田と彼岸花。写真提供:波佐見町

朝長さんから見て、波佐見の魅力ってどんなところにありますか?
「まちにも人にも活気があるところですかね。
最近になって、20代や30代の若い人たちが
家業を継ぐために戻ってきたりしているんです。おもしろいですよ〜、みんな」
それも、地方ではなかなか聞かない話。

「みんな“ムック”で集まったりしてますよ。
そこで交流することで、新たなつながりが生まれているようです」
“ムック”というのは、今回取材させていただく岡田浩典さんが営むカフェ、
〈モンネ・ルギ・ムック〉の通称。
「みんなが集まれる場所でもあり、情報発信基地でもありますね、あの店は。
お昼時ですし、そろそろ行きましょうか」
ということで、ランチを兼ねてムックへ行くこととなった。

朝長哲也さん。みんなから“テッチャン”の呼び名で親しまれ、頼りにされている。

神戸の春は海からやってくる。 人々の心も躍る 〈いかなごのくぎ煮〉

春の訪れを告げる、神戸の郷土食

神戸と言えば異国情緒漂うオシャレな“港町”のイメージはあっても、
“漁港”と言われてもピンとこない人が多いかもしれません。
でも実は、自然豊かな瀬戸内海に面しているだけに、
漁業が盛んなまちでもあるんです。

神戸市の西端に位置する垂水漁港は兵庫県内でも有数の漁港で、
明石海峡の強い潮流で育った、身の締まった魚介が水揚げされることで知られています。
神戸ではそんな海の幸を使った名産が多く楽しめますが、
なかでも地元の人々が特に愛して止まないのが“いかなご”です。

垂水漁港のいかなごの水揚げ量は全国でもトップクラス。

東京や千葉では〈コオナゴカマス〉と呼ばれるなどカマスに似た魚で、
体は細長く槍形、色は背部が青褐色で腹部は銀白色。
成長すると約25センチにもなりますが、最もおいしいと言われるのは
体長3センチ前後の新子(生後3~4か月の稚魚)です。

全国トップクラスの水揚げ量を誇る垂水漁港で漁が解禁されるのは
2月下旬から5月頃までという短い期間。
それ以降、夏場には砂に潜って夏眠するために
このような漁の期間となっているのですが、
旬の時期にはスーパーに特設コーナーが登場し、昼網の新鮮ないかなごを求めて
大勢の人々が押し寄せるほどのにぎわいをみせます。

イカナゴが飛び跳ねる音など、垂水漁港のイカナゴ漁で出る音は環境省の選定する「残したい日本の音風景100選」にも認定されています。

さて、いかなごの食べ方で神戸人のイチオシは、
農林水産省の「日本の農山漁村の郷土料理百選」に選定されている“くぎ煮”。
釜で醤油、砂糖、ショウガとともに水分がなくなるまでじっくり煮詰めた甘辛い佃煮で、
いかなごの旨みとショウガの風味が抜群。
ご飯のおともにも酒のアテにもいい、そして引く味わいの珍味です。

特に発祥地とも言われる垂水区の各家庭では、大鍋で大量に炊きあげ、
ご近所や遠方の親戚へ送ることも盛んに行われているそうで、
炊きあげる際の醤油の香りがまち中に立ちこめてくると、
「ああ、春がきたんだなぁ」と思うほど。
地元の人にとって、いかなごは春の訪れを知らせてくれる存在なのです。

とれたてのいかなごの稚魚を生のまま、醤油、砂糖、ショウガで味つけして炊きあげたいかなごのくぎ煮。

完成品を買うのもいいですが、市内のスーパーでは鍋や保存容器はもちろん、
醤油、砂糖、水飴、ショウガ、山椒など、
いかなごのくぎ煮作りに必要なものをそろえて販売しているので、
一度チャレンジしてみてはいかがでしょう。

くぎ煮のおいしさのポイントは、やはりいかなごの鮮度。漁港から近い神戸だからこそ味わえる逸品です。

オンリー神戸なファニチャー。 神戸家具〈永田良介商店〉

神戸の歴史がつまった、使い続けられる家具

明治の開国と同時に、神戸のまちにはたくさんの外国人がやってきました。
それらの人とともに、外国の家具もすごい量が上陸(したと思います)。
しかし外国と気候が違いますから、経年劣化だけではない障害が、
持ってきた家具に発生します。
当時それらを修理していたのは、和船の船大工たちだったとか。
かれらは居留地に暮らす外国人の求めに応じて家具を修理しながら、
やがて見よう見まねで、家具をつくるようになっていきました。

といっても最初からつくるというよりは、居留地で使われなくなった家具を引き取り、
それを日本人の背丈に合わせてリサイズする、というほうが多かったようです。
明治5年に元町で創業した〈永田良介商店〉は、その歴史をいまに伝える希有な店。
「最初はね、居留地で使われなくなった家具などを引き取って
販売する商いだったんですよ。それから親戚の船大工とともに、
家具店を創業することになったのが店の歴史です」と言うのは、5代目の永田耕一さん。
息子さんである6代目店主見習・泰資(たいすけ)さんとともに、お店に立っています。

5代目の耕一さん(右)、息子の6代目店主見習・泰資さん。

「神戸家具の根本にあるのは、製品を長く愛して、
使っていただける状態にしておくこと」と耕一さん。
お客さんには家族3代にわたってひとつの家具を修理しながら、
代々受け継いでいる家庭も少なくないそうで、
「人の数だけいすやベッドのサイズはあります。
それを定期的に預かり、時には布を張り替え、木材部分をリペアしていく。
こうやってうちの家具は長生きしているのだと思います」

脚の高さ、座面の広さ、背もたれの角度にいたるまで計測し、経験値から導き出した数字で家具をオーダーメイド。どれをとっても、愛着がわきそうな風合いです。

創業時から比べると、まったく別次元のように、暮らしは変化しました。
それでも神戸には、永田良介商店の神戸家具が生き続けています。
親から子、子から孫へ、家具を受け継ぐ。とてもステキだと思いませんか?
これが神戸のこだわりであり、神戸のよさ。

布生地は世界中から集めています。

information

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永田良介商店

住所:兵庫県神戸市中央区三宮町3-1-4

TEL:078-391-3737

営業時間:10:00~18:00

定休日:水曜、第1・第3火曜

http://www.r-nagata.co.jp

瀬戸内国際芸術祭2016スタート! 小豆島の食材を使ったジェラートを 食べられる〈MINORI GELATO〉

空き倉庫をリノベーションしたジェラート屋さん

3月20日、いよいよ〈瀬戸内国際芸術祭2016〉(以下、瀬戸芸)
春会期が始まりました。
今年で3回目の開催となる瀬戸芸。
今回も小豆島はその舞台のひとつです。
瀬戸芸期間中、小豆島でどんなことが起こっているのか紹介していこうと思います。

