〈 この連載・企画は… 〉
海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。
writer profile
Hikari Mimura
三村ひかり
みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。
https://homemakers.jp/
9月も下旬となり、日に日に秋の気配が強くなってきました。
ミーンミーンと鳴いていたセミはすっかり静かになり、
スズムシがリーンリーンとよく鳴いています。
入道雲は姿を消し、空は高くなり、鳥の羽のようなすじ雲が美しい夕焼け。
絵に描いたような秋の景色を、10月~12月頃の小豆島では楽しむことができます。
気候が穏やかになると、外に繰り出したくなりますね。
そろそろ山でコーヒーを飲むのがおいしい季節かなと、
久しぶりに「四方指(しほうざし)」へ。
その名のとおり、360度ぐるりと四方を眺められる標高777メートルの高台。
ちなみに小豆島で有名な観光地「寒霞渓(かんかけい)」のロープウェイ山頂駅は
標高612メートルなので、そこよりも高い位置にあります。
四方指はレストランやお土産屋さんがあるような観光施設ではなくて、
ただただ四方に広がる景色を楽しむ展望スポット。
ドライブの途中にちょっと立ち寄ってみようかなくらいで訪れてみるといいと思います。
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さて、山でコーヒーをハンドドリップして飲もうと思うと、
いろいろと道具がいります。ざっと書き出してみると……
あらかじめ必要な量を計量しておきましょう。
豆の状態で持っていく場合は、その場で挽くためのコーヒーミルが必要。
私は山に行くときは荷物を少しでも減らしたいので、家で粉に挽いていきます。
これ、よく忘れます。でもフィルターがないと実は一番困るかも。気をつけましょう。
携帯しやすい折りたたみ式のものがあります。
意外とかさばるので、折りたためると便利です。
お湯を注ぐための道具。鍋やボトルなどでもいけますが、
少しずつお湯を落としたいので、注ぎ口が細いほうがいいですね。
軽くて壊れにくいものがいいですよね。冬場だとすぐにコーヒーが冷めちゃうので、
保温力があるボトルやタンブラーだとうれしいかも。
朝出発して日中にコーヒーを飲む場合などは、
保温力のあるボトルにお湯を入れて持っていきます。
その場で沸かす場合はガスバーナーが必要。
ちなみに「コーヒードリップパック」を使うと、
コーヒー豆&フィルター&ドリッパーがひとつになっているのでとても楽ちん。
ドリップパックには1杯分のコーヒー粉が入っていて、
そのままカップに固定でき、それだけでコーヒーを淹れられます。
最近はいろんなコーヒー屋さんが販売しているので、
外でコーヒーを淹れるときはドリップパックもおすすめ! 荷物がだいぶ減ります。
あと、忘れちゃいけない、おやつ!
コーヒーと一緒に楽しめるナッツ類とかチョコレートとかクッキーとか。
ちょっとだけでいいので、あるとぐっとコーヒー時間が幸せになりますね。
山を歩いて、いい景色のところでちょっと腰かけて、ひと休憩。
そんなときに飲むコーヒーとちょっとしたおやつって最高なんですよね。
それが山コーヒー。
小豆島には今回ご紹介した「四方指」のほかにも、
山コーヒーを楽しめる場所がたくさんあります
(ちなみに、四方指は展望スポットのすぐ横まで車で行けるので、
ほとんど山歩きせず山コーヒー、笑)。
「星ヶ城山(ほしがじょうやま)」や「皇踏山(おうとざん)」、
寒霞渓のすぐそばにある「四望頂展望台」からの眺めもいい景色です。
お店に行かなくても、コーヒーやお茶を淹れる道具があれば、
そこはすばらしい景色の自分たちだけのカフェに。
秋の小豆島はアウトドアが最高に気持ちいい。
小豆島の山歩き&山コーヒー、楽しんでみてください。
information
四方指展望台
住所:香川県小豆郡小豆島町神懸嶮岨山乙1117
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