News 飯館村の卒園式・卒業式
リバース・プロジェクトの打ち出す“元気玉プロジェクト”で福島県飯舘村の子どもたちに卒業式を!
卒業式ができていない飯舘村の子どもたちのために!
すべてはこの思いから、プロジェクトが始まった。
そして2011年12月25日、
飯館村の2つの幼稚園の卒園式と3つの小学校の卒業式は9か月遅れで実現した。
そもそものきっかけは2011年8月、大阪のチャリティーイベントで
寄せられた義援金を福島県飯館村に届けたときのこと。
飯舘村の教育長・廣瀬要人氏から子どもたちの卒業式が行われていないことを聞き、
リバース・プロジェクトを率いる伊勢谷友介代表は「手伝わせてほしい」と申し出た。
福島県飯舘村は、2011年3月11日の震災と福島第一原発の事故により
計画的避難区域に指定。
現在、住民は村を離れてバラバラに暮らしている。
放射能の影響が考慮され、両親と遠く離れて暮らす子どもたちも。
そうした混乱から、村の幼稚園と小学校では卒業式ができていなかったのだ。
伊勢谷氏をはじめリバースのメンバーは、自衛隊の除洗作業が続く飯舘村を視察。
村の有志のスタッフと福島県でミーティングを重ね、
卒業式に向けてタイムカプセルの制作、サプライズのコンサートを提案した。
東京では、震災で被災した家の古いガラスとアンティークの時計を使い、
クリエイターたちがオリジナルのタイムカプセルを制作。
また趣旨に賛同してくれた音楽プロデューサーのYANAGIMAN氏、
シンガーソングライターの岡本真夜さんとともにコンサートの内容をつめていった。
そして卒業式当日。
タイムカプセルに20歳の自分宛ての手紙を入れ、子どもたちが入場。
幼稚園の卒園生54名、小学校の卒業生58名、
父兄と先生方、村の有志のみなさんによる卒業式が始まった――。


卒業式では、校長先生が子どもたちや飯舘村への思いを込めて祝辞を贈り、
生徒たちひとりひとりの席を回って、卒業証書を手渡しで授与。
卒業生と父兄たちは笑顔で、涙ぐみながら、それぞれの思いをかみしめる。
草野小学校卒業生代表の中川昭くんは
「一度は諦めかけた卒園・卒業式ができると聞いたときには本当にうれしく、
今日の日を心待ちにしていました」と壇上で思いを語った。
そしてサプライズ企画へ。
藤原竜也さんやテリー伊藤さんからVTRでお祝いメッセージが流れ、
“卒業おめでとう!&メリークリスマス!”コンサートへ。
YANAGIMAN氏と伊勢谷氏がMCをつとめ、岡本真夜さんが登場。
ヒット曲「TOMORROW」を歌い上げ、会場は一体に!
卒業式とコンサートの後、子どもたちは再会を喜び合い、夢中で話し続け、
会場を去りがたい様子でいつまでも集まっていた。
最後に、企業や団体から寄せられたケーキやミニトートなどのギフトが
伊勢谷氏らリバースのメンバーから、卒業生ひとりひとりに手渡しで贈られた。

(左)壇上でMCをつとめる伊勢谷氏 (右)「TOMORROW」を歌う岡本真夜さん
今回は村の予算に加え、
リバースが打ち出すマイクロ・パトロンのシステム“元気玉プロジェクト”を利用し、
主旨に賛同する個人が少額から出資できる仕組みとした。
それにより、272人から262万円超の支援が全国から寄せられ、多くの思いと支援が届けられた。
伊勢谷氏は語る。
「みんなが望む企画をみんなが自由に立ち上げて、みんなの力が少しずつ集まっていく。
支援する側とされる側が互いにつながれば、みんなで大きなことができる。
それが元気玉プロジェクトを立ち上げた理由です」


現在中学1年生の中川昭くんは「やっと中1になれた感じ」と話し、
廣瀬教育長は「しばらくぶりにあんな笑顔を見ました。
これからの長い避難生活の糧になるのではないでしょうか」と顔をほころばせた。
タイムカプセルは卒業生たちの成人式まで、飯舘村の飯舘中学校に保管。
再びそれぞれの避難先へと戻っていった飯舘村の人たちは、
7年後、13年後、大人になった彼らとともに集うことになるだろう。
みんなの力を結ぶ元気玉プロジェクトをひっさげ、
リバースの挑戦はこれからも続く!