八雲町の秘湯〈温泉旅館 銀婚湯〉 源泉かけ流し、5つの露天風呂で 楽しい湯めぐり。

ひっそりしたトチニの湯の入り口はまさに秘湯の佇まい。鍵をかけて入りましょう。

森に囲まれたトチニの湯は、自然と見事に調和した名湯です。
米杉の大木をくりぬいた湯船と、奥にある小さな湯船を、
生い茂る緑や眼下の川面を眺めながら貸切で利用するのは、この上もない贅沢気分。
すぐそばに湧き出る単独源泉100パーセントの少し熱めなお湯に浸かれば、
体の芯までポカポカに。良質のお湯に身をゆだね、
忘れられないひとときを過ごせます。

手づくりの野趣あふれる湯船から川を眺める、ここにしかない非日常の空間。

木に抱かれるようにしつらえられた深めの湯。自然の中なので虫にはご注意。

行きと帰りで違うルートを辿ると、咲き始めたガクアジサイの姿が。

温泉が点在するこの庭は、かつて農家の畑だったというのが信じられないほど、
白樺やミズナラ、ブナなど多くの木が植えられた豊かな景観が広がっています。

そして銀婚湯の見どころのひとつが、館や庭、温泉周りに植えられた紅葉の木。
6月には新緑の緑の葉を、秋には美しい紅葉を、
湯船からも楽しめることで有名です。

隠し湯めぐりはもちろん、散策路を浴衣でそぞろ歩きするのも楽しい。

川のせせらぎを聞ける、絶景の湯

丸石が愛らしい湯船にこんこんとお湯が注がれる〈どんぐりの湯〉。

トチニの湯を満喫したあとは、次なる隠し湯〈どんぐりの湯〉へ。
清流をすぐ近くに感じられるこぢんまりとした野天風呂は、屋根のある脱衣所つき。
ひたひたと石段を降りて、心地よい空気を胸いっぱいに吸い込みながら、
絶景の湯を心ゆくまで味わいましょう。
このほかに、隠し湯は〈もみじの湯〉〈かつらの湯〉〈杉の湯〉があるので、
滞在の間にこまめに空きをチェックしてみて。(もみじの湯と杉の湯は冬期閉鎖)

敷地内には5本の源泉が引かれ、温泉成分を生かすため
塩素殺菌や循環ろ過は一切なし。いずれも湯温が高いため、
一部は地下水を加えて適温にしています。

散策路で羽化したばかりのセミに出会いました。

居心地の良い客室。窓の向こうの緑に心ほぐれます。

道南の山の幸と海の幸を満喫

5つの館に分かれた客室の窓からは、
それぞれ美しい中庭や落部川の景色を眺められ、
自然を感じながら深いくつろぎのひとときを過ごせます。
湯めぐりの後の体をゆっくり休めたら、
1階にある個室の食事処〈静山〉での夕食が待っています。

彩りも美しい、旬を伝える前菜盛り合わせと小鉢で少しずついろいろな味わいを楽しめます。花形の器は珍しいリンゴの白和え。

この日のお造りは、八雲町太平洋側の落部港でとれた新鮮なエビ、ハマチ、アイナメ。

夕食は、和食をベースに旬の土地の恵みをとりいれた料理が豪華に並びます。
山奥にありながら、車で30分の距離にある太平洋に面した落部港で水揚げされる
新鮮な魚介を贅沢にいただけるのが、銀婚湯の魅力のひとつ。
丁寧に手をかけられた料理はほかにも、吉次(キンキ)のソテー、豚やわらか煮、
天ぷらや季節のカルパッチョなど、おいしさはもちろん、ボリュームも満点。
宿の近くにはお店がないため、
お食事をたっぷりと召し上がっていただきたいという宿の心づかいが込められています。

ふらりと立ち寄りたい売店には、隣町厚沢部にある人気の窯元〈ソロソロ窯〉の器をはじめ、地元の特産品が揃います。