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IOTカーボン Part2:
木炭メーカーによる、
循環型社会のものづくり。

貝印 × colocal
ものづくりビジネスの
未来モデルを訪ねて。
vol.038

posted:2014.2.11  from:富山県富山市  genre:ものづくり

sponsored by 貝印

〈 この連載・企画は… 〉  「貝印 × colocal ものづくりビジネスの未来モデルを訪ねて。」は、
伊勢谷友介さんがパーソナリティをつとめ、谷崎テトラさんが構成作家をつとめる「KAI presents EARTH RADIO」と連携して、
日本国内、あるいはときに海外の、ものづくりに関わる未来型ビジネスモデルを展開する現場を訪ねていきます。

editor profile

Tomohiro Okusa

大草朋宏

おおくさ・ともひろ●エディター/ライター。東京生まれ、千葉育ち。自転車ですぐ東京都内に入れる立地に育ったため、青春時代の千葉で培われたものといえば、落花生への愛情でもなく、パワーライスクルーからの影響でもなく、都内への強く激しいコンプレックスのみ。いまだにそれがすべての原動力。

photographer

Suzu(Fresco)

スズ

フォトグラファー/プロデューサー。2007年、サンフランシスコから東京に拠点を移す。写真、サウンド、グラフィック、と表現の場を選ばず、また国内外でプロジェクトごとにさまざまなチームを組むスタイルで、幅広く活動中。音楽アルバムの総合プロデュースや、Sony BRAVIAの新製品のビジュアルなどを手がけメディアも多岐に渡る。https://fresco-style.com/blog/

木から炭、そしてまた木へ、循環するストーリー

富山のIOTカーボンは、
廃木材を産業廃棄物や一般廃棄物として受け入れる廃棄物処理会社としての側面と、
その処理によって生まれる木炭をさまざまな製品に利用する
木炭メーカーとしての側面がある。

2002年の創業当時から、木炭メーカーとしては土壌改良資材を発売し、
その後、床下調湿炭なども発売していた。
より幅広い層に高機能木炭を利用してもらうために、
次の一手として考え出されたのが「炭草花(すみくさはな)」シリーズ。
それまでとはうってかわって、
女性のライフスタイルにフィットするデザイン性の高いライフスタイル雑貨だ。

“草花のように、生活になじんだかたちで炭も置いてもらいたい”というコンセプトの炭草花。
それを象徴するアイテムが、代表作ともいえるブーツキーパーだ。
IOTカーボンのすぐれた脱臭・調湿機能を持つ木炭が、
ブーツのにおいや蒸れから守ってくれる。

IOTカーボン所長代理の越後厚志さんいわく
「木炭がこれでもかと詰まっています。木炭だけは売るほどありますから(笑)」

ブーツキーパー

ひとつのブーツキーパーに400g程度の炭が入っている。

たしかに手に持ってみると、ずっしりと木炭が詰まっていることがわかる。
木炭をほかから買ってきて商品化するようなモデルでは、
ここまで贅沢に使えなかったことだろう。
ブーツから飛び出す上の部分に花のイラストが描いてあり、
ブーツキーパーを入れて立たせると、まるで一輪挿しに花が咲いているようだ。
ガーベラ、ローズ、ポピーと玄関が華やぐ。

ほかにも、「シュー&ブーティーキーパー」や「トゥキーパー」、
バッグや化粧ポーチに入れる「フォーバッグ」と「フォーポーチ」、
クローゼットで使う「フォークローゼット」やハンガー型の「ハンガー」など、
においや湿気が気になるところにぴったりとはまるラインナップだ。

シュー&ブーティーキーパー

高温炭化木炭を拡大するとセル形状になっている。それをモチーフにしたユニセックスなパターンは男性でも使いやすい。

ハンガー製品

ハンガー自体がにおいも湿気もとってくれるなら、すごく理に適っている!

