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その地域の魅力に”泊まって”体感
「わたしのまちを体験する宿」

このまちのくらしとけしき
vol.021

posted:2020.3.31  from:全国(北海道・秋田・岩手・栃木・長野)  genre:暮らしと移住 / 旅行

〈 この連載・企画は… 〉  毎月コロカル編集部からテーマを出し、
日本各地で活動している地域おこし協力隊の方から集まった写真とメッセージを紹介していきます。
その土地ならではのものだったり、自分の暮らしと変わらないものだったり……。
どんな暮らしをしてどんな景色を見ているのか、ちょっと覗いてみませんか?

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Yosuke Ohishi, Itsumi Shigehisa, Chihiro Ogawa, Takayuki Endo, Naoko Shindo, Sachi Honda, Yuko Sugita

大石陽介/重久 愛/小川ちひろ/遠藤孝行/進藤菜央子/本多紗智/杉田夕子

今月のテーマ 「わたしのまちを体験する宿」

TVやガイドブックなどでさまざまなまちの特集を
見聞きすることも少なくないですが
やはり地域のことを知るならば、行ってみるのがいちばんです。

「自分の住むまちを好きになってもらいたい!」
そんな想いから、地域の特性を生かしたユニークな宿が全国に増えています。

今回は、日本各地の〈地域おこし協力隊〉のみなさんに、
地域の魅力を体験できる宿について教えてもらいました。

【北海道羅臼町】
こだわりの手料理とアットホームな雰囲気が自慢の宿〈民宿本間〉

羅臼の前浜でとれる自慢の海の幸、
その素材のうまみを最大限に引き出すお母さんの手料理は、
民宿に泊まるお客さんの心を一瞬でつかみます。
地産地消をモットーに鮮度にこだわり、
添加物を一切使用しない安心できる料理を、満足いくまで食べられます。

羅臼の前浜で船上活〆した鮮度抜群のブリ大根。

羅臼の前浜で船上活〆した鮮度抜群のブリ大根。

宿の看板料理のメンメの湯煮。メンメ(キンキ)を羅臼の海洋深層水だけで煮た素材の味を生かしたシンプルな料理。こちらのメンメは大きさ約30センチ!

宿の看板料理のメンメの湯煮。メンメ(キンキ)を羅臼の海洋深層水だけで煮た素材の味を生かしたシンプルな料理。こちらのメンメは大きさ約30センチ!

元漁師の奥さんだからこそできる無駄の一切ない調理は、
今の時代ともマッチしています。
また、ジビエ料理も提供される数少ないお店のひとつでもあります。

鹿肉のローストは、お手製のたれを添えていただきます。

鹿肉のローストは、お手製のたれを添えていただきます。

食事中はもちろん、滞在する間に話されるお母さんの巧みな話術は、
実家に帰ってきたような居心地に変えてしまいます。
そのため、思う存分くつろいで心も体もリフレッシュできる旅になります。

民宿本間

羅臼の本物の味は〈民宿本間〉にあるので、ぜひお越しください。

information

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民宿本間

住所:北海道目梨郡羅臼町海岸町53

TEL:0153-89-2309

Web:http://minsyuku-honnma.jp/

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大石陽介 おおいし・ようすけ

1988年静岡県焼津市生まれ。大学卒業後、静岡県の小学校教諭として富士山の麓で8年勤務。うち2年間は青年海外協力隊(JICA)としてモンゴルへ。現地の小中高一貫校で先生方へのアドバイス・子どもたちへの指導にあたる。現在は、羅臼町の地域おこし協力隊として、「ソトから見た羅臼」という視点でまちの魅力を発信中。町内のあちこちへ出向き、取材から撮影、編集までをひとりでこなす。

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【秋田県秋田市】
“心の栄養剤”はここに。みんなの実家〈門脇家〉

「地元に戻りたくても帰るところがない。
墓終いもしてしまい自分のルーツを断ってしまったような寂しさがある……」

そんな声を聞いて”みんなの実家をつくろう”と、
立ち上がったのが、門脇成英さん。

昨年、〈みんなの実家 門脇家〉を秋田市上新城地区にオープンしました。

まるでタイムスリップして昔を思い出すような感覚になれる外観。

まるでタイムスリップして昔を思い出すような感覚になれる外観。

秋田北インターチェンジからすぐで、
目の前には広大な田んぼや畑が広がる施設は、なんと1056坪!

