連載
posted:2018.8.13 from:香川県小豆郡土庄町 genre:暮らしと移住
〈 この連載・企画は… 〉
海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。
writer profile
Hikari Mimura
三村ひかり
みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。
http://homemakers.jp/
8月に入っていよいよ夏本番だな~と思いきや、
思いのほか涼しい日が続いている小豆島。
立秋を過ぎ、朝夕は秋を感じる日もあります。
このまま秋になってほしいですが、まだしばらく夏が続きそうです。
さてさて夏休みに入り、小豆島にはたくさんの方が遊びに来られています。
〈HOMEMAKERSカフェ〉もいつもより賑やか。
今日は、あらためてそのカフェのことを書こうと思います。
2014年2月にカフェをオープンして、4年半経ちました。
オープンした頃と比べるとちょくちょくいろんなところが変わっています。
営業していくなかで感じる「もっとこうしたいよね」をひとつずつ実行していき、
お店を育てていっている感じです。
一番変わったのは、なんといっても「人」!
最初は私たち夫婦ふたりで何から何までしていましたが、
いまは友人に手伝いに来てもらっています。
カフェは金・土曜の営業なのですが、金曜日は野菜の収穫、出荷作業もあるので
3人に来てもらっています。土曜日はひとり来てくれてます。
掃除から始まり、デザート準備、サラダの仕込み、
看板を出したり、オープン前はいつもバタバタ。
いま考えるとなんでふたりでできたんだろうと思うくらいやることがたくさんあります。
みんなでやるようになり、負担がかなり減り、カフェの日が楽しみになりました。
余裕ができたことで、野菜の販売もちゃんとできるようになりました。
いままでも採れた野菜を少し並べたりしていましたが、
販売してたりしてなかったりして、
「今日は野菜販売してないんですか?」と聞かれることもありました。
いつもカフェに来たら、旬の野菜が並んでいて、
カフェのメニューで使っている野菜そのものを見ることができる、
気に入ったら買って帰って家でまた食べることができる、
そういう流れをつくりたいなと思っていました。
野菜を販売していると、その野菜をネタに話が盛り上がることもあるし、
野菜だけ買いに来てくれる人もいたりします。
ちょっとずつ野菜コミュニティが育っているような気がしてとてもうれしいです。
それといまさらですが、本日のメニューをつくるようになりました。
メニューを毎回更新するのはけっこう手間のかかることですが、
でもこういうひとつひとつのことがきっと大事なんですよね。
運営している私自身楽しくなります。
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そんな感じでちょっとずつアップデートしながらいまに至ります。
逆に変わってないところ、変えたくないところはどこだろうと考えてみると、
週2日という営業日は最初から変わらずです。
週2日しか開いてないってどうなんだろうと思うこともありますが、
農業をしている私たちにとってそれが最大の営業日。
むしろ週1日にしようかと思ったりしたこともあります。
金曜と土曜の2日間、それがいまの私たちにとってはちょうどいいカフェ営業日です。
もうひとつ、料理で使う野菜は自家製率100%というのも最初から変わっていません。
その季節ごとに採れる野菜を使ったサラダを食べてもらう。
それがうちのカフェの一番の売りですからね。
オープン5年目、いまのところ大きくは変わらず、
小さなところを少しずつ変えていっています。
この先、もしかしたら場所が変わるかもしれないし、
営業日が週6日とかになってるかもしれません。
それはもうその時々の流れにあわせてやっていけたらいいのかなと。
いまのHOMEMAKERSカフェには、近所のお母さんたちは
毎週来てくれるようになりました。
それから、月に1回、平均年齢85歳くらいの近所のおばあちゃんたちが
みんなでお茶しに来てくれたりもします。
島の友人もふらりと話に来てくれます。
島の外からも人が訪ねてきてくれます。
もうしばらくはこの場所でそんな雰囲気が続いていくのかなと思っています。
緑のHOMEMAKERS旗を目印に、ぜひ遊びに来てくださいね。
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