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産地ではないのに真珠のまち?
神戸に真珠産業が根づいた理由を
〈神戸パールミュージアム〉で知る

CLASS KOBE - CLASSな神戸の物語 -
vol.028

posted:2016.3.28   from:兵庫県神戸市  genre:暮らしと移住 / 旅行

sponsored by 神戸市

〈 この連載・企画は… 〉  旅するように暮らす、暮らすように旅する。それができるのが神戸の魅力。
ブックレット『CLASS KOBE』で紹介した場所、そして、オリジナル記事も加えた、
神戸の暮らしを訪ねたくなるコロカルの神戸案内です。

credit

文:橋本勲(glass)
撮影:猪股純一
Supported by 神戸市

国際港神戸の知られざる一面

神戸に数ある産業のなかに、真珠があります。
でもなぜ? 神戸には真珠の養殖場なんてありません。
真珠の養殖技術が日本で確立されたのは昭和初期。
しかしその時代に真珠といえばとても高価で、
日本人にはなかなか手が出せない商品でした。
そのため国内ではなかなか人気が広まらず、当時世界へと開かれていた神戸から、
アメリカやヨーロッパへと輸出されていました。
その当時の真珠養殖場は、三重県を中心に四国、九州が主な地域。
それらの地域から最も近かった国際港が神戸だったのです。

やがて北野を中心に、神戸で真珠の選別や加工を行う企業が生まれていきます。
一説によると、山の南側斜面に広がる北野のまちは、
真珠の選別に適した陽光が安定して得られたから、産業が確立されたとも。
それらの企業が集まったのはいまの山本通あたりで、
山本通は別名「パールストリート」とも呼ばれていました。
一時はたくさんの真珠を持って坂道を歩くバイヤーの姿も見られたそうですよ。

山本通=通称パールストリートには、いまでも真珠関連企業が残っています。

そんな神戸の真珠産業の一端をうかがい知ることができる施設が、旧居留地にあります。
それが〈神戸パールミュージアム〉。なんと入場無料で、
養殖真珠の歴史や真珠ができるまでを展示から知ることができます。
約1万粒の真珠をひと粒ずつ手作業で連ねていった〈パールツリー〉が最大の見どころ。
さまざまな真珠製品も展示されていますので、
神戸の陽光が育てたやわらかな輝きを、ぜひその目で見てください。

レトロビルの1階にある〈神戸パールミュージアム〉。建物のレトロな雰囲気が、パールをより輝かせています。

information

map

神戸パールミュージアム

住所:兵庫県神戸市中央区東町122 日本真珠会館1F

TEL:078-332-8050

営業時間:10:00~17:00

定休日:土曜、日曜、祝日

http://www.japan-pearl.com/museum/

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