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福島のお正月定番メニュー。
〈いかにんじん〉&〈豆数の子〉
の栄養たっぷりレシピ

日本列島カンタン郷土食
vol.012

posted:2015.1.19  from:福島県  genre:食・グルメ

〈 この連載・企画は… 〉  地域ごとにさまざまな郷土料理がありますが、なかなか食べないし、伝えられていない。
コロカルはそれをちょっと心配してました。そんなときに郷土料理を後世に伝える全集が編集部で話題になり。
これを教科書に、いろんな人ともつながって、郷土料理を身近にする連載をしよう!ということに。
料理人・後藤しおりさんがアレンジした、家庭でおいしくカンタンに作れる郷土料理を、都道府県別に紹介していきます!

profile

Shiori Goto
後藤しおり

ごとう・しおり●実家は福島県で寿司屋を営む。ブータン料理店、野菜料理店などを経て、2012年7月に独立。世田谷を拠点にケータリング、ロケ弁、出張料理人として活動。不定期でアトリエでイベントなども行う。
http://gotoshiori.com/

photographer profile

Tetsuka Tsurusaki
津留崎徹花

つるさき・てつか●フォトグラファー。東京生まれ。『anan』『Hanako』など女性誌を中心に活躍。週末は自然豊かな暮らしを求めて、郊外の古民家を探訪中。コロカルで『美味しいアルバム』も連載中。

writer profile

Akiko Saito
齋藤あきこ

さいとう・あきこ●宮城県生まれ。コロカル編集部編集担当。好きな郷土料理は宮城県亘理町のはらこめし。
https://twitter.com/akiko_saito

郷土食を日本の隅々から掘り起こし、記録した名著
『日本の食生活全集』全50巻(農文協)から
料理人・後藤しおりさんが現代の家庭でもおいしく
カンタンに作れるよう再現したレシピを
お届けしている本連載。ぜひ一緒に作ってみましょう!

福島のめでたい膳に欠かせない2品

今回ご紹介するのは、『日本の食生活全集7 聞き書 福島の食事』
に掲載されている福島県の食事から。
福島県のお正月のメニュー、「いかにんじん」と「豆数の子」です。

「いかにんじん」は、するめいかとにんじんを使った
阿武隈川流域で食べられているメニュー。
このあたりでは冬でも大根、にんじん、ごぼうなどを
充分に保存できるので、野菜の確保には苦労しません。
そんなゆたかな野菜と、行商で売りに来る「するめいか」
を漬け込んだ、旨味がしみこむ郷土食です。

「いかにんじんは、するめからの旨みが加わったにんじんの
歯ごたえがとても美味しく、いくらでも食べられてしまいます。
福島の食卓には必ずと言っていいほど、
おかずの一品として、酒の肴として並んでいました」(しおりさん)

もうひとつの「豆数の子」は、毎日の食事に欠かせない
大豆のメニュー。福島では、三度の食事に味噌汁を食べない
日はなく、冬のあいだ、納豆を食べない日はないほど。
大豆のなかでも、青ばた大豆でつくる「ひたし豆」は
お正月や結婚式などの行事食には欠かせない料理
むかしは田んぼのあぜで、どの家庭でも二、三升は
作っていました。このひたし豆に、くず数の子を混ぜたのが
「豆数の子」。まめで達者で子孫繁栄をという願いが込められています。

「数の子が手に入らないときは手軽に手に入る
数の子昆布で作っていました。食感を残した豆に
数の子の旨みと、かつお出汁の旨みが染み込んで、
パクパクつまめる一品です」(しおりさん)

それでは作ってみましょう! まずはいかにんじんを。

★福島 いかにんじん(4人分)

材料

にんじん … 2本

するめ … 1枚

酒 … 100cc

砂糖 … 大さじ1

醤油 … 100cc

みりん … 大さじ1

1. まず最初に、鍋に全ての調味料を合わせ、煮立たせて冷ましてください。その後にんじんに取り掛かります。にんじんは少し厚めの千切りに。千切りのコツは、最初に3等分すること。

それぞれを薄切りにしてから、

細切りにするとやりやすいです。

2. 細切りにしたら、塩少々でもんでおきましょう。

3. 続いてはするめ。キッチンばさみでにんじんと同じ太さに切ります。

4. 切り終わったら、酒大さじ2(分量外)を振ってしんなりさせておきます。最初に作った調味料に、いかとにんじんを合わせ、3時間以上漬けておきます。

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続いて豆数の子のレシピを!

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★福島 豆数の子(4人分)

材料

数の子昆布(または数の子) … 100g

ひたし豆 … 80g

かつお出汁 … 250g

醤油 … 40ml

酒 … 40ml

かつおぶし … 5g

1. ひたし豆は一晩浸水させ、ザルにあげて鍋に入れ、ひたひたの水を加えて2回ふきこぼしましょう。

2. 硬めに茹でてザルにあげておきます。数の子昆布は塩抜きし、水気をふきとること。

3. 豆を漬ける出汁をつくります。かつお出汁、酒、醤油を鍋に入れ、中火にし、沸いたら火を止め、冷ましておきます。

4. かつおぶしをサラシで包みます。

こちらが見本。

5. 保存容器にすべての材料とかつおぶしを入れて3時間以上漬けます。

どちらも、味が染み込んだら出来上がり!
お正月だけでなく、常備菜にしても便利な一品です。

書籍情報

日本の食生活全集7 聞き書 福島の食事

著者:福島の食事編集委員会編
出版:農山漁村文化協会(農文協)

日本の食生活全集とは:おばあさんからの聞き書きで、各県の風土と暮らしから生まれた食生活の英知、消え去ろうとする日本の食の源を記録し、各地域の固有の食文化を集大成する書籍。四季の食事に加えて、救荒食、病人食、妊婦食、通過儀礼の食、冠婚葬祭の食事等を記録している。

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