3月に入り、島のあちこちで作品ができあがってきました。
瀬戸芸の青いフラッグも作品周辺に立ち始め、いよいよ始まるんだな〜と。

3月18日、今回の作品のひとつである
Shodoshima Gelato Recipes Project by カタチラボ〉のお披露目会がありました。
〈Shodoshima Gelato Recipes Project by カタチラボ〉は、
大阪のクリエイティブユニット〈graf〉と、
小豆島のイタリアンレストラン〈FURYU(フリュウ)〉による企画で、
島の旬の食材を使ったジェラートをつくり、そのジェラートを食べられる場所として
〈MINORI GELATO(ミノリジェラート)〉という名前のジェラテリアを展開します。

FURYUを営む渋谷夫妻(写真右)と去年夫婦で移住されてきてこれからMINORI GELATOを運営されていく市川夫妻(写真左)。

「3月20日にオープンするよー」
とFURYUの渋谷さんから聞いていたのですが、建物の横を通り過ぎるたび、
間に合うのかなぁと内心思っていました(笑)。
草壁港すぐ横にある使われていなかったお米の倉庫。
そこを改装してジェラート屋さんに。
はたしてどんなふうにリノベーションされてるのか
ワクワクしながらお披露目会に向かいました。

使われていなかったお米の倉庫を改修。

エントランス正面にはおいしそうなジェラートが盛り盛り〜。

初めて建物の中に入ってみて、びっくり!
思ったよりずっと広い空間。
その広々とした建物の中に大きなカウンターが設置され、
入ってすぐ正面にはおいしそうな何種類ものジェラートがきれいに盛られていました。
は〜、すごいなぁ。
こんな風にして古い建物が生まれ変わるんだなぁと素直に感動。

中に入ってびっくり。広々とした空間の中に大きなカウンター。

立派な小屋組。屋根裏のすき間から土が落ちてこないように板を打ちつけたそう。それがストライプになってきれい。

この斜めの材はもともとあったそう。美しい。

日本初のテーラーはいまも現役。 伊藤博文も愛した 〈柴田音吉洋服店〉

その人に似合う、最高の一着をつくる

神戸が明治の開港で賑わいを見せている頃、
ひとりの男性が「洋服づくりの天才」と話題になっていました。
それが柴田音吉さん。〈柴田音吉洋服店〉の創業者です。
10歳には京都で裁縫の勉強を始め、その後、明治2年になると
今度は、近代洋服のテーラーをメリケン波止場で開いていたイギリス人、
カペルさんの弟子になります。
そして1880(明治19)年に開業。ここに日本初の本格的テーラーが誕生します。

当時の日本ではあまり手に入らなかった最高級の生地を使い、
とにかく着心地のいい、丁寧な仕事。その噂を聞きつけ、
初代兵庫県知事の伊藤博文もスーツやコートをあつらえたそうです。

創業以来顧客の型紙が保存されています。震災前には2万枚の型紙がありましたが、建物の倒壊で一部は持ち出せませんでした。それでも2000枚を保存しているのは、お客さんと一生のおつき合いをしていく証。

「これ以後、伊藤博文に大変かわいがられ、
伊藤博文が天皇に対して礼服は洋装にすべき、と進言することになった
きっかけだと言われています」と言うのは、5代目の柴田音吉さん。
なんと太政官布告に列記された内容は、
柴田音吉洋服店の初代が深く関係していたのでした。

それから代は移り、阪神淡路大震災も経験し、店は現在の場所へ。
予約制のテーラーとして、新たな価値をつくり出しています。
「近年は既製のスーツをフィッティングするだけで買える時代です。
しかし、やはりその人に合う一着というのは
じっくり話をし、採寸するというプロセスを経ないといけません」
そう、現代の柴田音吉洋服店は、テーラーの国イギリスの本流でもある
ビスポークテーラーとして、ひとりひとりのお客さんに向き合っているのです。

お客さんとの話は、体型や好みの話だけではありません。
経済のこと、嗜好品のこと、あらゆる話をしてお客さんとのつながりを深め、
その中から最適の一着を生み出していきます。

生地はオールシーズン使えるものを常時500種類そろえています。

「洋服は利益ではなく芸術性を追求しなさい」
先代に教えられた言葉を守りながら、日本最古のテーラーは、
今日も紳士服を生み出しています。
「いい洋服をつくるのは、テーラーなら当たり前。
うちはその先の世界まで、お客さんと共有していきます」
5代目の言葉は、服づくりの魂を物語っていました。

「ブランドを誇るのではなく、質を誇ってほしい」。お客さんにそう願うから、ブランドタグは襟元だけにさらりと入っています。

information

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柴田音吉洋服店

住所:兵庫県神戸市中央区元町通4-2-22 2F

TEL:078-341-1161

営業時間:12:00~18:00(要予約、予約時間により午前中も可能)

定休日:水曜、日曜、祝日

*都市によっては訪問も可能
http://www.otokichi-kobe.co.jp/

神戸に“レンタサイクル”が 増えているワケ。 〈こうべリンクル kobelin〉

まち巡りにも、日常にも便利なシェアサイクル

瀬戸内海と六甲山系の山々に囲まれた、自然豊かな神戸。
新たな発見を求めて、緑あふれるこのまちをサイクリングで楽しむ人が増えています。 

地元の人だけでなく訪問する人にも注目されているのが、
神戸コミュニティサイクル〈こうべリンクル kobelin(コベリン)〉です。
コンパクトで真っ赤なボディが愛らしい神戸のシェアサイクルで、
坂道が多い神戸の道のりも電動自転車なのでスイスイ行けて快適です。
特に北野方面は坂道の風情を楽しみたい場所でもありますから、
これさえあれば無敵! ですね。

またうれしいのは、借りた場所まで返しに戻らなくてもいいこと。
JR三ノ宮駅や元町駅、ハーバーランドなど神戸市内に10か所、
サイクルポートと呼ばれる駐輪場が設置されていて、
このサイクルポート間であれば、借りたり返したりが自由にできるのです。

