築200年の古民家を
飲食店&陶芸工房にセルフリノベ。
一番つらかった作業は?

移住者のつくる小さなお店 したたむ vol.3

静岡県掛川市の山間での暮らしを始めて4年目、
料理人の夫と陶芸家の妻による、ごはん屋さんと陶芸工房〈したたむ〉。

完全予約制のランチ営業のみで、Instagramで1か月分の予約を開始すると
すぐに埋まってしまい、キャンセル待ちができるほどの人気店です。
車でしか行けない山奥にあり、決して利便性の良い立地ではないものの、
ここまでの人気店に成長したのはなぜなのか、本連載を通してひも解いていきます。

前回まで、飲食店を開こうと考えたきっかけや、お店を出すための土地探し
資金調達について書いてくれました。

今回は、料理人の夫・奥田夏樹(おくだ なつき)さんが、
セルフリノベーションの計画について振り返ります。

陶芸家の妻・哲子さんと、料理人の夫・夏樹さん。

陶芸家の妻・哲子さんと、料理人の夫・夏樹さん。

大まかな時系列を整理

かくして都会住まいの私たちが掛川の山奥で小銭を握りしめ歩き出したわけですが
ここでざっくりと、これまでどんな流れだったのかを書き出してみました。

2016年 2月…仕事の休暇を利用して物件探しを開始

2017年 5月…認定NPO法人ふるさと回帰支援センターへ登録

2018年 8月…建築設計事務所〈E4 inc.〉の金子さんから物件紹介の連絡をもらう

2018年 9月…物件の初内見

2018年 11月…物件契約、大工仕事(土間打ち、躯体に関わる作業の施行)

2019年 7月…引越し、セルフリノベスタート

2020年 6月…したたむ OPEN

物件の契約後から、物件を紹介してくださった〈E4 inc.〉の金子さんと
リフォームについての打ち合わせを重ねていくことになります。
最初に金子さんに言われたのは、こんなことでした。
「家に関係していなくてもいいので、いいなと思うもの、気になるものの画像を
とにかくたくさん集めて、それをすべて見せてほしい」

なるほどな、と思ったのをよく覚えています。
私たちの「好き」という感覚的なものが金子さんとの間で共有されることで、
精度の高いプランやアイデアを提案できるようになる、合理的な手法だと感じました。

また、「できる限り自分たちでリノベーションしたい」というこちらの要望を踏まえて
金子さんと打ち合わせを重ねるなかで、イメージを具体的にしていき、
現実的な落としどころを見つけてもらいました。

上が提案してもらった改修案の平面図です。
この物件、先住者の方がすでに大がかりなリフォームをしており、
最初の古民家のかたちからだいぶ改造された状態で引き渡されました。

なぜ移住? なぜ下田?
若者に伝えたい
「東京ではできない暮らし」

移住のきっかけと下田に決めた理由

伊豆下田に移住してきて7年目の津留崎家。
東京では充実して過ごしていただけに、
下田に移住してきた理由を知りたい人が多いようです。

最近では移住のきっかけを人前で話す機会も増えたとのこと。
そこで今回は地元の若者に伝えたい、
移住のきっかけと下田に決めた理由を教えてくれました。

経年変化が美しい家。
ともに成長し
「家に似合うふたり」になりたい

現地を訪れてクチコミで土地探し

住所としては神奈川県相模原市緑区。
ただし中心地から車で30分以上走った台地に、
H夫婦が建てた〈BESS〉の「G-LOG」はある。
秋田出身のご主人・一樹(@camp_ee)さんは、就職で相模原へ。
佐賀出身でシンガーのSOTOni(@_sotoniyatoni_)さんと結婚して3年。
当初は橋本駅近くのマンションに住んでいた。

「2年くらいマンション暮らしでしたが、いつかは家を建てたいねという話はしていて、
よくBESSのLOGWAY(ログウェイ・展示場)に行っていました。
あるとき、久しぶりに行ってみたら、買いたい欲がすごく高まってしまって、即決。
翌週には契約していました」と笑う一樹さん。

日が入り、明るいリビング。物が少ない。

日が入り、明るいリビング。物が少ない。

一樹さんはキャンプが好きで、コテージや山小屋に泊まったときの感触がよかったこと。
キャンプでの焚き火が好きなので、薪ストーブを絶対に入れて家で火を見たかったこと。
それがBESSの家購入に踏み切らせた理由だという。

デザインや見た目のアウトドア感だけでなく、BESSの“哲学”にも共感している。
きっかけは『BESSってなんだ?』という冊子だ。

「ひとつひとつ気になる言葉ばかりなんです。
あまりに好きなので、BESSの家を検討しているという後輩に
『読んだほうがいい』とプレゼントして、自分用にもう1冊もらいました。
これは2冊目。トイレに置いてあります」

見た目やデザインだけではなく、思いにも共感した。

見た目やデザインだけではなく、思いにも共感した。

表紙には「ドレスアップよりドレスダウン」「時間の設計」など、
気になったフレーズが書き込まれ、中面にもメモがたくさん。
熟読していることがわかる。
なんと自宅の柱にも「野暮は揉まれていきとなる」と書いてしまったほど。

「不要になったら上から色を塗ったり、薄く削りとることもできる。それができるのもBESSの家の良さ」と一樹さん。

「不要になったら上から色を塗ったり、薄く削りとることもできる。それができるのもBESSの家の良さ」と一樹さん。

こうして家の購入は決めたが、もちろん土地も必要。
職場から離れすぎない範囲で「広い庭もほしいし、薪ストーブもあるので」と、
なるべく自然に近い場所にこだわった。しかし、なかなかいい場所が見つからない。

「もっと奥へ行こう、もっと奥、もっと奥……、といううちに
どんどん町から離れてここまで来ました。
田舎だけど、雰囲気がすごく良かった」

DIYでつくった薪棚。中央が最新作。後ろには抜けのある景観が広がっている。

DIYでつくった薪棚。中央が最新作。後ろには抜けのある景観が広がっている。

ふたりの家が建っている立地は開けていて、
家や畑が点在するが森に囲まれていて秘境のようなところ。

「自分たちでも土地を探そうと思って巡っていたんです。
偶然、この近くにある商店に入ったときに、
常連さんらしきおじいちゃんに
『土地探しているんですが、いいところありますかね?』と聞いてみたら、
すぐに地元の知り合いの不動産屋さんを紹介してくれて。
この土地は2か所めに紹介されて即決しました。
やはり地元の不動産屋さんはその土地に詳しいし、
そもそもネットなどに情報を出していないみたいです」

その日のうちにすべてのことが進み、テンポが良すぎてふたりとも心配になったほど。
この場所を見つけたのは偶然ではあるが、
それを引き寄せた行動力がもたらしたものでもあるだろう。

2階から外を眺める。

2階から外を眺める。

青空に映える大きな入道雲、
黄緑色の田んぼ、農家の麦わら帽子。
どこかなつかしい小豆島の夏

毎日暑いですね

夏真っ盛りの小豆島。
7月下旬から本当に暑い日が続いています。

毎日朝起きてから夜寝るまで「暑い」「暑い」と
何度もその言葉が出てくる。そしてまたここでも。
今日も暑い!!!

汗だくになりながら、夏野菜の収穫作業。

汗だくになりながら、夏野菜の収穫作業。

そして収穫したきゅうりを使って、梅きゅうりごはん。暑い日でもごはんがすすむ。

そして収穫したきゅうりを使って、梅きゅうりごはん。暑い日でもごはんがすすむ。

全国の天気予報を見ていると、小豆島の最高気温というのは
ほかの地域と比べるとそれほど高くないんです。
最近だと予想最高気温は33〜35度とか。小豆島を訪れる方からも
「小豆島ってほかの地域と比べたらそんなに暑くなさそうだね」と言われたり。
いやいや、十分暑いですけど(汗)。

人が感じる暑さというのは、気温だけじゃなくて、湿度や日差しの強さなども
関わってくるので、なかなか暑さを比較するのは難しいですが、
小豆島は、焦げるような暑さが特徴。
ここ最近、夏はほとんど雨が降らないので、比較的湿度は低めです。
太陽の日差しがとても強く(名古屋で暮らしていた頃よりも個人的には強く感じます)、
日向にいるとじりじり焼かれてる感がすごい。
先日梅を干したときは、私も一緒に干されてました(笑)。

7月下旬、いよいよ夏が始まったなというタイミングで、漬けておいた梅を干す。タープの日陰で、梅干しをひたすら網戸の上に並べる作業。

7月下旬、いよいよ夏が始まったなというタイミングで、漬けておいた梅を干す。タープの日陰で、梅干しをひたすら網戸の上に並べる作業。

風がよく通る日向へ移動。三日三晩、様子をみながら干しました。

風がよく通る日向へ移動。三日三晩、様子をみながら干しました。

夏の強すぎる太陽に照らされて、みるみるうちに干されていく梅干したち。

夏の強すぎる太陽に照らされて、みるみるうちに干されていく梅干したち。

日中の日差しはすごいですが、夕方になって太陽が山の向こうに隠れると
一気に暑さが和らぎます。
海からの風がある日は特に気持ちがいい。
考えてみると、小豆島の夏はまだ救いのある暑さのような気もしてきますね。

