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そして、秋の終わり頃には、家の近くの中学校で開催された
市主催の「市長と語る会」に出席しました。
こちらは下田市長や市役所の各部門の責任者と地域住民との
意見交換の場として設けられたものです。
僕は、子育て世代の働き方、暮らしにも直結する問題ともいえる
「小学校の近辺に学童保育がない」という問題について、
市がどう考えているのか? 将来的な展望はどうなのか? を確認したく、
このイベントへの出席を決めていました(詳しくはvol.24)。
その場においても市長より直々に、過疎地域に認定されたことを受け、
今後は移住促進に力を入れるとの説明がありました。
そんななか、移住者の立場、視点で、学童保育の問題について
発言できたことは有意義でした。
すぐに改善されるような簡単な問題ではありませんが、
前向きに検討するという答えをいただき、
必要性を認識していただけたと感じています。
市民の声が行政に届きやすいということは、
下田市のような小さいまちならではともいえそうです。
このように、秋にはいくつかのイベントに関わりました。
そして、これらのイベントへの参加を通じて多くの人と知り合いました。
まちを歩いていると知り合いに会うということが珍しくなくなっています。
そして、そんなイベントが多くあった秋が終わり、冬が始まりました。
今年の1月の末に、移住先探しの旅で下田に来ていました(vol.12参照)。
その旅の際には、いまの家から1キロほどのところにある
道の駅〈開国下田みなと〉で車中泊をしていました。
まちにとっては多くの観光客のひとりだったわけです。
そして下田に移住することを決め、春に暮らし始めました。
車中泊の旅をしていたときから1年も経たずに
ここまで地域と関わるようになったのです。
関わりが深くなるとともに地域への愛着も感じるようになってきました。
そんな僕が、この冬には市の移住促進事業に
先輩移住者として少なからず関わることになりそうです。
どうせ暮らすのであれば、どうせ関わるのであれば、
多くの人に下田の魅力を伝えて移住者を増やしたい、そんな気持ちです。
ひとりでできることは小さいけれど、その小さい力がまちをつくっている。
地域に関わるたびにそんなことを実感しています。