収容台数15台の三宮駅前サイクルポート。サイクルポートのデザインは、〈こうべリンクル〉の名前に由来して輪が連なっているイメージに。

ハーバーランドに設置されているサイクルポート。サイクルポートにある登録機からも登録OK。阪神高速沿いのガスビルにあります。

もちろんインターネットで簡単に会員登録して利用できるので、
ショッピングはもちろん、神戸といえば、のスイーツ巡りなど、
多彩なまち巡りができそうです。

自転車のサドルについている操作パネルからも簡単に登録可能! ICカードやおサイフケータイが必要なので準備しましょう。

最近は通勤や仕事の移動などにも利用する人が多いようで、
車で移動するまでもないけど歩くと時間のかかる市内では、自転車が重宝しそう。
日々の行動範囲もぐんと広がりますね。

ちなみに〈こうべリンクル kobelin〉の名前には、
Link=つなぐという意味が込められています。
kobelinで走り抜ける神戸の街角では、新たな人やまちとのつながり、
出会いが待っているかもしれないと思うと、とてもウキウキしてきます。

information

こうべリンクル kobelin

お問い合わせ:サイカパーキング 0120-040-587

料金:1回利用の場合、最初の60分100円(30分ごとに+100円、最大1000円)、1日利用の場合、500円 *24時間利用可能

http://www.kobelin.jp/

港町・神戸の普段着は、 日本唯一の船員服の専門店で。 〈アリマ〉のトレーナー

元町の船員服専門店のオリジナルグッズ

美しいガラスアートのある東玄関から、東西に1.2キロ続く元町商店街。
居留地のハイカラを取り込んだ神戸を代表するこの商店街も
西へ歩いて5丁目あたりに行けば、和洋のお店が混在し、
先代からの専門知識とお客様からの信用を得ているお店が並んでいる
昔ながらの雰囲気になってきます。

看板のイカリのモチーフ。ついショーウィンドウに飾られたカッコイイ船員の制服にも目を奪われてしまいます。

その中にある〈アリマ〉は、日本で唯一の海員制服の専門店です。
1961年の創業から全国各地の船員の服を作り続け、船員の服といえばアリマの制服、
と言われるほどに、その世界では名前が知られています。

店内は広々としているので、ゆっくりとショッピングすることができます。

もともと海軍出身の先代が、港にまつわる仕事がしたいと
独立を考えたことからお店はスタート。
2004年に元町商店街に移転したことをきっかけに、
少しずつ一般のお客さんにも商品を見てもらえる機会が増えてきたそうです。

そこでトレーナー、エコバッグ、ストラップなど、
一般のお客さんのためにオリジナルグッズの販売をスタートさせました。
すると、そのオリジナルグッズのデザインがおしゃれだとたちまち評判に。
販売開始から6年以上が経ったいまでも、専門店にもかかわらず、
このオリジナルグッズをおみやげや自分で持ちたいと購入する人が多いそう。
単なる話題性ではなく、ものづくりの姿勢が
多くの人のハートにしっかり響いている、ということなのでしょうね。

エコバッグ1512円(税込)。ネイビーとホワイトの2色展開。かわいいデザインに一目惚れする人が続出!

ちなみに船員の制服をモチーフにしたトレーナーがおみやげに一番人気で、
洗練されたデザインが私服にも使いやすいと、
いまでも口コミで人気が広がり続けているとか。
アリマでしか手に入らないレアなアイテムは、
海、そしてファッションのまちでもある神戸にピッタリです。

オリジナルトレーナー3888円(税込)。バックプリントのイカリやコンパスなどのデザインが好評。

information

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アリマ

住所:兵庫県神戸市中央区元町通5-4-13

TEL:078-341-2910

営業時間:10:00~18:00

定休日:日曜

神戸の人はパンが好き。 仕事帰りは〈イスズベーカリー〉

“神戸マイスター”がつくる風味豊かなパン

全国でも2番目にパンの消費量が多い神戸。確かに神戸のまちは
各所にベーカリーがあり、まちの人が日常のパンを買っている姿をよく見ます。

イスズベーカリー元町店は、元町駅から徒歩1分とアクセス抜群。香ばしいパンの香りに、ついつい誘われてしまいそう。

なかでも神戸の人が愛してやまないのは、〈イスズベーカリー〉です。
1946年の創業以来神戸の人を虜にしているのは、
小麦粉の旨みが最大限に引き出された風味豊かなパンのおいしさにほかなりません。

イスズベーカリーではイーストの使用を極力抑えて、
小麦粉の生地が醗酵しようとする力を引き出すために長時間醗酵法を採用。
そのため小麦粉のおいしさが噛めば噛むほど感じられる、深い味わいになっているのです。
そのパンづくりの姿勢から、イスズベーカリー2代目の井筒英治さんは、
ハイレベルな技能者に与えられる“神戸マイスター”にパン部門で初めて認定されています。

店内には、全国菓子博内閣総理大臣賞受賞をした、人気の食パン〈ハード山食〉や、乳脂肪45%の生クリームなどを加えたしっとり食感の〈エンペラー〉も好評です。

お店は三宮、元町、北野に計4店舗ありますが、
なかでも2006年7月にオープンした元町店には130種類以上のパンが並び、
洋菓子なども含めると、アイテム数がなんと200種類以上。
もちろんほかのイスズベーカリーの店舗と比べても、品ぞろえの多さは群を抜いています。

“神戸マイスター”の製法を受け継いでいるパン職人さんたち。

しかしこちらのお店、人気なのは品ぞろえの豊富さだけではありません。
訪れるお客さんは、地元の40~50代の人が中心。
イスズベーカリーのパンは毎日食べたい味だから、というのが
多くの人を魅了し続ける理由なのです。

朝は朝食としてサンドイッチを買う出勤前の人、
15時を過ぎるとお母さんたちが明日の朝食用に食卓に並べる食パンを、
夕方以降は仕事帰りのOLさんが自分へのごほうびに菓子パンを買って帰る……。
つまりイスズベーカリーのパンは、神戸の人のエネルギーそのもの。
いつでも食べたい、そして食べれば元気になれる神戸パンの代表です。
おやつにも、食卓にも、毎日の生活においしパンがあれば、
それはそれは、ハッピーに違いありません。

information

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イスズベーカリー 元町店

住所:兵庫県神戸市中央区元町通1-11-18

TEL:078-393-4180

営業時間:8:00~21:00

http://isuzu-bakery.jp/

その名も〈ベリーマッチとちぎ〉 栃木県が発信する 移住・定住支援サイトがオープン!

