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「わたしのまちの1000円グルメ」
(新潟編)

このまちのくらしとけしき
vol.045

posted:2022.3.31   from:新潟県  genre:旅行 / 食・グルメ

PR 新潟県

〈 この連載・企画は… 〉  毎月コロカル編集部からテーマを出し、
日本各地で活動している地域おこし協力隊の方から集まった写真とメッセージを紹介していきます。
その土地ならではのものだったり、自分の暮らしと変わらないものだったり……。
どんな暮らしをしてどんな景色を見ているのか、ちょっと覗いてみませんか?

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Mika Yoshida,Yuko Kutami,Hiroyuki Fujinuma,Reino Tanamura,Yosuke Mizusawa,Madoka Gunji

今月のテーマ「わたしのまちの1000円グルメ」

どのまちにも、必ずその土地で暮らしている人たちが
日常的に通う飲食店があります。
特別高価ではありませんが、毎日のように食べる、欠かせないもの。

そこで、それぞれの地域で1000円以内で食べられるグルメを紹介します。
どれも地域の人に愛されているもので、
純粋な食以外の“価値”も感じることができます。

通常は全国の地域おこし協力隊に寄稿してもらっている本企画ですが、
今回は新潟県が運営するウェブサイト『新潟のつかいかた』内
新潟でかなえる自分らしい働きかた」と連動した新潟特別編です。
新潟県内の6名の地域おこし協力隊に寄稿してもらいました。

【関川村】 自家製チャーシューが隠れた人気の塩ラーメン

私が紹介したい関川村の1000円グルメは、
国道113号線沿いにある人気のラーメン店〈郷土ら〜麺 雪っ子〉です。

お店で一番人気があるのは、
自家製のニンニク味噌を使ったピリ辛の「スタミナ雪っ子ラーメン」。
ラーメン以外にも、ピリ辛肉とシーフードを卵でとじた「雪っ子丼」や「スタミナ丼」、
「チャーハン」も人気があります。

みそラーメン(830円)。

みそラーメン(830円)。

たくさんメニューがあるなかで、隠れた人気があるのが「塩ラーメン」。
私は雪っ子に行くと必ずといっていいほど塩ラーメンを頼みます。
さっぱりとしたなかにもコクがあり、
飲み干してしまいそうなくらいおいしいスープに細めのちぢれ麵が相性抜群です。

塩ラーメン(720円)。

塩ラーメン(720円)。

トッピングはネギ、メンマ、なると、のり、チャーシューと、シンプルで最高です。
自家製のチャーシューはアツアツのラーメンと一緒に食べると、
口の中で溶けてなくなるほどやわらかく煮込まれています。
この自家製チャーシューはお持ち帰りができます。
とても人気があり売り切れていることが多いので、
電話で予約して購入することをおすすめします。

関川村は温泉郷としても有名です。
道の駅のすぐ近くに〈桂の関温泉 ゆ~む〉という日帰り温泉施設があります。
その隣には〈コラッシェ〉というフィットネススタジオができました。
関川村は、まだまだ寒さが残る季節です。
関川村に来て温泉、フィットネス、雪っ子で汗を流して帰るのはいかがでしょうか。

information

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郷土ら〜麺 雪っ子

住所:新潟県岩船郡関川村大字土沢674-5

TEL:0254-64-1309

営業時間:11:00~14:30 ※金・土・日曜 11:00~14:30、17:00~21:00(20:30 L.O.)

定休日:月曜

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𠮷田美香 よしだ・みか

関川村地域おこし協力隊。都内でパティシエとして活動後、2021年、地域おこし協力隊としてご主人とともに関川村に移住。主な任務は、渡邉邸の分家である邸宅〈東桂苑(とうけいえん)〉のお手伝いとして、同館の喫茶スペースで提供するスイーツを開発すること。東桂苑が休業となる冬期は、村の食品加工センター〈雲母里(きらり)〉が活動の場。最近では、子ども向けのお菓子教室を開いたり、村の温泉宿で出すウエルカムスイーツを開発することもある。

※『新潟のつかいかた』𠮷田さんのインタビューはこちら

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おひとりさま大歓迎のお店とは?

