連載
posted:2018.3.12 from:徳島県三好市 genre:暮らしと移住 / 活性化と創生
sponsored by 徳島県三好市
〈 この連載・企画は… 〉
おすすめの地元グルメに、ぜひ見て欲しい絶景や見所スポットetc.
いろんな人に聞いたコロカルならではの、地元ランキングです。
writer profile
Shuko Uemoto
植本修子
うえもと・しゅうこ●デザイナー/クリエイティブ・ディレクター。2014年、東京から徳島に移住・起業。秘境の廃校カフェ&ホステルを運営するデザイン事務所を経営。2018年のGWより四国のまんなかあたりの廃校で、 地域の持続を目的とした物販や食を提案する「シモノロ・パーマネント」を始動し、施設内に森の幼稚園を併設するなど新たな環境でデザインの仕組みを研究している。
三好市という市は知らなくても、
“池田町”や“祖谷(いや)”、“大歩危・小歩危(おおぼけ・こぼけ)”といった地名は
聞いたことがある、という方も多いのではないでしょうか。
徳島県三好市は、徳島の西側、四国の中央付近に位置し、
四国のどこのエリアに行くにも便利なまちです。
古くは、たばこ産業で栄え、賑わっていましたが、
産業の衰退とともに、空き家も増えてきました。
しかし一方で、その空き家を利用する移住者も現れ、
市民の憩いの場として、旅行者の旅の要所として、
そして移住希望者が立ち寄る拠点として、
空き家を上手に活用しているという印象が強いのが、ここ三好市です。
そこで、今回は徳島県三好市のIターン移住者である私が選んだ、
三好市の古民家・空き家再生プロジェクト10選を
古くから営んでいる順にご紹介します。
自然菜食と田舎暮らしの古民家宿〈空音遊(くうねるあそぶ)〉。
築90年の古民家にコツコツと手を加えて再生。
移住の先駆けであり、日本で最初にできた古民家ゲストハウスとも言われています。
何より主人「のりさん」の話を聞きに宿泊するリピーターが多く、
人の生き方や暮らしの講義なども行っているとのこと。
また奥様のつくる菜食の食事が人気で、
このために世界中からやってくるお客さんも多いそうです。
information
空音遊
築100年の古民家をセルフビルドでリノベーションした
トトロの家のような宿〈モモンガビレッジ〉。
祖谷大歩危観光や吉野川のラフティングに便利な場所にあり、
目の前を山や川に囲まれた昭和レトロな雰囲気が残る山里で
理想の休日が満喫できると定評のあるゲストハウスです。
ラフティングガイド歴20年近いオーナーが在籍していた
ラフティング会社の寮だった場所が、移転のため空くことになったため、
そこでゲストハウスをやろうと思い立ち、
2008年にモモンガビレッジがオープン。
年間2000人の宿泊者があり、そのうちの8割が外国人で
海外にもファンを着実に増やしています。
information
モモンガビレッジ
築60年の古民家を改装したゲストハウス。
大阪生まれのオーナーの西坂洋樹さんが2007年に三好市に移住したのは、
リバースポーツのラフティングがきっかけで、
三好の大自然に魅力を感じ、移住することになったのだそうです。
西坂さんが感じた「ラフティング」と「自然」の魅力を
多くの人に伝えたいという気持ちから、古民家を利用した宿泊施設をスタート。
土壁の補修、漆喰塗り、古い蛇口の再利用、木目を生かした家具類、
五右衛門風呂など、改修は長い道のりでしたが、
手作業だからこその思い入れと愛着があります。
information
四国ゲストハウス さかなくんち
四国のまんなかの山奥、
徳島県東祖谷落合集落(重要伝統的建造物群保存地区)にある
食堂併設の交流スペース。
在住者と来訪者の垣根なく交流を楽しめるさまざまなイベントの開催や、
展示、体験プログラムなどを不定期で開催しています。
また、ここでは祖谷の旬の素材を使った食事と喫茶が楽しめます。
主に祖谷産のジビエ(猪肉・鹿肉)や、かたくて濃い味が自慢の石豆腐、
身のしまった小さなじゃがいも・ごうしいもなど、
旬の地場産食材を使用した料理を提供しています。
朝食のセットメニューは、事前予約制。
三好に来たら一度は味わっていただきたいです。
information
なこち LIFE SHARE COTTAGE
刻みたばこで栄えた三好市池田町で、
NPO法人マチトソラが管理する〈スペースきせる〉。
元呉服屋だった築150年の古民家をセルフリノベーションしたスペースです。
毎週金曜日には移住コンシェルジュによる、滞在中のおすすめプランの提案、
地域情報の提供、移住後の暮らしについての相談などが
行われていているほか、月一で地域おこし協力隊の加藤さんが
三好市の素材を活かした和菓子を販売しています。
徳島県内外からこだわりの食や
物品が集まるイベント〈うだつマルシェ〉や
池田ジャズ横丁などの会場としても広く活用されています。