定住先としてだけでなく、
「週末だけいなか暮らしで栃木へ」「広い庭つき一軒家を栃木に持ち、都内へ通勤」
というような、二拠点居住先としても人気の高い栃木県。
そんな栃木での多様な暮らし方を知ることができる、
移住・定住支援サイト〈ベリーマッチとちぎ〉がこのたびオープンしました。

東京から近く自然も豊かな栃木では、
いなか暮らし、二拠点居住、新幹線通勤など、
さまざまなライフスタイルが選べます。
ひとりひとりにぴったり(=ベリーマッチ)な
地域で、暮らし方で、関わり方で、自分らしい暮らしを実現している先輩移住者たち。
そんな先輩移住者の言葉から見えてくる、
栃木ならではのさまざまな魅力を紹介していきます。

〈ベリーマッチとちぎ〉では、
すでに、栃木県のU・Iターン先としての魅力を紹介するコンテンツや、
移り住み暮らす人々や、移住相談員のインタビュー記事などがぞくぞくアップ中。
今後は、栃木県内の空き家情報や、就職情報なども更新されるそうなので、
栃木暮らしを考える人は、ぜひこまめにチェックしてみてください。

下野市でいちご園を営む伊澤敦彦さんは、イタリアンカフェをオープンし、マルシェも成功。その体験談を3月24日(木)のオープニングイベントでうかがえます。伊澤さんの〈ベリーマッチとちぎ〉でのインタビューはこちら

また、この〈ベリーマッチとちぎ〉のオープニングイベント
3月24日(木)に東京・神田の〈theC〉で開催されます。
栃木にU・Iターンした3名によるトークセッションでは、
多様な選択肢と可能性にあふれた栃木の魅力と、
地域に根ざしたその暮らし方や働き方を存分に語ります。
さらに、栃木県の食材を使ったご飯と県内のお酒を味わえるということで、
まさに栃木づくしの夜になりそう。
栃木県出身の方やゆかりのある方はもちろん、
ローカルへの関わり方を模索している方や、
将来的な移住を検討している方は参加してみてはいかがでしょうか。

イベントにも参加される、ゲストハウス〈CICACU〉の辻井まゆ子さんはIターン移住者。辻井さんのインタビューはこちら

information

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ベリーマッチとちぎオープニングイベント!
ローカルにある、これからの暮らし-ニア東京・とちぎの可能性-

日時:2016年3月24日(木)19:00~22:00

場所:theC C lounge

住所:東京都千代田区内神田1-15-10 theC B1F
http://www.the-c.tokyo/space/clounge.html

最寄駅:JR各線「神田」駅西口から徒歩7分、都営新宿線「小川町」駅B6出口から徒歩4分

定員:40名

参加費:2,000円(栃木県の食材を使った食事とドリンク付)

ゲスト:風間教司さん(日光珈琲・(有)風間総合サービス 代表取締役/鹿沼市)
辻井まゆ子さん(鹿沼宿旅館再生プロジェクト CICACU 女将/鹿沼市)
伊澤敦彦さん(伊澤いちご園 代表/下野市

主催:栃木県

応募方法:こちらの事前登録方法をご参照ください

http://www.tochigi-iju.jp/

supported by 栃木県

思い立ったらすぐ行ける。 神戸のふたつの山、 六甲山と摩耶山へ

まちの近くで楽しめるハイキングや眺望

日本三百名山に選ばれている〈六甲山〉と、
展望台からの眺めが日本三大夜景のひとつとされている〈摩耶山〉は、
ずっと変わらずに神戸の人のオアシス的なスポットとして親しまれています。
ここには心洗われるような絶景や広大な自然があり、
それがまちから近いことで、思い立ったらすぐ行けるのも大きな魅力です。

山上まで登れてしまうケーブルカー。1932年開業の歴史あるケーブルカーで、レトロとクラッシックの2種類で運行しています。

六甲山上へ向かうのに便利なのが、六甲ケーブル。
一気に山上まで登り切ることができるので、
到着した六甲山上駅から六甲山頂を目指したり、
下りルートの爽快な森の空気にふれたりと、気軽にハイキングを楽しむことができます。
ちなみにこの六甲山上駅、近代化産業遺産にも指定されているので、
駅そのものもしっかり見学しておきましょう。

六甲ガーデンテラス内にある〈自然体感展望台 六甲枝垂れ〉。ヒノキのフレーム越しには、壮大な六甲山からの景色が広がります。

駅から山頂方面へ歩いていると、六甲山の中腹に六甲ガーデンテラスが見えてきます。
ここにはヒノキの無垢材でできている〈自然体感展望台 六甲枝垂れ〉があります。
暖かな木漏れ日のような光に包まれたり、六甲の風を体感できたりと、
大自然を肌で感じながら、標高888メートルからの眺望を満喫するのは
ハイカーの定番の楽しみ方。
明石海峡大橋から大阪平野あたりまで広がるパノラマの景色は必見です。
その先には六甲有馬ロープウェーがあるので、そのまま有馬温泉へ向かい、
日本三名泉といわれる湯で、疲れた体を癒やしましょう。

見晴らしいい昼真の掬星台はすがすがしい空気いっぱいで、神戸ー大阪間が一望できます。

一方の摩耶山は、〈掬星台(きくせいだい)〉から見える
阪神間の眺望がとにかく最高です! 
晴れた日には関西国際空港が見えることもあるという見晴らしのよさに、
休日には多くの人が訪れる人気スポットとなっています。

まやビューラインのロープウェーから眺める夜景は、きっと格別。掬星台の大パノラマを、空の旅で楽しんでみてください。

もちろん眺望だけでなく、山上と麓を結ぶ
ケーブルカーとロープウェーを堪能することも忘れずに。
車窓の外に広がる壮大な景色が実に圧巻ですよ。

ちなみにオススメの楽しみ方は、まず山頂までケーブルカーと
ロープウェーで移動し、そこから青谷道を下るコース。
途中には茶屋があってひと休みすることができますし、
比較的やさしい道なので、ハイキングデビューにもぴったりです。
神戸の人が愛して止まないふたつの山は、
遊びがいっぱい詰まったスポットでもあるのでした。

掬星台の展望台からの眺望は、まさに1000万ドルの輝きです。ライトアップされた遊歩道もロマンチックな演出をしてくれます。

information

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六甲山

住所:兵庫県神戸市灘区六甲山

http://www.rokkosan.com/

六甲ケーブル

TEL:078-861-5288

運行時間:7:10~21:10

料金:片道590円、往復1000円

information

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摩耶山

住所:兵庫県神戸市灘区摩耶山

http://www.mayasan.jp/

まやビューライン(摩耶ケーブル&ロープウェー)

TEL:078-861-2998

運行時間:摩耶ケーブル10:00~17:40、摩耶ロープウェー10:10~17:30(曜日・季節により延長ダイヤあり)

