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posted:2025.9.26 from:北海道上士幌町 genre:食・グルメ
PR 上士幌町
〈 コロカルニュース&この企画は… 〉
全国各地の時事ネタから面白情報まで。
コロカルならではの切り口でお届けする速報ニュースです。
photographer profile
Chihiro Kiyota
清田千裕
きよた・ちひろ●1992年生まれ。人物・風景・商品まで幅広く撮影を手がける。2024年春、東京から十勝・幕別町へ移り住み、空き家を自ら改装した撮影スタジオ兼カフェ【EN】をオープン。
https://www.chihirokiyota.com/
Instagram @chihiro_kiyota
writer profile
Taemi Suemoto
末元妙実
すえもと・たえみ●東京と故郷・鹿児島で2拠点生活を送る、フリーライター/ヨガインストラクター。オフには国内外を旅して食べ物とお酒を楽しみ、温泉とヨガスタジオを巡るのが趣味。
とかち帯広空港から車で約1時間20分、
上士幌町(かみしほろちょう)は北海道・十勝エリアの北部に位置するまちです。
面積は約700平方キロメートルと、なんと東京23区(約620平方キロメートル)以上!
スロータウン※の精神に基づき、地域の資源をいかしたまちづくりに取り組んでいます。
※スロータウン…地域の持つ、人的、自然環境、産業、歴史文化などの資源を尊重し、暮らしやすい町を目指すこと
日本で初めて大会が開催された“熱気球の町”でもあります。
面積の76%を占める森林はきれいな空気と水に恵まれ、
野生動物が多く生息しています。
十勝平野では良質な土壌をいかした大規模農業と並行して、
個性ある野菜づくりに取り組む生産者も。
畜産も盛んで、古くから行われてきた酪農に加え、
近年はブランド和牛「十勝ナイタイ和牛」の飼育も増えつつあります。
そんなバラエティ豊かな上士幌町の食材を、
より多くの人に味わってもらいたい! と、昨年よりイベントがスタート。
このたび第2弾として「Farm to Table かみしほろ2025 Summer」が催されました。
開催は8月下旬の土曜日。雨上がりの穏やかな空ながら、日差しはまだ真夏のよう。
会場となった〈にっぽうの家〉には、11時半のスタート直後から、
今日だけの絶品料理を目当てにたくさんの人が訪れました。
上士幌町や近隣に住む人が中心ながら、なかには100km以上離れた釧路から来た人も!
〈にっぽうの家〉は上士幌町が運営する、一棟貸しの宿泊施設です。
屋外テントで提供されるのはテイクアウトメニュー2種。イートインも可能です。
ジューシーな和牛をたっぷり使った「十勝ナイタイ和牛ボロネーゼパスタ」と、
山わさびを添えた鹿モモ肉のローストほか3品の「上士幌食材のオードブル盛り合わせ」は、
好きな方を選ぶのもよし、両方いただくのもあり!
時折吹き抜ける初秋の風も心地よく、箸ならぬフォークが進みます。
パスタはお肉たっぷりのソースと幅広フェットチーネとの相性が抜群。
オードブル盛り合わせは、鹿モモ肉のロースト、ベーコンと男爵芋のキッシュ、ホワイトコーンムースの3品。
同じ頃〈にっぽうの家〉のダイニングでは、ランチコースの提供が進行中。
この日は、より広く深く上士幌の食材を堪能できる、
ランチとディナーのコースも事前予約制で提供されました。
キッチンに立つのは、帯広のフレンチレストラン「マリヨンヌ」の小久保康生シェフと、
フリーランスの料理人として活動する中村拓登シェフ。
今回のメニューは、テイクアウトメニューを含むすべてが、
ふたりのコラボレーションによるものです。
小久保康生シェフ。2014年にオープンした「マリヨンヌ」はレストランガイドなどでも高い評価を獲得。「確かな技術と、十勝の食材に関する知識や経験値には信頼を置いています」(中村シェフ)
北海道で生まれ育ち、十勝の食材の魅力をフレンチの技法で引き出す小久保シェフと、
日本料理を軸にしつつ、アスリート向けの食事など幅広い分野で活躍する中村シェフ。
歴史あるレストランガイド『ゴ・エ・ミヨ』の表彰式で出会ったふたりは、
同年代ということもあり意気投合。
その後中村シェフが茨城と十勝の2拠点生活を始めたことをきっかけに
「十勝で新しいことにチャレンジしよう」と、コラボによる活動も行っています。
中村拓登シェフ。都内で経験を積み、2年前から茨城と十勝の2拠点生活をスタート。「理論に基づいた調理と経験値の高さには、ご一緒するたびに新たな発見があります」(小久保シェフ)
十勝をよく知る小久保シェフがコース全体のラフイメージを作り、
中村シェフが料理を具体化。お互いが調理方法などのアイデアを出し合い、
まるで音楽のセッションのようにメニューを作り上げていくのだとか。
そうして生まれた一品一品は、