大きな時計が目印になっていて、訪れる方の好奇心をかき立てます。
もちろん、駐車場も完備されています。

あなたは何個の時計を見つけられるでしょうか。

あなたは何個の時計を見つけられるでしょうか。

薄れゆく近所・地域の絆を強め、
昔の故郷のように地域を盛り上げながら、
秋田へ帰ってきたくとも留まる場所がない方へ
“みんなの実家”を提供している門脇さん。

地域に根差す活動をやりたいと、楽しそうに話す門脇さん。

地域に根差す活動をやりたいと、楽しそうに話す門脇さん。

秋田市の空気、自然、そして地域の方との交流まで
一気に楽しめてしまう施設、贅沢ですよね。
本当の“実家”感を体験できます。

静かな時の流れを感じる宿泊部屋。

静かな時の流れを感じる宿泊部屋。

宴会スペースは天候に合わせて使用できます。外のステージにつながっていて星空を見ながら気持ちよくカラオケも!

宴会スペースは天候に合わせて使用できます。外のステージにつながっていて星空を見ながら気持ちよくカラオケも!

こんなかわいい剝製もこっそり隠れています。

こんなかわいい剝製もこっそり隠れています。

二度見必須のハチの巣オブジェまで!

二度見確実のハチの巣オブジェまで!

イベントエリアでは、門脇さんの“地元の方とみんなが顔なじみになれる
きっかけもつくりたい”という想いから、
月1のイベントのほか、いろいろな企画ものも開催しています。
露天風呂やコテージも設けるそうですので、
ぜひ、秋田市へ来た際には〈みんなの実家 門脇家〉へ
一度遊びに来てみてはいかがでしょうか。

information

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みんなの実家 門脇家

住所:秋田県秋田市上新城中片野36-35

TEL:090-2660-2000

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重久 愛 しげひさ・いつみ

「死ぬまでには一度は行きたい場所」で知られる鹿児島県与論島出身。2019年に縁あって秋田県秋田市にIターン。よそ者から見た秋田市の魅力や移住に至る経験を生かして、秋田市の地域おこし協力隊に着任。YOGAを生かした地域交流を図る事業や、移住者を受け入れる市民団体事業をプロデュース中。山菜採りにすっかり夢中に。自称「立てばタラの芽、座ればバッケ、歩く姿はコシアブラ」。

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【岩手県奥州市】
わたしのまちを体験する宿~奥州編~

日本三大散居集落のひとつ胆沢にある農家民泊〈まやごや〉を紹介します。

松ぼっくりで文字をつくった入り口。

松ぼっくりで文字をつくった入り口。

オーナー及川久仁江さんは、ドイツのグリーンツーリズム研修に参加。
美しいまちづくりに感動し「日本もこうあるべき」と思うようになったそうです。
その後、自身が農家民泊を体験したことをきっかけに、
物置状態だった馬小屋をご主人とリノベーション。
2000年に民泊をスタートさせました。

オーナーの及川久仁江さん。

オーナーの及川久仁江さん。及川さんが地元の仲間と運営している産直おだづめで薪ストーブを囲みながらお話をうかがいました。

壁に貼ってある「私の100年計画」は、及川さんが今後やりたいことがずらりと書かれています。

及川さんがドイツの研修に行ったことがきっかけで生まれた「私の100年計画」。人もモノも循環することで100年先も生き続けるまちをつくりたいという思いが込められています。

宿の名前でもある〈まやごや〉は馬小屋が訛ったもの。
今年で20周年を迎え、宿泊者は200人を超えます。
当初は看板も出さず特に宣伝もしていなかったそうです。

キッチンとリビングがあり、地元の食材を調達して自分で調理することも可能です。

キッチンとリビングがあり、地元の食材を調達して自分で調理することも可能です。

シャワー・トイレ付きの寝室。

シャワー・トイレ付きの寝室。

馬のマークがあしらわれている窓。

馬のマークがあしらわれている窓。

「数は少ないけど、紹介や口コミで一度来たら濃いつき合いになるリピーターばかり。
何年かうちのお米頼んでくれた人もいたっけ」
と、及川さんは楽しげに語ってくれました。

全国の宿泊客から寄せられた手紙や葉書。

全国の宿泊客から寄せられた手紙や葉書。

私のおすすめは朝ごはん。
米の籾殻を燃料のぬか釜ご飯、籾殻などが餌の鶏のたまご、
鶏糞を肥料にした自家栽培野菜といった環境を意識したメニュー内容で、
地域循環プロジェクト〈マイムマイム奥州〉代表も務める
及川さんならではの思いを感じます。