料金:ケーブル(摩耶ケーブル駅~虹の駅)、ロープウェー(虹の駅~星の駅)片道440円、往復770円、全区間(摩耶ケーブル駅~星の駅)片道880円、往復1540円

http://kobe-rope.jp

TOYOOCOME! 豊岡に来て、暮らして。 その2:豊岡移住のリアル 鞄職人・中野ヨシタカさんの場合

【その1:豊岡市ってどんなまち? はこちら】

いなか暮らしをしながら、手に職をつけたい

鞄職人の中野ヨシタカさんが、神戸市から豊岡市へ移住したのは、1996年のこと。
神戸で、奥様とのふたり暮らしでサラリーマンとして働いていた中野さんは、
「いなかでものづくりをしながら暮らし、自然が豊かな環境で子育てをしたい」
という漠然とした思いを持つようになっていったという。
「どうしようかと考えていた時期に、阪神・淡路大震災(1995年)が起きました。
震災が、移住しようという気持ちにスイッチを入れたんです」

では、なぜ豊岡だったのか?

「見知った土地であったことがまず大きかったですね。
学生時代、竹野海岸に海水浴に来たり、神鍋高原でスキーをしたり、
城崎温泉にも友だちと遊びに来ていました。
それと、実家のある神戸からの距離感。
ほどよく近くて、ほどよく遠い。
豊岡が持つ、まちとしてのイメージも、ちょうどいい“いなか感”でした」

中野さんが最初にしたことは、当然、仕事探し。
いずれ“職人”として生計を立てていきたいと思っていた中野さんが選んだ仕事は、
豊岡のとなり町、養父市八鹿町にある和菓子屋さんだった。
奥様とアパートに暮らし、見習いとして働き始めた。

和菓子職人の仕事は、充実はしていたが、
行事・祭事に繁忙期を迎える職業ゆえ、
世間が休みの時に忙しく、祝日・お盆・正月休みなどはもちろんない。

「子どもが生まれ、家族が増えていくなかで、
豊岡の豊かな自然の中で家族と暮らしを楽しみたいとか、
当然、休日の子どもの行事にも参加したいと思う。
でも、いまの仕事ではそれが難しいかもしれない。
家族のかたちに訪れた変化によって、
仕事、暮らし、子育てという、
移住を選んだ原点にもう一度立ち返るときが来たんです」

一念発起して飛び込んだ、鞄職人の世界

移住から5年が経った31歳、中野さんは転職を決意。
神戸に戻ることも一瞬頭をよぎったが、
豊岡での暮らしは捨てがたくなっていた。
次の仕事を選ぶ条件は、子育てのためにも休日がとれて、
そして、ものづくりができること。
家族を養うためには、事業の安定性や福利厚生も確かなところにしたかった。

仕事を探すなか、中野さんは
豊岡の地場産業である、鞄メーカーで働くことも選択肢のひとつと考えるようになる。
しかし、今から15年ほど前は、豊岡は鞄の産地であるものの、
ほとんどがOEM生産。いわば“黒子”として、鞄をつくるのが主流で、
〈豊岡鞄〉というブランドはまだない時代だった。

「あまり豊岡と鞄が結びついていなかったんです。
ところが、当時爆発的な人気ブランドの鞄が豊岡でつくられていた!
誰もが知っているブランドのものをつくれるのは、おもしろそうだなぁと」

そうして中野さんが門を叩いたのは、
1971年に創業し、業界では名の知れた〈株式会社 由利〉。
「当時社長だった由利総太郎さん(現会長)と由利昇三郎さん(現社長)にお会いしたら、
“君、おもしろいからおいで”と誘っていただいたんです」

鞄のエキスパートを養成する専門校〈Toyooka KABAN Artisan School〉。

こうして、中野さんの鞄職人としての歴史がスタート。
現在では〈豊岡鞄〉として全国区になり、
日本各地から職人を目指して豊岡へ移住してくることも少なくないが、
2000年当時は、移住して鞄の仕事につくという
中野さんのような存在は珍しかった。

DIYの聖地!? 日本唯一の大工道具の博物館 〈竹中大工道具館〉

1000点の道具や原寸大の建築模型を展示

新幹線が発着する新神戸駅から歩いて行ける閑静な場所に、
ちょっと変わったミュージアムがあるのをご存じですか? 
それが日本で唯一、大工道具の専門博物館である〈竹中大工道具館〉です。
こちらは手道具としての大工道具を収集、保存、研究、展示している博物館で、
日本の木造建築を支えてきた工匠の技と心を後世に伝えることを目的に設立されました。

豊かな自然が溢れる竹中大工道具館。大工道具を専門として展示しているのは、日本でココだけ。

2014年10月の大幅なリニューアルに伴い、自然あふれる現在の場所に移転。
これまで集めてきた約3万点の中から約1000点の道具を選び抜き、
大工道具の歴史や種類だけでなく、
「棟梁に学ぶ」などのテーマに分かれた7つのコーナーで、
道具との出会いを演出してくれています。
木造建築の歴史を大工道具と一緒に紐解くコーナーや、
まだまだ日本に残る手仕事の伝統美など、
展示はとにかく見どころがたくさんあるのですが、
7メートル以上の高さを誇る原寸大の唐招提寺金堂(とうしょうだいじこんどう)や、
丁寧で繊細な数寄屋造りを見ることができるスケルトン茶室など、
個性的な展示は特に注目です。

重要文化財である、大徳寺玉林院蓑庵がモデルとなった、スケルトン茶室。その細やかな造りに感動。

木の香りをかいだり、実際に触れることができるハンズオン展示も、
見どころのひとつ。近年日本ではDIYブームも起きていますから、
ここを訪れてさまざまな展示にふれれば、新たなインスピレーションだって、
泉のように湧いてくるかも知れません。
館内では、大工道具に親しんでほしいという思いから新設された木工室で、
大工による実演や工作など体験型のイベントなどを
定期的に開催している点も気になるところ。

こちらの木工室では、ノコギリやカンナを実際に使用して工作するワークショップなど多数開催しています(詳細はHPにて)。

なんでも便利になった現代ですが、ものづくりの心を大切にしている大工道具館で、
後世に伝えたい手仕事のすばらしさを体感してみてはいかがでしょう。

1階ロビーの天井は天然の無垢材を使った伝統の舟底天井。ロビーは構造技術を生かし、内部に柱のない空間を実現。

information

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竹中大工道具館

住所:兵庫県神戸市中央区熊内町7-5-1

TEL:078-242-0216

営業時間:9:30~16:30(入館は16:00まで)

定休日:月曜(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)

http://dougukan.jp

畑やアトリエを探して移住。 自分たちでつくる暮らしとは。 Green Creative Inabe vol.1

三重県いなべ市では、平成31年春に森のなかにオープンする
新市庁舎の建設にあわせ、地域がどんな場所になっていくべきかと
市民が考えながら参加していくプロジェクト
“Green Creative Inabe(グリーンクリエイティブいなべ)”が進行中だ。
市民と行政、それぞれが別の動きをしているなかで
連動してつくっていくまちの未来とは?