山のむこうに太陽が沈んで、海から心地よい風が吹いてくる夏の夕方は穏やか。

山のむこうに太陽が沈んで、海から心地よい風が吹いてくる夏の夕方は穏やか。

暑いのは本当にしんどいのですが、比較的湿度が低く、
日差しが強い小豆島の夏の風景は、心を打つものがあるんです。

青空に映える大きな入道雲。
一面に広がる黄緑色の田んぼと緑の山々。
民家の縁側にかかるすだれや風鈴。
大きな麦わら帽子をかぶって農作業する人々。

夏は、緑と青の景色がパワフルでとっても美しい。

夏は、緑と青の景色がパワフルでとっても美しい。

スイカのおじちゃん(たくちゃんです)。今年収穫したスイカ自慢(笑)。

スイカのおじちゃん(たくちゃんです)。今年収穫したスイカ自慢(笑)。

正直いうと夏はあんまり好きじゃないんですが、この夏の風景は大好きです。
なんだか懐かしい気持ちになって、じーんとしちゃうんです。

私はまちで生まれ育ったので、故郷には今の小豆島みたいな風景はありません。
だけど、なつかしいなぁと感じるんです。
私の父の出身が島根県で、子どもの頃、毎年夏になると山陰の田舎に帰っていたので、
その風景を思い出すのかもしれません。
子どもの頃にどこかでみた日本の夏の風景。
きっとみなさんの心のなかにもありますよね。

小豆島のなかには、そういう風景があっちこっちにあります。
日本中どこでもありそうですが、実はなかなか出会えないのかもしれません。
島はすぐそばに山があって海があって、昔から続く暮らしがある。
そしてこの夏の気候だからこそ、
青と緑が映える懐かしい日本の夏の風景が生まれるのかもしれません。

夏のある日。生姜の畑から眺める入道雲。

夏のある日。生姜の畑から眺める入道雲。

8月の小豆島には、1年で一番たくさんの人たちがやってきます。
小豆島に遊びに来たら、ちょっとだけそんな風景のことを意識して、
島での時間を楽しんでもらえたらいいなぁと思います。

ライブペイントや
仲間のウエディングライブ。
地域の才能を持ち寄った夏のフェス

フードや作品販売からライブ、ワークショップまで盛りだくさん

7月28、29、30日、私が代表を務める地域PR団体が主催となって
『みる・とーぶフェスティバル』を旧美流渡中学校で開催した。
北海道もほかのエリアと同様に猛暑となっており、
開催には不安もあったが、無事に終了することができた。

駐車場スペースにテントを設置。お祭りらしいにぎやかなムード。

駐車場スペースにテントを設置。お祭りらしいにぎやかなムード。

今回、新しい出会いがあった。
屋外のテントエリアには、フードや作品、雑貨など17組のお店が並んだ。
そのうち12組は旧美流渡中学校のイベント初参加だったけれど、
なぜだか以前からずっと友だちだったような、そんな気持ちのするすてきなメンバーだった。
おそらく旧美流渡中学校という場に魅力を感じてくれていたことや、作品制作をしたり、
こだわりの品を販売したりと、互いに共感できる部分があったからだろうと思う。
そしてもうひとつ、準備期間中に顔を合わせる機会があったことも大きかったかもしれない。

このフェスティバルで出展者を募集するにあたって、みなさんにお願いしたことがあった。
開催の1週間前に行う校舎の清掃や、前日にテントを張る作業への参加だ。
さらに3日間、テントを立てたり畳んだりという作業を、
みんなで協力してやってほしいと呼びかけた。
運営スタッフの人数が少ないための協力のお願いだったけれど、
校舎の掃除をしているときに、出展者同士が話す機会も多く、
互いの理解を深めることができたんじゃないかと思う。
また、毎日のテントの上げ下げは、なかなかの重労働だったけれど、
みんなで力を合わせることで、心の通い合いもあったように感じられた。

テントは市の施設から10張り借りてきた。メンバーのなかにテントを使用したイベントを行ったことがある経験者がおり、搬入から撤収までずっとみてくれてありがたかった。

テントは市の施設から10張り借りてきた。メンバーのなかにテントを使用したイベントを行ったことがある経験者がおり、搬入から撤収までずっとみてくれてありがたかった。

校舎の管理でいつも課題となるのが草刈り。今回は、農家をはじめ草刈りのプロといえるような方たちが集まってくれて作業が本当にはかどった。

校舎の管理でいつも課題となるのが草刈り。今回は、農家をはじめ草刈りのプロといえるような方たちが集まってくれて作業が本当にはかどった。

イベント開催1週間前の整備では、メンバーがお昼にカレーをつくってくれた。朝一番に来てくれてジャガイモの皮剥き!

イベント開催1週間前の整備では、メンバーがお昼にカレーをつくってくれた。朝一番に来てくれてジャガイモの皮剥き!

まちの中心部で行うイベントと違って、集客はのんびりしたものだったけれど、
「とても楽しかった。また参加したい」や
「みなさんと知り合いになれたことが良かった」など、
やさしい言葉をかけてくれる出展者の方がいてくれて、それが何よりありがたいことだった。

ぬか床のつくり方は?
我が家のぬか漬け生活、
キュウリやコリンキーを漬ける日々

三村家の「ぬか漬け生活2023」

「ミーンミンミンミンミン、ジジジジジジジジー」
セミの元気な鳴き声が、青い空と緑の山々の風景のなかで響き渡っています。
今年もあっちあちの「夏」がやってきましたね。
ここから1か月、灼熱の太陽との戦いです。

我が家の洗濯干し場からの景色。この景色のなかでセミの鳴き声が響き渡っています。

我が家の洗濯干し場からの景色。この景色のなかでセミの鳴き声が響き渡っています。

さて、今年はこの夏真っ盛りシーズンにむけて、
春からひそかに仕込んでいたものがあります。
それは、ぬか床!

「ぬか」というのは、玄米を精米したときに削られる米粒の外側の部分。この米ぬかと水、塩がぬか床の基本材料。

「ぬか」というのは、玄米を精米したときに削られる米粒の外側の部分。この米ぬかと水、塩がぬか床の基本材料。

今まで何度か、ぬか漬けには挑戦してきました。
きっとみなさんのなかにも、ぬか漬けに挑戦してみた、
またはぬか漬けをしてみたいなと思ったことがある方が
けっこうたくさんいるんじゃないかと思います。

我が家のぬか漬けの挑戦記録としては、もうはっきりと覚えていませんが、
私が3日坊主くらいで終わらせたぬか漬け、
たくちゃん(夫)が1か月くらいで終わらせたぬか漬けなど、きっと2、3回はあります。
ぬか漬けを続けることの難しさを知っているのに、
今年再びぬか漬けをしようと思ったのは、近所の友だちが漬けてくれる
キュウリのぬか漬けがいつもとってもおいしいから。
塩味と酸味が最高なんですよ。ビールのあてに(笑)。

キュウリはたくさんある!
なぜならうちは農家だから。
今年こそは、うちの畑でたくさん採れるキュウリのぬか漬けをなんとしても食べたい! 
と思い、三村家の「ぬか漬け生活2023」を始めることにしました。

今年の夏も、ホームメイカーズの畑ではキュウリが豊作。

今年の夏も、ホームメイカーズの畑ではキュウリが豊作。

イボイボのある昔ながらの四葉(すうよう)キュウリ。ポリポリした食感がぬか漬けにぴったり。

イボイボのある昔ながらの四葉(すうよう)キュウリ。ポリポリした食感がぬか漬けにぴったり。

ぬか漬けを始めるのに、ベストなシーズンは初夏と秋といわれています。
室温が20〜25度くらいの環境が、ぬか床の発酵が上手に進んでいくから。
ぬか床というのは、材料を混ぜたらできあがり! ではなくて、
材料を混ぜてから1か月くらいかけて熟成させて、
ぬか床のなかの乳酸菌や酵母などの量やバランス、
活動レベルがいい状態になって、ようやくおいしいぬか漬けができるようになります。
その状態に育てるために、ぬか床を育て始めるときの最初の温度はとっても重要。

5月下旬に、ぬか床の仕込み。精米したときに出たぬかを友人から分けてもらいました。

5月下旬に、ぬか床の仕込み。精米したときに出たぬかを友人から分けてもらいました。

ライブ、ワークショップ、展示もある!
道内各地からつくり手が集まる
『みる・とーぶフェスティバル』

イベントに参加したい、その声に応えて

2021年から、近隣にある閉校となった美流渡(みると)中学校を舞台に、
私が代表を務める地域PR 団体が、展覧会やワークショップなど、
さまざまな企画を開催してきた。

