あふれるチーズ愛で商品開発。 兵庫発・プロセスチーズの パイオニア〈六甲バター〉

日本の食卓にプロセスチーズを広めた〈六甲バター〉の人気商品を、ランキング形式でご紹介。14種類ものフレーバーがある「QBBベビーチーズ」、あなたはいくつ食べたことがありますか?兵庫の食品メーカー〈六甲バター株式会社〉広報の柿本賢佑さんに、ユニークな商品が生まれる秘密を伺いました。

不動の一位はもちろんアレ。人気商品ランキング

【1位:QBBベビーチーズ】

1972年に誕生したベビーチーズの元祖。年間の販売数はなんと2億本以上(!)ということで、日本人1人が1年に約2本は食べているという人気商品です。

特に2025年3月発売の新商品「炙り明太子」がおいしすぎるとSNSで話題に。開発者は入社当時から明太子入りのチーズが作りたかったそうで、何百回も試作を繰り返してやっと商品化することができたとか。思わず「ビールください!」と言いたくなる味わいです。

【2位:チーズデザート6P】

シルクのようになめらかな口当たりのクリームチーズに、季節の果物を合わせたチーズのデザート。スイーツとして味わえるのに糖質は少なく、リッチな風味で小腹も心も満たされます。

ちなみに「チーズデザート」シリーズは海外でも人気で、昨年は台湾のSNSで大バズりしたそうです。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000054.000097662.html

【3位:ひとくちチーズデザート あまおう®苺】

コロンと丸いクリームチーズの中に、福岡県産あまおう®苺入りのソースを閉じ込めたユニークな一品。発売から3週間で10万パックを出荷するという、予想を上回る大ヒットに驚いたそうです。

こちらがシリーズ第一弾商品ということで、第二弾の発売に向けて開発チームが動いているとか、いないとか。

スティックチーズからヴィーガンまで、豊富なチーズを開発

「QBB」というブランド名が有名ですが、会社名は〈六甲バター〉。1948年12月の創業時、海外で“人造バター”と呼ばれていたマーガリンの製造をしていたことからこの社名になりました。業務用や給食用チーズを合わせると商品数は300種類以上。ちなみに創業以来、バターを作ったことは一度もないそうです。

プロセスチーズという分野で、常に斬新な商品を生み出してきた〈六甲バター〉ですが、なかでもエポックメイキングなのが、1960年に誕生した世界初の「スティックチーズ」。個包装で食べやすいチーズの登場で、日本の食卓とチーズの距離はぐっと近づきます。

「最初はカルトンチーズという大きなブロック型のチーズを販売していたのですが、『毎朝朝食用に切るのが大変』という創業者の奥様の声がきっかけで、個包装チーズの開発がスタート。魚肉ソーセージにヒントを得て『スティックチーズ』が誕生しました」

その後も1971年には日本初の「個包装のスライスチーズ」、その翌年に現在の主力商品「ベビーチーズ」、2008年にはデザートとして楽しめる「チーズデザート6P」が誕生。チーズのおいしさや楽しさをさまざまな形やフレーバーで表現するアイデアの源は、社員のあふれるチーズ愛にあると柿本さんは話します。

「商品開発部の熱量はかなりすごいと感じます。若手とベテランが一丸となって、新しいものを生み出していこうという勢いがある。なにより自社の製品を好きな人が多いんです。味はもちろん食感も大事にしていて、何度も試作を繰り返した末にお蔵入りすることも。手前味噌ですが、チーズのプロとしてのプライドがあるからこそ、どの商品を食べてもハズレがないのが自慢です!」

そんな〈六甲バター〉が未来へ向けて発信するのが、動物性素材を使わないプラントベースのチーズ。開催中の大阪・関西万博の大阪ヘルスケアパビリオンでは、「QBBこれもいいキッチン」と題して、ヴィーガンチーズ商品「Pシュレッド」を使ったメニューを提供しています。

