コーヒーにこんな世界があったなんて!
2015年12月10日、〈TAMAGUSUKU COFFEE ROASTERS〉がオープンした日、
個性的なお店がひしめく“カフェ王国”沖縄に、新しい歴史が刻まれました。
観光スポットとしてにぎわう公設市場から、歩いておよそ2分。
ひっそりした“下町”に誕生したこの店は、コーヒーフリークのみならず、
「コーヒーよりも紅茶でしょ」という人たちの間でも話題になっています。

店主のヤフネアキヒロさんが淹れてくれた
カメルーン産のスペシャルティコーヒーからは、
ナッツのような香りとバターのようなふくよかでなめらかな舌触りとともに、
コーヒーが本来持っている心地よい甘みが感じられました。

生産地の土壌や気候、そして生産者のキャラクターが反映された
ハイクオリティなコーヒーをスペシャルティコーヒーと呼ぶけれど、
要するにそれは、飲んでおいしいコーヒーのこと。
ただし、おいしいかどうかは人それぞれの主観に関わるもの。
だからこそ、あるコーヒーがスペシャルティコーヒーと見なされるには、
一定以上の判断基準を持った人たちが
「これはおいしい」と太鼓判を押すことが必要になるのです。

TAMAGUSUKU COFFEE ROASTERSで飲むことができるのは、
8種類ほどのコーヒー。
たとえば、ナッツのような香りがする〈カメルーン・カプラミ・ロングベリー〉や、
浅煎りにすると柑橘や林檎のようなフルーティーさを楽しめる
〈グアテマラSHBアンティグア・ラ・アゾテア〉などなど。

沖縄に来て、「こういう暮らしもあったんだ!」と
ため息をつく人は少なくないけれど、この店に来て、
「コーヒーにこんな世界があったんだ」と新しい趣味に出会えたときのような
ときめく気分になる人も少なくないのではないでしょうか。
それはちょうど、ワインやシングルモルトウイスキーに見出すことのできる
大人の愉悦とも重なります。

かといって、(ここが肝心なのだけれど)この店は
決してマニアやスノッブのための店ではありません。
「人とのつながりがあってこそ、この僕でも開店できました」と語るヤフネさんが、
友人の藤田俊次さん(ご近所にある〈ガーブドミンゴ〉のオーナー)、
亀谷修身さん(自宅のご近所にある〈虹亀商店〉のオーナー)など、
たくさんの仲間たちと一緒につくりあげた空間は、シュッとしたおしゃれさと
人のほんわかとした温もりが同居した、居心地のいい仕上がりになっています。