そしてこの夏、新しい取り組みとして、7月28日(金)、29日(土)、30日(日)の
3日間、『みる・とーぶフェスティバル』を開催しようとしている。
「みる・とーぶ」という名前は、北海道岩見沢市の山あいのエリアが東部丘陵地域と
呼ばれていることから「東部」を取って、それを「見る」という意味を込めた。

みる・とーぶフェスティバルのフライヤー。こちらがライブとワークショップの情報。

みる・とーぶフェスティバルのフライヤー。こちらがライブとワークショップの情報。

こちらが屋外テントと校舎での展示の情報。

こちらが屋外テントと校舎での展示の情報。

今回のイベントで新たな挑戦となったのは、
さまざまな地域のみなさんの参加を募ったこと。
これまで旧美流渡中学校では、地域のつくり手の作品を集めた『みる・とーぶ展』と
画家・MAYA MAXXさんの新作を展示する『みんなとMAYA MAXX展』を開催してきた。
『みる・とーぶ展』の参加者は主に、この地域や近隣の市や町のつくり手。
各地からゲストがやってきて作品を発表することもあったが、
基本は地域の人々が参加し、回を重ねるごとに工夫を凝らし、腕を磨く場となってきた。

『みる・とーぶ展』のショップコーナーでは地域のつくり手の作品が販売された。写真は美流渡在住の陶芸家・こむろしずかさんの陶器。

『みる・とーぶ展』のショップコーナーでは地域のつくり手の作品が販売された。写真は美流渡在住の陶芸家・こむろしずかさんの陶器。

今年の春に開催された『みんなとMAYA MAXX展』。青い海のような、森のような背景に、人物が浮かび上がる新作を展示。

今年の春に開催された『みんなとMAYA MAXX展』。青い海のような、森のような背景に、人物が浮かび上がる新作を展示。

今年で『みる・とーぶ展』は3年目となり、少しずつ展覧会が周知されるなかで
「作品を発表したり、販売したりしてみたい」という地域外からの声が多くなってきた。
ただ、校舎のスペースには限界がある。
それならば屋外を会場にしてはどうだろう? 
テントをたくさん張って、フードも作品販売もある、
お祭りのようなにぎわいの場が生まれたらいいなと考えた。
事前に公募を行い、テントブースには、道内各地から18組の参加者が集まった。

初参加となる長沼町にある小さなジャム屋さん〈HIROKA JAM〉。

初参加となる長沼町にある小さなジャム屋さん〈HIROKA JAM〉。

初参加となる札幌を拠点に動植物の絵を描いて活動する〈モントペペリ〉。

初参加となる札幌を拠点に動植物の絵を描いて活動する〈モントペペリ〉。

屈斜路湖畔の無人直売所
〈ミナソコマーケット〉
ウッドデッキに人が集まる。

小屋のウッドデッキに惹かれるワケは?

屈斜路湖畔の〈SOMOKUYA〉。
道民ならきっと誰もが知っている、すてきなカヌーガイド&雑貨屋。

営んでいるのは、土田祐也・春恵夫妻である。

2年前、私が弟子屈町に移住してから初めて
〈SOMOKUYA〉を訪ねたとき(移住前に何度も来ていた)、
店先にある、建設中の小屋のウッドデッキでおしゃべりをして、
この小屋は、祐也さんがコツコツ手づくりしていると聞いて、
「さすが北海道!」とうれしくなったことを、よーく覚えている。

北海道の人はDIY精神に溢れている。
「なかったら(買うのではなく)つくればいい」という考え方が大好きだ。

廃材を集めてつくられた、なんとも愛着がわく小屋。
「ここで、東京のあんな店やあんな人のPOP-UPストアをしたら楽しいだろうなぁ」と、
次々とイメージが湧いたことも覚えている(まだ実現できていないけど……いつか必ず!)。

そしてこの小屋が昨年から、なんだかいい働きをしている。

入り口に掲げられているのは、
〈ミナソコマーケット〉と書かれた看板。
並んでいるのは、ピチピチの野菜、コーヒー、焼き菓子、刺し子の小物、etc.

それぞれの商品の横にはBOXが置かれていて、代金を入れるようになっている。
そう、ここは無人直売所なのだ。

小屋に取り付けられた看板も、もちろん手づくり。

小屋に取り付けられた看板も、もちろん手づくり。

6年目の米づくり開始。
田んぼで培われた
人とのつながりと子どもの成長

米は1年ごとだが、
子どもは毎年成長を続ける

伊豆下田に移住した津留崎徹花さん。
2年目からは自分たちの手による米づくりを始め、
今年の田植えで6年目を迎えることになりました。
さまざまなよろこびや苦労があったなかで、
米づくりを通して
自分の子どもや手伝ってくれる子どもたちの
成長を感じるといいます。

今回は、6年間の米づくりを、
子どもの成長とともに振り返ります。

横浜のまちとつながる 新しいサービスアパートメント 〈シタディーンハーバーフロント横浜〉

“Heritage Port”なサービスアパートメントが登場

2023年6月14日(水)、横浜の日本大通りに「横浜の街とつながる」を掲げる
サービスアパートメント〈シタディーンハーバーフロント横浜〉がオープンしました。

「シタディーン」は、フランス語で“そのまちに住む人々”という意味です。
「アスコット」「lyf(ライフ)」「オークウッド」「サマセット」などを展開する
アスコットがグローバルに展開するサービスアパートメントブランドで、
現在「シタディーン」は世界中で180施設以上を展開。
レジャー、ビジネス両方のゲストをターゲットに、自由で機能的、
そして利便性の高い快適な滞在を提供しています。
日本では、東京・新宿に2施設、京都・五条、大阪・なんばで展開。
〈シタディーンハーバーフロント横浜〉を合わせると計5施設となります。

〈シタディーンハーバーフロント横浜〉

シタディーンハーバーフロント横浜は地上17階建て、延床面積約13800平米、
客室数242室を有し、敷地内には地下鉄みなとみらい線「日本大通り」駅の
出入口が新設され、天候に左右されずアクセスできます。
徒歩圏内には横浜スタジアムや山下公園、横浜中華街などの名所や、
神奈川県庁などの官公庁があり、観光やビジネスの拠点として利便性に富んでいます。

一部客室からは横浜ベイブリッジ、大さん橋などのハーバービューや、晴れた日には富士山の眺望を楽しむこともできます。

ルームタイプは全11種・24~93平米のゆったりとした間取りで、
一部客室からは横浜ベイブリッジ、大さん橋などのハーバービューや、
晴れた日には富士山の眺望を楽しむこともできます。

ペットフレンドリーの客室も完備。

また、ペットフレンドリーの客室も完備。
家族の一員である愛犬とともに、その街での滞在がより快適で楽しい
ひとときとなるよう、ドッグベッドを始めとしたペット専用アイテムを揃えています。

船をモチーフにした壁面やアートなど、港町・横浜らしさを感じられるデザイン

船をモチーフにした壁面やアートなど、港町・横浜らしさを感じられるデザイン

ホテルのある日本大通は、日本初の西洋式街路として海外の文化が
いち早く取り入れられた場所でもあります。
そんな歴史の上に、いまでは高層ビル群が建ち並ぶ現代の横浜が共存する
“Heritage Port”がシタディーンハーバーフロント横浜のデザインコンセプトです。

館内には20作品以上のアートが散りばめられている

客室には港町ならではの船のモチーフを取り入れ、共用部の壁面には
横浜らしさを感じる街灯に模したライトやレンガ積みのデザインが施されています。
館内には20作品以上のアートが散りばめられており、中でも版画家・西脇光重氏
によるオリジナル銅版画の8作品は、現代そして旧横浜の歴史や文化をテーマとし
〈シタディーンハーバーフロント横浜〉のために作られた作品となっています。

レセプションやロビーなどホテル共用部は天井高が6メートル。

レセプションやロビーなどホテル共用部は天井高が6メートル。
暖炉やテレビ、ソファを設け、待ち合わせ、歓談などに適した
寛ぎの空間がゲストを迎えます。

約半数の客室には、サービスアパートメントならではのキッチンや洗濯乾燥機を完備。

約半数の客室には、サービスアパートメントならではのキッチンや洗濯乾燥機を完備。
1泊からのレジャーやビジネスでの利用はもちろん、1か月以上の長期滞在の
ゲストにも、まるで自宅にいるような寛ぎの時間と快適なサービスを提供しています。

海風を感じられる7階の屋外テラスにつながるラウンジ

海風を感じられる7階の屋外テラスにつながるラウンジには、コーヒーマシンのほか
共有のキッチンがあり、人が集い、交流を生みだすイベントスペースとして
利用することができます。
同じくテラスに面した開放的なフィットネスジムや、ビジネスにも対応する
ふたつの会議室、ペットと宿泊時に利用できるペットベッドを始めとしたアイテムの用意
があるなど、さまざまなシーンに応じたアクティブな滞在が可能です。

野草や山菜をもっと食卓に。
「思い立ったら、すぐに食べる」を
今年は実行!!

