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writer profile
Yu Miyakoshi
宮越裕生
みやこし・ゆう●神奈川県出身。大学で絵を学んだ後、ギャラリーや事務の仕事をへて2011年よりライターに。アートや旅、食などについて書いています。音楽好きだけど音痴。リリカルに生きるべく精進するまいにちです。
今年もバレンタインの季節が近づいてきました。
今回は“ローカル”に根ざした、ジャパンメイドのチョコレートを
厳選してご紹介します。
ひとつめは、国内での栽培は難しいといわれてきた
“国産カカオ”を使用したチョコレート〈TOKYO CACAO〉。
1901年創業の製菓会社〈平塚製菓〉が土壌づくりから栽培、
収穫、発酵、製品化までを一貫して国内で手がけています。
〈平塚製菓〉の〈TOKYO CACAO〉。タブレット2枚をパッケージ。3000円(税抜)
カカオの樹は、とても繊細。
カカオベルトと呼ばれるカカオの産地は、赤道を挟んだ南北緯20度以内にあり、
そうした熱帯雨林のような環境でなければ育たないといわれてきました。
平塚製菓では2003年より、東京・小笠原村の母島にてカカオの栽培に着手。
2019年冬、初めて商品化に成功しました。
そのお味は「カカオのフルーツ感が感じられて、
いままでに食べたことがない味」と評判。
平塚製菓で広報を担当する入江智子さんは
「私たちの工場ではカカオを発酵させてすぐにチョコレートをつくっているため、
発酵のフレーバーも感じられます。日本では昔から発酵食品が食べられてきたので、
多くの方に受け入れていただけたのかもしれません」とコメント。
東京・小笠原村の母島にあるハウスで育ったカカオ。
TOKYO CACAOは平塚製菓のオンラインストアで販売されているほか、
渋谷ヒカリエで開催中の「ショコラZAKKAフェスティバル」にも登場します。
ちなみに同社の農園では、次の収穫期に向けて
着々とカカオが育っているそう。すごいですね!
information
ショコラZAKKAフェスティバル
会期:2020年1月31日(金)〜2月14日(金)
時間:11:00〜21:00
会場:渋谷ヒカリエ 8階COURT内(東京都渋谷区渋谷2-21-1)
Web:ショコラZAKKAフェスティバル
※TOKYO CACAOはなくなり次第終了
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続いてご紹介するのは、静岡県駿東郡長泉町にある
〈ショコラティエ・オウ・ルージュ〉。
こちらでは原産地にこだわったチョコレートを提供しており、
その人気は、顧客が国内外から通ってくるほど。
同店のオーナー・ショコラティエ、足立晃一さんも、
国産カカオに情熱を燃やすつくり手のひとり。
〈ショコラティエ・オウ・ルージュ〉のオーナー・ショコラティエ、足立晃一さん。
2014年には、伊豆にある温泉の熱を利用した植物園にカカオの豆を提供してもらい、
国産カカオを使用したチョコレートをつくることに成功しました。
当時の様子はこちらにて紹介しています。
カカオ栽培の次にハードルとなるのがカカオ豆の発酵。生産国では熱帯の高い気温のなかで発酵させるが、気温の低い日本で安定して発酵させることは難しい。当時は前例がなかったため、ありとあらゆる文献を読み漁り、試行錯誤の末に発酵させることに成功。
その後、同植物園では、企業との協業により、
ますますカカオ栽培に力を入れているとのこと。
足立さんは「企業が参入したおかげで、国内では無理といわれていた
国産カカオの認知度が上がってきました。
僕のところにも、カカオを栽培したいという大学の先生や
農家さんが訪ねて来てくれます。
僕もまたいずれ国産カカオの栽培に挑戦したいですね」
と語ってくださいました。
ショコラティエ・オウ・ルージュの2階では、いまも植物園から預かった苗が元気に育っている。
そんな足立さんがバレンタインにお届けするのは、
カカオの原産地別・品種別・含有量別の〈ドメーヌ・ショコラ〉。
ショコラティエ・オウ・ルージュの〈ドメーヌ・ショコラ〉6粒入り 2500円(税抜)。原産地(ドメーヌ)はメキシコ産、ハイチ産、タンザニア産など。カカオはフォラステロ種、トリニタリオ種などを使用。
ドメーヌ・ショコラの販売は、店頭のみ。
バレンタインシーズンは全国からお客さんがつめかけ、
毎年すぐに完売してしまうそうです。
information
ショコラティエ・オウ・ルージュ
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広島空港内にオープンした〈フーチョコレーターズ〉。
ここからは、日本の素材を生かした国産チョコレートをご紹介していきましょう。
上の写真は、2018年3月、広島空港内にオープンした
ヴィーガンチョコレートの店〈foo CHOCOLATERS(フーチョコレーターズ)〉。
尾道市向島のチョコレート工場〈USHIO CHOCOLATL(ウシオチョコラトル)〉から
派生した新ブランド店です。
乳製品や卵など動物性の材料は使用せず、各国の農園から直接仕入れたカカオ豆と
有機砂糖、ミルクの代わりにカシューナッツを使用しています。
同店ではカカオ豆の焙煎から包装まで、すべての工程を
港内のファクトリーで行っており、藍色の服を着た女性たちが
チョコレートをつくる様子をガラス越しに見ることができます。
360度、全面ガラス張りのファクトリー。
