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〈 コロカルニュース&この企画は… 〉
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writer profile
Yu Miyakoshi
宮越裕生
みやこし・ゆう●神奈川県出身。大学で絵を学んだ後、ギャラリーや事務の仕事をへて2011年よりライターに。アートや旅、食などについて書いています。音楽好きだけど音痴。リリカルに生きるべく精進するまいにちです。
伝統工芸の魅力を引き出し、風流な空間をつくりだすブランド〈FUMA〉から、
柔らかな風と香りを生み出す扇風機〈FUMA 香り導くサーキュレーター〉が誕生しました。
なんともオーガニックな風合いがただよう、こちらの扇風機。
球体のボディの素材は、なんと有田焼と、
南部鉄器!
南部鉄器と有田焼は古くから香炉に使われてきたのだとか。
羽が見えない、穴も空いていない球体から風が送られてくるのは、なんとも不思議な感覚です。
この丸いかたちにはちゃんとわけがあります。
空気などの流体が物体の表面に沿って流れる「コアンダ効果」を生かし、
ピンポイントに風を届けることができるのだそう。
香りの秘密は、送風部の下に置かれたアロマストーン。
ここから立ち上る空気を送ることにより、自然な香りが楽しめるんです。
一般的なアロマディフューザーはしばらく使っていると嗅覚が麻痺し、
香りを感じにくくなってきてしまいますが、
FUMAは風によって香りの濃度を不均一にすることで、
低濃度の香りでもしっかり感じられます。
アロマストーンの代わりにハーブやコーヒー豆などを置いて、
好きな香りを楽しむことも!
この扇風機は、最先端のロボティクス開発に取り組む〈ATOUN〉(奈良県奈良市)と、
クリエイティブ集団〈PARTY〉(東京都渋谷区/ニューヨーク)による
新ブランド、FUMAの第一弾商品。
クラウドファンディングサイト〈グリーンファンディング〉で
先行発売されていましたが、2018年5月3日より〈二子玉川 蔦屋家電〉にて
一般販売予約がスタートしています。
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FUMAの制作には、伝統工芸の匠たちが参加しています。
アロマストーンの香りを手がけたのは〈山本香料〉さん。
調香師が最高峰の香木である「伽羅」と
芳香の王と呼ばれる「ジャスミン」をイメージした
フレグランス「キャラジャスミン」をつくりました。
「香りは風が運んでくれるものです。
自然の風が運んでくる香りを感じ、人はその場所を感じます。
風は香りの使者です。風が香りを運ぶのが本来の姿。
FUMAのもたらす自然な香りを、香道の歴史に思いを馳せつつ
堪能いただきたいです」(山本香料株式会社 代表 山本芳邦さん)
南部鉄器のボディを手がけたのは〈ロジアソシエイツ〉さん。
同社では南部鉄器の伝統的な製法を守りながらも、
より美しく、精度の高いものづくりを目指しているのだそう。
見切り線の処理など、細部の仕上げにはとっても苦労されたのだとか。
有田焼のボディを手がけたのは〈キハラ〉さん。
有田焼は最後の焼成の前後で1割も大きさが縮むため、
ミリ単位の精度で仕上げるのは、とっても大変。
それでも有田焼の新しい可能性・価値観を見いだせるのではと、
研究を重ねられたといいます。
土台の天板を手がけたのは〈ダイワ産業〉さん。
桜は加工後の荒れが少なく仕上がりがきれいな素材なのだといいます。
赤身を帯びた、国産の山桜の色合いもこだわりのひとつ。
職人さんがひとつひとつ手がけたパーツを
精巧な部品と組み合わせ、ひとつの製品に仕上げるのは大変なこと。
そんなプロダクトを実現した皆さんに拍手を贈りたいです!
ただいま二子玉川 蔦屋家電では、FUMAを展示中です。
ぜひチェックしてみてくださいね。
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