春に食べた野草と山菜をまとめてみた

雪解けが始まった途端、北海道の季節は駆け足で過ぎていく。
「ああ、ようやくあの山菜の芽が出てきたなー」なんて、のんびり構えていると、
数日後には大きくなって食べごろを逃してしまうこともしばしばだ。

本業である、執筆や編集の締め切りが重なってくると、ついつい後回しにしがちなのだが、
「今年は野草や山菜をモリモリ食べるぞ!」と、春から意気込んでいた。
その記録を今回は紹介してみたい。

フキノトウの簡単天ぷら

3月下旬、まだ残雪があるなかで顔を出すのはフキノトウ。
庭先にも土手にもどこでも生えている。
その芽が大きくならないうちにつんで、さっと天ぷらにするとおいしい。
ただ、天ぷら粉をつくるとなると、やや面倒だし、
1人前よりもたくさんできてしまうので、
シンプルに片栗粉だけで2、3個揚げてみることにした。

春の訪れを告げる山菜。フキノトウ。

春の訪れを告げる山菜。フキノトウ。

庭から小さめのものをとってきたら、さっとゆがいてアク抜き。
その後、片栗粉をまぶして揚げたあと、塩をふりかけ食べてみた。

山菜はアクが強いので、1日に少量とるのがおすすめ。

山菜はアクが強いので、1日に少量とるのがおすすめ。

ひと口食べるとフキノトウ独特の苦味が感じられ、ああ春の香り!! 
片栗粉だけのほうが、天ぷら粉よりも、さっぱりとしておいしいと感じた。

野草の薬味をなんにでものっける

フキノトウに続いて出てくるのは、チャイブ(あさつき)とミツバ。
私の仕事場の庭にはいつもたくさん自生していて食べ放題。
お昼になると摘みとって、お弁当の上にのっけて食べている。

チャイブとミツバ。チャイブはネギの味!

チャイブとミツバ。チャイブはネギの味!

この日は豚と大根の煮つけ弁当。上にのせると豪華!!

この日は豚と大根の煮つけ弁当。上にのせると豪華!!

エゾエンゴサクのおひたし

少し日差しに暖かさが感じられるようになる4月、
エゾエンゴサクという野草が土手のあちこちで花開く。
甘い匂いの花をいっぱい摘んだら、さっと茹でておひたしに。
シャキシャキっとした歯応えで、花の甘い香りとかすかな苦味がある。
サラダとして食べることもできる。

エゾエンゴサク。青と紫の花。ほかに白い花もあるという。

エゾエンゴサク。青と紫の花。ほかに白い花もあるという。

行者ニンニクの卵焼き

東京でまったく馴染みがなかったが、
北海道では春になると食卓にお目見えする山菜といえば行者ニンニク。
知り合いの農家さんは、山でとった苗を増やして栽培したりも。
アイヌ民族も薬草として、昔から食べていた山菜で、
ニンニクとネギとニラが混ざったような味がする。

道民に食べ方を聞いてみると、味噌汁に入れたり、餃子に入れたり。
このほか卵とじにもするというので今年はやってみた。
ニラよりもクセがなくてあっさりとした味。
子どもたちにも人気で、夕食に出したらあっという間に完食!

行者ニンニク。

行者ニンニク。

行者ニンニクの卵焼き。

行者ニンニクの卵焼き。

イラストレーター・松尾たいこ
東京・軽井沢・福井、3拠点の循環で
得たもの、不要になったもの

福井で見つけた、海の目の前のリノベ古民家

海まで歩いて50歩。
水着を着たまま家を飛び出して、そのまま家に帰ってこられる。
海の目の前にある築100年を超える古民家のリノベーション住宅。
ここを生活拠点のひとつにしているのは、イラストレーターの松尾たいこさんだ。
「拠点のひとつ」というのは、ここが3つめだからである。

東日本大震災、そしてコロナ禍の影響で、2拠点生活を始める人が増えた。
東京からわりと近い長野、山梨、静岡あたりに移住、
もしくは拠点を構えることが人気だ。
ただ、もうひとつ拠点を増やし、
松尾さんのように3拠点生活をする人はまだそう多くはないだろう。

東京で長く暮らしていた松尾さんは、
まず2011年の東日本大震災後に、軽井沢との2拠点生活を始める。
避難の意味やすべての機能が東京へ集中していることへのリスク分散のためだ。

「当時は、軽井沢ということもあり、
2拠点というより別荘を借りた、くらいに見られていたと思います」

実際には、どちらでも仕事をできるようにして、生活の一部として機能させていた。
どちらも日常だ。

愛犬も一緒に拠点間を移動する。

愛犬も一緒に拠点間を移動する。

そして2015年、新拠点として選んだのは福井県だった。

「その頃、絵を描くことに自分のなかで少し行き詰まりを感じていて、
水墨画や日本画をやってみました。
そのひとつで陶芸にも挑戦してみたら、
自分の手でそのまま形をつくることにおもしろさを感じたんです」

こうして陶芸に興味を持ち、周囲にそんな話をしていたところ、
偶然、福井県に窯を持っている友だちがいて、そこへ通うようになった。
そのうちにもっと本格的にやってみたいと思うようになり、
〈越前陶芸村〉のなかに作業場がついた部屋を借りた。
すると、夫でジャーナリストの佐々木俊尚さんも福井に興味を持ち始め、
それならと、ふたりで拠点をつくることになる。

協力してくれたのは
NPO法人〈ふるさと福井サポートセンター〉理事長の北山大志郎さんだ。
美浜町にあり、築100年を超えるがリノベーション済みの古民家を紹介してくれた。

そもそも福井への接点もあった。
2006年頃から夫の佐々木さんが福井の企業などを取材したことがあり、
知り合いもいた。
それをきっかけにカニを食べに行ったり、鯖江にメガネをつくりに行ったり、
年1回程度は訪れるような土地だった。多少なりとも土地勘はあったという。

離れの納屋をリノベーションした仕事部屋。

離れの納屋をリノベーションした仕事部屋。

小豆島の廃校になった小学校を改装して
農村ホテル〈NOTEL〉をつくります!

農村に新しいホテルを!

2023年、私たちは大きな挑戦をします。
私たちが暮らす小豆島の肥土山(ひとやま)という農村に、新しいホテルをつくります。
今回の小豆島日記では、その挑戦について今までの経緯と
現時点での状況についてお伝えしたいと思います。

農村にホテル!?
いつオープンするの? 何部屋あるの? どんな雰囲気? 
なんでホテルやるの? 誰がやるの?
はてながいっぱいだと思いますので、わたし自身も整理しながら、
ひとつずつお伝えしていきますね。

まずは、誰がやるの?
私たちHOMEMAKERSは、小豆島の真ん中に位置する
肥土山という農村を拠点に農業をしています。
約200世帯、500人ほどが暮らしている農村集落です。

この農村でともに暮らす30〜40代の仲間5人。
普段からごはんを一緒に食べたり、ともに働いたり、
いろんな話をする友人でもあり、ご近所さんでもある存在。
この5人で、自分たちが暮らす肥土山という場所にホテルをつくろう! 
と動き出しました。

7月の肥土山の田園風景。本当に美しい農村です。奥に見えるのは「肥土山農村歌舞伎舞台」。

7月の肥土山の田園風景。本当に美しい農村です。奥に見えるのは「肥土山農村歌舞伎舞台」。

写真左から、三村拓洋(農家)、柿迫恵(商店店主)、柿迫航(デザイナー)、佐々木恵(建築家)、三村ひかり(農家)。

写真左から、三村拓洋(農家)、柿迫恵(商店店主)、柿迫航(デザイナー)、佐々木恵(建築家)、三村ひかり(農家)。

事業をはじめるにあたり、5人が同じ立ち位置で活動できるようにと
「肥土山ランドスケープ合同会社」という法人を立ち上げました。
会社の名前は、自分たちが暮らす肥土山の美しい風景がこの先も続いていくように、
そして新たな風景を自分たちがつくれたらいいなという思いを込めて。

さて、なんでホテルをやるのか?
これは前々からずっと困っていたことなのですが、
友人や知り合いが小豆島に遊びに行くよ! となったときに、
おすすめできるちょうどいい滞在場所がないんです。

ようこそ! と、自分の家でお迎えしたい気持ちは山々なのですが、
毎回自分の家に誰かを招くのはなかなか大変なこと。
布団を準備したり、掃除したり、食事のことを考えたり……。
お互いにとって快適な距離感で、近すぎもなく遠すぎもなくお迎えできて、
私たちが日々食べているおいしいものや時間の過ごし方を共有できる、
そんな場所が欲しい。

そして、島の外から来る人たちのためだけじゃなくて、島で暮らす自分たちにとっても、
日々の生活のなかでふらっと立ち寄れる、好きな場所が欲しい。
お茶したり、買いものをしたり、仕事をしたり、本を読んだりできる場所。

そんなことを考えていたとき、気になっていた建物があったんです。

東京・檜原村の木材で 〈東京チェンソーズ〉と大学生が おもちゃづくりを実施

プロダクトデザインを学ぶ学生と協業

東京の林業会社〈東京チェンソーズ〉が、檜原村・学校法人桜美林学園と
産官学連携の〈子どもの好木心「発見・発掘」プロジェクト〉を2023年4月に始動。
「檜原村トイビレッジ構想」を掲げる檜原村を舞台に、
プロダクトデザインを学ぶ学生との協働で、林業会社ならではの
市場に流通しない素材を生かした新たな木のおもちゃの商品開発を行っていきます。

総面積の93%が森林で、かつては広葉樹の炭焼きが、
戦後は林業が栄えていた東京都本土唯一の村である檜原村。
しかし現在は高齢化が進み、毎年人口減少が続いています。

フルーツたっぷりのパフェや体にやさしい焼き菓子、昔ながらのおはぎ。みんなのご褒美スイーツは何?


