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writer profile
Yu Miyakoshi
宮越裕生
みやこし・ゆう●神奈川県出身。大学で絵を学んだ後、ギャラリーや事務の仕事をへて2011年よりライターに。アートや旅、食などについて書いています。音楽好きだけど音痴。リリカルに生きるべく精進するまいにちです。
“日常使いの伝統工芸”をテーマとする
ライフスタイルショップ〈WISE・WISE〉(ワイスワイス)から、
伝統工芸の新ブランド〈UMEBOSI〉(ウメボシ)が誕生しました。
アートディレクションは、植原亮輔さんと
渡邉良重さんによるデザインユニット〈キギ〉です。
昨年は滋賀県発のプロダクトブランド〈KIKOF〉も手がけ、コロカルではおなじみのおふたり。
さすがに、とってもかわいいプロダクトに仕上がっています!
UMEBOSIは、WISE・WISEとキギ、
プロダクトブランド〈D-BROS〉(ディーブロス)、そして老舗工房による
コラボレーションから生まれたブランド。
今年の冬は第一段として、江戸切子のグラスや手捺染の風呂敷など、
6アイテムを発売しました。
注目すべきは、繊細なデザインが職人さんたちの技によって
見事に実現したプロダクトだということ。
たとえば江戸切子の『UMEBOSIグラス』には、
大正10年から続く〈堀口硝子〉の技術が生かされています。
うさぎに施された小さな丸は、特製の小さな工具によるもの。
熟練50年の職人さんも「こんな細かいのは初めてだよ」と
驚きながら仕上げてくれたのだとか。
硝子に模様を削り出す“花切子”という伝統技法で描いたモチーフに、
“漆硝子”という新たな技術を用いて赤いマルを絵付けしています。
漆の『UMEBOSIグラス』は、ラインが何ともリズミカル!
薄づくりのグラスに削りだされたラインに、
長野県〈丸嘉小坂漆器店〉の職人さんが一筆一筆漆を塗っています。
入れ子になるところもかわいい!
このデザインは、KIGIのふたりが工房を訪問した際にひらめき、
その場でスケッチしたもの。
グラスを重ねるたびに新しい見え方を生むよう、
何度も微調整を重ね、導き出されたデザインなのだとか。
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『UMEBOSIフロシキ』は、京都の老舗工房〈スギシタ〉の
協力によって生まれたもの。
捺染技法による、発色の美しさがポイントです。
山形県の米沢織の生地からつくられたポーチも、なんとも発色がきれい。
通常の生産ラインで使用している黒と白の縦糸8000本全てを
手作業で掛けかえたことにより、鮮やかな発色を実現しています。
極細の糸で織り上げられたストールは、
空気を含むと温かく、たたむと小さくなる優れもの。
首もとをふわりと暖かくしてくれそうです。
昔から伝わる手法でつくり続けられているウメボシは
「食べられる伝統工芸みたいな存在」というキギのおふたり。
UMEBOSIと名づけたのは、
毎日の生活につながる、新しいことに取り組んでいきたいという思いからだそう。
そこには、伝統工芸に現代の息吹を吹き込み、
より多くの人に届けていきたいという願いが込められています。
UMEBOSIは、東京ミッドタウンのWISE・WISE toolsや
オンラインショップなどで発売中。
今後の展開も楽しみですね!
WISE・WISE tools
住所 東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウンガレリア3F
アクセス 都営大江戸線「六本木駅」8番出口より直結
東京メトロ日比谷線「六本木駅」より地下通路にて直結
東京メトロ千代田線「乃木坂駅」3番出口より徒歩約3分
時間 11:00〜21:00
電話 03-5647-8355
・KIGI
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