居間のようにくつろぎたい 「ソトノマ/外の間」

いつも賑やかで楽しいコミュニティカフェ。

ソトノマは、漢字で書くと「外の間」。
居間や茶の間が、家の外にあるような感覚で利用してほしいという思いのこもった、
ステキなネーミングです。

夕暮れどき、晩ご飯を食べるにはまだちょっと早い時間帯にソトノマを訪れると、
遊んでいる子どもや、おしゃべりをしている大人、子守をしている人、
小腹がすいたのか軽めのご飯を食べている人などが、
我が家の居間のように思い思いにくつろいでいました。
「ねえねえ、どこから来たの? 私は毎日ここに来てるんだよ!」
とオシャマな女の子に話しかけられたり、
「賑やかでごめんなさいね」と片付けをする女性に言われてみたり。
もはや誰と誰が親子で、誰がスタッフで誰がお客さんなのかも、よくわからない状況……。
だけど常連の人ばかりのコミュニティに入っていくときの、
気おくれする感じも不思議とありません。
人が出たり入ったりする大家族の居間って、きっとこんな感じなのかなあ、
そう思わせるような飾らない温かい雰囲気が印象的です。

小さな常連さん・近所の小学校に通う、るかちゃんが見せてくれたソトノマへのメッセージ。

お腹をすかせた地元の青年。カメラを向けるとおどけた顔。

ソトノマがオープンしたのは、2013年2月。
できてまだ1年も経っていないのに、これほど地域になじんでいることに驚いてしまいます。
2011年、有川智子さんはだんなさんと2歳の息子さん、
そして育児を手伝ってくれていた実のお母さんとともに、大阪から福江島に移住してきました。
母の和子さんはもともと福江島の出身で、
智子さんも小学校まで島で過ごしています。
なので右も左も分からない土地ではなかったものの、
移住を反対したのは意外にも島の親戚や知人などでした。
彼らからすると、都会でちゃんとした職を得て暮らしているのに、
なぜそれを捨ててまで、仕事もなく人口も減り続けている島に来る必要があるのか、
理解に苦しむところだったのです。

思わぬかたちで出鼻をくじかれてしまったものの、
無事に移住を果たして1年半後にソトノマをオープン。
自分たちのほかにも、震災後に移住してきた人が多いこともわかり、
こうした人たちが今ではソトノマのスタッフとしても働いています。

ソトノマがどんな空間なのか、もう少し詳しく説明しておきましょう。
畳になっているくつろぎスペースの本棚には、漫画や本がズラリ。
本当に居間感覚で何時間もダラダラしてしまいそうです(そして、それを許してくれそうな雰囲気!)。
壁面には子どもたちが描いた塗り絵の力作が飾られ、
五島うどんなどの特産品や地元で取れた野菜なども売られています。

さらに五島在住の作家さんの手作りアクセサリーや雑貨などの販売コーナーも。
現在、お店を取り仕切っている母の和子さんは、厨房担当でもあります。
人気の「ソトノマ日替わりごはん」は650円という安さで、
大満足のボリューム(14時以降は700円)。
野菜をはじめとする食材の多くは五島産で、バランスの取れたメニューになっています。

ソトノマ日替わりごはん。

優しい甘さのシフォンケーキセット。

日が暮れてご飯どきになると、惣菜を買い求めに来る人や、
カウンターでおつまみと一緒に一杯楽しむ人、おしゃべりをしに来る人など、
さまざまな人が出たり入ったり。泣いている子どもがいれば、
親以外の大人もみんなで面倒をみたり。
“地域の居間”ができたことで、島の人たちの日常にも新たな楽しみが生まれています。

ソトノマでは地元の写真家による写真講座や、
椿油でのマッサージ体験などさまざまなイベントも企画しています。
地域の居間でできること、やりたいことは、まだまだたくさんありそうです。

information


map

ソトノマ/外の間

住所 長崎県五島市堤町1348-1
TEL 0959-88-9081
営業時間 9:00~21:00
定休日 火曜日
http://sotonoma.wix.com/home