連載
posted:2021.11.30 from:全国(北海道、岩手、秋田、岡山) genre:暮らしと移住 / 食・グルメ
〈 この連載・企画は… 〉
毎月コロカル編集部からテーマを出し、
日本各地で活動している地域おこし協力隊の方から集まった写真とメッセージを紹介していきます。
その土地ならではのものだったり、自分の暮らしと変わらないものだったり……。
どんな暮らしをしてどんな景色を見ているのか、ちょっと覗いてみませんか?
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重久 愛/こばん/佐脇 星/鈴木寛太/國重咲季/小川ちひろ
Itsumi Shigehisa, Koban, Hikari Sawaki, Saki Kunishige, Chihiro Ogawa
生まれた故郷や応援したい自治体に寄付ができる「ふるさと納税制度」。
税金の控除や寄付金の使い道を指定でき、
さらには地域の名産品などの
お礼の品ももらえる魅力的な仕組みが人気の制度を
利用しているという人も少なくありません。
今回は全国にお住まいのみなさんから
自分のまち自慢のおすすめ「ふるさと納税返礼品」を教えてもらいました。
本年度分の申し込みは12月末まで。
名産品からまちの特色や魅力を再発見してみてください。
秋田市にもたくさんの返礼品の用意がありますが、
今回は私が思わず二度見した返礼品を紹介したいと思います。
数ある秋田市返礼品のなかでも堂々1位はこちら!
この牛タンスライスは、厳選した良質な部分だけを使用していて、
タン先の硬い部分を取り除いた約1本分がどーんと入っています。
その長さは20センチ前後という大きさ。
さて、牛タンを食べるときは「のど越しがいい飲み物」が
つきものだと思いませんか?
そこで、おいしい秋田のお酒のご紹介です。
秋田の味がぎゅっと詰まったセットはいかがですか?
4種類のクラフトビールを飲み比べながら、
世界遺産の白神山地の麓にある
秋田県三種町のソーセージも一緒にぜひ!
おうちで秋田を訪れた気分を存分に楽しめます。
そして「米どころ秋田」といえば、やはり日本酒ですよね!
全国新酒鑑評会で20年連続金賞を受賞している〈高清水〉は、
キレのある飲み口なのに軽やかな口当たりで多くの人に親しまれています。
大吟醸のセットをこの価格でいただけるとはうれしい限りです。
さて、続いては珍しい返礼品を紹介します。
2日間に分けて世界でも先端技術の拡大内視鏡による診断が可能です!
有効期限も発行日から3か月と余裕があっていいですね。
帰省や旅行のタイミングなどで受けてみてはいかがでしょう?
そして最後に紹介するのは……マンホール!
秋田を代表するお祭り「燈灯」がなんとマンホールで楽しめます。
本物なのでしっかり12キロありますよ!
観賞用架台も付いています。
マンホールカード※と一緒に集めてみませんか?
※マンホールカードとは、〈下水道広報プラットホーム〉が企画・監修しているコレクションカードのことです。
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重久 愛 しげひさ・いつみ
「死ぬまでには一度は行きたい場所」で知られる鹿児島県与論島出身。2019年に縁あって秋田県秋田市にIターン。よそ者から見た秋田市の魅力や移住に至る経験を生かして、秋田市の地域おこし協力隊に着任。YOGAを生かした地域交流を図る事業や、移住者を受け入れる市民団体事業をプロデュース中。山菜採りにすっかり夢中に。自称「立てばタラの芽、座ればバッケ、歩く姿はコシアブラ」。
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私が暮らす「天文のまちあさくち」には、
アジア最大級の〈せいめい望遠鏡〉を備える京都大学岡山天文台や、
国立天文台といった天文の研究施設、岡山天文博物館があります。
ふるさと納税の返礼品に2020年から仲間入りしたのは、
なんと〈天文米〉!
夜空をイメージしたオリジナルパッケージには、
ジャングルジムのような見た目の〈せいめい望遠鏡〉や
市の公式キャラクター「せいめいくん」が描かれ、
天文のまちをPRしています。
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岡山県浅口市のふるさと納税
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こばん
大阪府出身。〈カブ〉で旅するフォトライター。全国各地を愛車と旅する様子をインスタグラムに投稿するのが趣味。フォトジェニックな「星と海のまちあさくち」に一目惚れし、2017年5月、岡山県浅口市地域おこし協力隊に着任。浅口の魅力を取材し、紙面やWEB、SNSで発信中。
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今年、羅臼町ふるさと納税界隈を賑わせたニュースがありました。
それが、羅臼町最高額の返礼品、
羅臼の幻の鮭〈鮭児(けいじ)〉が登場したこと。
その寄付額100万円以上!
鮭児は1万尾に1尾程度しか水揚げされない鮭で、
精巣や卵巣が未成熟で全身がトロ状態の鮭です。
昔からとれていたそうですがその漁獲量はほんの少しなので、
漁師や知っている人たちだけの特権でした。
いつしか、冷凍処理技術の発展とともに、
「うまい鮭がいる」という噂が広まり、ブランド物になりました。
また、今いちおしの返礼品は「ブリ」です。
羅臼のブリは8キロ以上で丸々太った魚のみを厳選し、
船上で活〆めにしているため、とっても新鮮です!