創造力あふれる移住者の存在と、いなべの未来

三重県北部に位置し、西は滋賀県、
北は岐阜県に隣接する三重県いなべ市。
この地域は古くから愛知県名古屋市と滋賀、岐阜を結ぶ
交通の要所として知られていた。

平成15年に行われた“平成の大合併”の際に、
藤原、大安、北勢、員弁(いなべ)と4つのまちが
合併して、いなべ市となって12年。
地の利を生かした企業誘致で人口も増え、雇用もある。
いなべはよくも悪くも、今は“そのまま”であることが
住人にとって平和なようにも見える。

太平洋と日本海が最も近い場所に位置し、鈴鹿山脈を望む風光明媚な景色が自慢のいなべ市。名前は、大和朝廷に使え、法隆寺などの建立にも携わった木工技術集団、猪名部氏が住んでいたことに由来している。

けれども、まちが未来に続いていくには、
将来の姿をイメージし、計画立案する必要がある。

いなべ市でも、平成31年春に森のなかにオープンする新市庁舎にあわせて
市民参加型のプロジェクト
“Green Creative Inabe(グリーンクリエイティブいなべ)”が進行しており、
現在、「グリーン」をキーワードにしたまちづくりを実現すべく
人の動きが活発化してきているという。

新市庁舎は、まちづくりの中心地でもあり、
都市からの玄関口という意味としてのハブとなる。
目に見えるもの=新市庁舎と
目に見えないもの=市民のライフスタイルの
両方を具体化していくプロジェクトだ。

いなべ市農業公園内にある〈梅林公園〉。およそ38ヘクタールの園内に植樹された4500本の梅林は3月中旬が見頃。梅祭りも開催される。果実や花を植樹することで水源地を手入れし、水源を守る役割も。すべて高齢者が植樹し、手入れを行っている。

コロカルは、このプロジェクトの全容と、
4年後に完成する市庁舎から始まる未来を見つめて
まずは、立ち上げの段階で取材を行った。

今回は、その1回目。
Green Creative Inabeが取り組んでいる
未来のいなべらしい暮らしのかたちのひとつ
「農とアート」をそれぞれ体現しているふた組の移住家族を紹介しよう。

食卓の素材はすべて自分たちでつくる。それができる場所を探して

Green Creative Inabeは、
市の資源を「グリーン」と定義づけている。
藤原岳、竜ヶ岳など鈴鹿山脈の東斜面に開け、
員弁川流域は肥沃な土壌であることから、
いなべは県内でも有数の穀倉地帯として知られる。
2013年に愛知県名古屋市からいなべ市に移住した
〈八風農園〉の寺園 風(てらぞの ふう)さんは、
藤原岳の麓にある藤原地区で畑を耕す専業農家だ。

八風農園を営む寺園風さん。鈴鹿山脈のひとつ、花の百名山で名高い藤原岳の麓を移住の地に決めた。

「幼い頃から自然が好きだったので、
将来、農家で生きていこうと農業高校に進学しました。
大学を出て勤め人になるのが
僕には何か楽しそうに思えなかったんです。
当時、テレビで環境問題がとりあげられていたのもあり、
何かやらなければと思っていました。
TOKIOが出演するテレビ番組〈DASH村〉が始まった頃でしたから
自分でもイチから生活をつくることをやってみたいと思ったんです」

風(ふう)という名前は
“アジアに風を起こす人”になるように、と名づけられた。
実際に、高校卒業後に2年間アジアを放浪し見聞を広めた風さん。
そこで、先進国に運ばれる食糧のために働く
地元の人たちの労働の問題を目の当たりにし、
帰国後は自分に何ができるのかと考えるように。

そこで、「自分たちの食べるものをできるだけ自給することで
食糧問題に少しは貢献できるのでは」と帰国後は
農と食に関わりながら生きてきた。

港町の華やかなホテル 〈ホテル ラ・スイート 神戸ハーバーランド〉

ドンペリ開栓数は関西有数!

多様な人が集まる華やかなまちでは、折に触れてさまざまなパーティーが催されます。
国際都市であり、海と山に挟まれた風光明媚な神戸でも、もちろんそう。
例えば北野に暮らす人たちは、家族や仲間を集めて
ホームパーティーを開催するのがライフスタイルのひとつにもなっていますし、
神戸市内にあるホテルでも、大小さまざまなパーティーが開催されているようです。
神戸は人がつながるまちでもありますから、
自然とパーティーの文化も定着したのでしょうか。

〈ホテル ラ・スイート神戸ハーバーランド〉は、神戸ハーバーランドのウォーターフロントにあるホテル。客室からの眺めも最高です。

ホテルと言えば、神戸のウォーターフロント、
ハーバーランドにある〈ホテル ラ・スイート神戸ハーバーランド〉は、
そんな神戸のパーティーライフを物語るようなホテルです。
なんといっても「ドン・ペリニヨンの開栓数が関西有数」なのですから。

ホテルでは、ラグジュアリーなシーンがホテルのそこかしこにあるので、パーティーでも宿泊でも、ドン・ペリニヨンが欠かせません。

『ミシュランガイド兵庫2016特別版』で神戸地区最高評価となる
“最上級の快適さ”を6年連続で獲得しているこちらのホテル、
料理のおいしさ、そしてオーシャンビューという最高のロケーションもあり、
ラグジュアリーなパーティーが多いとか。
ラグジュアリーな空間で過ごす極上の時間には、
シャンパンの王様と評されるドン・ペリニヨンがやはり似合うのです。
もちろんパーティーだけではなく、南フランスを思わせる客室で過ごす夜にも、
シャンパンがあるとステキですよね。