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基本的にはモノトーンで統一されていて、インテリアとして置いていて恥ずかしくない。
これらをデザインしているのはデザインコンサルティング会社の
「h concept」(アッシュ コンセプト)。CEOの名児耶秀美さんは、
初めてIOTカーボンを訪れて廃木材の山を見たときにがく然としたという。

「釘やボルトなどの不純物を取り除く作業の大変さに驚き、
リサイクルに対する高い壁を感じました。
また、IOTカーボンの炭化技術による高機能の木炭は、
我々が知っている木炭とは違って燃えない炭。BBQもできないんですよ(笑)」

そういった木炭を、一般ユーザーのマスプロダクトにどう落とし込み、
どうコンセプトを伝えていくか。

「リサイクルだから購入しようという流れではなく、
“気に入って購入したら、環境によいリサイクル商品だった”という流れを
目標にしました。生活のなかで忘れがちな、空気やにおいを浄化するということの大切さ。
それをインテリアとして使ってもらいながら、感じてほしい。
そんな名脇役のような存在を目指しました」という名児耶さん。

しかしIOTカーボンにとっては初体験の連続。

「はじめてのデザイン的なものづくりのようでした。
そこで、彼らにとって経験のあるものから利用してみようと思ったんです。
床下調湿炭という商品で使っていた不織布をひっくり返してみたら、
きれいな小さなドットがあることを発見しました。
そこに黒の印刷をすれば味わい深くなると思ったんです。
その生地なら在庫もありましたし」

デザインとしては、黒を基調として大人っぽく、
さらに「なかの木炭自体を見せられないので、中味を感じさせる必要があった」ので、
炭をイメージした落ち着いた色合いに。

棒状になった炭

棒状になったものは、お菓子のようなパッケージに入れて「スミボウ」として発売されている。

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脱臭・調湿が終わったら、土へ還す

「できたものはもちろん立派な商品でしたが、
わたしたちは“ゴミ”から生まれたものだと知っている。
そんなものが果たして売れるのか」と、当初は半信半疑だったという越後さん。

そんな不安は、商品が持つ背景によって簡単に払拭された。

炭がにおいを吸着する穴は埋まってしまうので、
使っていくと脱臭剤としての機能に限界はあるが、一方、調湿効果は半永久的に保たれる。
炭は湿気を吸って吐いてを繰り返しているし、
晴れた日に天日干ししてよく乾燥させれば機能は回復する。
調湿専用としてしまえばムダがない。

さらに使い終わったあとには、封を切って、中身の木炭を土壌改良資材として使える。
中身に使われている木炭は、同じものだから、
庭やプランター、観葉植物などの土にまぜれば効果的だ。

木炭と古紙セルロースの天然繊維

木炭と古紙セルロースの天然繊維からできた木炭ボードから、粉状のものまで、高い機能を保ったまま成形できるように開発している。

「循環型社会のものづくりですよね。
二酸化炭素を酸素に変換している木が、家などで人間の役に立ったあとも、
炭として再生して、また人間の役に立ち、土に還り、また木が生まれる。
すばらしい仕組みだと思います」とh conceptの名児耶さんも感心する。

木から炭、そして木へ、1周循環するストーリー。
燃やして終わりではない。
「その部分に共感していただいているショップが多く、
商品を扱う方が熱心に販売してくれているようです」と喜ぶ越後さん。

最近では、ものを“買う”ときに、
“捨てる”ときのこと、つまり捨て方や終わり方も意識しているひとは増えていると思う。
無駄にものを捨てたくない。
逆にいえば、すぐに捨てるしかないようなものは、積極的には買いたくない。
最終的に“捨てない”という選択肢が残されている炭草花の商品は、
買いやすいのだ。

集まってきた木材

役目を終えた木材が集まってくる。次の出番をあたえるのがIOTカーボンの仕事だ。

information

map

アイオーティカーボン株式会社

住所:富山県富山市松浦町9-30

Web:http://iotc.co.jp/

木のある暮らしーLife with Woodー

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