「どんな人にも、どんな時代でもチーズを楽しんでほしいという思いから、植物性のチーズ代替商品の開発にも取り組んでいます。アレルギーや宗教的理由で乳製品が食べられない方にもチーズのおいしさをお届けできますし、サステナブルの観点でもこれが未来のチーズのスタンダードになるかもしれません。もちろんずっとチーズを作り続けてきた私たちだからこそできる、しっかりチーズのコクが生きたヴィーガンチーズになっています。万博のブースは大変好評をいただいていて、世の中から求められているのを感じますね」

チーズランドの王子・Qちゃんがお出迎え。工場見学もおすすめ

最後に少しだけ本社を見せていただきます。本社は兵庫県神戸市中央区にあり、近くにはコアラなど約130種の動物が観られる〈王子動物園〉や、神戸市民のソウルフードと言われる〈もっこす〉という中華そば店があります。柿本さんのお気に入りは、隣駅の三宮からほど近い元町中華街にある〈老祥記〉の豚饅頭。「蒸したて熱々を買えるので、その場で食べてしまうくらいおいしいです」

また、本社からは少し離れた山のほうには、⽇本最⼤級のプロセスチーズ⼯場「六甲バター㈱神⼾⼯場」併設したQBBプロセスチーズパークがあり、事前予約をすれば工場見学が楽しめます。ベビーチーズの生産ラインが見学でき、試食やお土産もあって人気なのだそう。

全国の食卓にチーズのおいしさを届けるため、情熱を持って商品をつくり続けている〈六甲バター〉。今度スーパーで見かけたら、ぜひ手にとってみてくださいね。

infomation

map

六甲バター

住所:兵庫県神戸市中央区坂口通1-3-13

電話番号:078-231-4681

URL:https://www.qbb.co.jp/

Instagram:https://www.instagram.com/qbb_official/

どんだば、めじゃー、かふーしろー!吉本芸人・ありんくりんが挑戦する、 北海道・東北地方の方言

SNSでの総再生100万回(2025年6月時点)を超える、コロカルの人気動画企画、ありんくりんの方言講座。
今回は、北海道、青森県、宮城県のよしもと住みます芸人から挑戦状が届きました。ぜひ一緒に方言クイズ、イントネーション講座、早口言葉にチャレンジしてみてくださいね!

北海道の方言クイズ

北海道住みます芸人のコロネケン束田さん、華花クラッツ たいようさん、オジョーさんからの挑戦状!

・はんかくさい(バカらしい)
・あめってるわ(腐ってるわ)
・かふーしろー(ありがとう)
・おだつ(調子に乗る、ふざける)

津軽弁のイントネーション講座

青森県住みます芸人の北野ごぼうさんがレクチャー!

・どんだば(どうなってるの)
・んだびょん(そうだと思う)
・したばって(だけど)
・わいは(わあ!)
・めじゃー(美味しい)

宮城県の早口言葉

宮城県住みます芸人のゆずさんからの挑戦状!

「ぬがづぬずぅぬぬづ、ぬづようび」(2月22日日曜日)

profile

ありんくりん

沖縄県出身、2014年に、ひがりゅうたとクリスで結成。コンビ名は方言で「あれもこれも」。『お笑いバイアスロン2018』(琉球朝日放送)優勝。『新春!Oh笑い O-1グランプリ』(沖縄テレビ)2019年、2020年、2022年優勝。現在冠ラジオ『ありんくりんのヨーガクナイト』(RBC琉球放送)、「友近ありんくりんのい~あんべぇ」(沖縄テレビ)に出演中。

Instagram

ひがりゅうた:https://www.instagram.com/arinkrin.higa710/?hl=ja

クリス:https://www.instagram.com/chris_arinkrin/

YouTube:https://www.youtube.com/channel/UC-JBOEI9NRCis8p_han0xww

【ウェビナー見逃し配信】 クラフトビールで未来を切り拓く 〈奈良醸造〉の舞台裏 コロカルアカデミー Vol.1

「コロカル」は2025年5月15日、ウェビナー講義シリーズ「コロカルアカデミー」の記念すべき第1回を開催しました。

ゲストは、奈良からクラフトビールの新しい可能性を切り拓く〈奈良醸造〉代表兼ヘッドブルワーの浪岡安則さんです。現在国内のクラフトビールでは唯一ナイトロ缶ビールを製造し、地域企業とのユニークなコラボレーションをするなどニュースの絶えない〈奈良醸造〉。その背景にある哲学からブランド戦略、これから目指す未来まで、熱く語っていただきました。

