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STUDY 太陽光発電 その2

100%Village
vol.005

posted:2012.4.3  from:全国  genre:活性化と創生

〈 この連載・企画は… 〉  全国に52カ所ある、自然エネルギー自給率100%の地域 = 100%Village。
TOPICでは、全国各地の100%Villageやそれを目指そうとするモデルケースをひもとき、
STUDYでは、自然エネルギーにまつわる用語を解説していきます。

writer's profile

Hironao Matsubara

松原弘直

まつばら・ひろなお●特定非営利活動法人 環境エネルギー政策研究所 理事、主席研究員。工学博士。エナジーグリーン(株)、おひさま進歩エネルギー(株)技術アドバイザー。桜美林大学非常勤講師。環境プランナーER。東京工業大学においてエネルギー変換工学を研究、製鉄会社研究員、ITコンサルタントなどを経て、持続可能なエネルギー社会の実現に向けて取組む研究者として現在に至る。持続可能なエネルギー政策の指標化(エネルギー永続地帯)や長期シナリオ(2050年自然エネルギービジョン)の研究などに取り組みながら、日本初の自然エネルギー白書の編纂をおこなう。自然エネルギー普及のため、グリーン電力証書の普及やグリーン熱証書の事業化、市民出資による地域エネルギー事業の支援などに取り組む。

環境エネルギー政策研究所
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個人ブログ「サステイナブルなもの」
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家庭での導入が進む太陽光発電と、大規模設備のメガソーラー。

昨年2011年、世界の太陽光発電の市場はさらに大きく成長しました。
世界中で一年間に導入された設備の容量は2700万kWを超え、
累積の導入量は6700万kWに達しました(EPIA調べ)。
これは年間の成長率に直すと、実に70%ということになります。
国別ではイタリアが年間の導入量が史上最高の900万kWに達し、
ドイツも前年に引き続き750万kWを導入しています。
その他、中国やアメリカ、そしてフランスが導入量を伸ばして150万kW以上を一年間に導入しています。
日本も2011年は、年間導入量が130万kWに達し、
累積の導入量ではイタリアに続く世界第三位の地位をキープしています。
世界第一位のドイツの累積導入量は2500万kW近くまで達しており、
世界全体のシェアの37%を占めます。
第二位のイタリアは約1200万kWで18%、日本は約500万kWで約7%です。
一方、産業面ではかつては日本の企業で世界の生産量の半分以上を占めていましたが、
旺盛な需要を受けて新規産業として生産に乗り出す海外の新興メーカーが台頭し、
残念ながら近年は日本メーカーの存在感が急速に小さくなってきています。
世界的な太陽光発電への需要に応えるために、中国メーカーが台頭し、
ドイツやアメリカなどの海外メーカーが群雄割拠して、競争が激化しています。
その中で、日本メーカーは、
2010年時点ではかろうじてトップ10に入っているような状況です。
このような状況の中で、日本国内でも2009年11月から自家用の発電設備に限って、
余剰電力のみの新たな太陽光発電の固定価格買取制度(FIT制度)がスタートし、
合わせて太陽光設備に対する補助金も復活しました。
その結果、2011年度には日本国内の太陽光発電の年間導入量が
初めて100万kWを超えました。
このFIT制度は、自然エネルギー普及の切り札として
欧州を始め70を超える国と地域で実績があり、
日本でも2011年8月には
「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法案」として成立し、2012年7月よりスタートします。
これまで、余剰電力の買取だけだったオフィスや工場などの
発電設備についても全量買取の対象となり、
発電事業用のメガソーラーなども全量買取の対象となることが決まっています。
メガソーラーとは、太陽光発電設備のうち発電出力の規模が
1メガワット(1MW = 1000kW)を超えるものをいいます。
太陽光パネルの設置には比較的広い面積が必要となり、
このメガソーラー規模の太陽光発電設備の設置面積は1万平米を超え、
遊休地や大規模な工場の屋根などが設置場所として選ばれています。
欧州ではドイツやスペインを中心として、
FIT制度が広まるに従い、
メガソーラーのような大規模な太陽光発電設備の事業収益性の高さが注目され、
数多く導入されるようになりました。
欧州では数万kW規模の太陽光発電設備もすでに導入されています。
日本では、2005年頃から東京都が自治体の地球温暖化対策の率先行動として
浄水場など数か所にメガソーラーを設置していますが、
その後、地球温暖化対策および技術的な実証試験として
北海道稚内市や山梨県北杜市など全国数か所で導入が行われています。
民間企業でもその自主的な地球温暖化対策の一環として
大規模な工場の屋根などにメガソーラーを設置している事例があります。

日本とドイツの太陽光発電の導入量の推移(作成:ISEP)

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