移住と農業。
島暮らし５年目のリアル

商売と暮らしのバランスを探りながら

瀬戸内国際芸術祭2016が終わり、少し落ち着いた小豆島。気づけば11月。
島のあちこちで先月から始まったオリーブの収穫も終わりに近づきつつあり、
少しずつ冬の気配が強まっています。

すっかり忘れていましたが、この10月31日から私たちは島暮らし５年目に突入です。
もうずっとずっと昔に引っ越してきたんじゃないかと思うほどこの４年間は濃密で、
よく積み重ねてきたなぁと自分たちのことながら思います。
ここで暮らし始めたとき、幼稚園児だった娘も小学生。
私たちも歳を重ね、アラフォーど真ん中です。

オリーブの実は10～11月頃に収穫します。収穫体験できるところもあります。

島に引っ越してきた４年前もこうして収穫してました。

そんな５年目の秋、今年もオリーブ農家の友人のところで収穫を手伝ってきました。
その畑でオリーブ収穫をすると、小豆島に引っ越してきたときのことを
よく思い出します。引っ越してきて２週間後くらいに
収穫作業に誘ってもらって、初めてのオリーブ収穫。
当時は何もかもが新鮮で、オリーブの実を少し分けてもらって
自分たちでオリーブオイルを搾油したり。
栽培する、収穫する、製造するということが身近にあることに、
とても興奮していました。

実の選別作業。目で見てゴミや傷がひどい実を取り除きます。

オリーブは熟していくと、黄緑色から赤紫色に変わっていきます。

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メインで育てているアレも収穫！

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11月はオリーブ畑だけじゃなくて、私たちの畑も彩り豊かです。
夏に種をまいた葉ものたちがわっさわっさとしています。
小豆島で暮らすようになってからすぐに始めた畑仕事も５年目になります。
経験ゼロの完全素人から始めたわけですが、５年目ともなると
それなりにできることはできるようになってきました。

去年はこうだったから今年はこうしよう！　とか
今年はこれをたくさんつくろう！　とか
いままでの経験と比較してどうするか考え決める。
まだまだ熟練には程遠いですが、少しずつ経験が貯まりつつあり、
それをもとに日々の計画、年間の計画を立てられるようになってきました。

秋の畑。ひとつの畑にいろんな種類の野菜を育てていると色とりどりでうれしくなる。

レタスの収穫。この時期は畑がほんとに気持ちいい。

ピーマンやなすなどの夏野菜から葉ものや大根、白菜などの秋冬野菜へ切り替え。

私たちがメインで育てているショウガもこの時期に収穫です。
春から手をかけて育ててきたショウガ。
虫に食われてしまったり、病気で枯れてしまったり、まだまだ問題はつきないけれど、
それでも去年の２倍近くの量を収穫できる予定です。

友人たちに手伝ってもらってショウガの収穫。

今年で４回目となるショウガの収穫。

野菜を育て、販売し、週２日はカフェを営業。
ショウガは加工しジンジャーシロップとして販売。
そんなハイブリッドなスタイルでなんとかなんとか暮らしていけそう、
というのがようやく見えてきた５年目。

もっと日々の作業を効率化したいという思いと同時に、
栗を拾って渋皮煮をつくったり、干し柿をつくったり、家を直したり、
そういう時間のかかる手仕事を大事にしたいという思いもあったり。

私たちは大規模な農業ビジネスがしたいわけではなくて、
どちらかというと農がある暮らしをしたい。
でも実はしっかり稼がなければ、自分たちがやりたいことはできない。
商売と暮らしのバランス、絶妙な位置はどこなのか、
そんなことを最近はよく考えています。

掘り上げたショウガとともに。収穫は11月後半まで続きます。

これが島暮らし５年目のリアル。
思い描く生き方に向かって、これでいいのかと悩んだり、
バランスをとろうとしたり、そうしながら生きていく毎日自体が、
私たちが移住する前に求めていたことなんだろうな、とも思う。

それにしても、もう少し遊びたい。
これもリアルな私たち（笑）。