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posted:2018.9.19 from:全国 genre:アート・デザイン・建築
〈 コロカルニュース&この企画は… 〉
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writer profile
Ichico Enomoto
榎本市子
えのもと・いちこ●エディター/ライター。東京都国分寺市出身。テレビ誌編集を経て、映画、美術、カルチャーを中心に編集・執筆。出張や旅行ではその土地のおいしいものを食べるのが何よりも楽しみ。
いま全国で空き家が問題になっていますが、学校もしかり。
現在、毎年500ものペースで廃校が増えているそうです。
一方で、廃校を再生させ、カフェやシェアオフィスなどに活用するなど、
全国でさまざまな試みがなされています。
そんな廃校再生のストーリーが1冊の本になりました。
それが『廃校再生ストーリーズ』(美術出版社)。
この本では章ごとに、
起業家たちが集い、ものづくりの拠点となった「創る場所になった廃校」、
新しい学びの場に生まれ変わった「もう一度、学び舎になった廃校」、
道の駅や水族館など「町の新名所になった廃校」、
地場産業や地域活性の拠点「地域の資源を生かした廃校」、
そして病院や老人ホームなど「暮らしの一部になった廃校」を取材して紹介。
そのほか、〈Open A〉代表で〈公共R不動産〉ディレクターの馬場正尊さんや、
映画監督の河瀬直美さん、デザイナーのナガオカケンメイさんの
コラムも収録されています。
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この本を見ると、本当にたくさんの事例があり、業態も運営形態もさまざま。
地域に根づいてきた学校という施設を、単に建物として生かすだけでなく、
新たに人が集う場所にしていくアイデアには、
これからの地域のコミュニティを考えるうえで、
とても大事なことがつまっているように思えます。
そして、9月25日には、この本の刊行を記念して
代官山蔦屋書店でトークイベントが行われます。
この本でも取り上げられている、
中学校校舎を利用した秋葉原のアートセンター〈アーツ千代田3331〉の
デザインディレクターを務める佐藤直樹さん、先に紹介した馬場正尊さん、
そしてこの本の企画とデザインを手がけたアートディレクターの菊地敦己さんが、
廃校活用の可能性について語ります。詳しくはこちら。
建築やコミュニティデザインの新たな視座が見つけられそうな本とイベントです。
information
『廃校再生ストーリーズ』刊行記念トークイベント
廃校は、ただのハコじゃない。コミュニティデザインの舞台だ
日時:2018年9月25日(火)19:00〜21:00
場所:代官山蔦屋書店(東京都渋谷区猿楽町17-5)1号館2階イベントスペース
定員:70名
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