編集部員が選ぶ、新潟・長岡エリアに行ったら食べてほしいグルメ4軒|コロカル編集部の食いしん坊日記

新潟はラーメン大国! 生姜醤油ラーメンで体ぽかぽか。

お米のイメージが強い新潟ですが、全国屈指の「ラーメン県」でもあるんです。新潟濃厚味噌ラーメン、燕背脂ラーメンなどの「新潟5大ラーメン」を筆頭に、土地の風土を生かした個性豊かなラーメンが独自の進化を遂げています。その一つ、長岡を代表するラーメンが「長岡生姜醤油ラーメン」。 生姜を効かせた濃口のスープが特徴で、食べるとじんわり体が温まる、 県内でも雪深い長岡地域ならではのラーメンです。今回訪れたのは、〈ラーメンあおきや 喜多町店〉。 90席ある広い店舗にも関わらず、土日は列ができるほど人気の名店です。

生姜醤油ラーメンという名前から、さぞ生姜のパンチが強いのだろうと少しドキドキしながらスープを口に運ぶと。意外にも口当たりはさっぱりとしており、マイルドな醤油の旨味が口いっぱいに広がります。けれど、後から生姜の風味がしっかりと追いかけてきて「確かにこれは生姜醤油ラーメン!」と納得の味。中太のストレート麺に、トッピングの海苔もアクセントになり、あっという間にするすると食べ切ってしまいました。初めて体験した、本場の生姜醤油ラーメン。また食べたくなる、クセになる一杯でした。

醤油の香りに誘われて〈江口だんご〉でひと休み。

長岡市摂田屋地区は、自然豊かで水がきれいなことから、お酒や醤油、味噌作りなどが栄えてきた醸造の街。現在は、古い建物を活かしながら、再開発が進み、街歩きにぴったりのエリアです。このエリアの街歩きで必ず立ち寄りたいのが〈江口だんご〉。店先から漂う香ばしい香りに誘われて、ついつい足が向いてしまいます。このお店は、摂田屋の老舗醤油蔵〈越のむらさき〉の創業者の旧邸宅を改築した店舗。名物のみたらし団子にもその醤油が使われています。店先にはベンチもあるので、焼きたてのお団子をその場で頬張るのがオススメ!また、奥の店内を覗くと、笹だんごや大福など手土産用の和菓子も販売されていました。今回同行してくれた長岡地域振興局職員の方の「いちご大福も絶品なんです!」という言葉に、ついついこちらもお買い上げ。

摂田屋の夜は、発酵レストラン〈WILLOW HOUSE〉で。

発酵文化が色濃く残る摂田屋で、古民家を改装して2024年にオープンしたレストラン〈WILLOW HOUSE〉。発酵をテーマに、地のものを活かしたメニューを提供しています。今回いただいたのは「薪火と発酵コース」。料理は、隠し味に醤油や味噌が使われていたり、調味料にも麹が使われていたりと前菜からデザートまで、じっくりと発酵の魅力を堪能できます。 さらに、天然酵母を使ったパンはなんと食べ放題!しかも、薪火を使って焼き上げているというから驚きです。 種類も豊富で、そのおいしさについついおかわりしてしまいます。

ドリンクも侮ることなかれ。ノンアルコールも発酵メニューが充実しており、 お酒を飲む人も、そうでない人も楽しめるのが嬉しいポイントです。普段はお酒一択の私も、この日はクラフトコーラにもチャレンジ。素敵な空間でゆっくりと食事を楽しんだ、いい夜でした。

小千谷にきたら、へぎそばを食べよう。

長岡市から少し足を伸ばしてやってきたのは小千谷市〈わたや本店〉。ここは100年以上、名物の「へぎそば」を作り続けている老舗です。古くからお祝いの席で親しまれてきた郷土料理で、「へぎ」と呼ばれる四角い木の器に盛り付けられていることが名前の由来。 岩手のわんこそばといい、へぎそばといい、器で料理の名前がつくのが面白い。そばは一口サイズで綺麗に並べられており、それを一玉ずつつゆにつけて食べるのが小千谷スタイル。

へぎそば
絹のように盛り付けられたそばが美しい。

さっそくすすってみると、コシが強くツルッとした食感に驚きます。この独特な食感の秘密は、生地に練り込まれている海藻の「ふのり」。実はこのふのりは、江戸時代から作られてきた高級麻織物「小千谷縮」にも使われていたもの。ユネスコ無形文化遺産にも登録されており、さらっとした着心地の良さゆえに夏の着物の素材として大名御用達だったと言われています。 その糸を整えるための糊として、ふのりは欠かせない存在でした。

そばも織物も、どちらも同じ素材が支えてきたという話を聞き「やっぱり食には土地の色が出るんだなあ」と改めてしみじみ。小千谷の歴史に思いを馳せながら、最後の一口までじっくり味わいました。

わたや本店
外観からも歴史を感じる。

どの料理も土地の気候や歴史と紐づいており、「なるほど!」の連続だった人生初の新潟旅。滞在はたったの2日間でしたが、帰る頃にはもう新潟が恋しくなっていました。
次はどこで何を食べようかな?