今月のテーマ 「ご褒美スイーツ」

今年も半年が過ぎました。
新たな挑戦や新生活をスタートさせた人も、
ちょっと甘いもので自分をねぎらいませんか?

今回は全国にお住まいのみなさんに
自分の「ご褒美スイーツ」を教えてもらいました。

とっておきのスイーツを食べて
2023年の下半期もがんばりましょう!

【東京都・武蔵野市】
農園直送の新鮮なフルーツを〈Berry coco〉で味わう

自分への“ご褒美”といったら、みなさんは何を思い浮かべますか?
私が今回ご褒美におすすめしたいのは、
甘くてみずみずしいフルーツをたっぷり使用したスイーツです。

フルーツのスイーツ

JR吉祥寺駅から徒歩3分の場所に2020年の夏にオープンした
〈Berry coco〉は、フルーツ創作料理のお店。

〈Berry coco〉吉祥寺本店の店内。

〈Berry coco〉吉祥寺本店の店内。

同店のオーナーシェフである田代 淳さんは、山梨県の出身。
料理に使用するフルーツのほとんどは実家の農園で収穫した
新鮮なフルーツを使用しています。

農園で収穫したフルーツ以外にも、契約農家から直送のものを使用しているそうです。

農園で収穫したフルーツ以外にも、契約農家から直送のものを使用しているそうです。

メニューはフルーツを使用した創作料理をはじめ、
季節のフルーツパフェ、サンド、ケーキなど
豊富なフルーツメニューを取り揃えています。

人気のフルーツサンドも6種類以上のフルーツが使用されています。

人気のフルーツサンドも6種類以上のフルーツが使用されています。

オーナーシェフの田代さんは、ホテルの料理人として研鑽を積んだ後、
オリンピック選手の専属料理人も務めた凄腕シェフ。
スイーツ以外のフードメニューの味もお墨つきです。

「自家製ローストビーフ&フルーツサラダ」1650円(税込)〜。

「自家製ローストビーフ&フルーツサラダ」1650円(税込)〜。

収穫後に追熟させたものとは違った、完熟フルーツのおいしさが味わえます。
見た目の美しさだけでなく、
「甘くておいしいフルーツを思いっきり食べたい!」という
欲求を満たしてくれるビジュアルとボリュームに感動する方も少なくありません。

〈Berry coco〉オリジナルの「季節パフェ」2838円〜(税込)。

〈Berry coco〉オリジナルの「季節パフェ」2838円(税込)〜。

現在、丸井吉祥寺店や三鷹台にもテイクアウト店舗をオープン。
極上のフルーツケーキを気軽にお持ち帰りできます。

 季節のフレール「いちじく」1155円〜(税込)。

季節のフレール「いちじく」1155円(税込)〜。

キラキラと輝く宝石箱のようなスイーツを味わったら、
また次も食べられるように頑張れちゃいますね(笑)。

information

map

Berry coco

住所:東京都武蔵野市吉祥寺南町2丁目6-2 末広ビル1階

TEL:0422-26-9354

Web:Berry coco

photo & text

Momo*Kinari きなり・もも

ライター・エディター。東京在住。Webや雑誌、旅行ガイドブックで撮影・執筆。 国内外でグルメや観光スポットを取材。たまに料理やモノづくり、イラストの仕事もしています。 Twitter:@Momo_kinari

そこに生えてくる草花を楽しむ。
手入れをほとんどしない庭に
教えてもらうこと

イネ科の雑草と、外来種のセイタカアワダチソウだけを抜いてみた

気持ちが落ち込んだり、疲れが溜まったりしたら、仕事場の庭に裸足で出て、
とにかく植物をじっと見ることにしている。
以前は、四季は同じように繰り返されると思っていたけれど、
庭の草花は、その年々でまったく違っている。

この仕事場を借りたのは4年ほど前。3軒が連なった長屋の1軒だ。
前の住人がいつまで住んでいたのかは定かではないけれど、
おそらく8年ほどは空き家になっていたのではないかと思う。
入居したその年はイネ科の雑草が繁茂していて、
夫がそれらを刈ってくれていたこともあって、
庭にどんな植物が根づいているのかはよくわかっていなかった。

手入れをしていないとイネ科の雑草が元気に伸びる(これはこれでキレイだなあと思います)。

手入れをしていないとイネ科の雑草が元気に伸びる(これはこれでキレイだなあと思います)。

冬の庭。屋根からの落雪で2メートル以上の雪が積もっている。

冬の庭。屋根からの落雪で2メートル以上の雪が積もっている。

借りた翌年、雪解けを過ぎてみると、チューリップやバラの芽が現れてきた。
ここにはもしかしたらいろいろな植物が植えられていたのかもしれないなと思いつつ、
目立って生えていたイネ科の雑草と、外来種のセイタカアワダチソウだけを
春先から抜いていくようにした。
以前に自宅の庭が、イネ科の雑草に覆い尽くされた経験があったこと、
またセイタカアワダチソウは根から毒素を出して
ほかの植物が育たないような環境をつくると聞いたことがあったからだ。

雪が溶けたあとの庭は枯れた草で覆われている。そこから芽を出すフキノトウ。

雪が溶けたあとの庭は枯れた草で覆われている。そこから芽を出すフキノトウ。

2年ほど、このふたつだけを抜くということを続けていたら、
ヨモギ、フキ、アカツメクサ(赤クローバー)などが、どんどん大きくなっていき、
それぞれが棲み分けをして、調和が生まれていったように思えた。
また、ところどころに、赤紫蘇やレモンバーム、ワイルドベリーなどを新しく植えて、
植物の種類を増やしていった。
だんだんと庭で過ごす時間が増えていって、
いつしか庭につけた小さな道を裸足で歩くようになった。

「歩きたくなる町、てしかが」
その理由は
〈摩周・屈斜路トレイル〉にアリ

歩くスピードだから見えるものがたくさんある

3日間におよぶスルーハイク、2日目の朝は曇り空。

3日間におよぶスルーハイク、2日目の朝は曇り空。

私が暮らす弟子屈町は、面積の3分の2が阿寒摩周国立公園。

素晴らしい大自然の中を巡りながら歩くことができる
ロングトレイルがある。

2020年秋に開通した〈摩周・屈斜路トレイル〉。
通称〈MKT(エムケーティー)〉。

弟子屈町の自然を愛する人たち
〈てしかがトレイルクラブ〉が、長い年月をかけて整備した50キロの道だ。

新緑が眩しい5月下旬、
〈てしかがトレイルクラブ〉がトレイルの確認を兼ねて歩く3日間のスルーハイク。
その中日、SECTION2に同行させてもらった。

今春完成した〈MKT〉マップは、HPからダウンロードできる。

今春完成した〈MKT〉マップは、ホームページからダウンロードできる。

〈MKT〉のスタート地点は、世界有数の透明度を誇る摩周湖の展望台。
そこから始まるSECTION1は、
噴煙を上げる硫黄山を通り、麓にある川湯温泉までの20.5キロ。

そして私が参加したSECTION2は、川湯温泉から始まる22.5キロ。
山手線がすっぽり入る広さの屈斜路湖に沿って森の中、湖畔の砂浜、ときどき舗装路も歩く
平坦だけどバリエーションに富んだコースだ。

朝8時に集合して、4名のガイドを含む計8名で歩き始めた。

1時間ほどで、仁伏(にぶし)温泉の看板が見えてくる。
湖畔には温泉宿や別荘が並び、その一角に〈仁伏半島自然散策路〉
別名「仁伏の森」がある。

入り口には〈MKT〉のカウンターが設置され、ここからルートは、森の中へと入っていく。

弟子屈町の春の訪れは、本州と比べるとかなり遅い。
5月下旬は木々の新芽がやっと出始めた頃。
広がり始めた葉は見つけやすく、足元には、小さな花がたくさん咲いている。

「この木は?」「あの花は?」
8人の間で、次から次へと質問が飛び交う。

イタヤカエデ、ハルニレ、ミズナラ、ハリギリ、ヤマナラシ、ヤマブドウ、etc.

