見た目も爽やか、 おもてなしメニュー。 津軽の〈あおばの小川巻き〉レシピ
郷土食を日本の隅々から掘り起こし、記録した名著
『日本の食生活全集』全50巻(農文協)から
料理人・後藤しおりさんが現代の家庭でもおいしく
カンタンに作れるよう再現したレシピを
お届けしている本連載。ぜひ一緒に作ってみましょう!
今回ご紹介するのは『日本の食生活全集2 聞き書 青森の食事』
に掲載されている青森県の食事から。
青森県は三方を海に囲まれ、四季の魚が豊富なところ。津軽の弘前には
古くから魚問屋があり、県内の港でとれた魚が集まってきました。
春にはかわはぎやさば、夏はさざえやまぐろ、秋は鮭やすずき、
冬にはたらやはたはた。村のひとたちは、魚を売り歩く行商人から
魚介類を買っていたんです。
今回チャレンジするメニューは、津軽地方の「あおばの小川巻き」。
あおばとはひらめのこと。鯛と並ぶ高級魚のあおばはかつて
婚礼の膳でしかお目にかかれない貴重なお魚で、おじいやおばあは
「殿様の魚」と呼ぶほどでした。刺身でいただくのは、本当に上等な、
お客様用のごちそう。とくに秋口からのあおばの身は透きとおるように
白く、脂がのって歯ごたえも良くおいしいのだそう。
さてこの「小川巻き」。あおばに青じそを巻いてくるくると丸めた
爽やかな見た目のメニュー。手間があまりかからないのに、目新しい。
現代の食卓でもおもてなしに活躍しそうな一品です。
しおりさんが「日本の食生活全集2 聞き書 青森の食事」
から小川巻を選んだ理由は、なんといっても青森の魚介類の美味しさから。
ハレの日に出されるメニューで、簡単に作れるものということでこの
小川巻が選ばれました。

小川巻を作るコツは?
「魚を触る時間は短く、丁寧に。刺身にするときは、できるだけ長く、
幅をとり、薄く切ってあげてください。巻きやすく、見栄えもよくなります」
とのこと。それでは作ってみましょう!
★青森 小川巻き(1人前)
材料
ひらめ刺身用サク … 200g
大葉 … 4枚
1. ひらめのサクは刺身を作る要領で長めに幅を広く取るように切る。大葉はタテ半分に切る。
2. ひらめをタテに置き、大葉を乗せ、手前からしっかりと巻いていく。
3. 半分に切り、うつわに盛りつけ、わさび醤油と共にいただく。

まず、あおばをおろして皮を引き、刺身用に加工します。

身と皮の間に包丁を入れ、力を入れて皮を引きましょう。

身が剥がれたら、3センチ程度の幅で切ります。背側をまないたに乗せて、上に青じそをぴったりと乗せてください。

キュっと締めながら、くるくるとあおばを巻きます。きつめに巻くのがポイントです。

形づくったら、半分に切り、断面を上にして盛りつけます。

完成! ぜひご家庭でもお試しください。
書籍情報
日本の食生活全集2 聞き書 青森の食事
著者:青森の食事編集委員会編
出版:農山漁村文化協会(農文協)
日本の食生活全集とは:おばあさんからの聞き書きで、各県の風土と暮らしから生まれた食生活の英知、消え去ろうとする日本の食の源を記録し、各地域の固有の食文化を集大成する書籍。四季の食事に加えて、救荒食、病人食、妊婦食、通過儀礼の食、冠婚葬祭の食事等を記録している。
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