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【胎内市】 おいしくて、ほっとできるコーヒーとそば

九州から移住してから4年。
私が暮らす胎内市はとっても自然豊かで空気のおいしいところです。
このまちには、ほっとできるお気に入りの場所があります。

まずは〈珈琲舎ぐれ〉。JR中条駅の近くにある、
ほんわかした店主の近藤美枝子さんが営むカフェです。
中に入るとコーヒーの香りがふわりと漂ってきます。
ランチについてくるコーヒーは近藤さんが気ままに豆を変えるので、
「今日は何かな〜」と訪れるのが楽しみのひとつ。

豆の販売も行っている。

豆の販売も行っている。

そのコーヒーがおいしいのはもちろん、パンもおいしいのです!
私は、ぐれさんのランチセットについてくるシンプルなげんこつパンが一番好きで、
ひと口かじると漂ってくる天然酵母の甘い香りがたまりません。

ランチセットの「ミニナポリタンと自家製パン」(950円)。

ランチセットの「ミニナポリタンと自家製パン」(950円)。

おひとりさま大歓迎で、ひとりでゆっくりと過ごすことのできる席があることもいい。
いつでも帰ることができる”居場所”が、ぐれさんにはあります。

チェックの席が“ひとり席”です。

チェックの席が“ひとり席”です。

ふたつめは〈そば処 いちべえ〉。国道290号線沿いの坂井集落にあります。
2021年11月にオープンしたこのそば屋は、地域の方たちによって運営されています。
地元産の蕎麦の実を挽いて、職人が打つお蕎麦は文句なしにおいしい!
歯応えがあって、のどごし最高です。

天ざるそば(800円)。

天ざるそば(800円)。

地域のお野菜を使って揚げる天ぷらは季節によって具が変わり、
春は山菜の天ぷらそばが味わえますよ。
気さくな地元の方とのおしゃべりもぜひ楽しんで!

information

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珈琲舎ぐれ

住所:新潟県胎内市西栄町2-35

営業時間:10:00〜18:00、※土・日曜、祝日 10:00〜17:00(15:30L.O. 店内飲食16:00まで)

WEB:珈琲舎ぐれ

information

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そば処 いちべえ

住所:新潟県胎内市坂井606-4

営業時間:土・日曜のみ11:00〜14:00

WEB:里の駅いちべえ

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朽網裕子 くたみ・ゆうこ

元・胎内市地域おこし協力隊。福岡県出身。苔好きが高じて4年前、地域おこし協力隊として胎内市坂井地区に移住。昨年の春に任期を終えたが、イギリス人のご主人と娘さんの家族3人で定住を決め、現在は苔苗や苔テラリウムを販売するショップ〈mossy mossy Japan〉を立ち上げ、活動を続けている。

※『新潟のつかいかた』朽網裕子さんのインタビーはこちら

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プレハブづくりの人気店とは?

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【湯沢町】 店主が採取してきた「根曲り竹」のメンマがクセになる!

新幹線が発着するJR越後湯沢駅から約3キロ離れたところ、
田んぼが広がるのどかな風景のなかに〈定蔵(さだぞう)〉があります。

一見、工事現場の事務所のようなプレハブづくりのお店。
のぼりとのれんがあることで、ようやくラーメン屋とわかります。
8席ほどの店内は外からの光がよく入り、明るくきれいな印象です。

しょうゆラーメン(750円)。

しょうゆラーメン(750円)。

しょうゆラーメンは、中細の麺でやわらかくも食べ応えがあり、
野菜ベースのスープはやさしい味わいで飲み干せるおいしさ!
店主自らが苗場スキー場の山頂付近で採取してきた「根曲り竹」のメンマは
コリコリとした食感がクセになります。

追加トッピングのおすすめは「定蔵の赤」(辛み増しトッピング)。
4段階の辛さが選べるのですが、移住仲間の多くは最強の「MAX」に挑戦しています。
唐辛子にもこだわりがあり、店主が複数の品種をブレンドしているそうです。
辛いもの好きな人は要チェックです!

町内の苗場地区出身の店主はとても気さくで、
まちの情報やラーメンの豆知識など楽しい話をしてくれます。
ただラーメンを食べるだけの場所ではなく、
地元の人や観光客が集う、リラックスできる空間の定蔵さん。
湯沢町にいらしたときは、ぜひお試しあれ!

information

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麺処 定蔵

住所:新潟県南魚沼郡湯沢町神立1733-4

TEL:090-3981-3481

営業時間:11:00〜14:00、17:00〜20:00

定休日:不定休

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藤沼裕之 ふじぬま・ひろゆき

東京都板橋区出身。1989年生まれ。お酒とラーメンをこよなく愛す自称コメディアン。趣味のスノーボードをきっかけに2021年4月、湯沢町に移住し、地域おこし協力隊に着任。町内に多数ある空き家と、住む場所が見つからない移住希望者を結びつけるため、空き家の利活用を主とした事業〈湯沢家守舎〉を立ち上げ、移住しやすいまちづくりを目指す。空き家の管理業務、電気工事士の資格を生かしたDIY、元畳工場のシェアハウスの運営を行う。

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佐渡にあった香港スイーツとは?

