連載
posted:2016.2.8 from:香川県小豆郡土庄町 genre:暮らしと移住
〈 この連載・企画は… 〉
海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。
writer profile
Hikari Mimura
三村ひかり
みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。
http://homemakers.jp/
『おいでよ、小豆島。』
ずばりそのまんまのタイトルの新しい本ができました。
すごくすてきな本なんです。
この本の著者は、2年前に小豆島に移住してこられた平野公子(きみこ)さん。
そして島で暮らしているみんなです。
メディアに載る美しすぎる小豆島ではない、
私が島で知り合った若者たちと一緒に綴る小豆島の等身大を記しておきたくて……
と公子さんは本の冒頭で書いているのですが、その通り、
キレイな観光スポットの写真やおいしそうな食べ物の写真が載っているんじゃなくて、
島で暮らす20〜40代のメンバーがどんなことを考え、どんなふうに暮らしているか、
それぞれの言葉で直接書かれているのがとてもおもしろいんです。
実は私たち家族も登場しています。
「島の職人を訪ねて」というテーマのもと、
イラストレーターのオビカカズミさんが1年以上かけて何度も島に通い、
まとめてくれたイラストルポの中で出てきます。
ちなみにオビカカズミさんは小豆島からフェリーで1時間ほどのところにある
高松市在住ですが、島に住んでるんじゃないかというほど頻繁に島にいます(笑)。
ほぼ島の人ですね。
Page 2
自分たちがイラストになるのは初めての経験でしたが、これが読んでみるとおもしろい。
私たちってこんなふうに暮らしているんだな〜とあらためて思いました。
島の友人たちもたくさん登場していて、読んでてとてもうれしくなりました。
小豆島にはほんとにいろんな人たちが暮らしています。
移住してきた人、もともと島で生まれ育った人。
塩屋さん、お坊さん、農家さん、葬儀屋さん……。
狭い島の中でよくもこんなにもバラエティ豊かな人たちが
暮らしているなぁと思います。島の全員が何かおもしろいことをしている、
変わった暮らし方をしているというわけではないですが、とにかく個性豊かです。
それぞれ自分の仕事や活動をしていて、関係なさそうなのに
どこかでゆるーくつながっている。その感じがすごくいいなぁと。
小豆島に暮らしを感じに行く、人に会いに行く。
まさにそんなきっかけになる本だと思います。
「おいでよ、小豆島。」
まさにこの言葉! 島でお待ちしています。
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『おいでよ、小豆島。』出版記念展
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