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〈Less Higashikawa〉
本質を追求したアイテムが揃う、
美しい水のまちのセレクトショップ

おでかけコロカル|北海道・道北編

posted:2016.2.11  from:北海道上川郡東川町  genre:旅行

〈 おでかけコロカルとは… 〉  一人旅や家族旅行のプラン立てに。ローカルネタ満載の観光ガイドブックとして。
エリアごとに、おすすめのおでかけ情報をまとめました。ぜひ、あれこれお役立てください。

photographer profile

YAYOI ARIMOTO

在本彌生

フォトグラファー。東京生まれ。知らない土地で、その土地特有の文化に触れるのがとても好きです。衣食住、工芸には特に興味津々で、撮影の度に刺激を受けています。近著は写真集『わたしの獣たち』(2015年、青幻舎)。
http://yayoiarimoto.jp

writer's profile

Akiko Yamamoto

山本曜子

ライター、北海道小樽生まれ、札幌在住。北海道発、日々を旅するように楽しむことをテーマにした小冊子『旅粒』発行人のひとり。旅先で見かける、その土地の何気ない暮らしの風景が好き。
旅粒
http://www.tabitsubu.com/

credit

取材協力:北海道観光振興機構

“見るものすべてが絵になるまち”と言われることも多い東川町は、
旭川空港から車で10分。大雪山系旭岳からの豊かなおいしい水が
各家庭で汲み上げられ、四季にまたがるアウトドアレジャーを楽しめるほか、
写真のまちとして全国的にも知られる文化的なまちづくりが行われています。
まちで生まれたひとりひとりの子どもに、
東川でつくられた木の椅子が贈られる
「君の椅子」プロジェクトもその試みのひとつ。
自然と人との心地よい営みが、訪れる人それぞれの心に残るまちです。

近年はこの地にお店を開く人や若い世代の移住者も増え、
旭岳へとのびるまちのメインストリートには
たくさんの個性的なお店が軒を連ねています。
その中心街、多くの人でにぎわう道の駅ひがしかわ〈道草館〉向かい側にある、
もとは碁会所だったというモダンな外壁が目を引く建物。
ここを改装して2012年にオープンした、
1階の衣と住のセレクトショップ〈Less Higashikawa〉、
2階のまちの食堂兼週末酒場〈ON THE TABLE〉は、
東川から新たなライフスタイルを提案するショップの先駆け的存在です。

食卓を彩る調味料やコーヒー豆などを、“つくる人”を発信するリトルプレスとともに。自分たちでつくった廃材を使ったディスプレイ棚がいい味を添えています。

訪れるたびに新たな“もの”との出会いが待つLess Higashikawa。
店内に並ぶのは、国内外から集めた、
ひとつひとつ、物語をはらんだ洋服、雑貨、グローサリー製品。
考えられ、削ぎ落とされ、
シンプルななかにこだわりをもってつくられたものたち。
すっと背筋がのびるような空気のなか、
“自分の暮らしにあったらよりうれしくなるもの”を見つけることができます。

長く愛用したいメンズ・レディースの洋服たちはどれも、このまちのイメージにマッチした空気感。

「商品すべてに扱っている理由があるので、
わからないことはなんでも聞いてください。
お店は、お客さんとのコミュニケーションスペースとしてある場所ですから」
と笑顔で話してくれるのは、オーナーの浜辺 令さん。
姉妹店にあたる旭川の住む・暮らすを中心にしたショップ、
〈Less Asahikawa〉も運営しています。

2階にはギャラリースペースを併設。全国各地につながりをもつ浜辺さんが企画するさまざまな展示販売会や展覧会、トークイベントなども行われています。

雰囲気ごと持ち帰りたい空間は、
浜辺さんの”もの”に対する飽くなき探究心から生まれています。
つくり手やメーカーの商品そのものはもちろん、
その背景やこめられた想いもお客さんに伝えていきたいと語ります。
「ひとつのものをいいと思ったとき、
そのよさの理由や本質を自分なりに掘り下げると、
自然と次のものとの出会いにつながっていく。
その楽しさを、ここを通していろんな方と共有していきたいと思っています」