「食材そのもののおいしさ」が感じられることを第一に、
時にはシンプルに、時には工夫を凝らした仕事が施されています。
例えば、コースの最初に提供されるアミューズブーシュは、
今回提供された食材が、それぞれ主役になる7品の盛り合わせ。
〈十勝しんむら牧場〉の放牧豚「山森野豚」のリエット、
〈須田農場〉のトマトを使ったトマト飴など、一皿で驚くほど多彩な味わいを楽しめます。
アミューズブーシュ。一口サイズながら、どれも高い完成度。
メニューと照らし合わせて食べる人も多数。メニューの裏面には食材と生産者のリストが記されています。
あとに続くのは、夏大根の辛味をいかし、相性のいいだしを染み込ませた前菜や、
フライした新じゃがのケースに煮込んだポークを詰め、リーフと合わせたサラダ。
〈西原農場〉のミニ大根を使った前菜は、ディナーコースで登場。
男爵芋と山森野豚の香草サラダ。じゃがいものケースはポテトチップスから着想したそう。
メインは鹿モモ肉のローストです。
近隣で獲れたエゾシカは、素早く丁寧に処理することで、臭みがなく風味豊か。
その旨みをストレートに味わう、上士幌の環境だからこそ味わえる逸品です。
鹿肉のロースト。十勝産ブルーベリーソースと自家製味噌が味のアクセントに。
絶妙な火入れはフレンチの技。「鹿肉がこんなにおいしいなんて知らなかった!」といった声も聞かれました。
締めの一品は夏にぴったりのスパイシーなカレー。
デザートは「野菜をデザートでおいしくいただくこと」を追求し、
黒花豆のムースに、砂糖を加えず素材の甘みをいかした
ホワイトコーンのソースをあわせています。
アメリケーヌカレー。付け合わせのトマトと大根も主役級のおいしさ。
デザート。〈オリベの豆や〉の希少豆で仕立てたムースに、〈十勝養蜂園〉のはちみつを使ったブリオッシュとアイスクリームを合わせて。
目でも楽しい料理は、テーブルへ運ばれるたびに「わぁ」と感嘆の声が。
食材を熟知したプロが、おいしさを最大限に引き出した品々は
シェフの説明を聞くことで解像度が上がり、味わいが一層豊かに感じられます。
食材が生まれた地の空気を感じながら、豊かな恵みを享受する、とても贅沢なひとときです。
ドリンクも多くが十勝エリアの品。料理との相性抜群です。
「これまでも何度か上士幌町のイベントに参加していますが、
その度に新たな食材との出合いがあります。
普段とは逆に、自分がお客様のもとへ出向いて料理を提供するのも
料理の新たな提供方法を探る、いい経験になっています」
(小久保シェフ)
「初めての参加でしたが、たくさんの素晴らしい食材と出合い
そのおいしさをお客様と共有できる、貴重な経験でした。
今回のようなイベントは引き続き行いつつ、
もっと多くの方に楽しんでいただける企画も今後できたらいいですね」
(中村シェフ)
同時進行で料理を行う、おふたりのコンビネーションはお見事!
さらに今回のイベントは、限定1組で、
ディナーの後にそのまま宿泊できるプランもあり。
お子さんが生まれたばかりのご夫妻が、ご両親と一緒に利用しました。
〈にっぽうの家〉を手がけたのは無印良品。家具や家電もほとんどが
無印良品で揃えられ、シンプルでナチュラルな空間は自分の家のようにくつろげます。
食事の前後には、開放感のあるロビーでゆったりとした時間を過ごせます。
本格的なコースメニューを、周囲を気にすることなく楽しめるのはうれしい。
「子どもが小さく、レストランでコース料理を楽しむのは
しばらく難しいかなと思っていたので、このイベントはありがたかったです。
親孝行を兼ねて、とてもリフレッシュできました」と奥様。
土地を訪れ、空気や季節を感じながら
食材の育った環境や背景を理解しつつ、とっておきの料理をいただく。
「Farm to Table かみしほろ」は、
そんな最高の食体験ができるイベントです。
昨年に続き、2回目の開催となった今回。
3回目もすでに計画中とのことなので
ぜひ〈にっぽうの家〉や、隣接する〈道の駅かみしほろ〉の
インスタグラム公式アカウントをチェックしてみては。
なお会場となった〈にっぽうの家〉は、キッチン付きの宿泊施設。
滞在&自炊して上士幌の食材を味わうのもおすすめです。
また今回のイベントで使用された肉類、野菜類、はちみつなど
一部の食材は、ふるさと納税の返礼品にもなっています。
上士幌町になかなか足を運ぶ機会がない方は、こちらもご利用ください。
information
上士幌町ふるさと納税特設サイト
information
にっぽうの家
住所:北海道河東郡上士幌町上士幌東3線229番73
Tel:070-8821-3909
宿泊料金:1泊1棟 27,200円〜(4名まで利用可能、税・サービス料込み)
Web:〈にっぽうの家〉公式ウェブサイト https://kamishihoro.today
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