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嬉野茶時(うれしのちゃどき)は
「食す」「飲む」「観る」
の三位一体が新しい!
極上のティータイムを体験

コロカルニュース

posted:2018.3.10   from:佐賀県嬉野市  genre:食・グルメ / 活性化と創生

〈 コロカルニュース&この企画は… 〉  全国各地の時事ネタから面白情報まで。
コロカルならではの切り口でお届けする速報ニュースです。

writer profile

Yu Ebihara

海老原 悠

えびはら・ゆう●コロカルエディター/ライター。生まれも育ちも埼玉県。地域でユニークな活動をしている人や、暮らしを楽しんでいる人に会いに行ってきます。人との出会いと美味しいものにいざなわれ、西へ東へ全国行脚。

嬉野茶を飲んで、食べて、観て楽しむ

「嬉野茶」「肥前吉田焼」そして「温泉(宿)」。
佐賀県嬉野市はこの3つの伝統文化が息づく唯一無二の舞台です。

〈嬉野茶時 うれしのちゃどき〉は、この伝統を重んじ、
時代に合わせて新しい切り口で、「食す」「飲む」「観る」という空間を生み出し、
嬉野に住む7人の茶農家が、究極のもてなしをするプロジェクトです。
さらに、プロジェクト関係者全員が嬉野に暮らしているということで、
“メイドイン嬉野”、“嬉野から発信をしていく”という意気込みを感じます。

普段は佐賀県嬉野の和多屋別荘、旅館⼤村屋でのみ提供されている
嬉野茶時のティーセレモニーを、東京で体験できるとあって、
インターコンチネンタル東京を訪れました。

釜炒り茶発祥の地と呼ばれる嬉野。
霧深い山々に囲まれた盆地で、
澄んだ空気と清らかな水に恵まれたこの地だからこそできる、
甘みとうまみが凝縮された一杯は、
「こんなにも普段飲んでいるお茶と味が違うのか」と驚きの体験でした。

このお茶を淹れて、サーブしてくれたのは、
嬉野で茶葉の栽培をする副島園の副島仁さんほか、若手の茶農家・茶師の7名。
今回のティーセレモニーは、この7名が代わる代わる、
客前でお茶を淹れていくスタイルです。

茶葉を計る、茶釜で湯を沸かす、湯冷ましに湯を入れる、茶器を温める、と
普段の茶の淹れ方とは明らかに違う、むしろ省略してしまっていたような動作ですが、
そのすべての所作が茶の味を決めるのだと知りました。

茶葉を急須に入れ、適度に冷ました湯を注ぎ、若干の蒸らし時間を経て、器へ。
最後の一滴が最上のうまみと言わんばかりに、落ちきるまで急須をやさしく振り、
やっと一杯がサーブされます。

この所作を繰り返し、ひとりひとりに丁寧に淹れてくれるので、
“あなたのために淹れたお茶です”というメッセージを感じられ、
受け取った側も皆、お茶の味を噛みしめるようにいただいていたのが印象的でした。

茶殻も強い香りを放っていました。一人前でこれだけの茶葉を使うのだそう。

副島園の副島仁さん。

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料理も佐賀の地のものがふんだんに

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そのお茶と合わせたのは、⽇本料理〈雲海〉料理⻑、吉安健さんによる特別な料理。
⾷前茶から⾷中茶、⾷後茶まで、数種の嬉野茶の個性と響き合うように、
料理の⼀品⼀品を吟味し、
お茶の成分を利⽤した伝統的な会席料理の技法を⽤いながら、
お茶そのものや粉末を料理の⾹りづけや隠し味として⽤いるなど、
お茶の⾵味の豊かさを⽣かしています。

今回の〈雲海〉では、佐賀⽜を使った茶⾹の逸品をはじめ、
塩ポン酢で味わう嬉野温泉⾖腐の徳利蒸し、
ふぐのスープと嬉野茶をブレンドした、極上のふぐ茶漬けなどがいただけます。
夜の部は、上記の料理のほか、嬉野茶で茶振りをしたナマコの海⿏腸和えや、
粉末茶を使った旬の味覚の揚げものなどがいただけ、目でも舌でも春を感じられます。
こちらの特別コースは、3月15日までの提供です。

器は、もちろん吉田焼。まるで陶器のように透き通った白い器は、料理が一層映えます。

食中茶でいただいた副島仁さん作の烏龍茶。あっさりとした飲み口ですが、奥に発酵茶特有の香りがふわり。この日は嬉野の代名詞釜炒り茶だけでなく、紅茶や、青ほうじ茶、嬉野産ゆずと煎茶をブレンドした柚緑茶も食中茶として提供されました。ワイングラスのように丸みのある茶器も吉田焼。茶農家さんたちのリクエストでつくられました。

副島さんは「急須がない家庭が多いと言われていますが、
新しいお茶の飲み方を知ってもらえるきっかけとなれば」と話していました。
嬉野茶のおいしさと、器、温泉を合わせたすばらしさを、
何十年、何百年と先につなぎ、伝えるために始まった〈嬉野茶時〉プロジェクト。
若手茶農家のこれからの仕掛けに注目をしてみてください。

嬉野茶時の茶葉は、ホームページで購入可能。7人の茶農家が自分の自信がある煎茶を持ち寄ってブレンドしたという〈嬉野茶寮〉は60グラム1080円(税込)。

information

嬉野茶時

Web:ureshinochadoki.shop

ANAインターコンチネンタル東京〈雲海〉での、特別懐石コース・特別御膳は3月15日まで。

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