information
スペースきせる
住所:徳島県三好市池田町マチ2467-1
TEL:050-3476-1769
営業時間:毎週金曜日 10:00〜16:00(月一和菓子の日は10:30~売り切れじまい)
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築60年ほどの古民家を、
大きく手を加えずにゲストハウスとして活用している〈へそキャンプ〉。
Iターン移住者の西崎健人さんが
お試し施設をしたいと飲食店で話をしていたところ、
たまたま隣のテーブルにいた大家さんの息子さんが
「実家が空いてるからどうぞ」といった流れで賃貸契約したという、
小さいまちならではの人の縁で始まりました。
納屋だった建物は近所の大工さんの手を借り改装し、
企業や個人の移転や移住のお試しの場所として活用されています。
自然豊かな地域でビジネス合宿やサテライトオフィスの実証実験として
貸切で短期滞在も可能。
地域住民との交流も定期的に開催し、
三好の地域性を知る中心地として運営されています。
information
へそキャンプ
住所:徳島県三好市池田町イケミナミ2091
「無色の時が流れる、平穏の山里」祖谷。
〈桃源郷祖谷の山里〉は、プロデューサーであるアレックス・カー氏のもと、
祖谷の空き家を利用した宿泊事業を柱としたプロジェクトです。
失われゆく日本の山里の美しさや伝統を、
今に合ったかたちで持続可能なものとして残していこうとする活動の一部で、
多くの海外観光客がこの場所に魅了されわざわざ訪れます。
information
桃源郷祖谷の山里 Tugenkyo-Iya
お試し居住施設〈街の長屋〉は、三好市のターミナル駅である阿波池田駅まで徒歩2分。
池田町中心市街地にある空き施設を全面改修しました。
住居1階は、大きなワンルーム空間になっています。
大らかなリビングとゆとりある土間には皆が集まりやすく、
プライバシーを仕切る建具によって、間取りを自由に調整することが可能です。
住居2階も、限られたスペースを壁で仕切らず、建具によって仕切ることで、
プライバシーにも配慮した大きなワンルーム空間になっています。
部屋からは山の景色も一望でき、建物の構造材でもあるヒノキの格天井は、
木に包まれているようで、人にやさしい空間に。
地域との関係性を築き、オープンに暮らしたい方に向いています。
information
三好市役所 地方創生推進課
TEL:0883-72-7607
築80年以上の空き家を、自然の中に溶け込むような、
どこか懐かしく優しさを感じる宿泊施設としてリノベーションした〈Yamaya〉。
オーナー自身の幼少時代の生活風景を思い出しながら改修をしたのだそうです。
観光客だけでなく地元の人達の憩いの場として、
宿泊だけでなくカフェ&バルとして2017年9月より営業開始。
information
バル Yamaya
住所:徳島県三好市山城町大川持519-1
営業時間:朝食 9:00まで
ランチタイム 11:00〜14:00
バルタイム 17:00〜22:30
2005年に休校となった小学校を、2014年にリノベーション。
幻想的な世界観を持つ廃校の風景に魅了されたオーナーが
移住・起業を経て運営しています。
自家手網焙煎のコクのあるコーヒーと手ごねのピッツアなど、
自然であることとおいしいものにこだわったカフェです。
2015年にはドミトリーのゲストハウスもスタート。
インバウンドで訪れる海外の観光客(主に欧米)も増えています。
何を隠そう、このオーナーが私です。
移住に至るまでの経緯や、どうやって小学校をリノベーションしたのかは、
こちらの記事をご覧ください。
information
ハレとケデザイン舎
ゲストハウス、カフェ・レストラン、お試し住居、サテライトオフィスと、
さまざまな古民家の活用をお伝えしてきました。
空き家活用については、三好市では空き家バンク制度を運用しているほか、
活用条件にあった空き家も紹介しています。
三好に来て、大自然に抱かれた古民家の良さと、昔の人の知恵を知るのも、
充実したステイになるのではないでしょうか。
どうぞ一度三好にお越しください! お待ちしています!
information
三好市空き家バンクについて
三好市への移住促進と地域の活性化を図ることを目的に、三好市内の登録空き家を移住を希望する皆さまにご紹介しています。また、登録空き家に入居・移住される方には、条件により様々な支援制度があります。
空き家バンクサイト(市公式ホームページ内)
https://www.miyoshi.i-tokushima.jp/docs/4872.html
お問い合わせ
三好市役所 地方創生推進課
TEL:0883-72-7607
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