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〈奈良醸造〉代表兼ヘッドブルワーの浪岡安則さん

〈奈良醸造〉代表兼ヘッドブルワーの浪岡安則さん

奈良生まれ奈良育ちの浪岡さんは、「地元を舞台に仕事をしたい」という思いから、奈良で醸造所を設立。これまでに150種類を超えるビールをリリースしてきました。瓶内二次発酵を採用し、熟成期間を経て完成させた贅沢なビールや、クリーミーで微細な泡が特徴のナイトロ缶など、造り手のこだわりが随所に光ります。

日本各地で醸造所の数が増加する中、独自の世界観と品質でクラフトビール界の中でも、注目の〈奈良醸造〉。現在は、北海道から沖縄まで全国47都道府県に出荷しています。

あえて定番ビールを多くは持たない〈奈良醸造〉

あえて定番ビールを多くは持たない〈奈良醸造〉

ビールは嗜好品。だからこそ届けたい価値

浪岡さんが一貫して語っていたのは、「ビールは嗜好品である」という考え方。「生活必需品ではなく、飲めば飲むほど健康になるものでもない。でも、あればもっと暮らしが豊かになるもの」と話します。そんな存在として丁寧にビールを造り、ファンになってもらうことを大切にしています。

にもかかわらず、自社のビールを「おいしい」と自ら発信することはありません。味の良し悪しは、あくまで飲み手が感じるもの。SNSでも飲んでくれた人が発信する言葉を大事にする、静かな美学を持っています。

無限の可能性を秘めたコラボレーション

〈奈良醸造〉は、ビールを通して奈良の魅力を発信することにも注力しています。中でも注目を集めているのが、異業種とのコラボレーションです。清酒発祥の地とも言われる奈良には多くの酒蔵があり、日本酒蔵〈油長酒造〉ともタッグを組みました。実際に商品を口にした杉江編集長は「一杯目にはビールを飲みたいけど、刺身には日本酒を合わせたい……そんな悩みを解決してくれた貴重なビール」と語ります。

熟したリンゴやパイナップル、濃厚なイチゴなど、圧倒的な吟醸香が感じられる

熟したリンゴやパイナップル、濃厚なイチゴなど、圧倒的な吟醸香が感じられる

ミシュラン2つ星のガストロノミーレストランとの取り組みでは、「あえて完全なものは作らないでほしい」という珍しいリクエストがあったそう。料理とのペアリングで完成させることを前提に、カカオニブや八角、奈良産の和ハッカで斬新な味わいを実現しました。

さらに、奈良の靴下メーカーとのコラボでは「奈良は靴下生産量日本一」という意外な事実も紹介されました。「奈良の魅力を知ってもらうきっかけを作るのは、創業当初からやりたかったこと。靴下の品質もとても良いんです」と浪岡さん。ビールというジャンルを超えて、地域資源とつながるユニークな取り組みが広がっています。

缶のラベルとソックスがコラボ限定デザインに

缶のラベルとソックスがコラボ限定デザインに

奈良の「お土産」ビールを超えていく

現在、〈奈良醸造〉の出荷量の約半数は関東が占めています。これは、奈良のお土産としての消費に依存しないブランド戦略によるもの。“地ビール“として定着してしまうと、県外に住む人の日常の暮らしには入り込めないと考え、奈良のイメージが強い鹿や大仏とのコラボレーションも意図的に避けてきました。「奈良といえば鹿、と思う人もいれば、そうじゃない人もいる。それが販路の限界になることもある」と語ります。従来のご当地戦略に頼らず、広く愛されるプロダクトを目指しています。

