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posted:2015.9.2 from:秋田県上小阿仁村 genre:活性化と創生
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writer profile
Maruko Kozakai
小堺丸子
こざかい・まるこ●東京都出身。
読みものサイト「デイリーポータルZ」ライター。江戸っ子ぽいとよく言われますが新潟と茨城のハーフです。好きなものは犬と酸っぱいもの全般。それと、地元の人に頼って穴場を聞きながら周る旅が好きで上記サイトでレポートしたりしています。
ただいま、秋田県上小阿仁(かみこあに)村にて
現代アートを中心とした約70作品を展示するアートプロジェクト
「KAMIKOANIプロジェクト秋田2015~ただ、ここに、在り続けたい。~」が
開催されています。期間は9月13日(日)までです。
このプロジェクトは2012年に、
新潟で盛り上がりを見せている「大地の芸術祭」の飛び地としてスタート。
村にある3つの旧小学校(旧沖田面小学校、旧八木沢分校、旧小沢田小学校)を 拠点にして、
秋田の自然やマタギ文化、そこに住む人々を表現した
インスタレーション、写真、絵、彫刻などの作品を中心に展示しています。
旧沖田面小学校と旧小沢田小学校の会場では、
廊下や教室に作品が並び、まるで変わった美術館にきたかのよう。
かつて通っていた小学生たちが残していった絵や
工作とともに一緒に眺めることができ、
静かでのんびりとした会場と、現代アートの違和感が楽しめます。
メイン会場となる八木沢集落(旧八木沢分校)は
村の奥地にあり、たった十数人が暮らす小さな里山集落。
細く長い一本道を抜けた先にふと現れます。
そこにはお店は1軒もなく、見えるのはいくつかの家屋と2つの橋、
そして美しく波打つ田んぼだけ。
奥には秋田が誇る天然杉がモリモリと生えていて、
緑のグラデーションが美しい光景がずっと続いています。
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また、メイン会場では期間中の土日に
地元のお母さんたちが「八木沢カフェ」(午前10時~午後4時)を営業。
手づくり夏野菜カレー、ゴマ餅におやき、
地元特産の珍しい「食用ほおずき」のジュースなどを販売します。
ほか、秋田県出身の青谷明日香さんやCM音楽でも活躍の青葉市子さんらが登場する
「上小阿仁音楽散歩」(9月5日(土))や
ウォーキングインストラクターの河村純子先生と一緒に作品を鑑賞ウォーキングする
「八木沢ウォーキング」(9月10日(木))といったイベントも開催。
自然の中に潜むアートを見つけるのがとても楽しくて、
ついには村の人たちがつくる田んぼまでアートに見えてきます。
寄り道になりますが、
ひとつだけ大きいコブを持つ天然アート「コブ杉」を見ていくのもオススメ。
テーマである「ただ、ここに、在り続けたい。」という言葉には、
めまぐるしい現代社会の新しさよりも、
むしろ残っている文化を深めることに新しい価値を探そうとする想いがこめられているそう。
ここでしか見られない自然とアート。ぜひ訪れてみてください。
■「KAMIKOANIプロジェクト秋田」開催概要
・会期:9月13日(日)まで
午前9時~午後5時(屋外作品は鑑賞自由)
・会場:秋田県北秋田郡上小阿仁(かみこあに)村
八木沢(やぎさわ)、沖田面(おきたおもて)、小沢田(こさわだ)の3会場
※大館能代空港より車で約60分、秋田市内より車で約90分、
会期中の土・日曜日は
秋田駅および秋田県庁より予約制シャトルバスを運行します。
屋内会場はすべて廃校となった小学校です。
・入場料:無料
(一部イベントには事前申し込みやチケットが必要なものがあります)
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