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原始の自然の姿に出合える
ニセコの秘境とは?

おでかけコロカル|北海道・道央編

posted:2016.8.28  from:北海道ニセコ町、共和町  genre:旅行

〈 おでかけコロカルとは… 〉  一人旅や家族旅行のプラン立てに。ローカルネタ満載の観光ガイドブックとして。
エリアごとに、おすすめのおでかけ情報をまとめました。ぜひ、あれこれお役立てください。

photographer profile

YAYOI ARIMOTO

在本彌生

フォトグラファー。東京生まれ。知らない土地で、その土地特有の文化に触れるのがとても好きです。衣食住、工芸には特に興味津々で、撮影の度に刺激を受けています。近著は写真集『わたしの獣たち』(2015年、青幻舎)。
http://yayoiarimoto.jp

writer's profile

Akiko Yamamoto

山本曜子

ライター、北海道小樽生まれ、札幌在住。北海道発、日々を旅するように楽しむことをテーマにした小冊子『旅粒』発行人のひとり。旅先で見かける、その土地の何気ない暮らしの風景が好き。
旅粒
http://www.tabitsubu.com/

credit

取材協力:北海道観光振興機構

ニセコは、手つかずの高山植物の宝庫

スノースポーツで有名なニセコですが、短い春から秋にかけての季節は、
大自然を感じながら登山やトレッキング、散策を満喫できる場所です。
車窓からの眺めが美しい〈ニセコパノラマライン〉道道66号線を進み、
ニセコ山系の登山口としても知られる〈五色温泉〉の隣にあるのが、
〈五色温泉インフォメーションセンター〉。
スタッフによる花や紅葉の見頃情報をはじめ、登山ルートの案内など、
ニセコの自然情報を訪れる人へ随時発信しています。
休憩に、ニセコの情報集めに、気軽に立ち寄りたいポイントです。

道産カラマツ材が使われたインフォメーションセンターは2013年リニューアルオープン。木のぬくもりを感じるテーブルや椅子はニセコ町の家具工房〈シンプイ〉一松伸裕さんの作品。

五色温泉インフォメーションセンターの奥の小径を進むと、
イワオヌプリ(アイヌ語で「硫黄の山」)への登山口へと続きます。
登山口の入り口付近には、山の斜面いっぱいに〈エゾイソツツジ〉が咲き誇っていました。
実は、ここは“ニセコのお花畑”と呼ばれ、さまざまな高山植物の群生に出合える穴場なんです。

取材に訪れた日はあいにくの雨でしたが、毎年7月上旬に咲くエゾイソツツジが可憐に花を咲かせ、幻想的な風景が広がっていました。山の天気は変わりやすいので、散策のときは雨対策の準備も忘れずに。

足元で儚げに咲くのはツツジ科の小低木〈アカモノ〉。

ひとつひとつ歩きながら高山植物を丁寧に教えてくれたのは、
ニセコの自然を知りつくす〈ライオンアドベンチャー〉の齊藤満さんです。
同社は、ニセコや千歳、札幌を拠点に、大自然を満喫するアクティビティを展開しています。

齊藤さんは苫小牧のご出身。
子どもの頃から海や川を遊び場にして育ち、札幌で書店に就職したのち関東の本社勤務を経て
「自然の豊かなところで働こう」と決意して退職。
その後ニセコへ移住し、かれこれ10年以上をこの土地で過ごしてきました。

「すぐそばに大自然があり、同じエリアでも標高差で表情が変わるのが
ニセコの魅力ですね。山のイメージが強いニセコですが、釣りポイントも豊富。
車で1時間走れば、豊かな漁港もある岩内で海釣りができますよ」と語る齊藤さん。

7月上旬、ちょうど見頃を迎えていた〈タニウツギ〉。

まるで神やどる美しさ。静寂な湖沼へ

続いてニセコの秘境として知られるのが、
原生林と湿原にかこまれ、風のない日は凪いだ水面が鏡張りになって
季節ごとの大自然を映し出す〈神仙沼〉。
四季折々のアウトドアや行楽でにぎわうニセコ地域にひっそりと佇む、
神秘的な絶景スポットです。
五色温泉インフォメーションセンターから車で10分ほど、
レストハウスのある広い神仙沼駐車場に降り立つと、
神仙沼へと続く遊歩道の入口はすぐそこです。

〈モウセンゴケ〉は葉の先から粘液を出して虫を捕らえる食虫植物。火山によって生まれた神仙沼湿原は栄養が少ない泥炭層。生き残るために、虫を養分にする仕組みをもっています。(写真:ライオンアドベンチャー)

神仙沼までは、整備された木道を歩いて片道20分ほど。
木道が整備されているので軽装でも気軽に訪れることができます。
ダケカンバやマツの森を進んだ先、一面に広がるのが〈神仙沼湿原〉。
あちこちに小さな池塘(ちとう 湿原の泥炭層にできる池沼)が点在する
海抜750メートルの高層湿原で、
ニセコの短い夏から秋にかけて、さまざまな高山植物が姿を見せてくれます。

夏、湿原に咲き乱れる白い花〈チングルマ〉。この風景が秋になると……(写真:ライオンアドベンチャー)

秋には真っ赤なじゅうたんに様変わり。チングルマは実は低木なので、しっかりと紅葉するのだそう。(写真:ライオンアドベンチャー)

神仙沼の名づけ親は、ニセコ近郊の岩内出身でボーイスカウトを誕生させた下田豊松さん。
登山中に発見した沼の美しさにうたれ、
「神、仙人の住みたまう所」と感銘を受けたことから命名されました。

「遅い雪解けが始まる6月〜7月中旬にかけては、
花が咲き乱れる絶好のシーズン。
そして9月下旬から10月中旬までの紅葉の時期(※)は、水面に映る青空と赤、
黄色にマツの緑が加わった奥行きのある絶景に出合えますよ」(齊藤さん)

神仙沼からほど近く、起伏のある登山道を進んだ先にある鏡沼。ちょっとした冒険気分が味わえる道のりなのでトレッキングシューズがおすすめ。(写真:ライオンアドベンチャー)

神仙沼やお花畑散策のあとは、すぐ近くの五色温泉に浸かるのもおすすめ。
硫黄を含む源泉100%で美肌の湯とも言われ、体を芯から温めてくれます。

車から降りてすぐに原始のままの自然が体験できるニセコの夏は6月〜10月いっぱいまで。
神仙沼へ続く66号線は11月〜5月まで冬期間通行禁止となるので、
インフォメーションセンターのサイトなどで確認の上訪れましょう。

information

神仙沼

住所:岩内郡共和町前田

※年によって高山植物や紅葉の見頃は変わりますので、五色温泉インフォメーションセンターの情報をご確認ください。

information

map

五色温泉インフォメーションセンター

住所:虻田郡ニセコ町字ニセコ510

TEL:0136-59-2200

営業時間:8:00-17:00

※開館期間 6月1日~10月31日

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