先ほどもちらりとふれましたが、〈ホテル ラ・スイート神戸ハーバーランド〉は、
料理でも人気のホテルです。
兵庫県産を中心にそろえたこだわりの食材を和洋のシェフが至福の味に仕上げた料理。
神戸らしいロケーションで神戸ならではの食材を堪能できる料理、
想像しただけでも、うっとりしてしまいます。
その席に、ドン・ペリニヨンもあると、きっと記憶に残る時間が過ごせそうです。

information

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ホテル ラ・スイート神戸ハーバーランド

住所:兵庫県神戸市中央区波止場町7-2

TEL:078-371-1111

宿泊料金:2名1室、1名12000円~

https://www.l-s.jp/

100年前から揚げています。 神戸のおやつの新定番? 〈幸神堂〉のフライ饅頭

世代を超えて愛される神戸の名物和菓子

明石海峡大橋が間近に迫る西舞子は、
穏やかな波の音とのんびりとした時間が流れるまち。
そんなのどかな通り沿い、舞子小学校の目の前にある〈幸神堂〉は、
50年以上続く和菓子の老舗です。
今日もここには子どもたちの元気な笑い声が響き、
地元の人たちが幸神堂の名物である〈フライ饅頭〉を求めて訪れます。

自家製のふっくらカステラや季節の上生菓子など、多彩なお菓子が店内に並びます。モチモチ生地にチョコを包んだチョコ餅も評判です。

先代が修業していた和菓子店で100年近く前から扱っていたというフライ饅頭は、
砂糖とメリケン粉を混ぜただけのシンプルな生地に、
あっさりとしたこしあんを包んだ飾り気のない味。
2代目へと受け継がれたいまでもずっと変わらない素朴さは、
世代を超えて愛されています。

生地にあんこを包む2代目の橋本義幸さん。親指を押しながら、手のひらで包む。わずか10秒の職人さんの早業です。

幸神堂のフライ饅頭のこだわりは、卵など動物性の食材を一切使用しないこと。
植物性の油を使って揚げるためヘルシーに
カリッと香ばしい仕上がりになるのが特徴です。
さっくりとした食感の生地に、甘さ控えめのこしあんがぎっしりで、
ひと口味わうと、なんとも懐かしい味わいが口いっぱいに広がります。
毎日朝と午後の2回に分けてつくりたてを販売しているのですが、
なんと毎日100個近くつくるものの、あっと言う間に売り切れてしまうほどの人気ぶり。

こんがりきつね色になるまで、丸めた生地を180℃の油で2~3分揚げていきます。揚げたての香ばしい香りが漂ってきます。

神戸といえば洋菓子のイメージが強いかもしれませんが、
まち並みのそこかしこに、小さな和菓子店がいくつもあります。
それらのなかには、幸神堂さんのように子どもからおじいちゃん、おばあちゃんまで
幅広く愛され続けるフライ饅頭が店頭に並んでいる店もあります。
散策途中のおやつに、そしておみやげに。
神戸のフライ饅頭を覚えておいてくださいね。
1個100円という価格も、なんだかうれしくなります。
もちろん揚げたてがおいしいのですが、
冷めてからしっとりとなった饅頭をいただくのも、なかなかに美味ですよ。

店舗の2軒隣には、イートインスペースも。子どもたちが勉強したり、お母さんたちがお茶したりと地元の方々の憩いの場となっています。

information

map

御菓子司 幸神堂

住所:兵庫県神戸市垂水区西舞子2-14-8

TEL:078-782-6302

営業時間:8:30~18:30

定休日:火曜

http://koushindou.ojaru.jp/

キャンピングカーでラクラク! 長崎・移住先探しの旅 その2: 平戸市のレムコーさんに聞く 人づき合いのヒント

家族との移住を本気で考えて、日本全国あちこちを旅するフォトグラファーのテツカ。
そんなテツカがキャンピングカーで平戸市・波佐見町・雲仙市を4歳の娘と巡ってきました。
長崎って移住先としてどうだろう? という彼女なりの目線をお楽しみください。
長崎滞在1日目。平戸市にやってきたテツカが出会ったのは、
古民家を改築してゲストハウスを開業しようとしている、フロライク・レムコーさんです。

【その1:キャンピングカーを借りてみる】はこちら

【その2:平戸市のレムコーさんに聞く人づき合いのヒント】

【その3:移住者は“タンポポ”!? 波佐見町・岡田浩典さんの移住体験話を聞く】はこちら

【その4:波佐見で感じた“もの力”と“ひと力” 陶芸家 長瀬 渉さん】はこちら

【その5:奥津家の3拠点生活】はこちら

濃厚な絶品ちゃんぽんを堪能したあとは、長崎自動車道をひとっ走り。
まずは北西に位置する平戸市を目指した。
青い海を眺めながらのドライブ、BGMは娘の鼻歌。
助手席に乗る4歳の娘は、初めて経験するキャンピングカーが気に入った様子。

今回お借りしたキャンピングカーについて、ここで少し説明を。
長崎県の移住先探しで借りることができたのは、
〈インディ727〉という軽自動車のキャンピングカー。
大型のキャンピングカーの運転となると躊躇してしまうけれど、
この軽キャンであれば普通自動車と変わりなく運転できるので安心。
入り組んだ場所や細いあぜ道でもラクラク走れるので、
気の向くままに旅することができる。
また、シートアレンジによってフルフラットになるので、車内での宿泊も可能。
ポップアップルーフを使えば大人2名と子ども2名まで寝られる。
今回は4歳の娘とふたりだったので、シート部分でゆったりと寝ることができた。

テーブルもあるので、ゆっくり食事ができます。電源やTV、小さめのシンクもあります。写真提供:長崎県

ポップアップルーフは、大人が寝られる広さです。写真提供:長崎県

娘はフラットシートで爆睡!

遠くに見える赤い橋が、東西を結ぶ平戸大橋。

1639年建造のオランダ商館倉庫を復元した資料館。写真提供:平戸市

田平天主堂。写真提供:平戸市

長崎空港から2時間弱で、平戸の玄関口である田平地区に到着した。
平戸市は長崎県の北西部に位置し、平戸島、生月島、大島、度島、高島の有人島と
九州本土北西部に位置する田平と周辺の多数の島々で構成されている。

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大航海時代、世界地図にFirand(フィランド)と記され、
日本で最初の国際貿易港として栄えた歴史あるまちで、
今でも当時の面影を彷彿とさせる建物や史跡が残っている。
また、平戸を散策していると出会うのが、はっとするような美しい教会。
世界遺産の候補になっている田平天主堂をはじめ、
14のカトリック教会が今でも息づいている。
東京で生活している私にとって、
教会やコバルトブルーの海に囲まれているこの環境だけでもワクワクしてしまう。
もしここで生活したら、朝は教会へ行き、昼は釣りをしながら子どもと戯れ、
そして釣った魚を家族みんなで食べる……すてきすぎるじゃないか。
そんな妄想を抱きながら、まずは市役所を訪ねた。

今回の、長崎県による〈キャンピングカーでラクラク移住先探し〉では、
移住先探しメニュー」を選択することができる。
私が選択したメニューは、「市町担当者への移住相談」と
「先輩移住者への移住相談」。
そして「空き家の見学」「市場などの見学」の4つの項目。

まずは「市町担当者への移住相談」をするため、
市役所の「ワンストップ窓口」を訪ねた。
「ワンストップ窓口」というのは、移住希望者の相談のための専用窓口で、
平戸市のほか県内の21市町すべてに設けられている。
今回、私の移住相談を担当してくださったのは、地域協働課の内野愛子さん。
平戸市の概要や移住支援制度について説明をしていただいた。
そんな内野さんに、私も質問をぶつけてみた。

Q 保育園はすぐに入れますか? 待機児童はいますか?