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【佐渡市】 食と移住者を通して伝えたい佐渡の魅力

カフェ〈HOME+〉は、農家民宿も営む古民家の居間を改装した小さなカフェです。
お店を営むのは伊藤 毅(つよし)さんと、香港出身のユミさん夫妻。
香港で出会ったおふたりが佐渡に移住してから2年が経った今日では、
その笑顔と行動力のファンになった地元の方々、
移住者、観光客に愛されるお店になりました。

お店のある新穂は、朱鷺が飛んでいる姿も見られる自然豊かな地域。

お店のある新穂は、朱鷺が飛んでいる姿も見られる自然豊かな地域。

伊藤さんはカフェ運営をしながら酒蔵で働き、ユミさんは唎酒師の資格を持つというお酒好きのふたり。

伊藤さんはカフェ運営をしながら酒蔵で働き、ユミさんは唎酒師の資格を持つというお酒好きのふたり。

看板メニューは香港スイーツの鶏蛋仔(ガイダンジャイ)!
「香港では電車の各駅に必ず屋台があるくらい人気だよ」と話すおふたり。
ベビーカステラのような小さなボールがいくつもついている鶏蛋仔はとっても軽い食感で、
口の中にポンポンと放り込む手が止まりません。

生地の味はオリジナル(350円)、チョコレート、ほうじ茶、抹茶(各400円)の4種類から選べます。

生地の味はオリジナル(350円)、チョコレート、ほうじ茶、抹茶(各400円)の4種類から選べます。

佐渡産米粉や佐渡牛乳を使用したプレーンをアツアツのまま食べるのはもちろんですが、
HOME+ではアイスと季節のフルーツをのせた鶏蛋仔が大人気!
春のイチゴをはじめ、ネクタリン、シャインマスカットなど、
地元の旬のフルーツのおいしさを鶏蛋仔の控えめな甘さがより引き立てます。
バリスタの資格を持つユミさんが淹れるコーヒーと一緒に召し上がれ。

鶏蛋仔 アイスとクリームチーズソース 季節のフルーツのせ(900円)。

鶏蛋仔 アイスとクリームチーズソース 季節のフルーツのせ(900円)。

佐渡の魅力はなんといっても、この土地に住む人。
佐渡旅ではぜひ“佐渡らしい食べ物”を召し上がっていただいたうえで、
佐渡に住む魅力的でユニークな人たちに会いに行ってみるのはいかがでしょうか。
今回はそんな旅のファーストステップにおすすめの場所、HOME+をご紹介しました。

香港映画などにもよく登場するにわとり柄のカップ。ラテアートもオーダーできます。

香港映画などにもよく登場するにわとり柄のカップ。ラテアートもオーダーできます。

information

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HOME+(一般社団法人ミライサト)

住所:新潟県佐渡市新穂正明寺1030

TEL:0259-58-9138

WEB:ミライサト

Instagram:@homeplus_eumifairy

※営業日はWeb、SNSまたはお電話でご確認ください。

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棚村麗乃 たなむら・れいの

新潟県新潟市出身。高校卒業後、マレーシアに進学。多民族文化のなかでデザインと経営を学ぶ。帰国後、県内で行ける旅行先として選んだだけの佐渡にすっかりハマり、2021年5月から佐渡市地域おこし協力隊として活動。現在は佐渡の玄関口両津の活性化とリノベーション、まちづくり仲間を探しながら、おいしいごはんと車社会で育った脂肪と格闘中。

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カレーラーメンの老舗で選ぶのは……

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【三条市】 お箸を持つ手が止まらない麻辣湯麺

地元民に愛される名店、日本各地どこのまちにもありますよね。
私が住む新潟県三条市の場合、三条市のちょうど真ん中にある
中央商店街の近くに看板を掲げる〈大黒亭 松屋小路店〉が、そんなお店です。

このまちの食文化として、切っても切れないものがラーメン。
新潟5大ラーメンに数えられる「カレーラーメン」の文化が根づく三条市で、
大黒亭 松屋小路店もカレーラーメンの老舗ですが、
私があえてオススメしたいのは「麻辣湯麺」です。

