連載
posted:2015.1.9 from:島根県出雲 genre:食・グルメ
〈 この連載・企画は… 〉
地域ごとにさまざまな郷土料理がありますが、なかなか食べないし、伝えられていない。
コロカルはそれをちょっと心配してました。そんなときに郷土料理を後世に伝える全集が編集部で話題になり。
これを教科書に、いろんな人ともつながって、郷土料理を身近にする連載をしよう!ということに。
料理人・後藤しおりさんがアレンジした、家庭でおいしくカンタンに作れる郷土料理を、都道府県別に紹介していきます!
profile
Shiori Goto
後藤しおり
ごとう・しおり●実家は福島県で寿司屋を営む。ブータン料理店、野菜料理店などを経て、2012年7月に独立。世田谷を拠点にケータリング、ロケ弁、出張料理人として活動。不定期でアトリエでイベントなども行う。
http://gotoshiori.com/
photographer profile
Tetsuka Tsurusaki
津留崎徹花
つるさき・てつか●フォトグラファー。東京生まれ。『anan』『Hanako』など女性誌を中心に活躍。週末は自然豊かな暮らしを求めて、郊外の古民家を探訪中。コロカルで『美味しいアルバム』も連載中。
writer profile
Akiko Saito
齋藤あきこ
さいとう・あきこ●宮城県生まれ。コロカル編集部編集担当。好きな郷土料理は宮城県亘理町のはらこめし。
https://twitter.com/akiko_saito
郷土食を日本の隅々から掘り起こし、記録した名著
『日本の食生活全集』全50巻(農文協)から
料理人・後藤しおりさんが現代の家庭でもおいしく
カンタンに作れるよう再現したレシピを
お届けしている本連載。ぜひ一緒に作ってみましょう!
いつも後藤しおりさんによるカンタン郷土食レシピを
お届けしている本連載。
新年ということで、番外編のお雑煮レシピをお届けします。
このお雑煮は、島根県・出雲に伝わる「小豆雑煮」。
まるで小豆を甘く煮た「ぜんざい」のようですが、
だしで煮込んで味付けするので甘くありません。
小豆雑煮を食べるのは、島根県のなかでもとくに海岸部。
また新潟や石川、京都や兵庫の一部でも食べられています。
そしておもちは、西日本ならではの丸もち。
一般に東日本では焼いた角もち、西日本では茹でた丸もちを
お雑煮に入れることが多いんです。
東北出身のしおりさんにとって、丸もちは珍しいものだそう。
「丸いおもちは見た目にもなんだかおめでたいですね。
故郷ではおもちを茹でなかったので、
西日本式のもちを茹でる調理法に初めは驚きましたが、
食べ口が柔らかくなり、優しい味で好きになりました。
小豆は薄味で仕上げているので、
おだしと小豆本来の甘さが口の中で広がり、
とても美味しくいただけます」
それでは作ってみましょう!
★島根・出雲 小豆汁(2人分)
材料
茹で小豆 … 200g
丸もち … 4個
生姜の千切り … 少々
だし … 800cc
塩 … 小さじ2
薄口醤油 … 小さじ1弱
できあがり!
「小豆をだしで長時間煮ないので、だしの旨味と、
小豆の甘さをしっかり感じることができるお雑煮です。
本来なら生姜は入れないのですがお好みで。
豆と生姜の組み合わせによってより美味しくいただけます」(しおりさん)
ぜひご家庭でもお試しください。
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