懐かしい味を再現した「鍋焼きラーメン」
須崎市のご当地ラーメン「鍋焼きラーメン」は、
昭和20年代に港に近い路地裏にあった小さなお店「谷口食堂」で生まれました。
出前の中華そばが冷めないように、ホーロー鍋に入れたのがきっかけです。
具材は地元の鶏肉、ちくわ、ネギを使用。
近所の材木店から仕入れたおがくずで鍋を炊く火をおこしていたそうです。
時は流れ、谷口食堂は閉店しましたが、
その味を忘れられない地元の人たちの想いは募り、
「鍋焼きラーメン」を提供するお店が須崎市内に増えていきました。
現在は市内に36店舗。
どのお店も、試行錯誤しながら懐かしの味を追求してきました。
そのひとつ、「まゆみの店」の店主・奥本まゆみさんは、
長年愛した谷口食堂の味を再現しようと、
お好み焼き店を営みながら鍋焼きラーメンの研究を始めたそう。
10数年後、やっと納得できる味が生まれ、
満を持して鍋焼きラーメンを出し始めたのが平成10年ごろ。
以来、懐かしい味を求めるお客でにぎわい、
現在は2代目となる娘の典江さんがおもに厨房に立っています。
小さいころから食べてきた、須崎市民なじみの味。
その味は、これからも継承されることでしょう。

鍋焼きラーメンは、鍋で煮立てているにもかかわらず、
麺はしっかりコシのあるシコシコ麺。
そして、香り高くコクのある鶏がらスープは、
食べたあとにじんわりと香ばしい余韻を残します。
麺を食べ終わったらスープが残った鍋にご飯を入れて、
その味を最後まで楽しむのが、通の食べ方です。