SNSで見かけて注文する人が多い麻辣湯麺(890円)。

SNSで見かけて注文する人が多い麻辣湯麺(890円)。

ズズっと麺をすするとわかる、まろやかな辛さの奥にある山椒の香り。
細麺ストレートとスープがよく絡みます。
これまでお店に通ってきた常連さんも「今までになかった味だ」と味わっています。

辛いのが苦手な人は、辛さ控えめやチーズ入りがおすすめ。

辛いのが苦手な人は、辛さ控えめやチーズ入りがおすすめ。

ひとりで来ても常連さんと顔を合わせて挨拶ができるような、
日常づかいができる飲食店であること。
それだけでまちにとって、なくてはならない場所といえます。
ランチや飲み会の締めのあとでも食べたくなるラーメンがあって、
三条市に住んでよかったと思う味です。

information

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大黒亭 松屋小路店

住所:新潟県三条市本町3-7-14

TEL:0256-32-2728

営業時間:11:30~19:45

定休日:水曜

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水澤陽介 みずさわ・ようすけ

ライター・編集者。新潟県生まれ。フリーランスとして7年間沖縄で暮らし、2020年より三条市の地域おこし協力隊に着任。現在は、「まちを編集する」がコンセプトの本屋兼喫茶店〈SANJO PUBLISHING〉を立ち上げ、制作部門を担当。

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昭和レトロなお店の味とは?

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【長岡市】 ご飯にもお酒にも合う、甘味噌ホルモン鉄板焼き

私のまちの1000円グルメは、
長岡駅から大手通り方面に出て徒歩5分ほどの場所にある
〈食堂酒場SHOWAなつかしや〉の甘味噌ホルモン鉄板焼きです。

長岡駅周辺にはさまざまな飲食店が立ち並び、
その日の気分に合わせて料理を決めることができますが、
私は疲れたときや、打ち合わせの帰りにここへ寄っては、
必ず甘味噌ホルモン鉄板焼きとホッピーのセットを頼みます。

甘味噌ホルモン鉄板焼き(780円)。

甘味噌ホルモン鉄板焼き(780円)。

少し味が濃いめで甘塩っぱい味噌の味が、ご飯にもお酒にもよく合ってとってもおいしい。
お値段もリーズナブルで、ホルモン焼きが熱々の鉄板いっぱいに盛られて780円。
ホッピーと合わせて頼んでも1220円というお手軽さで、
これだけでもお腹もいっぱい、ほろ酔い気分にもなることができます。

ホッピーとセットで食がすすむ。

ホッピーとセットで食がすすむ。

ほかにも「大リーグボール」や「アタックNO.1」、「ゴレンジャーハイボール」など、
遊び心あふれた名前のメニューがたくさんあります。
レコードの表紙や雑誌が壁一面に貼られたレトロな雰囲気の店内で過ごす時間は、
ひと昔前にタイムスリップしたかのようなワクワク感が味わえます。

昭和レトロな内観。

昭和レトロな内観。

ひとりでおいしい料理とお酒をぼーっとしながら楽しむも良し、
友人と気楽に飲むも良し。
そんな私のまちの大好きなお店です。

information

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食堂酒場SHOWAなつかしや

住所:新潟県長岡市大手通1-5-2 タカノビル1F

TEL:0258-37-4340

営業時間:11:00~23:00、※金曜・土曜・祝前日11:00~24:00

定休日:日曜

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軍司 円 ぐんじ・まどか

長岡市の地域おこし協力隊として、日本酒を主とした特産品の振興活動をテーマに活動。地域の酒蔵さんや酒屋さんに支えていただきながら、若者が日本酒に触れるためのきっかけづくりを目指して、日本酒の魅力や情報を発信するイベントなどを実施中。よりたくさんの方に日本酒に対して興味を持ってもらい、好きになってもらえるような仕組みを考えながら、毎日のようにおいしい日本酒を飲んでいます。

information

新潟県が運営するウェブサイト『新潟のつかいかた』の企画「新潟でかなえる自分らしい働きかた」では、ここで寄稿いただいた𠮷田美香さん、朽網裕子さんをはじめ、新潟県内で活動する地域おこし協力隊メンバーや卒業生のインタビューを掲載しています。

Web:新潟のつかいかた

Web:新潟でかなえる自分らしい働きかた

*価格はすべて税込です。

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