旅の記憶として、アクセントとして普段使いできるデザインの〈HIGASHIKAWAバッジ〉(1296円)。

浜辺さんは現在、つくり手との縁を活かして、
東川独自のオリジナルおみやげグッズを手がけています。
〈東川スーベニア〉の第1弾は、
お店でも取り扱う鹿児島の〈ONE KILN CERAMICS〉による
陶器製の〈HIGASHIKAWAバッヂ〉。
「その土地で欲しくなるようなおみやげがないので、
それなら自分でつくってみようと思いました。
“勝手に東川町のおみやげプロジェクト”と題して(笑)、
東川在住、もしくは東川を訪れたことのある作家さんにお願いして
制作しています。今後は、定番おみやげのペナントやマグネットなどをはじめ、
さまざまなアイテムを計画中です」
このほかにも、東川でオリジナルの家具を製作中という浜辺さん。
東川発信のあふれるアイデアがかたちになり始めています。

LOCALS会場と各店舗にのみ置かれる〈THE LOCALS PAPER〉(200円)。各店主によるまちごとのおすすめやコラムが書かれています。4つのまちへの小さなガイドブックがわりに。

2014年からは、中標津の〈RANGE LIFE〉、根室の〈guild Nemuro〉、
帯広の〈THE YARD〉とともに、
地方にあって個性の際立つセレクトショップやカフェと合同で
それぞれの都市をまわる〈LOCALS〉という移動ショップイベントも行っています。
あえて都市部でなく、こういったイベントを求めている地方でのみ開催。
遠方でなかなか来られないというお客さんのもとに、
自分たちから出向こうと始まったこのイベント、各会場ともに盛況で迎えられています。

〈ON THE TABLE〉の店内は明るい光が差し込む居心地のいい空間。カウンター席やふたりがけの席も。厨房担当は、浜辺さんの弟の佑さん。

ちょうど、2階の〈ON THE TABLE〉へと
階段を上がっていくお客さんが4人。
「ここがおいしいって聞いて来たんだよ」と士別から来たお父さんたちが
ワイワイとにぎやかに大きなテーブルを囲んでいました。
そんな風景がとてもなじむのは、
このお店が「町の喫茶、食堂、酒場」というコンセプトだから。
ランチメニューは、ジューシーな肉感に、コクのあるソースまで
絶品の「ハンバーグと焼き野菜・スープつき」(900円)や、
本格的な風味と辛さがクセになる「グリーンカレー」(900円)、
「ナポリタン」(800円)など、
定番5品がサラダ付きでボリュームたっぷりいただけます。
お米はもちろん東川米で、地元産の野菜を使用。
厳選されたコーヒーやスイーツメニュー、テイクアウトの自家製パンもあり、
ドライブがてら気軽に立ち寄ることができます。

アツアツの鉄皿に乗った「ハンバーグと焼き野菜」。焼き野菜の量にも注目! この日のスープはミネストローネ。東川米はお客さんからも好評だそう。

週末夜の酒場営業では、豊富な日替わり黒板メニューを好みで選びながら、
ビオワインを中心にゆっくりとお酒を楽しむひとときを。
24時までと遅くまで開いているのもうれしいところ。
「近所に住むおばあちゃんが、
ちょっとエスプレッソを一杯飲みに来てくれるような場所になるのが理想です」
と浜辺さん。すみずみまでセンスを感じられるものの、
よそゆきすぎないところがいい、まちの社交場でもある空間です。

オーナーの浜辺さん。店内は〈Landscape Products〉によるデザイン、内装は古いものを使いながら自分たちで手がけました。

お隣の薬屋さんがご実家という浜辺さんは、自分もいつかここ東川で
店を持ちたいというイメージを長いこと抱いていたそう。
「旭岳やおいしい水、何気ない風景に宿るここ東川の魅力を伝えていくこと、
次の世代に残していくことをいつも考えています。
外から来てくださるお客さんは、地元の人に、
自分たちのまちが誇れることを教えてくれますね。
その連鎖をこれからもこの小さなまちでつくっていきたいです」
まちの風景として残るように在りたいという
〈Less Higashikawa〉の場所の力とともに、
東川の空気をまとった上質な“もの”たち。
ここでの人やものとの出会いは、
自然に寄り添う生活に思いを馳せるきっかけにもなりそうです。

information

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Less Higashikawa 

住所:上川郡東川町南町1-1-6 1F

TEL:0166-73-6325

営業時間:11:00~18:00

定休日:水曜日

※駐車場あり

http://less-style.net/

information

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ON THE TABLE 

住所:上川郡東川町南町1-1-6 2F

TEL:0166-73-6328

営業時間:月・火・木11:30〜20:00、金・土・日11:30〜24:00(夜は酒場として営業)

定休日:第1・3火曜、水曜

http://less-style.blogspot.jp

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