長崎県民なら知っている?『和・華・蘭』の歴史を感じる銘菓3選|ニッポンおやつ図鑑

五島列島の念仏踊りの熱気を伝える。〈はたなか〉の治安孝行(ちゃんここ)

ちゃんここ

大正元年、五島列島福江島で饅頭店として創業した〈はたなか〉。現在は、お菓子作りだけでなく「観光ビルはたなか」としてレストランや宴会場も運営し、島の人々にとって親しみ深い存在となっています。そんな老舗が60年以上守り続ける看板商品が、五島を代表する銘菓「治安孝行(ちゃんここ)」です。

一度聞いたら忘れられない、そのユニークな名前は、島に800年前から伝わる念仏踊り「チャンココ」(県指定無形民俗文化財)が由来となっています。語源はカネの音の「チャン」と太鼓の音「ココ」。先祖の霊を鎮め、家内安全の祈りを込めて踊られる、五島の夏の風物詩です。毎年お盆の時期になると、花傘を被り、腰みのをつけた踊り子たちが太鼓を叩きながら踊る様子が島の各所で見られます。コロンとした俵型は、踊り手が首から提げる太鼓を模したものなのだそう。

きな粉がたっぷりまぶされたもちもちの求肥の中には、職人が丁寧に練り上げたあんこがぎっしり。かつて天皇陛下へ献上され、全国菓子博覧会でも名誉総裁賞に輝いた、五島が誇る正真正銘の銘菓です。

ちゃんここのポップ

実はこの「治安孝行」、島外の実店舗ではなかなかお目にかかれない希少な一品。今回、商品を購入したアンテナショップ〈日本橋長崎館〉でも、「交渉の末、ようやく入荷!」というポップが添えられていました。島の歴史がぎゅっと詰まった、出会えたらラッキーな五島のおやつです。オンラインでも販売されているので、ぜひ食べてみてください。
(※日本橋長崎館は2026年4月1日〜5月31日にリニューアル工事のため一時休館予定。)

Information

御菓子司はたなか

住所:長崎県五島市中央町7番地20|地図電話番号:0959-72-3346
HP:https://www.hatanaka.cc/
Instagram:@chankoko_hatanaka

中国文化を感じる、長崎県民のソウルフード。〈福建〉のよりより

よりより

日本三大中華街の一つがある長崎で古くから愛され続けている「よりより」は、小麦粉の生地をねじって油で揚げた、中国発祥のお菓子。「麻花兒(マファール)」や「唐人巻」など様々な呼び名がありますが、2本の生地をよりあわせて作られることから、地元では「よりより」の愛称ですっかり定着しています。長崎では学校給食にも登場するほど身近な存在で、県民のソウルフードともいえる食べ物です。

今回、アンテナショップに並ぶ、数あるよりよりの中から手に取ったのは、中華街で70年以上続く老舗〈福建〉のもの。おいしさの秘密は、中国の伝統的な饅頭作りにも使われる、自然発酵させた熟成生地「老麺(ろうめん)」。これを一本一本職人の手で編み上げ、大豆油で揚げることで小麦本来の旨みを引き出しています。

よりよりのポップ

最大の特徴は、なんといってもその独特な歯ごたえ。アンテナショップのポップにも「歯の弱い方はお気をつけください」と注意書きがあるほどの硬さです。ボリボリとした食感と、さっぱりとした優しい甘さはクセになること間違いなし。商品ごとに違う「硬さ」を食べ比べして、自分好みのよりよりを探してみるのも楽しみのひとつかもしれません。異国の文化が街に溶け込み、日常のおやつとして根付いた、長崎の歴史を感じる一品です。

Information

福建

住所:長崎県長崎市出島町4-13|地図
電話番号:095-823-1036
HP:https://fukken-nagasaki.jp/

殿様が愛した、黄金のお菓子。〈平戸 蔦屋〉のカスドース

カスドース

かつて海外交通の拠点として栄え、南蛮貿易の幕が開いた長崎県平戸市。文亀2年に創業した〈平戸 蔦屋〉は、江戸時代に平戸藩主・松浦家の御用菓子司を務めた、九州最古とも言われる歴史ある菓子店です。

看板商品の「カスドース」は、長崎に伝えられた南蛮文化のひとつ。ポルトガルの家庭で食べられてきた伝統的なお菓子で、長崎名物カステラよりも早くポルトガルの宣教師から伝えられたとも言われています。名前の由来は、カステラの「カス」にポルトガル語で甘いという意味の「ドース」。卵や砂糖が最高の贅沢品だった当時、殿様しか口にできない“幻の菓子”と呼ばれていました。