私が宿泊したときの朝ごはん。

私が宿泊したときの朝ごはん。

お母さん

この日は及川さんに教わりながらビニールハウスでラディッシュ収穫体験をしました。

この日は及川さんに教わりながらビニールハウスでラディッシュ収穫体験をしました。

市内でも先駆けとなった民泊〈まやごや〉の今後を尋ねると、
「地元の人も集まれる居酒屋まやごやを始めたい」というアイデアもあるそう。
散居の風景のようにどこか懐かしく気取らない〈まやごや〉で、
サステナブルな暮らしを体感してみませんか。

information

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農家民宿 まやごや

住所:岩手県奥州市胆沢若柳荒谷52

TEL:0197-46-2376

料金:時期により異なりますので、電話にてご確認ください。

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小川ちひろ おがわ・ちひろ

東京都品川区出身。大学では移民学を専攻し、言語や異文化に興味を抱く。オーストラリア留学、台湾ワーキングホリデーと海外生活を経験。都内のギャラリーカフェに勤務したのち、2018年5月から岩手県奥州市の地域おこし協力隊に着任。“小さな旅”をテーマにしたプロジェクト〈Walk on Soil〉の台湾向けコーディネートを担当しながら、自身も旅するように東北でしか味わえない経験を堪能中。

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【福島県猪苗代町】
Uターンのきっかけとなるゲストハウス〈道の旅籠 椿〉

福島県猪苗代町は、全国で4番目の大きさを誇る「猪苗代湖」をはじめ、
日本百名山にも選定されている「磐梯山」など、
豊かな自然に恵まれた福島県随一の観光地です。

そんな猪苗代町に、2019年3月1日、
町内初のゲストハウスがオープンしました。

その名は〈道の旅籠 椿〉。

〈道の旅籠 椿〉の看板。

〈道の旅籠 椿〉の看板。

オープンしてから1年を迎えた現在で、客室数3部屋という規模にもかかわらず、すでに約400名のお客さま、国籍でいうと約20か国の方々が利用。お客さま同士の交流も生まれているとか。

オープンしてから1年を迎えた現在で、客室数3部屋という規模にもかかわらず、すでに約400名のお客さま、国籍でいうと約20か国の方々が利用。お客さま同士の交流も生まれているとか。

猪苗代町は昔から観光地として人気があるため、
町内にはたくさんの民宿があります。

しかし、東日本大震災の風評被害により、多くの民宿が大打撃を受け、
いくつかのホテルや民宿は事業停止を余儀なくされました。

そんななか〈道の旅籠 椿〉は誕生。

客室の写真。

客室の様子。

ラウンジの写真。

ラウンジの様子。

椿のオーナーである長谷川幸治さんにゲストハウス設立の経緯をおうかがいしました。

今年で40歳の長谷川さんは、もともと猪苗代町が地元。生まれてから高校を卒業するまで猪苗代町で育ちました。

今年で40歳の長谷川さんは、もともと猪苗代町が地元。生まれてから高校を卒業するまで猪苗代町で育ちました。

長谷川さんは大学入学を期に上京し、現在も東京の会社員として働いています。
しかし、自分がたどってきたように、
地方から都市へ若者が勉強のために移住し、
都市で就職する人が多く、ふとしたときに地元へ視線を戻しても
魅力的な仕事がないということに課題を感じていたようです。

そこで、猪苗代町の土地の魅力に再注目し、
まちの魅力を生かした、優良企業をつくること。
そのためには大きな投資を行うことを決心しました。

実際に椿に宿泊してみると、そんなオーナーの気概がところどころで感じられます。

そのなかでも私がいちばん好きなのが、1500円の日本酒飲み放題のサービスです。

日本酒の出来栄えを競う「全国新酒鑑評会」において、福島県は例年数多くの金賞日本酒を輩出。宿ではオーナーおすすめの地酒を取り揃えており、仕入れ値度外視の価格で飲み放題を提供しています。

日本酒の出来栄えを競う「全国新酒鑑評会」において、福島県は例年数多くの金賞日本酒を輩出。宿ではオーナーおすすめの地酒を取り揃えており、採算度外視の価格で飲み放題を提供しています。

猪苗代町、会津、福島の魅力を伝えたいという
オーナーだからこそのサービスです。
ぜひ皆さんも福島に訪れる際は、宿泊してみてくださいね!

information

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道の旅籠 椿

住所:福島県耶麻郡猪苗代町字雷4658-6

TEL:0242-85-8098

Web:https://hatago-tsubaki.net/

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遠藤孝行 えんどう・たかゆき

福島県の会津に位置する「猪苗代町」で地域おこし協力隊をしています。もともと東京でエンジニアをしていたこともあり、ITのノウハウを活かして「ふるさと納税」と「猪苗代湖の環境保全」を担当しております。現在、協力隊3年目となり、情報発信・教育・観光事業を主とした株式会社アウレを起業しました。

