連載
posted:2021.6.30 from:全国(北海道、秋田) genre:暮らしと移住
〈 この連載・企画は… 〉
毎月コロカル編集部からテーマを出し、
日本各地で活動している地域おこし協力隊の方から集まった写真とメッセージを紹介していきます。
その土地ならではのものだったり、自分の暮らしと変わらないものだったり……。
どんな暮らしをしてどんな景色を見ているのか、ちょっと覗いてみませんか?
editor’s profile
Saki Kunishige, Hikari Sawaki, Itsumi Shigehisa
國重咲季/佐脇 星/重久 愛
気兼ねなく旅や帰省ができるようになるまで
あともう少し。
次の旅行を考えたり、ガイドブックを見て
旅気分を味わう人もいるのではないでしょうか。
今回は、地元の人がおすすめの場所や施設を紹介。
〈地域おこし協力隊〉のみなさんに、まちを訪れた
旅行者を案内したいスポットについて教えてもらいました。
知る人ぞ知る場所や施設、必見です。
にかほ市のシンボルともいえる鳥海山。
山に降り注いだ雨雪は長い時間かけてろ過され、
それが地下から湧き出したものは伏流水と呼ばれています。
市内の至るところに湧水地があり、
どこを歩いていても水の音がするような水に恵まれたまち。
それを見せつけるかのように、
にかほにはこんな場所があるんです。
道端に突如として現れる「水」と書かれた看板。
ここでは伏流水が勢いよく流れています。
象潟町の本郷という集落にあり、
とくに案内などはありません。
知る人ぞ知る場所ですが、地元からも遠方からも、
空いたボトルを持って水を汲みに来る人がよく見られます。
暮らしに欠かせない水。
その豊かさが、ここの暮らしの豊かさをも
物語っているような気がします。
photo & text
國重咲季 くにしげ・さき
京都府出身。秋田県の大学に進学したことを機に、東北各地の1次産業の現場を訪ねるようになる。卒業後は企業に勤めて東京で暮らした後、にかほ市で閉校になった小学校の利活用事業「にかほのほかに」に携わるべく秋田にAターン。地域で受け継がれてきた暮らしを学び、自給力を高めることが日々の目標。夢は食べものとエネルギーの自給自足。
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知床峠へ向かう途中、
国道334号沿いに〈知床羅臼ビジターセンター〉はあります。
人と自然を結ぶための拠点として設置されており、
知床の自然や文化、利用に関する情報提供を行っています。
施設に入ると巨大なシャチの骨格標本が出迎えてくれます。
毎年4月~7月頃、羅臼町と国後島の間の根室海峡に
シャチが回遊してきます。
観光船でシャチやクジラなどの鯨類を見られるのですが、
骨格標本として間近に見るとその大きさに驚きます!
模型やはく製がたくさん設置されており、
見ているだけでもワクワク。
動物好きにはたまらないですね。
レクチャールームでは約26分間の
ハイビジョン映像を上映していて、
これを見れば羅臼町の自然の変化がまるっとわかります。
映像を見てから羅臼観光をすると
自然の雄大さと特異性をさらに感じられることでしょう。
また、年に数回特別展も行われており
何度行っても楽しめる施設になっています。
そして、もうひとつ。
〈知床羅臼ビジターセンター〉から徒歩5分の場所に
北海道天然記念物である間欠泉があるんです。
噴出予想時間はビジターセンターの
総合案内カウンターで教えてもらえますよ!
information
知床羅臼ビジターセンター
住所:北海道目梨郡羅臼町湯ノ沢町6-27
TEL:0153-87-2828
営業時間:9:00~17:00(11月~4月 10:00~16:00)
休館日:月曜(7~9月を除く)、年末年始
入館料:無料
URL:知床羅臼ビジターセンター
photo & text
佐脇 星 さわき・ひかり
兵庫県神戸市の人工島で生まれ育つ。子どものときに読んだ「シートン動物記」をきっかけに野生動物が好きになり、「野生動物の息吹を身近に感じられるところに住んでみたい」という思いから、大学卒業後、世界自然遺産の町である知床羅臼町の地域おこし協力隊に着任。関西人から見た羅臼町の魅力をSNSで発信している。
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本当は教えたくない、自分だけの秘密の場所にしておきたい。
そんな出し惜しみをしたくなる
秘湯〈艶々の肌 貝の沢温泉〉が秋田市内にあります。
100%源泉かけ流しでお湯も毎日入れ替わる〈貝の沢温泉〉。
秋田市街地から車で30分もあれば行ける立地にもかかわらず
大自然の中で楽しめます。
温質は、それはもう、“トゥルトゥル”なんです。
とろみを帯びたお湯はなめらかで、
ベールを纏うかのように肌を包み込み、
やわらかいお湯が体も心も温めること間違いなしです。
入浴後の肌は、しっとりモチモチになります。
このお湯を知らないだなんて「損」。
それくらいすばらしい温泉です。
楽しめるのはお湯だけではありません。
東京ドーム約8個分ある敷地では、
四季折々に変貌する森を散策することもでき、
夏には蛍も観賞できるそうです。
また、宿泊設備も整っており、
静かに過ごすのに最高の場所となっています。
桃源郷のような非日常的な時間を過ごせるので、
リピーターも多いそうです。
ここにいるだけで何もしなくてもいいという
贅沢な時間を過ごすのにもピッタリですね。
宿泊の際は秋田駅西口などから無料送迎バスも出ているので、
車がない方でも利用しやすい温泉です。
旅行に行けるようになったら、
心身ともに癒される〈貝の沢温泉〉で贅沢な時間を過ごしてみませんか?
photo & text
重久 愛 しげひさ・いつみ
「死ぬまでには一度は行きたい場所」で知られる鹿児島県与論島出身。2019年に縁あって秋田県秋田市にIターン。よそ者から見た秋田市の魅力や移住に至る経験を生かして、秋田市の地域おこし協力隊に着任。YOGAを生かした地域交流を図る事業や、移住者を受け入れる市民団体事業をプロデュース中。山菜採りにすっかり夢中に。自称「立てばタラの芽、座ればバッケ、歩く姿はコシアブラ」。
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