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〈DailySupplyShop SSS〉
エルパック×敷浪一哉の、
横浜の元市場に日用品店をつくろう
プロジェクト

コロカルニュース

posted:2017.10.23   from:神奈川県横浜市  genre:活性化と創生

〈 コロカルニュース&この企画は… 〉  全国各地の時事ネタから面白情報まで。
コロカルならではの切り口でお届けする速報ニュースです。

writer profile

Yu Miyakoshi

宮越裕生

みやこし・ゆう●神奈川県出身。大学で絵を学んだ後、ギャラリーや事務の仕事をへて2011年よりライターに。アートや旅、食などについて書いています。音楽好きだけど音痴。リリカルに生きるべく精進するまいにちです。

アーティストユニット〈L PACK.(エルパック)〉と
建築家の敷浪一哉さんが、日用品を
「直接見て、感じて、買ってほしい」
「毎日使うものだからこそ、きちんと選んでほしい」そんな思いから、
横浜にまったく新しい日用品のお店をつくります。

お店の名前は〈DailySupplyShop SSS〉。
舞台となるのは、かつて多くの人でにぎわった元日用品市場。
現在、その市場の空き店舗をリノベーションするために、
クラウドファンディングに挑戦しているのだそう。
いったいどんな計画なのでしょうか?

左からL PACK.の小田桐奨さんと中嶋哲矢さん、シキナミカズヤ建築研究所の敷浪一哉さん。

「初めまして、L PACK.の小田桐奨です。L PACK.は、
中嶋哲矢とともに、横浜を拠点に活動を行っているアーティストユニットです。
建築を学んでいた学生時代、ある時ふと気づいたことがありました。
それは、“今この暮らしているまちには、新しく建てなくても建物いっぱいあるじゃんか!” です。
そう思ってから、まちの見え方がガラリと変わりました」

「これからの時代の建築、これからの時代の人の居場所の作り方は、
“何を建てるか”、ではなく、“どれをどのように使うか”が重要になると考えました。
以来、L PACK.として、既存の建物を使ったさまざまなプロジェクトに関わってきました。
今回、建築家の敷浪一哉氏とともに、かつて日用品を購入する人で溢れ、
今ではさびれつつある場所を蘇らせることで
“今までにない日用品店”をつくりたいと考えています」(小田桐さん)

彼らの計画は元市場を再活用し、お客さんがゆっくり商品を選び、
納得のいくお買いものができるような場をつくること。

お店に並ぶのは、はかり売りのお米や醤油、味噌、
ゲストバイヤーがセレクトした日用品に、
長野のガラス工房〈RITOGLASS〉とつくった吹きガラスのボトル、
L PACK.が手がける〈木同山鳥珈琲焙煎所〉のコーヒー、
埼玉県鴻巣市・飯塚さんの無農薬野菜、津軽の100%無添加ジュースなど、気になるものばかり!

L PACL.オリジナル〈木同山鳥珈琲焙煎所〉のコーヒー。横浜のアトリエの小さな釜で焙煎中。「興味があるのは、人がそこに集まることができて、いることが許されている時間と空間の提供です」(L PACK.)

埼玉県鴻巣(こうのす)市・飯塚さんの無農薬野菜。一般に普及しているF1種と呼ばれる野菜とは違う、何世代も種を採取して育ててきた、固定種の野菜やハーブをメインに育てています。

その元市場〈八反橋フードセンター〉は横浜市の郊外にあります。
建物が建てられたのは昭和46年(1971年)。なんともノスタルジックな雰囲気です。

当時はここに肉や野菜、青果、鮮魚、日用雑貨、生花、化粧品、
電気、寿司、本など17軒ほどのお店が入居していたのだそう。
ところが90年代に入り近所にスーパーマーケットができると、
徐々にお客さんとお店が離れ、現在営業を続けているのは3店舗のみなのだとか。

SSSの皆さんは、2017年9月にこの場所の一角にコンセプトショップをオープン。
現在、正式オープンに向けて準備を進めています。
敷地内には焙煎所が併設され、おいしいコーヒーも飲めるそう!