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【栃木県矢板市】
矢板の歴史ある地区に生まれた、お洒落な古民家ゲストハウス〈WASHINKAN〉

矢板市北東に位置する山田地区は、
かつて会津中街道の宿場町で賑わいのあった場所ですが、
現在は田園風景が広がる閑静な地域です。
その落ち着いた家並みの一角にある素敵な古民家が、
今回紹介する〈ゲストハウス&ブックカフェWASHINKAN〉です。

Wマークを目印に、細い路地を辿ると入り口が見えてきます。

Wマークを目印に、細い路地を辿ると入り口が見えてきます。

オーナーの加藤弥生さんはご両親のセカンドハウスの古民家には
幼い頃からよく遊びにきていて、やがてご両親より譲り受けてからは
東京から通いながらコツコツとご自身で改装を行い、
矢板の地元の人の助けを借りるうちに
いろんな人との出会いをつなぐ場となるようにと、
ゲストハウスを開業されました。

ゲストハウス玄関。冬は入り口にあるストーブが赤々と燃えて温かみがあります。脇のハンモックは子どもたちに大人気!

ゲストハウス玄関。冬は入り口にあるストーブが赤々と燃えて温かみがあります。脇のハンモックは子どもたちに大人気!

アートディレクターである加藤さんのすてきなセンスで彩られているゲストハウスは、
モダンでありながらノスタルジックな雰囲気もあり、
訪れる人誰しもが魅せられる空間です。

栃木県内でよく見られる大谷石でできた蔵を改装したブックカフェ。古書に囲まれ落ち着いた空間です。

栃木県内でよく見られる大谷石でできた蔵を改装したブックカフェ。古書に囲まれ落ち着いた空間です。

また昨年夏からオープンしたブックカフェは
書庫であった蔵を改装したもので、
収集された本に囲まれた独特の趣きがあります。
じっくりとハンドドリップで淹れたコーヒーを味わっていると
つい長居したくなってしまいます。

2019年11月に開催されたウォーキングイベント〈OMUSUBI WALK~晩秋の山田宿〉。私もおむすび弁当をつくって参加いたしました。

2019年11月に開催されたウォーキングイベント〈OMUSUBI WALK~晩秋の山田宿〉。私もおむすび弁当をつくって参加いたしました。

山田地区の史跡を巡るウォーキングマップも用意されていて、
昨年秋にイベントも開催されました。
〈WASHINKAN〉に訪れた際には、
ぜひ山田地区をじっくり歩いて楽しんでくださいね。

information

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WASHINKAN

住所:栃木県矢板市山田1080

TEL:0287-47-7314

Web:https://www.washinkan.jp/

https://www.facebook.com/WASHINKANyaita/

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進藤菜央子 しんどう・なおこ

お料理すること、食べることが大好きで、そんな豊かさで満たされる暮らしができるまちへの移住を希望し、2019年2月より栃木県矢板市地域おこし協力隊として着任。矢板の食の魅力、古道や史跡が眠る歴史の魅力にハマり、〈矢板リトリート〉という、都会からの観光客を惹きつける新しい観光スタイルを構築中。任期後には、カフェ&ゲストハウス起業も目指している。矢板リトリートFacebook

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【長野県下伊那郡天龍村】
〈天龍村おきよめの郷・森のコテージ〉で“何もない”贅沢を満喫

秘境の「何もなさ」を満喫したい・自然を堪能したい方におすすめなのが
〈天龍村おきよめの郷・森のコテージ〉です。

薪ストーブで火を熾す吉田さん。身近なものから生活のエネルギーをいただく山の暮らし。

薪ストーブで火を熾す吉田さん。身近なものから生活のエネルギーをいただく山の暮らし。

オーナーの吉田勇次さんは南信州の大鹿村ご出身。
山形県で40年間のペンション経営を経験したのち、
娘さんを介した縁により天龍村で宿泊施設の運営に携わることになりました。

四季折々の行事にまつわる装飾をしたり季節の花を活けたり、自然のうつろいや飾らない美しさを取り入れています。「暮らすように働く」という言葉が浮かびました。

四季折々の行事にまつわる装飾をしたり季節の花を活けたり、自然のうつろいや飾らない美しさを取り入れています。「暮らすように働く」という言葉が浮かびました。

最近は「星を見たい」という理由で
このコテージを選ぶお客さんが増えていることから、
予約電話越しに月暦カレンダーをチェックしつつ、
星がよく見えそうな日を提案しているとのこと。