A 待機児童はいないですよ。
市内には認可の保育所が18か所、認可外が5か所あります。
すぐに入れる状況です。

Q 小学校から高校まで、公立の学校はあるのでしょうか?

A ありますよ。
小学校が17校、中学校が9校あります。
高校は3校あって、うち1校は農業高校です。

Q 食べ物はなにがおいしいですか?

A うーん、どれっていうのが難しいですね。
海の幸はなんでもおいしいし、
平戸牛も平戸米も、野菜もとにかく新鮮でおいしいくて……絞れないですね。
珍しいものでいうと、「ウチワエビ」というのがあります。
半分に切ってお味噌汁に入れたら絶品ですよ、伊勢エビみたいな味わいです。

Q そのほか、平戸のイチオシ! を教えてください

A 平戸の本土からフェリーで30分から40分くらい行ったところに、
大島村という離島があります。
大島村は杉の木が少ないので、花粉症の症状が解消されるんです。
花粉症のひどい方には移住先としておすすめです!

そのあと、私たちへのヒアリング。こちらの現状をお伝えした。
家族3人暮らしであることや、現在の仕事の状況、希望の生活スタイル。
それらに沿った内容で、内野さんが平戸市を案内してくださった。

最初に向かったのは市場。
移住するうえでとにかく気になるのは、家族の体を支える食の環境。
平戸の地形を見る限り、魚天国であることはまず間違いなさそうだ。
肉より魚好きな我が家、期待が高まる。
内野さんが案内してくれたのは〈平戸瀬戸市場〉。
どーんと構えた大きい建物の中へ入ると、奥のほうに「魚」という文字が。
娘の手を引きながら魚売り場へ直行すると、氷の上にはピカピカの魚がずらり。
尾頭付きの鯛、大粒のサザエ、ぶりんとしたヒラマサの刺身。
しかもすべてが近海でとれた天然もの。

サザエは5個で860円! 黒アワビは980円!

平戸産天然のマダイ、1750円!

テツカ「内野さん、天然ものばっかりー! しかも安い!」
興奮気味な私に対して、内野さんは首をかしげる。
内野「普通、天然じゃないんですか?」
平戸生まれ平戸育ちの内野さんにとっては、天然ものが当たり前。
なんとうらやましい環境。
内野「テツカさん、すごいテンション上がってますね」
と微笑まれ、少し正気に戻った。
今後の予定を考えると、生ものは買えない……。
テツカ「内野さん、今度来たらバーベキューしたいです。魚いっぱい買って」
内野さんがやさしく頷いてくれた。
日持ちのする干しトビウオなどをたくさん買い込み、市場をあとにする。

乾物も充実しています。

平戸はかまぼこの名産地。いろんな種類があり、どれを買おうか迷います。

生け簀の中をのぞかせようと、娘を抱きかかえてくれる内野さん。

移住相談窓口のご担当、おっとりとした口調ながらも頼もしい内野愛子さん。こういう方の存在は、移住するうえでとても心強いと感じました。

神戸を巡る楽しみがひとつ増える。 〈神戸市内遊覧フルオープンバス〉 誕生!

神戸の風を感じられるルーフトップバス

神戸を訪れ、北野や旧居留地、元町などを楽しむときによく利用されているのがバス。
北野から旧居留地までの間はさほど距離がないと言っても、
やはり坂のあるまちですから、歩くよりはバスで巡る、
というのが神戸観光の定番スタイルのひとつです。
そこにこの春、新たな楽しみが加わります。
それが、風を切りながら神戸のまちを走る〈神戸市内遊覧フルオープンバス〉。

2016年の4月下旬頃に運行開始予定のこのバスの醍醐味は、
天井がないオープントップタイプだということ。
実は神戸、海からの風と山からの風という、
ふたつの風がひとつのまちで感じられるのも魅力なんです。
そんな風をめいっぱい感じる開放感溢れる車内では、
天井がないために空との距離がグッと近く感じられ、
心地よさを倍増させてくれるのではないでしょうか。
もちろん車内から見える神戸のダイナミックな景色も、
神戸の旅を一段と特別なものにしてくれそうです。

黄色、緑、青、赤でカラフルに装飾された車内。華やかなシートに座るだけで、これから始まるバスの旅に一層期待も膨らみますね。

ちょっと運行ルートをたどってみましょう。
旅の始まりは、三宮のバスターミナルから。
JR三ノ宮駅よりまっすぐ海側に伸びるフラワーロードへまず向かいます。
四季折々の花々に彩られた美しい通りで、神戸の洗練を感じましょう。
次に訪れる旧居留地では、イギリス人の土木技師によってつくられた、
ヨーロッパさながらのオシャレなまち並みを満喫。
あとでショッピングに立ち寄るために、
気になるピーエム伊勢の場所もチェックしておきましょうね。
レトロなまち並みを過ぎたら、ポートタワーがそびえ立つメリケンパークや
ハーバーランドでシーサイドの開放感に浸って。
南京町では空腹に訴えかけるおいしそうな匂いに誘われますが、バスは北へ向かいます。
その先には、まるで西洋のお城のような異人館! 
瀟洒な建物が並ぶまち並みを抜け、新生田川を越えて
三宮バスターミナルへ戻れば、ショートトリップは終了。

まちのよさも風の心地よさも満喫できてしまうこのバスの旅。
自然豊かで西洋と東洋の文化が混ざり合った神戸の魅力をたくさん教えてくれそうです。

40人乗りの大型バス。バスの後ろ部分には、神戸のシンボルでもあるポートタワーやモザイクの大観覧車など、神戸らしいモチーフが描かれています。

information

神戸市内遊覧フルオープンバス

問い合わせ:大阪バス 050-3802-0800

*運行時間、料金等に関してはお問い合わせください

http://www.osakabus.jp/route/kobeyuran.html