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小豆島の静かで美しい冬の朝

小豆島日記
vol.137

posted:2015.12.21   from:香川県小豆郡土庄町  genre:暮らしと移住

〈 この連載・企画は… 〉  海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。

writer profile

Hikari Mimura

三村ひかり

みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。
http://homemakers.jp/

目の前の景色を見て感じる瞬間

12月17日、今年の小豆島はこの日からぐっと冷え込み始めました。
天気予報でも週の後半から冷え込むでしょうと言っていたので、
これはようやく冬が来るかなと思っていたけど、ほぼ予報通り。
いつもより1か月くらい遅く、畑で育てているレタスなどの畝に
ビニールのトンネルをかけました。
霜で枯れてしまわないように。

冬支度した畑。レタスや葉ものなどの畝にはビニールトンネルを。

そして迎えた冬の朝。
びっしりと霜が降り、昨日までとは違う景色。
あ~、冬だなとうれしくなり、カメラを持って畑へ。

しゃがんでよーく見ると、落ち葉や草についた霜はとても美しい。
粉砂糖をふりかけたお菓子みたい。
拾い集めた落ち葉もそのへんの雑草もみんなきれい。

落ち葉もなんだか作品みたい。

ふだんは憎き雑草も、葉脈が美しくて見とれる。

アップルミント。霜が降り始めたらもう枯れちゃいます。

もうすぐ日の出です。

私たちが暮らす肥土山(ひとやま)地区は山に囲まれているので、
冬は日が昇るのが遅く、暮れるのが早い。
ちょうどいまがいちばんお昼の時間が短いですが、
朝は7時半過ぎにようやく山の後ろから太陽が昇ってきて、集落を照らしてくれる。
そして夕方4時半頃には反対側の山の後ろへ。

霜が降りた草たちに太陽の光があたり始め、キラキラと光り、
あっというまに溶けてしまいました。
冬の冷たくて静かで美しい朝はあっという間に終わりです。

山の後ろからようやく太陽が出てきました。

照らされてキラキラとするビニールトンネル。

一瞬で霜が溶けてしまいます。

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美しい冬の風景

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実はこういう時間こそ、小豆島で体験してほしい時間なのかもしれません。
何でもない冬の日の朝、日が昇るその時間帯に外で過ごす。
ぐっと寄って霜が降りた植物を見たり、
ちょっと離れて太陽に照らされ始める集落を見たり。
「これどうしよう、あれもやらなきゃ」
そんな頭の中にあるいろんなことが自然と出ていって、
ただただ目の前にある景色を見て感じてる時間。

庭で咲き始めたスイセンの花。

つばきの花も。

収穫した原木しいたけ。干ししいたけにするべく乾かし中。

縁側から暖かい陽射しが入り始める。

この時期は太陽の位置が低く、家のいちばん反対側まで日が入ります。至福の愛犬。

そんな時間を体験してもらえるように、この冬の間にうちの離れを改装して、
滞在できる場所にできたらいいなとひそかに企んではいるのですが、
来年の春に間に合うかな……。
そう、来年3月から3回目の〈瀬戸内国際芸術祭〉が開催されます。
たくさんの方が島にやってきます。
島でもあちこちで準備が始まっています。

2016年の小豆島も楽しくなりそうです。
それではみなさま少し早いですがよいお年を。

information


map

HOMEMAKERS 

住所:香川県小豆郡土庄町肥土山甲466-1

営業時間:金曜、土曜のみ 11:00~17:00(L.O. 16:00)

http://homemakers.jp/

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