みんなで答え合わせをしながら歩くことの楽しさといったら!

〈MKT〉は今春、
HP上で『MKT MAGAZINE』を始めた。
コンセプトは「読んで、歩くと、面白い。」

自然も森も、知れば知るほど魅力が増す。
歩くことで、目にして触れれば、ますます好きになる。

林床には、さまざまな白い花が咲いていた。こちらはヒトリシズカ。

林床には、さまざまな白い花が咲いていた。こちらはヒトリシズカ。

野生動物の痕跡もあちらこちらに。

野生動物の痕跡もあちらこちらに。

たくさんの鳥の声も聞こえる。
クマゲラ、ヤマゲラ、シジュウカラ、ゴジュウカラ、シマエナガ、etc.

異なる種類の鳥がひとつの群れになる“混群”でやってくることもあり、
とても賑やかだ。

「あそこにいるよ」「あ、こっちにも」……
森の中は誘惑が多くて、なかなか先へ進めない。

小豆島で開業して10年、
これまでとこれからの
HOMEMAKERS!

開業してついに10周年!

2023年6月17日、何事もなくいつも通りに過ぎていきましたが、
実はその日は〈HOMEMAKERS(ホームメイカーズ)〉という事業を
開業してからちょうど10年経った日でした。

事業を始めたばかりのころに販売していた野菜セット。「2013年秋オープン予定」と書いてあるショップカードとともに。

事業を始めたばかりのころに販売していた野菜セット。「2013年秋オープン予定」と書いてあるショップカードとともに。

HOMEMAKERS10歳です。
おめでとう! 私たち(笑)。

10年前の2013年6月17日、インターネットの世界に
HOMEMAKERSのホームとなる場所をつくって、
私たちのことを紹介し、野菜の販売を始めました。
小豆島に引っ越してきてから、約8か月後のことです。

畑を始めたばかりの三村家。この『小豆島日記』の連載第1回の最初の1枚です。

畑を始めたばかりの三村家。この『小豆島日記』の連載第1回の最初の1枚です。

2013年春に収穫した野菜たち。小豆島で自分たちが育てた最初の野菜。そら豆、ラディッシュ、絹さやえんどう、ルッコラ、ニンジン、レタス、玉ねぎ、いちご。さくらんぼの実はおまけ。

2013年春に収穫した野菜たち。小豆島で自分たちが育てた最初の野菜。そら豆、ラディッシュ、絹さやえんどう、ルッコラ、ニンジン、レタス、玉ねぎ、いちご。さくらんぼの実はおまけ。

名古屋で暮らしていた頃、私も夫のたくちゃんも、
約10年間会社勤めをしていましたが、ほぼ同時にふたりとも会社を辞めて、
無職の状態で小豆島にやってきました(汗)。
もともと自分たちで起業しようと考えていたので、引っ越してきた直後から、
自分たちのやりたいことを実現するために少しずつ準備をしていました。

そもそも私たちは小豆島で何をしようと考えていたのか?
私たちは大学で建築を学んでいたものの、私はインターネットの会社で働き、
たくちゃんはカフェで働いたのち造園会社で働いていました。
建築家でもないし、webデザイナーでもないし、
専門家として仕事を受けられるようなスキルもノウハウも持っていませんでした。
ふたりともカフェという場が好きで、人が集える場を開き、
運営することをしたいなぁと考えていました。

自宅の改修工事。工事中に友人たちが訪ねてきてくれることも。こんなふうに友人や地域の人たちが集える場所になるといいなぁと思っていました。 

自宅の改修工事。工事中に友人たちが訪ねてきてくれることも。こんなふうに友人や地域の人たちが集える場所になるといいなぁと思っていました。 

移住してちょうど1年経った頃。畑の面積は少しずつ広くなり、手伝いにきてくれる仲間も。

移住してちょうど1年経った頃。畑の面積は少しずつ広くなり、手伝いにきてくれる仲間も。

漠然と思い描いていたのは、自宅の一部をカフェとして開き、
web制作や撮影の仕事をしながら、自分たちの食べる野菜を畑で育てるという暮らし。
とにかく自分たちができることからやってみようと、
じいちゃんが残してくれた畑に種をまき、家の改修工事を進め、
島のいろんな人たちと関わりをつくりながら、ときどき知り合いの仕事
(写真撮影やチラシの作成など)を手伝ったりしていました。

少しずつ自分たちのやりたいかたちが見えてきて、
ようやく提出した個人事業の開業届出書。
職業欄には「農業」と記入しました。

小豆島に引っ越してきて8か月後に提出した個人事業の開業届出書。

小豆島に引っ越してきて8か月後に提出した個人事業の開業届出書。

ん!? 農業?

まさか職業を「農業」として開業するとは思ってなかったのですが、
小豆島の肥土山(ひとやま)という農村で暮らし、自分たちが食べる野菜を育て、
地域の人たちと関わりながらその営みを見ていたら、農家としてがんばっていこう! 
という気持ちが自然と強くなっていったのでした。

うちの裏山から見渡した小豆島・肥土山(ひとやま)集落。集落のあちこちに小さな田んぼや畑が点在する農村です。

うちの裏山から見渡した小豆島・肥土山(ひとやま)集落。集落のあちこちに小さな田んぼや畑が点在する農村です。

親戚のお母さんに教えてもらいながら、見よう見まねで始めた農業。

親戚のお母さんに教えてもらいながら、見よう見まねで始めた農業。

下田が最も熱くなる黒船祭で、
組み立て式のDIY屋台デビュー!
熱狂の場づくりを終えて。

黒船祭で行った場づくり

伊豆下田に移住し〈LivingAnywhere Commons伊豆下田〉の
マネージャーを務める津留崎鎮生さん。
年に1回行われる下田最大のお祭り「黒船祭」開催に向けて、
外部デッキスペースの開放と、
組み立て式のDIY屋台による出店を考えます。
新しい「場づくり」への挑戦は果たして成功したのでしょうか?

「起業支援金」で
200万円の助成を受けて、
飲食店&陶芸工房を開業

移住者のつくる小さなお店 したたむ vol.2

静岡県掛川市の山間での暮らしを始めて4年目、
料理人の夫と陶芸家の妻による、ごはん屋さんと陶芸工房〈したたむ〉。

完全予約制のランチ営業のみで、Instagramで1か月分の予約を開始すると
すぐに埋まってしまい、キャンセル待ちができるほどの人気店です。
車でしか行けない山奥にあり、決して利便性の良い立地ではないものの、
ここまでの人気店に成長したのはなぜなのか、本連載を通してひも解いていきます。

前回は、料理人の夫・奥田夏樹(おくだ なつき)さんが、
飲食店を開こうと考えたきっかけや、お店を出すための土地探しについて振り返りました。

今回は妻で陶芸家の吉永哲子(よしなが のりこ)さんが
資金調達について書いてくれました。

自己資金でどこまでできる?

移住先を探していた頃、私は世田谷区の上町で陶芸教室〈陶工房〉を経営しながら、
自分の作品をつくる生活をしていました。
先代の先生から引き継いだ教室も13年目に入り、
次の展開をなんとなくですが考えている時期でもありましたので、
「夫とふたりで新しい土地でお店を始める」というビジョンは、
その頃の私にとってワクワクするものでした。

そして、出合った物件が私の実家の近く、しかも陶芸の工房がついている!
これは帰ってこいということか。
不動産会社に「持ち帰って考えます」と言ったところで、
ふたりの気持ちは固まっていたように思います。

静岡県掛川市で見つかった物件。ここがのちに〈したたむ〉となる古民家です。

静岡県掛川市で見つかった物件。ここがのちに〈したたむ〉となる古民家です。

最初に物件を探し始めたときは、どのくらいの予算でどんなものが手に入るのか検討もつかず、
空き家バンクや物件サイトで探しながら、大体300〜500万円くらいと目処をつけました。
我が家は結婚当初からお財布は別で東京時代の生活費も折半していたので、
それぞれの貯金から出し合って、ギリギリ何とかなる金額もこのくらいかな?
という話し合いも、物件を探しながら詰めていきました。

当初から「借り入れをしないで自己資金内に収まるように」と考えていましたが、
この物件を購入すると、リフォーム代に充てられるお金がほとんど残らないことになります。
今から思うと驚きの見積もりの甘さです。
最初はざっくりと、300万円くらいの物件を200万円くらいかけてリフォームする、
くらいに考えていたものの、
実際には良いと思う物件はそれなりの値段がついていて手が出ず、
安いものは破格のリフォーム代がかかることがわかりました。

長く空き家になっていた物件は安くはありますが、住めるようにするまでが大変です。
さまざまな土地や家を見てきたなかで、水回りの大規模なリフォームが必要なく、
古い家でも柱などの躯体はしっかりしていて手を入れなくても住むことができる
この物件は、現実的にみても最善の選択ではないか! との結論に辿り着きました。
多少強引ではありますが、そのくらいこの家を気に入ってしまったということだと思います。