保存料は一切使わず、厳選した長崎県産の新鮮な卵を使い、丸2日間かけて手作業で仕上げられているカスドース。一口大のカステラをたっぷりの卵黄にくぐらせ、沸騰した糖蜜で揚げ煮にし、仕上げにグラニュー糖をまぶして作られます。糖蜜で揚げる工程は、冷蔵設備がない時代に日持ちを良くするための先人たちの知恵。第十代平戸藩主・松浦熈(ひろむ)が町民のために編纂したお菓子図鑑『百菓之図』にもその姿が描き残されており、古くからこの地で愛されてきたことが分かります。

シャリッとした砂糖の食感のあとに広がる、濃厚なコクと贅沢な甘み。黄金色に輝くその姿は、まるで宝石のよう。特別なティータイムに、一切れずつ大切にいただきたい一品です。

Information

つたや總本家

住所:長崎県平戸市戸石川町953-5|地図
電話番号:0950-22-2360
HP:https://www.hirado-tsutaya.jp/

青森で愛され続けるロングセラー銘菓3選|ニッポンおやつ図鑑

1970年発売、旅人に愛された伝統の味。〈ラグノオささき〉の茶屋の餅

1884年、弘前で小さな餅屋として創業した〈ラグノオささき〉は、現在も青森を代表する定番土産を数多く手がけています。そんな同社が1970年に発売し、今なお幅広い世代に愛され続けているロングセラー商品が「茶屋の餅」。

その名前は、かつてみちのくの峠越えに挑む旅人たちが、道中の茶屋で味わった餅菓子に由来しています。竹皮柄のパッケージには、笠を被って歩く旅人や、わらぶき屋根の茶屋で休息をとる人々の姿が描かれており、当時の情景を今に伝えています。
袋を開けると、並んでいるのは、指の跡がへこみとなってつくほど柔らかな一口大の餅。きな粉の香ばしい香りがふわっと広がります。とろけるような口当たりのなかで、餅に練り込まれたくるみのカリッとした食感が心地よいアクセントに。

いっぷくの時間によく似合う、気取らない優しさが詰まったお菓子です。

Information

ラグノオささき

住所:青森県弘前市大字百石町9番地|地図
電話番号:0172-35-0353
HP:https://www.rag-s.com/
Instagram:@ragueneau_official

 

青森の豊かな恵みを一番シンプルに。〈アップルアンドスナック〉のアップルスナック

青森県田舎館村で、りんごチップスだけを作り続けている菓子メーカー〈アップルアンドスナック〉を知っていますか?

レトロなフォントデザインが可愛い「アップルスナック」の袋を開けると、生のりんごをそのままスライスして揚げたチップスが。驚くほど軽く、口に入れるとパリパリ、サクサクとした軽快な食感は、一度食べ始めると止まらなくなるほど。独自の「減圧フライ製法」で仕上げられているため、油っぽさはなく、噛むほどにりんごの爽やかな甘酸っぱさと、素材本来の優しい甘さが広がります。

今回、コロカル編集部が手に入れたのは、赤い袋の「サン津軽」と黄色の袋の「とき」。他にも「サンむつ」、「早生ふじ」など品種ごとのラインナップが発売されており、りんご王国の層の厚さを感じます。また、袋の裏面に種類ごとに異なるキャラクターが描かれているのもポイント。こうした遊び心に、手に取るたびに楽しい気持ちにさせられます。

“まっすぐ作れば…まっすぐ伝わる”。そんな信念のもと、添加物や保存料を使わず手間をかけて作る「体を想うお菓子」には、作り手の誠実さが詰まっています。
青森の豊かな恵みを一番シンプルな形で受け取る、贅沢なスナック。

Information

アップルアンドスナック

住所:青森県南津軽郡田舎館村大字川部字上船橋50-10|地図
電話番号:0172-26-5360
HP:https://www.applesnack.com/
Instagram:@applesnack_official__ig

素材を楽しむ、中泊の味。〈中里はとむぎ工房〉のはとむぎかりんとう 

美容や健康に良いとされ、古くから薬用としても使われてきたはとむぎ。青森県中泊町では、品種改良を一切行わずに受け継がれてきた貴重な在来種「中里在来」が今も大切に栽培されています。

この希少なはとむぎを使用して作られているのが〈中里はとむぎ工房〉の「はとむぎかりんとう」です。

このお菓子の魅力は、ボリボリ、ザクザクとした食感。一般的なかりんとうに比べて生地がぎゅっと詰まっており、噛むほどにはとむぎの素朴な旨みが広がります。甘さは控えめで、はとむぎの風味を主役にするための、絶妙な味付けです。

原料はシンプルで、保存料などの添加物は不使用。その日の気温や湿度に合わせて粉と水の配合を微調整するなど、製造工程にも作り手のこだわりを感じます。

素朴ながらも丁寧に作り込まれた味わいは、一度食べ始めると止まらなくなるはず。

土地の恵みがそのまま形になった、優しいお菓子です。

Information

中里はとむぎ工房

住所:青森県北津軽郡中泊町大字福浦字浦島32|地図
電話番号:0173-57-4735