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連載

「山を買う」楽しさを本に!
自分で小さな仕事をつくる

うちへおいでよ!
みんなでつくるエコビレッジ
vol.028|Page 1

posted:2016.10.13  from:北海道岩見沢市  genre:暮らしと移住

〈 この連載・企画は… 〉  北海道にエコビレッジをつくりたい。そこにずっと住んでもいいし、ときどき遊びに来てもいい。
野菜を育ててみんなで食べ、あんまりお金を使わずに暮らす。そんな「新しい家族のカタチ」を探ります。

writer profile

Michiko Kurushima

來嶋路子

くるしま・みちこ●東京都出身。1994年に美術出版社で働き始め、2001年『みづゑ』の新装刊立ち上げに携わり、編集長となる。2008年『美術手帖』副編集長。2011年に暮らしの拠点を北海道に移す。以後、書籍の編集長として美術出版社に籍をおきつつ在宅勤務というかたちで仕事を続ける。2015年にフリーランスとなり、アートやデザインの本づくりを行う〈ミチクル編集工房〉をつくる。現在、東京と北海道を行き来しながら編集の仕事をしつつ、エコビレッジをつくるという目標に向かって奔走中。ときどき畑仕事も。
http://michikuru.com/

山をテーマにした本をつくろうと思いたち……

この秋から、新しい本づくりの準備を始めている。
今年の春に、北海道・岩見沢にある8ヘクタールの山林を買ったことを
本にしようと考えているのだ。
タイトルは、いまのところシンプルに『山を買う』。
そしてサブタイトルは「必要なのはお金よりも“思い切り”」にしようかと検討中。

購入の経緯については、この連載(第18回)でも触れてきたように、
最初はエコビレッジづくりの拠点になればと考えていたのだが、
手に入れてみると、それだけでない発見が数多くあり、
また東京の友人に山購入の話をすると「私も買ってみたい!」と
興味を示してくれることも多く、ならば本を書こうと思いたったのだ。

もうひとつ、きっかけがある。
この連載でも紹介してきたように、私たちが買った山があるのは、
岩見沢の東部丘陵地域といわれるエリア。
過疎化の問題を抱えるこの地域の未来を考えるトークイベントがあり、
そのゲストとして来てくれたアクセサリーデザイナーの
岩切エミさん(第23回)とした約束もある。
その約束とは、この地域のピーアールをするためのイベントを、
来年4月に札幌市資料館でエミさん協力のもとに開催するというもので、
会場で販売するアイテムのひとつにこの本がなったらと考えているのだ。

内容は東京生まれ東京育ちで、アウトドアや登山経験がほぼゼロという私が、
なぜ山を買ったのか。購入1年目でどんなことができたのかについて、
イラストを交えながら紹介するというもの。

まずは本のラフスケッチを制作中。山林の土地を探すための方法や、購入するときに考えておきたいポイントなどを素人なりの視線で書こうと思っている。

山を購入してからは、山での活動を「山活!」と称して、
月に2〜3回ほど友人たちを募っていろいろな取り組みをしており、
それについても連載で触れてきた(第24回)が、
まだまだ書ききれなかった楽しみもあって、それらも本に収録したいと考えている。

とくにいまハマっているのは土器づくりだ。
土をスコップで掘り返してみたところ、その質は粘土のよう。
「山活!」に遊びに来ていた小学生が
「これ焼いたら、陶器になるんじゃない?」というひと言がきっかけとなった。
土を乾かして炭火に入れてみると、カーンといい音がして、
なんと素焼きすることができたのだった。

土を掘って根気よく練っていると……まさに陶芸用粘土と同じような質感に。

こんな感じで成形。縄文土器風!

炭火に入れること20分くらい。土がピンク色に変化し土器と土偶の完成!

以来、土器や土偶などをたくさんつくっており、
山活メンバー(とくに子どもたち)にも大好評の遊びのひとつとなった。

そのほかの山の楽しみ。夏には野生のベリーが収穫できた。

春には山菜、夏にはベリーと季節ごとに山ではいろいろなものが採れることもわかってきた。

また、山を買った噂が近所に広まっていて、
何やらおもしろそうなことをしているらしいと、
いろいろな人が訪ねてくれるようになったことも、うれしい出来事。

この本では、東京でこれまで会社員として働くだけだった私でも、
新車を買うよりも安い値段で山を手に入れることができ、
しかもなんとか楽しむことができているということを伝えてみたい。

秋の「山活!」に集まってくれたみなさん。友人のつながりから、私たちのことを直接知らない人が訪ねてくれることも。

日々、人間関係や仕事の重圧でたまってくるストレスが、山を前にすると小さいことのように感じられるのもいいところ。

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