関東地方の割合が増加し、現在では約半数に

関東地方の割合が増加し、現在では約半数に

自分の足で一歩一歩積み上げた信頼関係

開業当初、浪岡さんはスマホを片手に東京駅に降り立ち、クラフトビールと検索して出てきた飲食店を訪ね歩いたと言います。茅ヶ崎まで足を運び、直接交渉したというエピソードを披露。「今でも繋がっているのは、値段ではなく中身や想いに関心を持ってくれたお客さま」。そんな方々を「語り部」と呼び、自社のビールを代弁してくれる存在として大切にしています。人との信頼関係こそが、〈奈良醸造〉のブランドを支えているのです。

奈良で飲まれる機会も増やしていきたい

ウェビナー中には参加者から「奈良での消費量を増やすための施策は?」という質問も寄せられました。浪岡さんは「実は奈良県の一人当たりのビール消費量は全国最下位クラスなんです」と驚きのデータを紹介。ビールは家庭での消費量よりも飲食店での消費量が多いため、観光客が奈良で“夜に滞在”する仕掛けが必要だといいます。現状ではアクセスのよい京都や大阪に泊まる人が多く、どう奈良の夜に引き留めるかが今後の課題とされました。

目指すのは「奈良発・世界品質」

奈良という名を冠していなくても、世界に通用する品質にしていきたい。それが浪岡さんの目指す姿です。クラフトビール業界はまだ若く、現在はブームの中で多くの人材が参入しています。しかしその一方で、「夢だけではやりがい搾取にもなりかねない」と語る浪岡さん。給与水準も見直すことで製造業としての健全な魅力を持った業界に育てていきたいという想いが伝わってきます。

経営者としての視点と、造り手としての感性。その両輪で〈奈良醸造〉を前進させる浪岡さんの言葉には、土地に根を張りながら、未来を見据える静かな意志が宿っています。

奈良という場所を起点に、唯一無二の価値を丁寧に積み重ねていく。その歩みは、地域発のものづくりがもつ可能性を、改めて教えてくれるものでした。

ウェビナー後半では、クラフトビールのセレクトショップを開業予定という参加者からの質問や、新しいビールのアイデアのヒントをなども伺います。
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profile

YASUNORI NAMIOKA
浪岡安則

なみおか・やすのり●奈良醸造 代表兼ヘッドブルワー。1979年生まれ、奈良県出身。京都大学卒業後、奈良県庁にて技術吏員(土木)として主に道路行政に従事。2015年に退職後、京都醸造株式会社に入社。アシスタントブルワーとしてクラフトビール造りを学んだ後、2017年に奈良醸造株式会社を創業。代表取締役として経営を行う一方、醸造責任者として2018年の醸造開始より150種類以上のビールをリリースして現在に至る。

銀座ロオジエ アシスタントヘッド ソムリエの松本有佑子さんが推薦! 地元・福岡県北九州市の 思い出の味3選

日本やグローバルで活躍するナビゲーターにご登場いただき、地元や別荘などの拠点がある土地のおすすめ3スポットを紹介してもらう本企画。

資生堂が経営するフレンチレストラン銀座ロオジエ アシスタントヘッドソムリエの松本有佑子さんに、地元・福岡県北九州市で思い出の味を厳選してもらいました。

地元の穴場名店〈永目〉

地元の穴場名店〈永目〉

地元にいる時から、家族でずっとお世話になっています。地元の野菜をふんだんに使っていて、最高のお肉をコース仕立てで出していただけるお店で、誕生日にはいつも行っています。大将は福山雅治似の爽やかイケメンで、地元の社長さん、お医者さんなどグルメな人で知らない人はいない、穴場名店になりつつあります!

information

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永目nagame

住所:北九州市小倉北区鍛冶町1-1-14

Instagram:https://www.instagram.com/nagame_irori29/

改札内にわざわざ入って食べたい〈ぷらっとぴっと7・8番ホーム〉

改札内にわざわざ入って食べたい〈ぷらっとぴっと7・8番ホーム〉

小倉駅の改札内にあるんですが、電車に乗らないのにわざわざ食べに行くくらいお気に入りのお店です。ねぎと甘いかしわがたっぷりとのっていて、北九州らしい甘めの出汁との相性が抜群。とっても美味しいので、ぜひ食べに行ってほしいです。

