連載
posted:2020.1.14 from:東京都荒川区 genre:暮らしと移住
〈 この連載・企画は… 〉
海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。
writer profile
Hikari Mimura
三村ひかり
みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。
http://homemakers.jp/
みなさま、あけましておめでとうございます。
私たちは小豆島で暮らし始めて、8回目の新しい年を迎えています。
今年も「小豆島日記」をどうぞよろしくお願いします。
2020年になったからといって何かががらりと変わるわけでもなく、
相変わらず毎日があっという間に過ぎていき、気づけば1月も半ば。
本当に1日1日を大切にしたいなと最近よく思います。
やることに追われて何気なく過ごしているとあっという間にまた1年終わってしまう。
「今日は何しようか」
「今日はこんな日にしよう」
そんなふうに意識して自分のやりたいことに取り組める毎日を積み重ねていきたいなと。
さて、今年は年明け早々久しぶりに東京に行ってきました。
私たちが育てた野菜を使ってくださっているお店や、
ジンジャーシロップを販売してくださっているお店など、
いつもお世話になっている方々に会いに。
「人に会いに行く、会ってお話する」
これも今年大事にしたいなと思っていることです。
12月上旬にオープンしたばかりの八百屋さん〈TAYORI MARKET〉では、
この冬に収穫した生姜でつくった〈シトラスジンジャーシロップ〉と
冬野菜の試食販売をさせていただきました。
TAYORI MARKETは、西日暮里駅すぐそばの
〈西日暮里スクランブル〉という施設の中にあって、東京・谷中を拠点に
建築設計、飲食事業などを営んでいる〈HAGI STUDIO〉さんが運営されています。
4年前、私たちが〈HAGISO〉(古い民家を改修したカフェや
ギャラリーなどの複合施設)を訪れたのが最初の出会いで、
HAGI STUDIOの方々も小豆島へ来てくれたり、
私たちも東京へ行くときはお店に立ち寄ったり、
そんなご縁で〈HOMEMAKERS〉の野菜やシロップを使ってくださっています。
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「東京」ってひとくくりにしてしまうと本当に何も見えなくて、
大、大、大都会で、表層的な観光しかできなくて、
まちに入れなくて弾かれてしまう感じがするんですよね
(それは都会でも田舎でも知らない土地は全部そうなのかもしれないけど、
特に東京はそんなイメージが強い)。
でも、ひとりでもひとつのお店でもつながりがあると、
そこでの暮らしや日々の営みが見えてきて、途端におもしろくて好きになっていく。
私たちにとって、西日暮里にあるTAYORI MARKETや
HAGI STUDIOのみなさんがそんな存在。
そこを介して、私たちは東京のことをほんの一部分だけど知ることができて、
東京で暮らす人たちと出会うことができるんですよね。
今回もTAYORI MARKETで試食販売しているといろんな人たちが来てくれました。
数年前に大学の研究で小豆島に来ていた子。
〈小豆島カメラ〉の「生産者と暮らしに出会う旅」に何年か前に参加してくれた方。
私たちの野菜を購入して食べてくださっている方。
千駄木を拠点に活動している大学時代の先輩。
小豆島に親戚がいる方(話していたらそれがなんとうちのすぐ近所の方でした!)。
いやー、おもしろい!
びっくりな出会いや再会がたくさんありました。
久々の東京はそんな感じでたくさんの方に会えてお話できて、とても良い時間でした。
小豆島と東京をつないでくれる西日暮里の小さな八百屋TAYORI MARKET。
私たちはそんなに頻繁には行けないですが、
定期的に小豆島から旬のお野菜を送ります! お楽しみに。
同じ施設(西日暮里スクランブル)内に、カレー屋やジェラート屋、
立ち飲み屋さんも入ってます。
ぜひ立ち寄ってみたくださいね。
information
TAYORI MARKET
住所:東京都荒川区西日暮里5-21-1 西日暮里スクランブル1階
営業時間:11:30~22:00(土日祝~21:00)
定休日:不定休
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