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美しい循環を生み出す新しいしくみ。「はかり売り」と「吹きガラスボトル」

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美しい循環を生み出す新しいしくみ。
「はかり売り」と「吹きガラスボトル」

木工作家・岩野彩さんのアトリエ

SSSでは「いろいろ試して好みの商品を見つけてほしい」
「ほしい分だけ買ってほしい」という思いから
お米や味噌、野菜、果物、洗剤などをはかり売りで販売します。

これは、小田桐さんの息子さんが洗剤の香りサンプルが好きで
売り場を離れなかったことから思いついたアイデアなのだとか。
「味見ができるものは味見をしてから、匂いに特徴があるもの、
食感に特徴があるものは五感で確かめて選ぶ。
やっぱり、毎日使うものは試してから買いたいですよね」と小田桐さん。

はかり売りのメインボトルに使用するのは、
長野のガラス工房〈RITOGLASS〉とつくった吹きガラスのボトル。

長野県松本市にあるガラス工房〈RITOGLASS〉の永木卓さん、恭子さん夫妻とはかり売りのためのガラス瓶を制作。

瓶を使う理由は「エコだから」という理由だけではないよう。

「なぜガラスのボトルを使うのかというと、
物としての佇まいが美しいから、ガラス瓶を大切に扱う振る舞いが美しいから、
そして購入時のお金の流れがシンプルだからです。
たとえば、ガラスの一升瓶は風呂敷に包んで持ち運んだりします。
最近はあまりすることがなくなりましたが、その振る舞いを頭の中でイメージすると、
きっと美しい佇まいの人が想像されるのではないでしょうか」

「SSSがつくり出したいサイクルは、頭の中で誰もがイメージすることができる
“美しい佇まい、美しい振る舞い”です。
RITOGLASSの2人とも、その美しい振る舞いを目指して
“相互に育て合う”関係になれたらいいよねと話し合っています。
ガラスボトルをDailySupplyShopSSSに持ってきて詰め替えるというサイクルが
お店、ユーザー、作家、ボトルそれぞれを育て合い、
そのサイクル自体がまちの中に美しい振る舞いをつくり出します。
昔がよかったとかの話ではなく、未来はこうあって欲しいという願いです。

そして、シンプルなお金の流れ。作家物を購入したら、
そのお金は作家へと流れます。あと少し僕たちにも。とてもシンプルです。
いいものを作っている人がきちんと作り続けられるようにしたいと考えています。
お金の流れってそれでいいというか、それがいい気がしますが、
いかがでしょうか」(小田桐さん)

今回のクラウドファンティングでは、支援のお礼として
このガラスボトルがもらえるリターンもあります。これはうれしいですね!

木工作家の岩野彩さんとはこのガラス瓶のための栓を製作するプロジェクトをスタート!

SSSのオープン予定は2017年12月1日です。
クラウドファンディングの達成までは、もう少し。
くわしくはこちらから! ※10月31日(火)23時まで

いつも使うものがすてきだったら、
自分できちんと選んだものだったら、
もっと日々のいろんなことが楽しくなりそうですね。
SSSのコンセプトショップは10月31日まで毎日オープンしています。
ぜひお店にも遊びにいってみてくださいね。

information

map

DailySupplyShop SSS 

オープン予定日:2017年12月1日

住所:横浜市神奈川区羽沢町1802-1八反橋フードセンター SSSuburb(エスエスサヴァーブ) ※移転しました。

アクセス:JR新横浜駅からバス10分/JR横浜駅からバス20分

東急東横線「東白楽」駅からバス20分/横浜市営地下鉄「片倉町」駅から徒歩20/車の場合は第三京浜道路「羽沢」出入り口から新横浜方面へ向かい、八反橋の交差点からすぐのロードサイド

Web:クラウドファンディングサイト DailySupplyShop SSS

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