川崎〈三ちゃん食堂〉 明るいうちに行きたいこの 食堂ではついつい長居してしまう
いつもはハシゴ酒な私も、ついつい長居。
明るいうちに行きたいと思う店で思いつくのが「三ちゃん食堂」。
食堂とつくのだから、昼時は、大混雑。
暖簾をくぐって、引き戸をガラガラガラ。
中は、奥行きもあるけっこうな広さ。
ズラリと縦3列に並んだテーブルの上には、
あらゆるメニューの皿やどんぶりがのって隙間がない状態。
テーブルに向き合って1列に約10個の丸椅子が並ぶのだから圧巻風景。
メニューが張りめぐらされた壁に向き合うカウンター席を足して、ざっと60席。
めしを喰らっていると表現したほうが似合うようなこのお店には、
昼休憩の時間はなく、閉店時間20時と早い。
昼時が終わった昼下がり、はたまた、まだ明るい宵の口に、
椅子取りゲームができそうな、その丸椅子を陣取ると、
いつもはハシゴ酒の落ち着かない呑み方をしている私もついつい、長居してしまいます。
ワイドショーのテレビが流れる騒然とした店内の居心地のよさがあるのです。
何度か訪れているのだけれど、まったく眺めていて飽きないメニューの数々。
ラーメン、餃子の中華メニューからカレーライス、小鉢の酢の物、さしみ、天ぷら。
毎回、あれ、こんなメニューあったっけ? と、
目を細めてしまうのです(愛しさと入り口近くの席からは遠いので……)。
見通しのよい店内では、客人観察も楽しいもので……
いつだったか、昼下がりから暗くなるまで長居をしたことがあったのですが、
体力仕事のどんぶり飯をかき込むお兄さんの横で、
熟年のカップルが熱燗とお新香でしっぽりやってるかと思えば、
シルバーグループの会合、学生の団体がやって来て思い思いのメニューを注文。
近所の主婦もいれば、遠方から来た風の酒好きグループ客も。
競馬新聞に夢中のおじさんが自然すぎる佇まい。
エプロン姿のお姉さんたちが、くまなく目をきかせ、注文に対応。
厨房の小窓から出される料理を、広い店内に次々と運ぶ姿に惚れ惚れしてしまいます。
陽が傾きはじめると、サラリーマンのグループが増え始め
ビールにチューハイ、思い思いの飲み物を片手に店内の雑音ボリュームもマックス。
ひと組、ふた組と客が家路に向かうと、三ちゃんの終焉が近づきます。
毎日繰り返されているであろう三ちゃん食堂の日常。
先日、待ち合わせ時間まで、ひとり呑みしようと早く着いて席に座るなり、
湯のみに入ったお茶が置かれました。
のんべえ顔に見えなかったのね、と思ったけれど、
すかさず、瓶ビールを頼む私。うれしいやら、恥ずかしいやら。
三ちゃん大好き。

Information
三ちゃん食堂
住所:神奈川県川崎市中原区新丸子町733
TEL:044-722-2863
営業時間:12:00~20:15
定休日:水曜休
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