藍染職人、バル店主、ブルワリー広報。奈良県に移住した3人が描く自分らしい暮らし

「移住」と聞くと、大きな決断のように感じるかもしれない。仕事や家族、住まい、人との関係。暮らす場所が変われば、日常も大きく変わる。しかし実際に移住した人たちの話を聞くと、その先には、環境の変化や戸惑いだけではない、新しい発見や自分らしく暮らせる時間があった。藍を育てて染める職人、城下町に人の集まる場所をつくった店主、地元のブルワリーで働きながら全国とつながる広報。3人の移住ストーリーから、観光だけでは見えてこない奈良県のもうひとつの顔が浮かび上がる。
01
長くいると居心地の良さがわかってくる。奈良県は、人の距離感がちょうどいいまち
奈良県奈良市北之庄町で藍を育て、藍染の工房〈INDIGO CLASSIC〉を営む小田大空さん。奈良県大和郡山市で藍染に出会い、徳島県で修業を積んだのちに地元へUターンした。藍の栽培から染料づくり、染色までを一貫して手がけるスタイルは業界でも珍しい。のどかな田園が残る北之庄町に工房を構えた理由と、暮らすほどにじわじわと感じる奈良県の居心地の良さについて聞いた。
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02
なりたい自分になる舞台は大和郡山だった。自分らしい場づくりでもたらす、新しい風
2024年、パートナーとともに千葉県から奈良県大和郡山市へ移住した富谷美咲さん。城下町の風情が残る柳町商店街で町家を改装したクラフトビールバル〈KISSA 喫酒と喫サ〉を、近くで一棟貸しの宿〈帰々 KIKI〉を営む。「絶対に人は来ない」と心配されながらも、まちの“拠り所”をつくると決めた富谷さん。夢だった地域に根ざした暮らしを叶えるまでの道のりを辿る。
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奈良県宇陀市にUターンし〈奈良醸造株式会社〉で働く松浦香美さん
03
奈良県に住んでいても世界とつながれる。どこでも働ける時代、住む場所にとらわれない
出版社で働く夢を叶えるために上京し、2023年に地元・奈良県宇陀市へUターンした松浦香美さん。現在は世界でも評価の高いクラフトビールをつくる〈奈良醸造〉で広報・営業を担いながら、副業で県外のクライアントとも仕事をしている。住む場所にとらわれない働き方を選んだ松浦さん。東京で培ったキャリアは、奈良県宇陀市での暮らしのなかでどう活きているのか。
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Credit
  • PHOTO:MAKOTO TANAKA
  • TEXT:ASAKO INOUE
  • EDIT:MONAMI CHO

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奈良県は、豊かな自然と日本始まりの歴史が息づく古都です。世界遺産の東大寺や春日大社をはじめ、歴史ある寺社仏閣が緑の中に佇み、奈良公園のエリアでは鹿たちが穏やかに暮らしています。吉野の桜や山々の彩りなど、四季折々の美しい風景も大きな魅力です。飛鳥から続く伝統や文化、神秘的な空気感が日々の暮らしに溶け込み、訪れる人に穏やかで特別な時間を届けてくれる地域です。

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