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北九州駅弁当かしわうどん ぷらっとぴっと7・8番ホーム

住所:北九州市小倉北区浅野1-1-1 JR小倉駅7・8 ホーム

Instagram:https://www.instagram.com/kitakyu.ekiben1891/

ボリューミーなサンドイッチが食べられる〈OCM〉

ボリューミーなサンドイッチが食べられる〈OCM〉

ここは私の両親が高校生の頃から行っていた老舗。リーズナブルな価格帯なのにボリューミーで、好きな具材を選べるアメリカンなサンドイッチ屋さんです。パンは小倉では一番有名な〈しろや〉のものを使っていてふわっふわ。テイクアウトもできておすすめです。

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OCM

住所:福岡県北九州市小倉北区船場町3-6

Instagram:https://www.instagram.com/sandwichfactoryocm/

動画はこちらから!

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Yuko Matsumoto 
松本有佑子

福岡県北九州市出身のソムリエ。新卒でウェディング・レストラン事業の会社に就職後、ソムリエの資格を取得。その後、東京・渋谷のフレンチレストラン〈モノリス〉を経て、「ミシュランガイド東京 2025」にてミシュラン3つ星を獲得したフレンチレストラン〈SÉZANNE〉へ。現在は、日本を代表するグランメゾン〈L'Osier〉のアシスタントヘッドソムリエとして活躍中。

銅像から紐解く偉人伝。 破天荒だけど、多くの人に愛された 高知出身の植物学者・牧野富太郎

日本各地に点在する銅像のモデルとなった人物を紐解く本企画。
今回ご紹介するのは、〈高知県立牧野植物園〉内にある牧野富太郎の全身像です。植物学者・牧野富太郎の功績と人柄とともに、おすすめしたい植物園の楽しみ方について広報課の橋本 渉さんに話を聞きました。

愛すべき「日本の植物分類学の父」

「高知県中西部に位置する佐川町で生まれた牧野富太郎は、植物を愛し、多くの新種を発見し命名した、『日本の植物分類学の父』と言われる学者です。

2023年に放映された連続テレビ小説『らんまん』で、神木隆之介さんが演じた主人公のモデルとなった人物として彼を知った方も多いかもしれません。

私生活では、裕福な家の一人息子として生まれ、幼少期に父、母、祖父を亡くすも、祖母に甘やかされて育ちました。破天荒な性格で、研究に打ち込むあまり1億円以上の借金を抱えたことも。」

自叙伝にある、借金地獄を公表すると支援者が現れた話や、恋愛結婚した妻・壽衛(すえ)に苦労をかけた様子からも、その破天荒さが窺えます。

「一方で、ひたむきに研究する姿勢と明るい人柄で多くの人々に愛されました。博士が写っている写真を見ると、いつも植物とともに本当に幸せそうな表情をしています」

背広姿、手にはキノコ、足元には生い茂る草。銅像から見る牧野博士

「牧野植物園は開園後、園地の拡大やリニューアルを繰り返しています。現在、園内には3つの牧野富太郎像があり、最も大きな全身像は南園エリアにあります。

もともと全身像が建った当時、その周辺には芝生が広がっていました。遠足やピクニックに来た人たちは銅像の周りにシートを広げ、思い思いに楽しんでいたそうです。

開園から40年が経った1999年以降、植物園の敷地が広がるにつれてシンボルとなるものも増えていきましたが、その40年間は牧野植物園のシンボルと言えば芝生に佇む牧野富太郎像だったと思います。

現在、南園には〈50周年記念庭園〉があり、銅像の位置はそのまま、辺りを樹木が囲み、木製デッキの観察路が整備されています。観察路では、小川とともに季節によってアジサイやモミジの仲間が楽しめます」

「全身像の牧野博士は背広を着て、手にはキノコを持ち、足元には草が生い茂っています。実はこの姿は、牧野博士のスタイルを反映しているんです。

牧野博士は植物調査の時にはスーツを着て出かけていました。愛する植物に対して敬意を表しているとも捉えられるかもしれませんね。正装で泥だらけになるのが牧野博士でした。