売り主の方が直前まで住まわれていたため、大きな改修工事は不要、水回りも問題なくそのまますぐに住める状態でした。

売り主の方が直前まで住まわれていたため、大きな改修工事は不要、水回りも問題なくそのまますぐに住める状態でした。

ほかに必須でかかる費用としては、車と引っ越し代。
車は、ネットの中古車サイトで探しました。
私の仕事柄、クラフトマーケットや納品などで荷物をたくさんのせるシーンが多いので、
後部座席と荷台がフルフラットになるという条件で、
HONDAの「モビリオ スパイク」に焦点を合わせ検索しました。
そこそこの走行距離、車検つきのモビリオを見つけ、
本体価格10万円で購入、今も元気に走っています。

引っ越し業者は相見積もりをとって決めました。
東京から掛川まで20万円くらいだったかと記憶しています。
工房の引っ越しもあったのですが、こちらは自力でやることにして、
2トントラックをレンタル、友人の手を借りてなんとか積み込みました。
初めてのトラックで高速道路と山道をよく行ったなーと、思います。

物件は、クネクネとカーブが続く山道の先にあります。

物件は、クネクネとカーブが続く山道の先にあります。

過去最高2000人超えの来場者!
アートの展示、作品やフードの販売、
それに遊び場もある自由な展覧会

校舎の敷地全体を使ったイベント。5つのエリアに多彩な楽しみが

近隣の閉校した校舎を舞台に13日間開催した『みる・とーぶ展』と
『みんなとMAYA MAXX展』が5月14日に終了した。
私が代表を務める〈みる・とーぶ〉プロジェクトが、
2021年よりこのふたつの展覧会を開催しており、今回で5回目。
市内だけでなく、全道から、そして道外からも訪れる人があり、
過去最高となる2261名が来場した。

校舎のひさしには画家・MAYA MAXXさんがつくった赤いクマの立体がある。奥が体育館。展覧会中はその前にテントを張り、フードブースが設けられた。

校舎のひさしには画家・MAYA MAXXさんがつくった赤いクマの立体がある。奥が体育館。展覧会中はその前にテントを張り、フードブースが設けられた。

校舎の敷地全体を会場としていて、1階、2階、3階の各教室、体育館、屋外と
エリアは5つに分けられる。
今回、私が感じたのは、それぞれのエリアごとの個性が
今まで以上に際立ってきたのではないかということだった。

MAYAさんの絵がかわいい、みる・とーぶ展会場マップ。

MAYAさんの絵がかわいい、みる・とーぶ展会場マップ。

まず、『みる・とーぶ展』のメイン会場となったのは1階エリア。
元職員室があり、ここでは主に地域のつくり手の作品が販売された。
焼き菓子、陶芸、木工、織物、ハーブティーやハーブアイテム、スパイス類、
本、作品などさまざまなアイテムが揃った。
旧校舎での展覧会が始まって以来、継続して参加するメンバーが多く、
販売するアイテムがどんどん磨かれていっている。

〈麻の実堂〉の新作。ハーブを蒸留してつくったアロマスプレー。

〈麻の実堂〉の新作。ハーブを蒸留してつくったアロマスプレー。

例えばハーブアイテムを販売する〈麻の実堂〉は、ハーブティーブレンドの種類が増え、
アロマスプレーなど新しい商品も登場。
スパイス類を中心に販売するカレー屋〈ばぐぅす屋〉も、
スナックをラインナップに加えるなど、毎回、工夫を凝らしている。

〈ばぐぅす屋〉は、定番のスパイスとともに、ポテトチップスやスリランカのお菓子「トフィ」なども販売。

〈ばぐぅす屋〉は、定番のスパイスとともに、ポテトチップスやスリランカのお菓子「トフィ」なども販売。

もうひとり、新しい挑戦をしたのは〈つきに文庫〉
美流渡地区で月に2回、古本を販売している小さなお店だ。
店主の吉成里紗さんは、これまで『みる・とーぶ展』ではセレクトした古本を並べていたが、
何かもっと自分自身の感性を表せるものはないかという思いがあり、
今回は本と一緒に「絵本のおやつ」と題してケーキを出すことにした。

今回の『みる・とーぶ展』では絵本を中心とした古本を販売。

今回の『みる・とーぶ展』では絵本を中心とした古本を販売。

選んだ本のひとつは『赤毛のアン』で、牧師さん夫婦をお茶会に招待して振る舞った
レモンタルトからイメージしたケーキをつくった。

「ジャムやフルーツの砂糖漬けでお菓子を作っていた時代なので、
レモンソースとメレンゲの素朴なお菓子にしました」と里紗さん。

レモンタルト。

レモンタルト。

もうひとつは、せなけいこさんの絵本『ちいさなうさぎはんしろう』からとったキャロットケーキ。

「母さんがたくさんにんじんを買ってきたのに、食べさせてもらえないはんしろう。
いじけていると、母さんがキャロットケーキをつくってくれたというお話から選びました」

レモンケーキは、レモンの甘酸っぱさが口いっぱいに広がる爽やかで上品な味わい。
キャロットケーキは、にんじんとくるみ、ひまわりの種がたっぷりと入っていて
味わい深くボリュームも満点だった。

吉成里紗さん。小さな古本屋を営むほか、アフリカンダンサーとしても活動中。

吉成里紗さん。小さな古本屋を営むほか、アフリカンダンサーとしても活動中。

元職員室の前の廊下では、自分の山で化石発掘を行っている日端義美さんによる展示が行われた。
発掘した化石をパズルのように組み合わせるゲームも用意され、
大人から子どもまで、まじまじと石に見入っていた。

小豆島の農村歌舞伎、
家族や友人と一緒に食べる
「わりご弁当」

農村歌舞伎のときに食べる「わりご弁当」とは?

2023年5月3日、小豆島の伝統行事である『肥土山農村歌舞伎』が開催されました。
今年は実に4年ぶりの開催!
江戸時代から続いてきたこの行事も、感染症拡大の影響でここ数年は中止されていました。
この4年の間に移住してきた人など「農村歌舞伎を初めて見る!」という友人も多く、
久しぶりの歌舞伎の開催をみんな楽しみにしていました。

2023年5月3日に開催された肥土山農村歌舞伎。天気もよく、たくさんの人で賑わいました。

2023年5月3日に開催された肥土山農村歌舞伎。天気もよく、たくさんの人で賑わいました。

せっかくみんなが見に来てくれるし、今年は「わりご弁当」をつくろうか!
農村歌舞伎を見るために島に遊びに来ていた私の母と妹と相談して、
一緒にわりご弁当をつくることにしました。

そもそも、わりご弁当とは?

わりご(割子)弁当というのは、容器の中をいくつかに分けて(割って)
ごはんやおかずを入れたお弁当。
割子=小さく割ったものということですね。
割子を食器として使う習慣は平安時代からあり、
「源氏物語」にも桧破籠(ひわりご)として登場しているそうです。

小豆島では、この「わりご弁当」という郷土料理が、
農村歌舞伎という伝統行事とともに残っているんです。

小豆島のわりご弁当は、大きな木箱の中に約20個のわりごを入れて
持ち運べるようになっています。
ひとつのわりごが1人前。20人分のお弁当!
特徴的なのはわりごのかたちで、長方形の木箱を斜めにふたつ割りにしたものが多いです。
つまり、台形のお弁当。
とんがった場所には具を詰めにくいし、なんでこのかたちになったのか
気になって調べてみたのですが今のところわからず。引き続き調査中です(笑)。

小豆島のわりご弁当。うちにはないので、いつも共同で管理しているものを貸してもらっています。

小豆島のわりご弁当。うちにはないので、いつも共同で管理しているものを貸してもらっています。

このわりご弁当の木箱が、昔は各家庭にあって、
農村歌舞伎の当日朝からそれぞれの家でつくっていたそうです。
何人家族よ! と言いたいところですが、親戚などの分も含めて
20食ほどつくっていたんでしょうね。

このお弁当を農村歌舞伎の演目の合間にみんなで食べるのが、昔から続く小豆島の文化。
歌舞伎を見に来てくれた親戚や友人にふるまったり、
ご近所さんとお弁当を交換したりもしていたそうです。
うちの味、おたくの味を楽しむ。
交換したわりごが返ってこなくて、どこかにいってしまうこともあったそう(笑)。
そうならないように、ひとつひとつのわりごの裏側には名前が書いてあるんです。

わりご弁当の裏側には各家の屋号が書かれています。

わりご弁当の裏側には各家の屋号が書かれています。

定番のわりご弁当。つき飯ふたつに、煮しめ、卵焼きなど。

定番のわりご弁当。つき飯ふたつに、煮しめ、卵焼きなど。

わりご弁当の中身は?