「大学生の若いお客さまも多く、彼らを見ていると
『ものを使って遊ぶ・珍しいものができたから見に行こう、遊びに行こう』という時代から、
自然に親しむ傾向へと一周まわって戻ってきたような気がする」
と、語ってくれました。

元は五平餅を焼く台だった廃材を利用してDIYでつくり上げたBBQスペース。

もとは五平餅を焼く台だった廃材を利用してDIYでつくり上げたBBQスペース。

誰でもふらっと来てお茶を飲んだり世間話をしたりできるように、
お客さまがいないときでも可能な限り宿を開けることを心がけているそうです。
宿のこと、日々のことなど、定期的な情報発信を行いつつ、
世間の動きや新しい流れを取り入れるためのアンテナも張るように意識しています。

いちばん好きな言葉だと話します。人の一生に例えられるような気がします。

いちばん好きな言葉だと話します。人の一生に例えられるような気がします。

「若い人に教わりながらだけどね」と笑いつつ、
各種電子機器やSNSも使いこなしながら日々、
より良い場所づくりを目指して奮闘中の吉田さん。
宿を一緒に手伝ってくれる心強いパートナーも絶賛募集中です!

information

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天龍村おきよめの郷・森のコテージ

住所:長野県下伊那郡天龍村神原5230

TEL:0260-32-3880

Web:https://okiyomenosato.com/

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本多紗智 ほんだ・さち

信州最南端、県内で一番早く桜の咲く村「天龍村」で地域おこし協力隊をしています。ないものづくしといわれる「ド」田舎ではありますが、ちょっと視点を変えてみれば、ここにはまだ「かろうじて残っているもの」がたくさんあります。秘境と呼ばれるこの村から、鮮やかな四季のうつろい、なにげない暮らしの風景をお届けできたらと思っています。

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【長野県東御市】
母さん・父さんと一緒に“農のある暮らし”が体験できる

「田んぼ、家や庭は人を招き入れる空間。
日常の営みの中にある農だから
名前なんてなくていいんじゃない? と、〈名もない農家〉と名づけました」

明るく朗らかな母さんこと
廣田美和子さんは、長野県上田市出身。
小さい頃から野山で遊び、農業を手伝い、東御市に嫁いでからは
さまざまな地域活動に取り組んで感じた想いがあります。

「父さんとふたりで『次世代に残すこと・もの』を考えて、
農薬や化学肥料を使わずに作物を育てています。
そんな農の作業や昔ながらの生活を過ごして、
お越しくださる方が新鮮な発見や気づき、
心が動く一瞬を過ごしていただきたいと思っています」

名もない農家の田んぼで農作業。

名もない農家の田んぼで農作業。

父さんのご両親が住んでいた家の1階は
地域の人や移住者が集う場所として提供し、2階を民泊として活用しています。

夏は田んぼの除草と朝ごはんを食べる朝活を実施。

夏は田んぼの除草と朝ごはんを食べる朝活を実施。

車で2時間かけてくる人や、田んぼのお手伝いに来ている人、
近所の人といった「名もない農家」に集まる人がもたらす輪は広がって、
お客さんではなく、家族として役割を持って居られる空間となっています。
「母さん来たよー」と通いたくなる人が集う場所に、
一度足を運んでみてください。
その気持ちがきっとわかりますよ。

春を迎えこれから田植えの時期。
季節ごとの農のある暮らしを体験しにきてくださいねー!

4年前の『天空の芸術祭』でアーティスト3人が〈名もない農家〉のキッチンなどをリフォームしながら1か月滞在。長野県は海がないので天井へ海を描き、子どもたちが鳥をつくって天井を空に見立てた。このスペースは性や肩書が関係なくひとりの人間として、というコンセプトに母さんは共感!

4年前の『天空の芸術祭』でアーティスト3人が〈名もない農家〉のキッチンなどをリフォームしながら1か月滞在。長野県は海がないので天井へ海を描き、子どもたちが鳥をつくって天井を空に見立てた。このスペースは性や肩書が関係なくひとりの人間として、というコンセプトに母さんは共感!

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名もない農家

住所:長野県東御市島川原239-4

TEL:0268-67-2108

Web:https://namonainouka.jimdo.com/

https://ja-jp.facebook.com/namonainouka/

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杉田夕子 すぎた・ゆうこ

東京在住中に信州への移住を考えるなか、縁あってほどよく田舎の長野県東御市へ。2019年7月に地域おこし協力隊に着任。市内の気になる人やモノを取材して発信中。信州の山遊びや雪遊びを楽しみたいです。東御市Facebook(https://ja-jp.facebook.com/tomicity.sns/

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