お刺身はもちろんおいしいのですが、私のおすすめは塩焼き。
軽く塩をまぶして、フライパンでこんがり焼き目がつくまで焼く。
そんなシンプルな食べ方ですが、皮がパリパリで臭みはなく、
肉汁ならぬ魚汁が溢れ出す絶品です!
海産物のほかにも、海洋深層水や観光船の乗船券など
多彩な返礼品が出品されていますので
各ふるさと納税サイトをちらっと覗いてみてください。
きっとお腹が空いてきますよ~!
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北海道羅臼町のふるさと納税
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佐脇 星 さわき・ひかり
兵庫県神戸市の人工島で生まれ育つ。子どものときに読んだ「シートン動物記」をきっかけに野生動物が好きになり、「野生動物の息吹を身近に感じられるところに住んでみたい」という思いから、大学卒業後、世界自然遺産の町である知床羅臼町の地域おこし協力隊に着任。関西人から見た羅臼町の魅力をSNSで発信している。
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岩手県花巻市のふるさと納税の返礼品の品揃えはとても豊富です。
その中でも、私が栽培したぶどうを使用してつくった
〈KANTAWINE〉をぜひお試しください。
地元ワイン会社の〈株式会社エーデルワイン〉に委託醸造してもらい、
ワインをつくりました。
ワインの原料となるぶどうは〈ロースラー〉という品種を使っています。
このぶどうは、日本中どこを探しても
花巻市大迫町でしか栽培されていません。
その理由は、今から約60年前に
オーストリア・ベルンドルフ市と友好都市となり、
ロースラーというぶどうの苗木を譲り受けたものなんです。
ロースラーを使用した〈KANTAWINE〉は
エチケット(ラベル)にも力を注ぎました。
ラベルの背景は市内のデザイナーさんと一緒に考えて、
できあがるがまで約半年かかりました。
また、ラベルの真ん中あたりに描かれたキャラクターは、
プロの漫画家に依頼しています。
昨年 収穫したぶどうのワインは約600本つくり、
11月現在で残りは約50本となりました。
今年9月に収穫したぶどうは来年のワインになりますが
同じく約600本できる予定です。
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鈴木寛太 すずき・かんた
1991年東京都出身。2011年に発生した東日本大震災以降、大学のボランティアプログラムで、繰り返し岩手県を訪れるようになる。一度は就職するも、2015年8月、地域おこし協力隊として花巻市に移住。大迫(おおはさま)地区で、減少が続くぶどう農家の支援やイベントの企画・調整を行っており、2018年5月にぶどう農家となる。2021年4月から独立して、本格的にぶどうを生業として活動している。
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秋田県にかほ市のいちおし返礼品は「おうちでフレンチ」。
2名分のフルコース料理がセットになった商品です。
にかほ市には、世界に誇るフレンチレストラン〈レメデニカホ〉があります。
地域の風土や文化を料理で表現する「ガストロノミー」を
秋田の地から発信するレストランとして、
県外からも客足の途絶えない名店です。
そんな〈レメデニカホ〉の料理をおうちでも楽しめるのが
「おうちでフレンチ」セット。
料理が真空パックに入っていて、
湯煎と盛り付けだけで簡単にフルコースを楽しむことができます。
2名分の料理が届くので、特別な日や贈りものにもぴったり。
にかほの食の恵みを自宅で味わってみてください。
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秋田県にかほ市のふるさと納税
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國重咲季 くにしげ・さき
京都府出身。秋田県の大学に進学したことを機に、東北各地の1次産業の現場を訪ねるようになる。卒業後は企業に勤めて東京で暮らした後、にかほ市で閉校になった小学校の利活用事業「にかほのほかに」に携わるべく秋田にAターン。地域で受け継がれてきた暮らしを学び、自給力を高めることが日々の目標。夢は食べものとエネルギーの自給自足。
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今回はふるさと納税返礼品の中で私が愛用している
デイリーライフにおすすめのベスト3を紹介します。
奥州市江刺は〈江刺りんご〉と呼ばれる
食味と品質の高いブランドりんごの産地ですが、
りんごだけではなくトマトもおいしいんです!
これは地元産トマト100%でつくられていて
素材の甘みもが詰まっているのでサラサラな口当たりで
市販のトマトジュースは塩味が強くて苦手な人でも、ゴクゴク飲めちゃいます。
中身勝負な気取らない缶のデザインも◎
米どころである奥州市の休耕田を活用して、
無農薬・無化学肥料のお米を発酵させてつくられた
エタノールを使用したアウトドアスプレー。
100%天然由来の原料で、赤ちゃんにも安心。
キャンプやアウトドア、外仕事で虫除けや、
花粉症の時期、マスクにワンプッシュして鼻通りをよくするなど、
年中お世話になっています。
南部鉄器は昔から日用品として親しまれ、
今の私たちの生活に合うものもたくさん。
こちらの〈焼き焼きグリル〉は魚焼きグリルに入れられ、
取っ手が取り外し可能。
木台もセットなので調理して熱々のまま
器として食卓に出せ、洗い物も楽チン。
ほかにも奥州の特産品は日々の生活を彩るものばかり。
みなさんも自分好みの返礼品を探してみては?
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岩手県奥州市のふるさと納税
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