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北海道虻田郡ニセコ町

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5 Epilogue 日本食の伝統が、ずっと続きますように。

生きる上で必要なこと。それは、いのちの源である食を大切にすること。

「九州生まれの私に、北海道の食の伝統について教えてくれたのがじゅうごばぁでした。メンバーは40代から80代。だから、今度は下の年代の人たちに伝えていかなければ。人が生きる上で、食文化という日本の豊かさを大切にしていくことは絶対に必要なのですから」松田さんのこの言葉は、じゅうごばぁの活動意義そのものである。食を大切にすることは、いのちを大切にすること。そして昔の人の知恵は、こと細かく本には書かれていない。「だから、一緒に何かをやりながら伝えていくのが一番いいんじゃないかな」その活動がさまざまなところで賞賛され、北海道や国土交通省からも表彰を受けているじゅうごばぁ。失われかけた北海道の、ひいては日本の食文化を守り伝え続ける彼女たちは、私たち日本人にとってかけがえのない「先生」に違いない。