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posted:2024.12.31 from:神奈川県鎌倉市 genre:旅行
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Momo*Kinari
きなり・もも
ライター・エディター。東京在住。Webや雑誌、旅行ガイドブックで撮影・執筆。国内外でグルメや観光スポットを取材。たまに料理やモノづくり、イラストの仕事もしています。 X:@Momo_kinari
北鎌倉にある、臨済宗建長寺派の大本山〈建長寺(けんちょうじ)〉。
ここでは坐禅や写経体験ができるのをご存知でしたか?
筆者は過日に開催された、クレジットカードのダイナースクラブ会員向けの
「臨済宗巨福山 建長寺 貸切特別参拝」に参加してきました。
通常は非公開の修行道場や坐禅や特別法話、写経体験の様子をレポートします。
〈建長寺〉の正式名称は〈巨福山建長興国禅寺〉といい、
1253(建長5)年に、鎌倉幕府第5代執権、北条時頼(ほうじょう ときより)によって
創建された臨済宗建長寺派の大本山です。
今回の「貸切特別参拝」は、僧侶の説明を聞きながら
ゆっくり参拝できるイベントとなっていました。
当日は、三門、梵鐘の説明後、修行道場の通常非公開の西来庵があるエリアを参拝。
本来「西来庵」へ続くこの道は、僧侶になるために3年以上
修行をしている人だけが通れる道だそう。
禅寺特有の凛とした気配を体感。
1日限りのイベントでしたが貴重な体験ができました。
また、僧侶になるためには出家をして3年以上の修行が必要なのですが、
現在修行僧は6名しかおらず、「道心のある方がいたらぜひ」とのこと。
本尊地蔵菩薩坐像を安置するお堂は、東京・芝の増上寺より
徳川2代将軍・秀忠夫人嵩源院(お江の方)の御霊屋を移築したもの。
ご本尊の頭上は、格式の高さを示す「折り上げ格天井」になっており、
左右には透かし彫りの「欄間彫刻」など、かなり古びているものの、
見応えがあります。
法堂は住職が須弥壇上で説法するためのお堂で、重要文化財にもなっています。
現在は釈迦苦行像、千手観音菩薩を祀っています。
法堂の天井に描かれた『雲龍図』は、小泉淳作画伯のもの。
龍の目は真ん中にかかれており、どの位置から見ても目が合うようになっています。
龍は法の雨を降らすといわれ、水をつかさどる龍神が火災から建物を守るとされています。
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参拝のあとは、「坐禅体験」、「特別法話」、「写経体験」が行われます。
この3つの体験は、本イベントとは別でも体験することができます。
“禅宗”は、仏教の長い歴史のなかで生まれた宗派のひとつ。
ひとりひとりのなかに仏さまの力があると考えられており、
自分と向き合うことを大切にしています。
気持ちと姿勢を真っ直ぐにして座る。ただそれだけで清々しい気持ちになれます。
「坐禅会」……金曜、土曜の15:30〜16:30に実施。
「法話」……土曜の11:00と13:00に実施。
※坐禅と法話は要建長寺拝観料
「写経」……9:00〜15:00の間であれば通年体験できます。
建長寺方丈にて実施(写経志納金1,000円・1巻)。
写経は、般若心経、または延命十句観音経の写経から選べます。
今回は参拝した証として、本イベント限定の特別な御朱印をいただきました。
通常の御朱印は、総門を通って左手にある「建長寺 手印所」にて、
拝観受付後、御朱印帳を朱印所に出すと、帰りに受け取ることができます。
本尊地蔵尊 / 釈迦牟尼佛 / びんずる尊者 / 千手観音(鎌倉三十三観音霊場 第二十八番)
/ 心平地蔵尊(鎌倉二十四地蔵 第九番)/ 済田地蔵尊(鎌倉二十四地蔵 第十番)各500円。
そしてイベントの最後には、希望者のみオプションで食事がつき、
「鎌倉 御代川」の精進料理を味わうことができました。
「けんちん汁」は建長寺発祥の精進料理といわれ、
「けんちょうじ汁」が訛って「けんちん汁」になったといわれています。
ある修行僧がうっかり落としてしまった豆腐を開山様が丁寧に洗って、
汁の中に入れて大切に食したという逸話があり、
提供されたけんちん汁にも崩された豆腐が入っています。
今回は同イベントでの特別な体験になっているため、
通常、建長寺ではけんちん汁の提供は行われていませんが、
建長寺に隣接している〈点心庵〉にて、
建長寺から伝承されたお寺公認の「建長寺汁(けんちん汁)」が味わえます。
また、坐禅体験、法話、写経は通年行われているので、
いずれもお正月休みに、新しい年へと気持ちをリセットするのに最適です。
ぜひ体験してみてください。
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臨済宗巨福山 建長寺
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