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畑に隠れてる、美しく鮮やかな冬野菜

小豆島日記
vol.091

posted:2015.2.2   from:香川県小豆郡土庄町  genre:暮らしと移住

〈 この連載・企画は… 〉  海と山の美しい自然に恵まれた、瀬戸内海で2番目に大きな島、小豆島。
この島での暮らしを選び、家族とともに移住した三村ひかりが綴る、日々の出来事、地域やアートのこと。

writer's profile

Hikari Mimura

三村ひかり

みむら・ひかり●愛知県生まれ。2012年瀬戸内海の小豆島へ家族で移住。島の中でもコアな場所、地元の結束力が強く、昔ながらの伝統が残り続けている「肥土山(ひとやま)」という里山の集落で暮らす。移住後に夫と共同で「HOMEMAKERS」を立ちあげ、畑で野菜や果樹を育てながら、築120年の農村民家(自宅)を改装したカフェを週2日営業中。
http://homemakers.jp/

土の中から現れる鮮やかな色。

冬真っ盛り。
温暖な小豆島といえど、やっぱり冬は寒いです。
着込んで着込んで、畑に向かう日々。

冬の農村、遠くから眺めると茶色な感じが少し寂しい。

この時期、田んぼはお休み中、山の木々も葉を散らし、風景の彩度が低い。
初夏の青々とした風景、秋の黄金色の田んぼなんかと比べると、もの寂しい感じ。
ただやっぱり一年の中でこういう静かな時期も必要で、
草刈りや水やり、収穫などの作業量も少なくて、心も体も休めることができる期間。

そんな静かな時期でも畑の野菜たちは元気です。
夏野菜に比べたらずっとのんびりしていますが、
毎日少しずつ大きく育っていっています。

土の中から出てくるのは、紅色の赤かぶ、白と紫のあやめ雪という品種のかぶ。
この冬は、ほんとに毎日かぶづくし!
かぶのお味噌汁に、かぶのお漬物、かぶの炒めもの。
食卓に華やかな色を添えてくれます。

赤かぶとあやめ雪。ほんとにきれいな色。

あやめ雪を塩昆布で和えただけの簡単なお漬物。かぶの味がしっかりしておいしい。

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それから同じく紅色の紅くるり大根、白と紫の紅しぐれ大根。
元気なオレンジ、紫の人参。
土をさっと洗い流してあげると、見えてくる美しい色々。
こんなにも鮮やかな色の野菜が土の中に隠れてたんだなと、はっとします。

紅くるり大根(赤いもの)と紅しぐれ大根。スライスしてそのままサラダに。

土の中にはじゃがいもも眠ってます。

生でそのまま食べられる小さいサイズの人参。形もとってもキュート。

土の上では、いま一番旬なのが緑と紫のブロッコリー。
なかなか大きくならず、まだかなまだかなと様子を見ていましたが、
1月末ようやく第一弾のブロッコリーたちが収穫できるように。
そしてまだ葉っぱの中にくるまれて眠っているのが黄緑色のカリフラワー。
やっとその姿を見せてくれました。

これは何でしょう? 近寄って撮影したある野菜。

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正解はブロッコリー。やっと収穫できる大きさになりました。

少しずつ顔を出し始めたマルケという品種のカリフラワー。黄緑が美しい。

ぱっと見ただけじゃ見つけられない美しく鮮やかな色の野菜たち。
紅、紫、オレンジ、黄緑、緑、黄色。
よーく見てみると冬の畑には、こんなにもいろんな色が隠れてます。

冬野菜の旬はあと1か月ほど。
その姿を楽しみつつ、もう春夏野菜の準備が始まります。
半年後にはビビッドな夏野菜たちが畑にあふれてるのかな。
そんなふうに想像しながら、またひと粒ずつ種まきです。

友人に手伝ってもらって春採りの人参の種まき。

ワラをかけて保湿。芽がでますように。

information


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HOMEMAKERS

住所:香川県小豆郡土庄町肥土山甲466-1
営業時間:金曜、土曜のみ 11:00~17:00(L.O. 16:00)
http://homemakers.jp/

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