ケーキの世界にも高校生が
夢をかける舞台があった!
歓喜と涙の〈貝印スイーツ甲子園〉
ケーキにかける “ひたむきさ”は、やはり“甲子園級”だった
高校生が涙する甲子園は、高校野球だけではない。
スイーツづくりで全国一を成し遂げた優勝校は、歓喜の涙を流した。
そんな物語を紡いでくれるのが、貝印が主催する〈貝印スイーツ甲子園〉である。
2008年の第1回から数えて、今年で11回目を迎えた。
9月16日に行われた決勝大会。全国から266チームの応募があり、
そこから書類審査と東西予選大会を勝ち抜き、
会場である〈東京調理製菓専門学校〉に集まったのは、
北海道三笠高等学校の「北の国から」、愛知・名古屋調理師専門学校の「I’ll」、
大阪・太成学院大学高等学校の「ミラクルGirls」、
熊本・慶誠高等学校の「educate」の4チーム。

東日本ブロックから勝ち上がった名古屋調理師専門学校「I’ll」チームは、昨年の優勝校。2冠を目指す。
「わたしたちの“極上”スイーツ」というテーマにそって考えてきたケーキを、
2時間半という時間内に3人で協力してつくり上げていく。
審査はケーキの完成度のみならず、製作過程も含まれる。
だから〈Toshi Yoroizuka〉オーナーシェフの鎧塚俊彦さんや
〈Patisserie Noliette〉オーナーシェフ永井紀之さんをはじめ、
プロのパティシエとして活躍されている審査員が、
ときに鋭い眼光を光らせながら、調理台の間を歩いている。
さすがにプロの視線を浴びながらのケーキづくりは緊張しそうなものだが、
意外と生徒たちは落ち着いているようだった。
何度も練習して繰り返してきたケーキづくり。自然と体が動くのだろう。

大阪府の太成学院大学高校「ミラクルGirls」は飴細工で“時計”を製作中。

「ミラクルGirls」の3人をモデルにした(!?)マジパンの成形技術はお見事。
前半は製作工程を見ていても、まだまだ全体像がわからない。
しかし土台をつくっているはずなので、
「正確さが重要です」と永井シェフも注意点を教えてくれた。
鎧塚シェフも「ここからどう変化していくのか。楽しみですね」と言う。

大会アドバイザー大森由紀子先生に話しかけられる生徒。
生徒たちはお互いに声をかけ合い、製作に励んでいる。
チームプレイはどの学校も抜群だ。ときに、笑い声もあがる。
集中しているなかにも、思わず楽しさが上回る瞬間がある。
ゲスト審査員の関根勤さんに、
ロールケーキの美しい断面をドヤ顔で見せた生徒もいた。
成功して思わず自慢したくなったのだろう。

ゲスト審査員「貝印スイーツ甲子園絆サポーター」として参加していた関根勤さんは場をやわらげてくれた。
とにかく作業台の上をきれいに保っていたのが印象的だ。
洗いものも手が空いた人がすぐに洗ってほとんどためないので、
常に清潔感がある。こうした丁寧さや衛生観念なども審査対象に含まれるのだ。

北海道三笠高校「北の国から」チーム。
どの学校も順調に進んでいるように見えた。
しかし終了5分前になってもどの学校からも「できました!」の声が上がらない。
周囲からも不安の声が上がり始めるが、残り2分を切るころ、
続々とケーキが完成し始めた。
名古屋調理師専門学校の「I’ll」は、なんと5秒前に完成。
見ているこちらがヒヤヒヤしたが、生徒たちのタイムマネージメントは完璧だった。
その後、各チームは審査員たちに実際に食べてもらいながら、
プレゼンテーションを行った。
最後のアピールを終え、とうとう優勝校の発表を迎えることになった。