〈釧路マーシュ&リバー〉で メッカの釧路川でカヌー体験 絶景の釧路湿原をゆく

のんびり進み、じっくり味わう、壮大な湿原の自然

屈斜路湖から太平洋まで、日本最大の湿原〈釧路湿原〉を流れる154キロの釧路川。
源流から河口までの標高差が約120メートルとなだらかで、
ダムなどが一切ないため、上流から下流までカヌーを楽しめる日本でも希有な川です。
太古の時代は海だった広大な釧路湿原。
特異な景観をもち、さまざまな動植物を育む豊かな自然の中を、
カヌーでくだる貴重な体験ができる場所でもあります。
今回は〈釧路マーシュ&リバー〉のカヌーガイド・斉藤松雄さんと、
下流域のツアーに出かけ、釧路川カヌーの魅力を体感しました。

釧路マーシュ&リバーの事務所からツアー出発地点までは車で10分ほど。カヌーと一緒に移動します。

カヌーポートでツアーの説明をするガイドの斉藤松雄さん。

出発はJR細岡駅近くのカヌーポート。
ライフジャケットを着用し、万が一川に落ちた場合のレクチャーを受け、
カヌーに乗り込みます。ほとんど揺れもなく、スーッと川面を滑り出すカヌー。

「釧路川は大きな岩や石がないから、本当に静かなんですよ」
斉藤さんが話すとおり、川の上はまるで別世界のような静けさ。
パドルを漕ぐ音、倒木に水が当たる音など、
時折聞こえるチャポンという水音に癒されます。
カヌーに準備されているパドルは漕いでもよし、置いたままでもよし。
川の流れに従ってガイドが舵をとってくれるので安心です。

今回のコースは、釧路川のなかでも特に蛇行が多い区間。
穏やかな流れに乗って目の前の景色を眺めていると、
当初あまりその感覚はありませんでしたが、
「太陽が自分の左右どちらにあるか確認していてくださいね」と斉藤さんがひと言。
確かに、カヌーが進むにつれて目に見える太陽の位置が変わります。
自然がつくり出した蛇行の流れに乗っているのを実感しました。

この日は台風通過後で釧路川が増水中。普段より川幅が広がり、
川面が2メートルも高い状態でした。
「川の水があふれても湿原が水を吸収するスポンジの役割をしてくれる。
水が横へ逃げるので、増水時でも流れが穏やかなんです」
斉藤さんの解説を聞いて納得。川の両端からどんどん水が染み出ていくような
不思議な風景を目にすることができました。