ラインナップは、カシューミルクチョコレートの〈PAN〉、
ホワイトチョコレートの〈NEU〉、
PANをベースにほうじ茶の茶葉を練りこんだ〈CHA〉。
左から〈PAN〉680円(税抜)、〈NEU〉780円(税抜)、〈CHA〉780円(税抜)。
ほうじ茶のチョコレート〈CHA〉には、萎凋(いちょう)という
微発酵させた工程を経てつくられた、埼玉県産の茶葉を使用。
きな粉やあんこのようなやわらかな味わいから始まり、
次第に香ばしくも華やかなほうじ茶の香りが広がります。
広島空港をご利用の際は、ぜひお立ち寄りを。
information
foo CHOCOLATERS
フーチョコレーターズ
続いてご紹介するのは、大分県・湯布院にある旅館が発信するショコラブランド
〈theomurata(テオムラタ)〉。
こちらのお店は、湯布院駅から離れた静かなエリアに建つ
古民家旅館〈山荘無量塔(さんそうむらた)〉の敷地内にあります。
〈山荘無量塔〉は湯布院で人気のロールケーキ専門店〈B-SPEAK〉を手がけることでも知られる。
こちらの和チョコは、日本茶の茶葉をそのまま使用した〈茶葉ショコラ〉。
ラインナップは、「玉露」と「朝露」、「碾茶」の3種。
〈茶葉ショコラ〉単品は1620円(税込)。桐箱セットは5240円(税込)で「玉露」「朝露」「碾茶」各8枚入り。
碾茶は、抹茶の原料となる茶葉をそのままホワイトチョコに閉じ込めた一品。
ミルキーなホワイトチョコに茶葉の苦味がよく合います。
ショップには、白壁に囲まれたティールーム〈the theo(テテオ)〉を併設。
緑に囲まれた空間で、ゆっくりショコラを味わえます。
テオムラタのチョコは公式サイトでも購入できます。
ショップにはティールーム〈the theo〉も併設。
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兵庫県三田市にある〈パティシエ エス コヤマ〉は、郊外にありながら、
全国からスイーツファンが押し寄せる超人気店。
〈パティシエ エス コヤマ〉の〈抹茶&パッションのプラリネ〉(左)と〈YUZU エスペレットピーマンの刺激と共に〉(右)。
その名を世に知らしめたのは、オーナーシェフ、小山進さんの存在。
世界最大のショコラの祭典〈サロン・デュ・ショコラ パリ〉で発表される
「C.C.C.(クラブ・デ・クロクール・ドゥ・ショコラ)」コンクールで
8年連続最高位を獲得し、2019年には同コンクールを主催する団体から
「世界のトップ・オブ・トップ ショコラティエ 100」に選出された方なんです。
そんな小山さんの手がける和チョコがなんともユニーク。
たとえば2017年のC.C.C.に出品された〈神の木 クロモジ〉には、
高貴な香りをもつ樹木「クロモジ」を使用。
クロモジのショコラにペルー産カカオのショコラノワールとショコラオレを合わせ、
かぐわしい香りを封じ込めたボンボン・ショコラです。
〈神の木 クロモジ〉(左)と〈焼きみかん〉(右)。
いま、2011〜18年のC.C.C.に出品された作品のなかから
小山さんが“独断と偏見で”セレクトした10アイテムを
詰め合わせたメモリアルボックスが発売されています。
〈THE BEST OF BEST10〉10個入り 4860円(税込)。
白トリュフと蜂蜜を使用した〈ミエル・トリュフ・ブランシュ〉や
ラフロイグ(ウイスキー)を利かせた〈スモーキー〉のほか、
〈焼きみかん〉〈抹茶&パッションのプラリネ〉、
〈YUZU エスペレットピーマンの刺激と共に〉といった和チョコもいろいろ。
〈THE BEST OF BEST10〉は、パティシエ エス コヤマのショコラ専門店
〈Rozilla(ロジラ)〉の店頭で購入可能です。
同店には、このほかにもチョコがたくさん。
遠方の方には、オンラインショップもあります。
〈es-TABLETシリーズ〉全5種各1458円(税込)。写真は左から「玄米茶&柚子」、「せとか&温州みかん」。お取り寄せ可。
information
パティシエ エス コヤマ
住所:兵庫県三田市ゆりのき台5丁目32-1
TEL:0120–086-832(フリーダイヤル)/079-564-3192(携帯から)
営業時間:10:00~18:00
Web:パティシエ エス コヤマ
最後にご紹介するのは、ちょっとパンチが効いた〈スパイスチョコレート〉。
〈八幡屋礒五郎〉の〈スパイスチョコレート〉タブレット各種(30g)648円(税込)。
長野県長野市にある七味唐辛子の老舗〈八幡屋礒五郎(やわたやいそごろう)〉が
カカオ豆から板チョコレートになるまでの全工程に携わっています。
テイストは、七味唐辛子の素材である
柚子、白胡麻、山椒、生姜、唐辛子、紫蘇、麻種の7種。
とりわけ目を引くのは、2019年冬のリニューアルで
新たな味に生まれ変わった「柚子」。
「柚子」「白胡麻」「山椒」「生姜」は、2019年冬にリニューアルし、新たな味わいに。
ルビーカカオ豆を使用したピンク色のチョコレート「ルビーチョコレート」に
柚子を配合し、よりフルーティーに仕上げられています。
スパイスチョコレートは八幡屋礒五郎本店、〈MIDORI長野店〉にて発売中です。
以上、コロカル選・ジャパンメイドのチョコレート2020をお届けしました。
日々進化している、日本のチョコレート。
ぜひ、お気に入りの一品を探してみてください。
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