手にしているのは柄の長さが特徴のカラカサタケというキノコです。さらに、学者というと研究室にこもるイメージがあるかもしれませんが、牧野博士は野山に分け入って行き、人々に植物のことを伝えることに尽力した人物でした。足元の草は、そんな博士の生き方を表しています」

訪れるたび、異なる景色を楽しめる植物園

「そんな牧野富太郎の銅像がある〈高知県立牧野植物園〉は、彼を慕う市民たちの声に応じる形で1958年に開館しました。日本で唯一の人名を冠した植物園で、牧野博士ゆかりの植物や、博士を育んだ地元の野生植物、3000種類以上に出会える場となっています」

色鮮やかな熱帯花木からサボテン類など乾燥地の植物まで集まった〈温室〉、果樹や野菜、ハーブを含む植物を五感で感じられる〈ふむふむ広場〉、鉢植えや博士ゆかりのハーブティーセットが手に入るショップなど、カジュアルに楽しめるスポットもたくさん。

愛好家の皆さんは、植物図などの貴重な資料の数々も要チェックです。

博士が描いたコオロギランの植物図(高知県立牧野植物園所蔵)

博士が描いたコオロギランの植物図(高知県立牧野植物園所蔵)

「植物園は、季節ごとに違った植物に出会える場所かつ、植物の成長に伴って来園する度に新しい景色に出会うことができる場所です。

自由に散策できるよう、順路はないので、自然のなかに飛び込んだ感覚で楽しんでもらえるのではないでしょうか。解説ラベルには博士とその植物にまつわるエピソードが書いてあるので、読みながらぜひお気に入りの植物を見つけてください」

information

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高知県立牧野植物園

住所:高知県高知市五台山4200−6

電話番号:088-882-2601

Web:https://www.makino.or.jp/

コロカル編集部の食いしん坊日記 編集長が選ぶ、 京都滞在の定番グルメ5軒

日本全国に点在する郷土料理やB級グルメ、旬の食材を使った料理など、コロカル編集部があちこち巡り、おすすめを見つけました。今回は編集長が選んだ、京都滞在の定番グルメを5軒ご紹介します。

おいしい店はいっぱいあるのに、いつも同じ店ばかりに通ってしまう。この傾向が高くなってくると、旅先、出張先だった、よそゆきの町が、身体的にも精神的にも馴染んだ町へと変化する分岐点になっていると思う。京都は、さまざまな雑誌が毎年のように特集を組むほどに、おいしい店が多数あり、かつ、新しい店が続々と登場する町である。かれこれ10年、いろいろな理由で京都に通い詰めている。新しい店にトライすることはあるけれども、必ず、朝に夜に(夜を楽しむために、昼を抜くことが多いのも京都滞在の定番)行くのは、この5軒。食べることの喜びとともに、これらの店が、大変な努力のもとに営業してくれていることの奇跡に、日々、西の方向に足を向けてなど、眠れないのである。

滞在中に必ず訪れる〈切通 進々堂〉

「ういきゅう」(上ウインナートースト)に「上たまごサンド」は、滞在中は必ず。〈切通 進々堂〉のBGMは、常連の京都弁。

宇宙一のしめ鯖〈一品料理 高倉〉

〈一品料理 高倉〉の鯖のきずし。しめ鯖の概念を覆す、宇宙一のしめ鯖。季節ごとの薬味とのハーモニー、おかわりしたい欲高まる。

突然に握りが始まる〈ブランカ〉

京都らしい食材にエスニックテイストを交える〈ブランカ〉では、夜がふけると突然に握りが始まる、おにぎりもうまい。

〈洋食 おがた〉で安定のアジフライを

〈洋食 おがた〉に行くと、頼むアジフライ。メニュー数相当あり、違うものを頼みたいと思うが、やっぱり、いつもアジフライ。

特別なそば屋さん〈通しあげ そば鶴〉

ふつうのまちのそば屋さんなのだけど、やっぱり特別なそば屋さんの〈通しあげ そば鶴〉。おいしく、楽しく、泣ける店。