さて、わりご弁当の中身はというと、酢飯を木型で突き固めた「つき飯」がふたつ、
おかずは煮しめ、卵焼きなどとてもシンプルです。
唐揚げやミニトマトを入れたりする家庭もあります。
これじゃないとだめという決まりはなくて、
自分たちが楽しめる内容にしたらいいんじゃないかとわたしは思っています。

というわけで、今年の我が家のわりご弁当のごはんは、
ひとつはつき飯、ひとつはお稲荷さんにしました。
つき飯はひとつ75グラム程度の炊いたごはんを使うのですが、
ふたつともつき飯より、ひとつはお稲荷さんのほうが味も違うし楽しめるかなぁと思って。
これはわたしの母のアイデアですが。

つき飯とお稲荷さんをまずは詰めていきます。

つき飯とお稲荷さんをまずは詰めていきます。

娘も手伝ってくれて、ひたすらわりご弁当にごはんをつめていきました。
ちなみにつき飯をつくるための木型は、
数年前に近所の大工さんがつくってくれたものです。
酢水につけた木型に、測った酢飯を入れて、木の棒でとんとんと突くと、
直方体のつき飯ができあがり。最後に山椒の葉をのせます。

娘も一緒にわりご弁当づくり。家族みんなでつくる時間が楽しい。

娘も一緒にわりご弁当づくり。家族みんなでつくる時間が楽しい。

数年前に近所の大工さんにつくってもらった、つき飯をつくる木型。

数年前に近所の大工さんにつくってもらった、つき飯をつくる木型。

そしておかず。
なるべく旬の素材を使いたいねということで、畑で育てたブロッコリー、ニンジン、
保管しておいた紅はるか、近所のお母さんからいただいたスナップエンドウ。
鶏肉を炊いたものと、卵焼き、ちくわ、かまぼこなど。
お弁当屋さんになった気分で、ひとつずつひたすらつめていきます。
20人分つくるって大変なことです。

並べるとみると感動! きれいだなぁ。

並べるとみると感動! きれいだなぁ。

無事にお弁当を詰め終えて、歌舞伎舞台へ木箱を運びます。
これが重たい……(汗)。
ごはんも愛もどっしり詰まってます。

来てくれた友人や知り合いにふるまって、みんなで一緒にわりご弁当を食べながら農村歌舞伎を楽しみました。

来てくれた友人や知り合いにふるまって、みんなで一緒にわりご弁当を食べながら農村歌舞伎を楽しみました。

農村歌舞伎を眺める大勢の人たち。ここでわりご弁当を食べます。

農村歌舞伎を眺める大勢の人たち。ここでわりご弁当を食べます。

最近では、わりご弁当をつくってきている家庭はほとんどありません。
そもそも家族で農村歌舞伎を見にくる人たちも減りました。
今年はたくさんの方が見に来てくれましたが、地元の人たちは少なかったそうです。
歳をとって身体的に見に行くのが難しくなったお年寄りが増え、
一方で若い世代はそもそも数が少ないという状況。

かつて、この桟敷席いっぱいに地元の人たちみんながわりご弁当を広げて、
歌舞伎を見ながら楽しんでいた光景を想像すると、
さぞ賑やかだったんだろうなぁと思います。
ほんとうにすばらしい文化。伝統。

「農村歌舞伎」と「わりご弁当」というこの風景を残したいと思うのは、
ただ伝統だからという理由じゃなくて、とても良いひとときだから。
美しい風景とおいしい弁当とともに楽しむ人たちがいる。

来年はどんな「わりご弁当」にしようかな。
みんなで一緒に食べながら農村歌舞伎を楽しみたいです。

農園グランピング、神社境内の甘味処、
旅の情報誌など。
まちの「BRAND NEW THINGS」
に注目!


今月のテーマ 「まちのBRAND NEW THINGS」

何気ない日常やいつも通っている場所でも
まちは生きもの、常に新陳代謝が起こっています。

今回は全国にお住まいのみなさんに
まちの新しいモノやコトについて教えてもらいました。

できたばかりの新たな(=BRAND NEW)取り組みは
いずれも人気が集まりそうな予感。
話題になる前にぜひ先取りチェックしてみてください。

【東京都三鷹市】
東京の農園でグランピング体験できる〈ぶどうの森 グランピングフィールド〉

武蔵野市の隣に位置する三鷹市は、
駅から離れた住宅街に畑が点在しています。
なかには江戸時代から野菜や果物を育てている農家もある、自然豊かなまちです。
今回は、そんな東京の農園でキャンプ体験ができる
〈ぶどうの森 グランピングフィールド〉を紹介します。

農園で食べる食事は格別。

農園で食べる食事は格別。

〈ぶどうの森 グランピングフィールド〉を運営するのは
旅行会社〈旅倶楽部〉の代表を務める金子 晃さん。
安全な野菜づくりのカルチャースクールや、有機野菜塾を行っているほか、
オンライン開催されたパリコレの会場として場所提供するなど、
金子さんのアイデアによって、人が集う農園へと進化しています。

ぶどうの収穫は食育の一環として子どもたちに体験してもらいたいアクティビティ。

ぶどうの収穫は食育の一環として子どもたちに体験してもらいたいアクティビティ。

同施設では、無農薬野菜や無農薬のぶどうの収穫体験ができ、
収穫した野菜でバーベキューなどのデイキャンプが楽しめるほか、
今年から宿泊もできるキャンプ施設としての運営がはじまりました。

ぶどうの森 グランピングフィールド

園内にはキッチントレーラーや本格的なピザ窯も完備。
有機野菜を使った食事やオーガニックの自家製ドリンクを味わったり、
手づくりピザ体験もできます。

家族で楽しめるピザづくり体験。

家族で楽しめるピザづくり体験。

有機野菜をたっぷりと使ったメニューは農園ならでは。

有機野菜をたっぷりと使ったメニューは農園ならでは。

自然農のふかふかな土や草原が広がる農場には、
山羊も暮らしていてとってものどか。
農園の外に出るまで、ここが東京だということをすっかり忘れてしまうほどです。

農園で飼育されているヤギたちとのふれあいも可能です。

農園で飼育されているヤギたちとのふれあいも可能です。

都会のオアシス的な〈ぶどうの森 グランピングフィールド〉で
ここでしかできない体験をしてみては?

information

map

ぶどうの森 グランピングフィールド

住所:東京都三鷹市上連雀9-16(三鷹オーガニック農園内)

TEL:080-2001-1665

Web:ぶどうの森 グランピングフィールド

photo & text

Momo*Kinari きなり・もも

ライター・エディター。東京在住。Webや雑誌、旅行ガイドブックで撮影・執筆。 国内外でグルメや観光スポットを取材。たまに料理やモノづくり、イラストの仕事もしています。 Twitter:@Momo_kinari

余った食材を活用しよう!
フレッシュな春の新玉ねぎで、
万能玉ねぎソースをつくる

水分が多くてジューシーな新玉ねぎ

春だけ楽しめる野菜のひとつに「新玉ねぎ」があります。
水分が多くてとってもジューシー。
辛みが少ないので、スライスして生のままでも食べられます。
もちろん、焼いたり、スープにしたりしても甘味が増してとってもおいしいです。

ある日のHOMEMAKERSのまかないごはん。新玉ねぎをカットしてパプリカパウダーやターメリックで味つけしてロースト。シャキシャキ食感が残っていておいしかった。

ある日のHOMEMAKERSのまかないごはん。新玉ねぎをカットしてパプリカパウダーやターメリックで味つけしてロースト。シャキシャキ食感が残っていておいしかった。

ちなみに、スーパーなどで一年中売られている玉ねぎは、
長期間保存できるよう、収穫後に乾燥させてから出荷されたものです。
玉ねぎって冷蔵庫で保管しなくても、涼しいところに置いておけば
すぐには腐らず長持ちしますよね。水分が少ないからです。
この乾燥させて皮が茶色のものが、いわゆる玉ねぎです。

3~5月頃に収穫したものを乾燥させずに、そのまま出荷したのが新玉ねぎ。
水分が多いので、温度や湿度が高いところに置いておくとすぐに傷んでしまいます。
冷蔵庫で保管がおすすめです。

今年の3月、新玉ねぎの畑。

今年の3月、新玉ねぎの畑。

5月、収穫後半時期の新玉ねぎ。

5月、収穫後半時期の新玉ねぎ。

この新玉ねぎ、今年は豊作でして、しっかり大きく育ちました。
毎日、サラダにしたり、焼いてみたり、お味噌汁の具にしたり、
いっぱい食べていますが、まだまだあります(汗)。
ちょっと傷んでいたり、とう立ちして中心が固くなってしまったものなど
出荷できないものも結構たくさんあって、さてどうしようかなぁと思っていたところ、
友人が「玉ねぎソースつくりましょう!」と企画してくれたので、
一緒につくってみることにしました。

大量の新玉ねぎを活用!
玉ねぎソースづくりのはじまり〜。