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posted:2019.9.25 from:滋賀県大津市 genre:アート・デザイン・建築
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writer profile
Kanae Yamada
山田佳苗
やまだ・かなえ●島根県松江市出身。青山ブックセンターやギャラリースペース、ファッション・カルチャー系媒体などを経て、現在フリーのライター、編集者として活動中。まだまだ育ち盛り、伸び盛り。ファッションと写真とごはんが大好きです。
境内が真っ赤に染まる秋の滋賀県・比叡山延暦寺。
ここで、10月12日(土)より〈ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展〉が開催されます。
伝教大師1200年大遠忌を記念し、
国の登録有形文化財に指定され、通常非公開となっている
大書院を特別に公開するかたちで行うこの展覧会。
日本仏教の母山と言われる天台宗総本山・比叡山延暦寺。
天台大師の教えを日本に伝え、教え広めた伝教大師・最澄によって
開かれたことで有名ですが、最澄が亡くなって令和3年で1200年経ちます。
比叡山延暦寺では、その1200年の大遠忌に際して、
平成24年4月1日から令和4年3月末日までの10年間で
さまざまなプロジェクトを実地。
今回は比叡山延暦寺に古くから伝わる七不思議にちなみ、漫画『ゲゲゲの鬼太郎』 に
登場する妖怪などが描かれた約20作品の日本画が展示されます。
手がけたのは、約500年前から桃山時代京都所司代後豊臣政権の
五奉行にあたる前田玄以を先祖に、代々伝わる文献を基に
織や染めなどに着眼し復元と創作を行っている京都の工房・豊和堂の
アートディレクター兼絵師の山田晋也氏と友禅絵師の平尾務氏。
紅葉見学に訪れた鬼太郎と目玉おやじとねずみ男が、
この山に伝わる七つの不思議な噂を耳にし、
噂の場所を巡りながら、比叡山の妖怪達に出会うという
ストーリーから着想を得た作品が展示されます。
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気になる作品はというと、以下のようなもの。
素直になれない性格をなおしたい思いで、
たぬきの彫刻をはじめた修行僧真弁(しんべん)。
彼のところに、真っ白な眉毛を一文字にひいた大狸が現れ一言言い放ちます。
「自分のためでなく、仏に仕える身として仏道修行のために
千体を彫る願をたてるなら、助けてやろう」
それから僧真弁は一日の行が終わるたびに一体を彫り、
7年目の満願のとき、千体の狸もできあがったと言います。
延暦寺会館から西廻りに蓮如堂を経て
根本中堂に至る途中にある総持坊という修行道場。
ここの玄関に掛けられている一つ目と一本足で右手に
鉦かねを持った奇怪な僧の絵。これは、元三大師良源の
弟子であった慈忍和尚の姿で、死後、
比叡山の戒律を守るため幽霊になったものなのだそうです。
夜になると、この姿で鉦をたたいて比叡山をまわり、
不心得な僧たちを懲らしめるのだそう。
会場では、個性豊かな妖怪たちに出会えるスタンプラリーも。
5か所に設置された”妖怪印”をすべて集めると、
記念品のオリジナルしおりがもらえます。
ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の妖怪たち。
この展覧会のために描き下されたとっておきの作品を
ぜひ延暦寺の洗練された空間の中でお楽しみください。
information
ゲゲゲの鬼太郎と比叡山の七不思議展
会期:
前期 2019年10月12日(土)~10月31日(木)
後期 2019年11月6日(水)~12月8日(日)
営業時間:10:00~16:00 ※拝観受付は15:30まで
会場:比叡山延暦寺 大書院 滋賀県大津市坂本本町 4220
拝観料:大人・中高生 1000円、小学生以下 無料
※拝観料は当日大書院にて受付。拝観料以外に延暦寺巡拝料が別途必要。
特典:先着1000名にコラボレーションポストカード1枚プレゼント
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