連載
posted:2017.4.10 from:香川県小豆郡土庄町 genre:暮らしと移住
〈 この連載・企画は… 〉
海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。
writer profile
Hikari Mimura
三村ひかり
みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。
http://homemakers.jp/
暖かくなったり、寒くなったり。
今年は春がなかなかやって来ないですが、もう4月。
生姜の植つけの季節です。
私たちは年間通して70種類くらいの野菜を育てています。
その中のひとつが生姜。
ほかの野菜に比べて、栽培面積も大きく、生姜としてそのまま売るだけでなく、
加工してジンジャーシロップやドレッシングとしても販売しています。
私たちHOMEMAKERSにとって、いまやなくてはならない存在です。
その生姜の植つけを毎年4月上旬にしています。
種となる生姜を適度な大きさにカットし、土の中に埋めていく作業。
単純な作業ですが、とにかく量が多く時間がかかります。
なので、友人たちに声をかけて、今年もみんなで生姜の植つけをしました。
生姜を植える畑には、冬の間にもみがらや雑草をたっぷりすき込みました。
きれいに畝立てされた畑、草刈りされた畑のまわりのあぜ道や石垣。
ここまでの準備が大変で、予定通り植つけの日を迎えられてほんとによかった。
植つけ当日、風はひんやりしてても、日差しは完全に春夏モード。
そんな日差しと青空のもと、約10人体制で一気に植えていきました。
一定間隔で土に穴をあける人、生姜をカットする人、生姜を運ぶ人、生姜を埋める人。
人のパワーってすごい。役割分担して、どんどん作業が進んでいきます。
5日くらいかかるかなーと思っていましたが、1日でほぼ完了。
途中、植える間隔を間違えていたという思わぬハプニングもありましたが(汗)、
なんとか対処し無事に終わりました。ほっ。
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畑作業をともにしてくれる友人たち。
週1回定期的に手伝いに来てくれている人もいれば、
生姜の植つけということで今回だけ参加してくれた人も。
もう3年前くらいからずっと来てくれてる人もいるし、
最近小豆島に引っ越してきたばかりの人も。
気づくとHOMEMAKERSのまわりには畑を中心とした
ゆるーいコミュニティができてました。
私たちにとってとてもありがたく大切な人たち。
ともに土の上で働き、ともにごはんを食べる。
思えば、私たちも小豆島に来たばかりのとき、友人のオリーブ畑での
収穫のお手伝いを通して、たくさんの人に出会いました。
畑で出会い、ともに作業しながらいろんな話をし、つながりが生まれていく。
そういうつながり方って小豆島らしくていいなーと思います。
そんなつながりがあってこそ、無事に終わった生姜の植つけ。
さて、これからが本番。
雑草を抜き、水やりをし、土寄せをし、とにかく手をかけて、
秋までの半年間育てていきます。
今年もまたみんなで生姜の収穫祭ができますように。
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