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〈CIRCULATION KYOTO〉
ローカルメディアで
どんなことができるの?
制作発表記念トークを開催!

コロカルニュース

posted:2018.2.20   from:京都府左京区  genre:活性化と創生

〈 コロカルニュース&この企画は… 〉  全国各地の時事ネタから面白情報まで。
コロカルならではの切り口でお届けする速報ニュースです。

writer profile

Yu Miyakoshi

宮越裕生

みやこし・ゆう●神奈川県出身。大学で絵を学んだ後、ギャラリーや事務の仕事をへて2011年よりライターに。アートや旅、食などについて書いています。音楽好きだけど音痴。リリカルに生きるべく精進するまいにちです。

2017年春にスタートした京都のローカルメディアをつくるプラットフォーム
CIRCULATION KYOTO サーキュレーション キョウト〉がもうすぐ1年を迎えます。

2018年3月10日(土)、ロームシアター京都で、
ついにこのプロジェクトから生まれた
山科区、伏見区、西京区、北区、右京区の歴史と文化を映し出す
ローカルメディアの制作発表会が行われます!

「まちの見方を180度変えるローカルメディアづくり」を目指して
開催されたワークショップから、どんなメディアが生まれたのでしょうか?

その土地にふさわしい“メディアのかたち”とは?

本企画のプロジェクト・ディレクターは、全国各地で発行される
フリーペーパー、本、雑誌のつくり手を
取材した『ローカルメディアのつくりかた』(学芸出版社、2016年)などを
手がけた編集者であり、千十一編集室代表の影山裕樹さん。
この1年を振り返って、次のようにコメントを寄せてくださいました。

「2017年4月から、紙やウェブにとらわれず、
その地域にふさわしい“メディアのかたち”を考えて来ました。
この1年、僕たち運営サイドも、参加者のみなさんも、
地域の様々な人たちと関係を築いてきました。
アウトプットも大事ですが、このプロセスとつながりこそが財産だと、
いま振り返ってみて思います。
そして、この発表会で終わりではありません。
それぞれのチームのメディアが今後、京都のまちにどう根づいていくか。
これからの第2章が楽しみです。」(影山さん)

(c) Kai Maetani

制作発表会では、トークイベントも開催。
出演者は、ディレクターチームの影山さんとアートディレクターの加藤賢策さん、
編集者の上條桂子さん、建築家/リサーチャーの榊原充大さん、
ロームシアター京都の橋本裕介さんと武田知也さんです。

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ローカルメディアのプランを少しだけ紹介!

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CIRCULATION KYOTOから生まれたユニークなメディアプラン

2017年4月にキックオフ後、6月から8月にかけてメディアづくりのワークショップを実施し、
9月以降は地域の企業、大学、NPOなどからフィードバックを受けながら、
山科区、伏見区、西京区、北区、右京区のメディア案を
具体化してきたCIRCULATION KYOTO。

3月の制作発表では、各チームが構想、制作した(あるいは制作中の)
メディアが一堂に会し、成果発表を行います。
ここでは、現在進行中のメディアプランを少しだけご紹介します。

京都市東部文化会館エリアにある山科区は、
昔から交通の要衝として文化、産業が栄えてきたまち。
同チームの皆さんは、現在も多くの人が行き交う
山科駅の人々に配布する「現代の処方箋」メディアを開発中だそう。

京都市呉竹文化センターエリアにある伏見区は、「伏見港」が開かれて以来、
京都と大阪を結ぶ水運の拠点として繁栄してきました。
伏見区チームは「港」の役割に着目し「舟が停まるとそこは港になるのではないか?」
という仮定のもと、船型カーゴバイクを提案。
伏見にあらたな交流をうむ「現代の港」をつくるべく、その活用法を考えていきます。

京都市西文化会館ウエスティエリアにある西京区。
同区の桂地域には、かつて、桂川で獲れた鮎や名産の飴を
洛中に販売、納めにきていた桂女(かつらめ)という女性たちがいたといいます。
その役割は巫女や行商、遊女、助産師、予祝芸能者的役割など、諸説あるのだとか。
西京区チームは、この桂女の担った多様な役割に着目し、
桂女を遊具のガチャガチャに見立て、現代の「桂女」復活を目指します。

2017年8月に行われた公開プレゼンテーションの様子 (c) Kai Maetani

京都市北文化会館エリアにある北区には、洛北エリアで育てられた
京野菜を洛中まで運ぶ「振売り」という販売形態が今も根づいています。
北区チームは、この行商方法が生みだす「コミュニティ形成力」に着目し、
「手紙」を媒介に北区の高齢者と若者をつなげる「振り継ぎ」メディアを考案します。

京都市右京ふれあい文化会館エリアにある右京区には小倉百人一首が生まれた小倉山があり、
まちを歩けば多くの歌碑を見かけます。
右京区チームは、百人一首がまちの文化、産業に与えた歴史的背景に着目。
まちの魅力や課題、そこで生きる人々の声を映しだす
現代の「右京百人一首」の編纂(へんさん)を目指し、
「うたのまちうきょう」のプラットフォームを形成していきます。

当日は、以上5つのプランの詳細と進捗状況が聞けるとのこと。
プロジェクト・メンバーによるトークでは、
地域と劇場の関わりや新たな可能性について語り、プロジェクト全体を振り返ります。

参加を希望の方はこちらの専用予約フォームからお申し込みを。
ローカルメディアでどんなことができるの? ローカルメディアってどんな風につくるの? 
などどいった疑問にも答えてくれそう! ぜひチェックしてみてくださいね。

information

map

CIRCULATION KYOTO 制作発表記念トーク

日時:2018年3月10日(土)

時間:14:00〜16:30(予定)

会場:ロームシアター京都 パークプラザ3F共通ロビー

住所:京都府京都市左京区岡崎最勝寺町13

主催:公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団(ロームシアター京都、京都市東部文化会館、京都市呉竹文化センター、京都市西文化会館ウエスティ、京都市北文化会館、京都市右京ふれあい文化会館)、京都市

企画製作:ロームシアター京都

企画協力:千十一編集室

プロジェクト・ディレクター:影山裕樹(編集者/千十一編集室)

アートディレクター:加藤賢策(アートディレクター/ラボラトリーズ)

エディター:上條桂子(編集者)

リサーチディレクター:榊原充大(都市建築等リサーチ/RAD)

制作:武田知也(ロームシアター京都)

Web:CIRCULATION KYOTO

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